20101226 冬の散歩道:クワノコブコブゾウムシなど
2010年 12月 27日
Nature Diary #0363
Date: December 26 (Sunday), 2010
Place: Kofu, Yamanashi Pref.
Weather: fine
§ Diary §
このところの週末は何らかの予定が入っていてなかなか自由な時間がとれかったのが残念でした。しかし、今週は久しぶりに土日の両日ともにフリーになりました。そこで、土曜日は「みなとみらい」の横浜美術館で開催されている 「ドガ展」 に家内と一緒に出かけてきました。たまには芸術的な雰囲気に浸るのも良いものですな。
明けて日曜日は天気は良かったけれど、甲府市の朝の最低気温は零下3.1度で、どうやら今年一番の寒さだったみたいです。でも、その寒さをものともせずに(本当はオーバーウェイトのため)、家の近くの「武田の杜」にフィールド散歩に行くことにしました。
葉を落としたコナラ林は、とても明るく静かです。
コナラ林の小径
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A walking path in the woods of Quercus serrata
Olympus E-P1, MZD14-42㎜, ASA 200
すでに午前10時を過ぎているのに、北斜面の日陰ではまだ霜が残っていました。
枯葉に霜が付くと、まるでお化粧でもしたようにとても綺麗に見えます。
霜が付着した枯れ葉
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The dry leaves were decollated with frost.
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Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
▶ムラサキシジミ; The Japanese Oakblue
枝に絡まった枯葉の下で、ひっそりと体を寄せ合いながら越冬している2頭のムラサキシジミを見つけました。そういえば、今年はどういうわけかムラサキシジミをまだ撮影していなかったので、やっと古い友達に会えたような気がして嬉しくなりました。
越冬するムラサキシジミ
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Two Japanese Oakblues overwintering on the dry leaf.
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Olympus E-P1, MZD14-42㎜, ASA 200
枯葉は外から見えにくい場所でしたので、少し葉をめくって撮影していたら、突然1頭が下に落ちてしまいました。多分、気温が低くて飛ぶことができなかったのでしょう。そこで、撮影後にそっと元の越冬場所(枯葉)に戻してあげました。
越冬するムラサキシジミ
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Two Japanese Oakblues overwintering on the dry leaf.
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Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
▶オオミドリシジミ; Oriental Hairstreak
コナラの幹から出ている細い枝でゼフ(ミドリシジミの仲間)の越冬卵を発見しました。
場所からするとオオミドリシジミの越冬卵だと思いますが、ゼフィルスの発生時期にこの場所を訪れたことはありません。来年は6月位に調べてみようと思いますが、えてして越冬卵が見つかっても成虫はなかなか見ることができないものです。
(2枚目の写真はトリミング+)
オオミドリシジミの越冬卵
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A overwintering egg of the Oriental Hairstreak was found on the twig.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II,トリミング(1/2)
▶クワノコブコブゾウムシ; kobuzo rectirostris
本日の目的は「森のダッコちゃん」こと越冬ゾウムシです。
なかなか目的のゾウムシは見つけることが出来ませんでしたが、やっと小枝(樹種不明)の先にしがみついているゾウムシ君を何とか見つけることができました。
(クワノコブコブゾウムシの名前はびんげんさんからご教示いただいた)
クワノコブコブゾウムシ
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An elephant beetle overwintering on the twig.
Upper: Olympus E-P1, MZD14-42㎜, ASA 200
このゾウムシは「クワノコブコブゾウムシ」という面白い名前です。
ついでに属名が Kobuzo (コブゾウ)というのも笑ってしまいますね。
クワノコブコブゾウムシ
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An elephant beetle overwintering on the twig.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
みると小枝の樹皮の窪みに頭部を斜めに入れて越冬しているようにみえます。
脚は2本だけで体を支えている姿が 「ダッコちゃん」 スタイルです。でも、今の若い人は昔一大ブームだったダッコちゃん人形のことを知らないかもしれないな(年がバレる)。
2枚目の写真はトリミング(1/2)しています。
クワノコブコブゾウムシ
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An elephant beetle overwintering on the twig.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
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§ Afterword §
冬の散歩道は明るくてとてものんびりしていて良いですが、やはり寒いので防寒対策には気を使います。今までアンダーズボンなどはあまり使用していませんでしたが、本日ははいて出かけました。とても温かくてこれからは必需品になりそうです。
もうすぐ、冬休みに入りますが、またのんびりと散歩してみたいと思います。
以上、 by 虫林花山
Date: December 26 (Sunday), 2010
Place: Kofu, Yamanashi Pref.
Weather: fine
§ Diary §
このところの週末は何らかの予定が入っていてなかなか自由な時間がとれかったのが残念でした。しかし、今週は久しぶりに土日の両日ともにフリーになりました。そこで、土曜日は「みなとみらい」の横浜美術館で開催されている 「ドガ展」 に家内と一緒に出かけてきました。たまには芸術的な雰囲気に浸るのも良いものですな。
明けて日曜日は天気は良かったけれど、甲府市の朝の最低気温は零下3.1度で、どうやら今年一番の寒さだったみたいです。でも、その寒さをものともせずに(本当はオーバーウェイトのため)、家の近くの「武田の杜」にフィールド散歩に行くことにしました。
葉を落としたコナラ林は、とても明るく静かです。
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A walking path in the woods of Quercus serrata
Olympus E-P1, MZD14-42㎜, ASA 200
すでに午前10時を過ぎているのに、北斜面の日陰ではまだ霜が残っていました。
枯葉に霜が付くと、まるでお化粧でもしたようにとても綺麗に見えます。
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The dry leaves were decollated with frost.
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Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
▶ムラサキシジミ; The Japanese Oakblue
枝に絡まった枯葉の下で、ひっそりと体を寄せ合いながら越冬している2頭のムラサキシジミを見つけました。そういえば、今年はどういうわけかムラサキシジミをまだ撮影していなかったので、やっと古い友達に会えたような気がして嬉しくなりました。
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Two Japanese Oakblues overwintering on the dry leaf.
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Olympus E-P1, MZD14-42㎜, ASA 200
枯葉は外から見えにくい場所でしたので、少し葉をめくって撮影していたら、突然1頭が下に落ちてしまいました。多分、気温が低くて飛ぶことができなかったのでしょう。そこで、撮影後にそっと元の越冬場所(枯葉)に戻してあげました。
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Two Japanese Oakblues overwintering on the dry leaf.
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Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
▶オオミドリシジミ; Oriental Hairstreak
コナラの幹から出ている細い枝でゼフ(ミドリシジミの仲間)の越冬卵を発見しました。
場所からするとオオミドリシジミの越冬卵だと思いますが、ゼフィルスの発生時期にこの場所を訪れたことはありません。来年は6月位に調べてみようと思いますが、えてして越冬卵が見つかっても成虫はなかなか見ることができないものです。
(2枚目の写真はトリミング+)
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A overwintering egg of the Oriental Hairstreak was found on the twig.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II,トリミング(1/2)
▶クワノコブコブゾウムシ; kobuzo rectirostris
本日の目的は「森のダッコちゃん」こと越冬ゾウムシです。
なかなか目的のゾウムシは見つけることが出来ませんでしたが、やっと小枝(樹種不明)の先にしがみついているゾウムシ君を何とか見つけることができました。
(クワノコブコブゾウムシの名前はびんげんさんからご教示いただいた)
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An elephant beetle overwintering on the twig.
Upper: Olympus E-P1, MZD14-42㎜, ASA 200
このゾウムシは「クワノコブコブゾウムシ」という面白い名前です。
ついでに属名が Kobuzo (コブゾウ)というのも笑ってしまいますね。
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An elephant beetle overwintering on the twig.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
みると小枝の樹皮の窪みに頭部を斜めに入れて越冬しているようにみえます。
脚は2本だけで体を支えている姿が 「ダッコちゃん」 スタイルです。でも、今の若い人は昔一大ブームだったダッコちゃん人形のことを知らないかもしれないな(年がバレる)。
2枚目の写真はトリミング(1/2)しています。
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An elephant beetle overwintering on the twig.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
§ Afterword §
冬の散歩道は明るくてとてものんびりしていて良いですが、やはり寒いので防寒対策には気を使います。今までアンダーズボンなどはあまり使用していませんでしたが、本日ははいて出かけました。とても温かくてこれからは必需品になりそうです。
もうすぐ、冬休みに入りますが、またのんびりと散歩してみたいと思います。
以上、 by 虫林花山
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hirax2
at 2010-12-28 11:10
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初めて見ましたダッコちゃんスタイルのアカコブコブゾウムシ、かわいいですね。木の芽にそっくりで探すのは大変そうですが、今度フィールドで探してみたくなりました。防寒対策は最近もっぱらユ●ク●のヒート●ックに頼ってます^^;
0
hirax2さん、
コメント有難う御座います。
この時期は蝶もなかなか撮影できないので、越冬しているゾウムシなどを見て回っています。なかなか見つかりませんが、見つけたときは宝物でも発見したように嬉しくなります。
このゾウムシの他にもアシナガゾウムシの仲間(オジロアシナガやカシアシナガ)も同じように森のダッコちゃんスタイルで、コナラの枝で発見できます。
防寒対策はやはりしっかりとやった方がよさそうですね。
コメント有難う御座います。
この時期は蝶もなかなか撮影できないので、越冬しているゾウムシなどを見て回っています。なかなか見つかりませんが、見つけたときは宝物でも発見したように嬉しくなります。
このゾウムシの他にもアシナガゾウムシの仲間(オジロアシナガやカシアシナガ)も同じように森のダッコちゃんスタイルで、コナラの枝で発見できます。
防寒対策はやはりしっかりとやった方がよさそうですね。
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ヘムレン
at 2010-12-28 20:17
x
武田の社・・・訪れてみようと思ってはいるのですが、まだ行けていません(^^;)。。この時期は、鳥見の人もけっこういるのではないでしょうか。
ゼフ卵・・最近、探していないので、今年はちょっと探してみようかな。
甲府周辺は、ウラミスジも多いし、メスアカも・・・。
けっこう楽しめそうですね。
コブゾウムシ!面白い!。。ちょっと見、ゾウムシには見えませんね(^^)
ゼフ卵・・最近、探していないので、今年はちょっと探してみようかな。
甲府周辺は、ウラミスジも多いし、メスアカも・・・。
けっこう楽しめそうですね。
コブゾウムシ!面白い!。。ちょっと見、ゾウムシには見えませんね(^^)
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by
bjynp at 2010-12-28 23:46
虫林さん、こんにちは
横浜に来られたんですね。私も横浜に移ったので、おいでの際は、お立ち寄り下さい。
虫林さんも12月は忙しかったようですね。僕も12月はまったく休みがない状態で、ようやく今日仕事納めでゆっくり眠れそうです。今年は海外、多かったですね。楽しませて頂きましたよ。
研究を離れ、海外とはあまり関係のない部署に移ったので、海外出張がないのがたまにきずです。
さあ、明日、明後日で今年の10大ニュースを拾ってみようかな。
虫林さんも良い年末、新年をお迎え下さい。
横浜に来られたんですね。私も横浜に移ったので、おいでの際は、お立ち寄り下さい。
虫林さんも12月は忙しかったようですね。僕も12月はまったく休みがない状態で、ようやく今日仕事納めでゆっくり眠れそうです。今年は海外、多かったですね。楽しませて頂きましたよ。
研究を離れ、海外とはあまり関係のない部署に移ったので、海外出張がないのがたまにきずです。
さあ、明日、明後日で今年の10大ニュースを拾ってみようかな。
虫林さんも良い年末、新年をお迎え下さい。
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cactuss at 2010-12-29 09:17
使用しているカメラにCANONが加わっていますね。評判のいい100ミリマクロISとの組み合わせの写りはいかがでしょうか。
小生もオリンパス以外をのメーカーを検討中ですが、迷っている所です。
小生もオリンパス以外をのメーカーを検討中ですが、迷っている所です。
ご無沙汰してます。ゼフィルスの卵がいいですね。自分はミズイロオナガが精一杯です。
ところでキヤノンのニューマクロはいかがですか?虫林さんらしい写真、これからも楽しみにしてますね。
ところでキヤノンのニューマクロはいかがですか?虫林さんらしい写真、これからも楽しみにしてますね。
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by
himeoo27 at 2010-12-29 21:33
cactussさん、
コメント有難うございます。
オリンパスから出してくるレンズがいずれもミラーレス用ばかりなのでがっかりです。キャンノンのマクロはレンズ内手ぶれ防止なので、カメラ内部での手ぶれ補正よりもファインダーから見る被写体が落ち着いて見えますので、ピントが合わせやすいように思えます。画質も申し分ありません。しばらく試してみたいと思います。
コメント有難うございます。
オリンパスから出してくるレンズがいずれもミラーレス用ばかりなのでがっかりです。キャンノンのマクロはレンズ内手ぶれ防止なので、カメラ内部での手ぶれ補正よりもファインダーから見る被写体が落ち着いて見えますので、ピントが合わせやすいように思えます。画質も申し分ありません。しばらく試してみたいと思います。
ma23さん、
コメント有難うございます。
ニューマクロはこれからさらに試してみようと思いますが、ピントのずれに対しては厳しいですね。かなりジャスピンを意識しないとだめですね。
撮影者が試されるように思っています。
コメント有難うございます。
ニューマクロはこれからさらに試してみようと思いますが、ピントのずれに対しては厳しいですね。かなりジャスピンを意識しないとだめですね。
撮影者が試されるように思っています。
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by
bingen
at 2014-09-10 22:45
x
初めまして、虫の写真撮りを道楽でやっている者でびんげんと申します。これと恐らく同種と思われるゾウムシの写真を大阪で撮ったので同定のためにあちこちの写真サイトを見回っているところなんですがこのゾウムシアカコブコブじゃなくてクワノコブコブゾウムシじゃないですかね?全身写ってる写真で上翅後部末端に明瞭な突起がある様に見えるのですがこれはアカにはないクワノ独特の特徴の様に見えるのですが。
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虫林
at 2014-09-11 18:10
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by tyu-rinkazan
| 2010-12-27 22:48
| ■甲虫
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Comments(14)