NATURE DIARY

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20100307 雨の散歩道:春の花とキノカワガ

Nature Diary #0310
Date: March 07th (Sunday), 2010
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather:Rain




§ Diary §


「啓蟄」の候

日曜日の朝、起きたら外は雨。

朝食後、しばらく様子を見ていたが、雨は一向に上がりそうにない。
そこで、遅れている原稿でも書いて過ごそうかなと思ったが、昨日が啓蟄なのでどうもじっとしていられないのだ----オイオイ虫林は虫か?

とにかく、PanaのコンデジとEP-1をポケットに入れて、雨のフィールド散歩に出た。


梅の花; Ume Apricot

近くの公園では梅の花がちょうど見頃。

谷間につくられた小さな梅林だが、白、薄赤、赤が混ざり合う柔らかい色調のコントラストは、いかにも早春を感じさせる光景だ。桜も良いが梅も捨てがたいな。

本日は雨のために訪れる人もわずかで、傘をさしながらゆっくりと梅林を楽しむことができた。

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梅林

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Ume Apricot
Olympus EP-1, M-ZD M-Zuiko 14-42mm, f7.1, 1/200, ASA200
(2010-March-07, Kofu-shi, Yamanashi)

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梅林

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Ume Apricot
Panasonic DMC^LX3, f2.8, 1/500, ASA80
(2010-March-07, Kofu-shi, Yamanashi)



ミスミソウ; Hepatica nobilis var. japonica

滑りやすい坂を登って行くと、純白のミスミソウの花がポツリ、ポルリと咲いていた。花の無い時期の林床に咲くミスミソウの花はとても貴重で愛らしい。

ミスミソウの近縁にスハマソウがある(両者は同一種かな?)。
スハマソウは葉先が丸いのが特徴だが、ここの個体の葉は尖っているのでまぎれもなくミスミソウだ(花の下の三角形の葉)。

日本海側に咲くミスミソウは花が大きくて、色も白の他に赤や紫とカラフルだ(オオミスミソウともいう)。ここでは純白の花しか見られないが、静かな里山にひっそりと咲く小型純白のミスミソウは、どこか清楚な感じがして虫林には好ましく感じる。

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ミスミソウの花

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Hepatica nobilis var. japonica
Panasonic DMC^LX3, f2.8, 1/500, ASA80
(2010-March-07, Kofu-shi, Yamanashi)



キノカワガ; Blenina senex

先週、キノカワガを偶然見つけた場所を再訪。

雨の中のキノカワガは、樹幹の乾いた部分の少し窪んだ場所にまるで樹皮に溶け込むように静止していた。相変わらずすごい擬態なので、この場所にいるという確信がなければ見つけることができなかっただろう。

樹幹のキノカワガを矢印で示した---わかるかな?。

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樹幹に静止したキノカワガ

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Blenina senex
Panasonic DMC^LX3, f4.5, 1/40, ASA80
(2010-March-07, Mitama-cho, Yamanashi)

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樹幹に静止したキノカワガ

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Blenina senex
Panasonic DMC^LX3, f5.0, 1/20, ASA200
(2010-March-07, Mitama-cho, Yamanashi)


ゆっくり樹幹を見ていくと、別のキノカワガを見つけることができた。

この個体も雨に濡れていない樹皮に静止していたが、色調が少し樹幹と異なるので見つけることは容易だった。面白いことに翅の模様も前に見つけた個体と異なっていた。

キノカワガの色や色調は多彩なのかな。

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樹幹に静止したキノカワガ

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Blenina senex
Olympus EP-1, M-ZD M-Zuiko 14-42mm, f9.0, 1/60, ASA500
(2010-March-07, Mitama-cho, Yamanashi)



アブラチャン;

綺麗に咲いたアブラチャン。

早春の里山にはアブラチャン、ダンコウバイ、シロモジの花が咲くが、どれも良く似ているので花からでは区別が難しい。葉を見れば鑑別が容易なので、しばらくして葉がでたら観察してみよう。

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アブラチャン

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Olympus EP-1, M-ZD M-Zuiko 14-42mm, f8.0, 1/160, ASA500
(2010-March-07, Kofu-shi, Yamanashi)

d0090322_2350251.jpg
アブラチャン

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Olympus EP-1, M-ZD M-Zuiko 14-42mm, f8.0, 1/100, ASA500
(2010-March-07, Kofu-shi, Yamanashi)


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§ Afterword §

啓蟄だというのに雨が降って肌寒い一日になってしまった。これではチョウは絶望的だが、その分ゆっくりと早春の花にもカメラを向けることができた。また、先週見つけたキノカワガのポイントでは、嬉しいことに2個体を確認できたので、この 「木化け」 が得意なヘンテコリンな蛾を毎年観察できるかもしれないな。


帰り際に斜面に出てきた フキノトウ (蕗の薹)を少しばかり持ちかえって「蕗味噌」を作ってみた。少し苦みのある独特の味と香りが春の訪れを感じさせてくれる。
毎年この時期なると食べたくなる山菜だね。



うららかな日差しの中で春の蝶を追ってみたいものだ。



以上、 by 虫林花山
Commented by himeoo27 at 2010-03-08 21:23
一番最初の、かすかに雨に霞む梅林の写真とっても
綺麗です!!

いとも容易く「キノカワガ」を見つける目はさすが
素晴らしいですね。
Commented by ダンダラ at 2010-03-09 18:28 x
きれいな梅林ですね。
こちらでも青梅の梅林がこんな色合いできれいですが、3月下旬です。
蕗味噌、良いですね。
一杯やりたくなります。
Commented by 緑一 at 2010-03-09 19:37 x
お久しぶりです。今の季節、成虫越冬してくれるキノカワガは良い被写体ですね。和歌山県に近い大阪で生まれた私は、キノカワガはずっと“木の皮蛾”でなく“紀ノ川蛾”と思っていました。あるときキノカワ=木の皮と気づいて、思い込んでしまうとそれ以外になくなってしまうものです。
Commented by 虫林 at 2010-03-10 08:06 x
ヒメオオさん、
有難うございます。山梨県は甲州梅といって、梅の産地なのですが多くは白い花です。ここは色々な色が混在してとても綺麗でした。
キノカワガの発生場所がわかったので自信を持って探すことができますが、キノカワガがいるかいないかわからない場所でこの蛾を探すのは大変ですね。
Commented by 虫林 at 2010-03-10 08:12 x
ダンダラさん、
青梅の梅は3月下旬とは意外でした。
梅の花が満開になると、春の始まり、桃の花、桜の花で春が盛りになります。これからが楽しみですね。
あまり料理はやらないのですが、蕗味噌は自分で調理して食べています。春の味なので、この時期には楽しみです。
Commented by 虫林 at 2010-03-10 08:15 x
緑一さん、
こちらこそお久しぶりです。
キノカワガが「紀ノ川蛾」というのもなかなか面白いですね。たしかに思いこんでしまうと、それを訂正するのは容易ではありません。僕もそのようなことが何度かあったように思います。
Commented by ひろ at 2010-03-11 23:04 x
いつも楽しく拝見させていただいています。
私も甲府に住んでいるのですが、こんな綺麗な梅林とか、
不思議な虫や綺麗な蝶などが本当にいるのか不思議です。
また拝見しに来ますのでよろしくお願いします。
Commented by 虫林 at 2010-03-13 19:26 x
ひろさん、
コメント有難うございました。
このところバタバタしていてレスが遅くなって申し訳ありませんでした。
甲府にお住まいとのことですので、いつかどこかでお会いできるかもしれませんね。甲府は自然が豊富で毎週散歩を楽しんでいます。
これからも宜しくお願い申し上げます。
by tyu-rinkazan | 2010-03-08 00:02 | Comments(8)