NATURE DIARY

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20090830 夏の終わりに:ブドウトラカミキリなど

Nature Diary #0278
Date: August 30th (Sunday), 2009
Place: Hokuto-shi, Yamanashi Pref.
Weather: Cloud and fine




§ Diary §

世の中は衆院選で何かと騒がしいが、虫林は昨日(土曜日)の夕方に家内と一緒に市役所に行き、「期日前投票」を済ませていたので、本日は朝から安気なものなのだ。

外に出ると、台風11号接近の影響で、少し風が強くて空には雲が多い。

朝遅く起きてしまったので、午前10時すぎから里山の小道を散歩することにした。先週は南インドのジャングルを忙しく歩いて来たので、今回は「夏の終わりの里山」をノンビリと楽しみたいのだ。

夏の終りと秋の始まりが入り混じるこの時期は、まだ蒸し暑いのにどこか裏寂しい。


昨日、初期不良のためにドック入りしていたコンデジ Panasonic LX3 が1ヶ月ぶりに戻ってきた。このコンデジは純正ワイコンのLW46を装着すると超広角18mmになるのが良い。さらにこのカメラには16:9 というパノラマ様な画角で撮影できるのも好ましいと思う(上下をカットしただけかも)。今回のフィールド散歩はこのカメラの動作確認の意味もある。

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夏の終わり(北杜市、8月30日)

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A landscape of post-summer letdown
Panasonic DMC LX3, DMW-LW46, f2.8, 1/2000, EV-0.3, ISO100



ブドウトラカミキリ; Xylotrechus pyrrhoderus

林道脇のススキの葉上で、ブドウトラカミキリを見つけた。

このブドウトラは名前のごとくブドウを食するカミキリムシで、ブドウやワインを名産とする山梨県では比較的目にすること多いが、全国的には多いものではない。

ツクツクホーシと同様に、このカミキリの出現は「夏の終わり」を意味する。

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ススキ葉上のブドウトラカミキリ(北杜市、8月30日)

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Xylotrechus pyrrhoderus
Panasonic DMC LX3, DMW-LW46, f2.8, 1/320, EV-0.3, ISO100


クビアカトラカミキリに似て、このトラカミキリも前胸背が赤い。この両種は、「ムネアカオオアリ」に擬態しているのかな。

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ススキ葉上のブドウトラカミキリ(北杜市、8月30日)

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Xylotrechus pyrrhoderus
Panasonic DMC LX3, DMW-LW46, f2.8, 1/320, EV-3.2, ISO100, トリミング

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虫の目像:ススキ葉上のブドウトラカミキリ(北杜市、8月30日)

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Xylotrechus pyrrhoderus
Olympus E-3, ZD50mm F2.0 + EC-14 + Gyorome-8, f32, 1/160,EV-1.7, ISO400, 内蔵ストロボ



空中に浮くヤマトタマムシ;

一見、ヤマトタマムシが空中に浮いているように見えるが、クモの細い糸に吊り下げられているのだ。
これはSigma 150mm (実質300mm)による効果だろう。

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クモの糸にかかったヤマトタマムシ(甲府市、8月30日)

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A dead jewel beetle is trapped in a spider's web
Olympus E-3, Sigma 150mm F2.8 APO MACRO DG HSM, f4.5, 1/160, EV-0.7, ISO400



ミンミンゼミ(ミカド型);

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ミンミンゼミ・ミカド型(甲府市、8月30日)

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A cicada (Min Min Zemi) on the tree trunk.
Olympus E-3, Sigma 150mm F2.8 APO MACRO DG HSM, ISO400,外部ストロボFL-36R



クロカナブン; Rhomborrhina polita

本州のカナブン御三家(カナブン、アオカナブン、クロカナブン)の中で、クロカナブンは最も大きく力強い。このクロカナブンはやや遅く出現し、この時期には良く見られる。

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クヌギ樹液のクロカナブン(甲府市、8月30日)

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Rhomborrhina polita
Olympus E-510, ZD8mm, EC-14, f4.9, 1/640, EV0.0, ISO400,外部ストロボFL-36R



サトキマダラヒカゲ; Goschkevitschi’s Labyrinth

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クヌギ樹液に来集したサトキマダラヒカゲ(甲府市、8月30日)

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Goschkevitschi’s Labyrinth feeding tree juice on sawtooth oak
Olympus E-510, ZD8mm, EC-14, f13.0, 1/30, EV0.0, ISO400,外部ストロボFL-36R




チャバネセセリ; Small Branded Swift

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葉上に静止したチャバネセセリ(甲府市、8月30日)

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A Small Branded Swift resting on the leaf.
Panasonic DMC LX3, f2.8, 1/250, EV-1.0. ISO100



コオニヤンマ; Sieboldius albardae

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静止するコオニヤンマ(甲府市、8月30日)

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Sieboldius albardae
Olympus E-3, Sigma 150mm F2.8 APO MACRO DG HSM, f5.6, 1/500, EV-0.7, ISO400, トリミング


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§ Afterword §

先週の海外訪問(インド)では、ジャングル散歩から直接空港に乗りつけて日本に帰国したので、帰国後数日は疲れていたが今は体力気力ともに回復した。

本日の散歩では晩夏に出現するブドウトラカミキリを見つけることができたが、実は大本命と思っていたのはアカジマトラカミキリというカミキリだったのだ。

このカミキリは初秋に大きなケヤキの木に出現するといわれているので、とにかく甲府市内の自宅からほど近い大きなケヤキ林(数百本が林立する)を訪れた。しかし、ここで発生していないのか、探しかただ悪いのか、虫林の性格が悪いためなのか、残念ながらアカジマトラを見つけることが出来なかった。

これからの宿題かな?



以上、 by 虫林花山
Commented by ヘムレン at 2009-08-31 18:59 x
ブドウトラカミキリ・・・綺麗だし、面白いカミキリですね。カミキリっぽくなくて、なんかハチか蟻の仲間に見えてしまいます(^^;)。。
アカジマトラカミキリ・・残念でしたね。そちらも是非、見てみたいです(^^)
Commented by himeoo27 at 2009-08-31 21:49
空中に「浮遊するタマムシ」は面白い写真ですね!
彼等特有の虹色の輝きも、また素晴らしいです。
Commented by spatica at 2009-08-31 22:04 x
ブドウトラカミキリ、鮮やかな赤で美しいですね。首赤系のトラカミキリはまだ野外で見たことがないので羨ましいです。
私も先週末はアカジマトラを探しましたが見られませんでした。
狙って会うのは結構大変です。
あと、最後のトンボはオナガサナエ…かもしれません。
Commented by 蘭丸 at 2009-09-01 05:40 x
虫林san、おはようございます。
Hanging Buprestid 圧縮効果で面白い画像ですね!!!
ミカドミンミンは、暑い地方に特化して黒い部分が無くなったとか・・・・・
今年は、中間型位の色味の違う個体を地元で見つけました。
ヒートアイランドで、ミカド型が地元で見られる日も近いか???
とも思いますが、暑いのは・・・・・勘弁願って、来年は甲府盆地へ見に行きたいと思います。
Commented by kmkurobe at 2009-09-01 20:32
ご無沙汰しています。やはり土地柄ブドウトラは多いのですかね。
私はかってなかなか採集できなくて、クビアカトラカミキリと間違えてよろこんだことが思い出されます。
Commented by cicada_nana at 2009-09-02 19:46 x
見事なミカド型です!皆さん大体勘違いされていて、緑が多いとミカドと決め付けていらっしゃいますが、実際全く黒い部分が無く
裏面も緑色のものだけをミカドと呼びますが背面から見る限り
間違いなくミカド(f.mikado)ですね!生きた実物はまさに美です
ここまで完璧な個体は久々に見た気がします。
Commented by chochoensis at 2009-09-03 16:43 x
虫林さん、ブドウトラカミキリ・・・見てみたいな・・・それと、=クロカナブン=も羨ましい・・・随分昔、見ただけなのでもう一度出会ってみたいです。
Commented by 愛野緑 at 2009-09-03 23:01 x
子供の頃、クロカナブンをよく見たものですが、最近は見かけません。クロカナブンは特有の臭いがありますね(^^;。懐かしいです。
Commented by アッキーマッキー at 2009-09-03 23:43 x
虫林さん、こんばんは
虫の目レンズで撮影したブドウトラカミキリ、いいですね。益々Gyoromeレンズが欲しくなりましたが、夏はMacBookProを買ってしまったので何も買えません。残念。
Commented by clossiana at 2009-09-08 20:54
先日近くの公園を散歩していた時ですが変なミンミンゼミを発見したのです。「これがミカドミンミンか。。こちらでの出現率は低いはずなのに。。」と思ってニコニコ顔で以前の虫林さんのブログを見てみましたら黒い部分が後退しているのですね。私の見たのはちょうど逆でして黒色部分が発達した個体で全くの勘違いでした。でも蝉も色々の変異があるのですね。
Commented by 虫林 at 2009-09-09 18:47 x
ヘムレンさん、
レスが遅れて申し訳ありませんでした。
昨日の深夜、中国から帰宅しました。中国でもコメントできると高をくくっていったのが間違いでした。
ブドウトラは本当にアリンコみたいです。アカジマトラカミキリもすごく綺麗なので、狙っているのですが、どうなることやら。
Commented by 虫林 at 2009-09-09 18:48 x
ヒメオオさん、
レスが大変遅れて申し訳ありませんでした。
玉虫は死んでいますが、糸が見えないので面白い写真になったと思います。たまにはこんな写真もいいですよね。
Commented by 虫林 at 2009-09-09 18:51 x
Spaticaさん、
レスが遅れて申し訳ありませんでした。
Spaticaさんはアカジマトラカミキリを以前に撮影しているので、僕も撮影したいなと思っています。でも、やはりなかなかの曲者で、見つけることができません。もう少しチャンスがあるので、挑戦してみます。
オナガサナエも調べてみますね。
Commented by 虫林 at 2009-09-09 18:54 x
蘭丸さん、
レス遅れて申し訳ありませんでした。
ミカドモドキ型といえる中間型は、甲府なら比較的楽に見ることができますが、本当のミカドはなかなか探さないといけませんね。他の地域では、筑波あたりが知られているのですが、それ以外では難しいので、甲府でまうチャレンジしてみたらいかがでしょうか。
Commented by 虫林 at 2009-09-09 18:56 x
kmkurobeさん、
中国出張で、レス遅れました。申し訳ありません。
クビアカトラもそう簡単には見られないカミキリで、十分に満足しますよね。ブドウトラは山梨らしくてよいでしょ?こちらでも本気で探さないとそう簡単には見ることができません。ラッキーでした。
Commented by 虫林 at 2009-09-09 19:00 x
cicada_nana さん、
レス遅れて申し訳ありません
さすが、セミに御詳しいですね。まさにそのとおりで、緑色型のものは甲府盆地ならあまり苦労せずに見つけることが出来ますが、完全なミカドは意識して探さないと見ることができないのです。ミカド型は一見して異様な感じを受けますね。
貴重なコメントありがとう御座いました。
Commented by 虫林 at 2009-09-09 19:03 x
chochoensisさん、
レス遅れて申し訳ありません。
ブドウトラは簡単に見れる場所は残念ながらまだ見受けておりません(がんばります)。しかし、クロカナブンは樹液を探せば、意外に見ることができますよ。chochoensisさんなら、いずれ見ることができるでしょう。
Commented by 虫林 at 2009-09-09 19:05 x
愛野緑 さん、
レス遅れて申し訳ありません。
なるほど、クロカナブンは減少してきているのかも知れませんね。僕はアオカナブンとクロカナブンが好きで見かけると撮影したくなってしまいます。立派ですよね。
Commented by 虫林 at 2009-09-09 19:08 x
アッキーマッキー さん、
レス遅れて申し訳ありませんでした。
Gyoromeはそれほど高いレンズではありませんが、癖がありますので、条件設定に結構時間を要しました。小さな虫が生き生きと撮影できるので時々使用しています。
Commented by 虫林 at 2009-09-09 19:26 x
clossianaさん、
コメントありがとう御座いました。
黒紋消失にも個体差があって、ミカド型は完全に消失した個体にのみ用いるようです。甲府盆地でミンミンゼミをみると、正常とミカドの中間はしばしば見つけることができます。しかし、ミカド型は意識して探さないといけないかもしれません。是非とも撮影してみてください。緑色型でもけっこう面白いですよ。
by tyu-rinkazan | 2009-08-31 06:40 | Comments(20)