NATURE DIARY

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20120121 大寒の散歩道;ウラギンシジミなど

Nature Diary #431

【GXR修理】
お気に入りの「リコーGXR」の液晶モニターがとても見難くなった(傷ついて、コーティングが剥がれたため)。そこで、家の近くのカメラ店 「キタムラ」 で修理をお願いしたところ、液晶モニター交換とバッテリールームの修理で、総額 「●万×千円」 という見積もり額がでた。少し高いかなと思ったので調べてみると、驚いたことに 「キタムラ」 では新品(本体のみ)を 「●万○千円」 で販売しているではないか。それなら修理するよりも新品を購入した方が断然安くて得だ------ウーム、危なく損するところだったな。

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本日は一年で最も寒い大寒。

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氷の表面の地図模様 Map-like pattern of the ice

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Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400 (山梨県甲府市、1月21日)



今年はウラギンシジミの越冬態をまだ発見できなかった。
そこで、本日の散歩のお目当ては越冬するウラギンシジミだ

公園内のカシやツバキ、クスニキなどの常緑広葉樹の葉を見て歩くが、なかなかその姿を発見できなかった。しばらくして、低い丘の上に植栽されたしょぼいツバキの葉裏で、やっと銀色の「とんがり帽子」ウラギンシジミを見つけることができた(写真上)。近づいてみると、翅には痛々しいバイトマークがあった(写真下)。

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ツバキの葉裏で越冬するウラギンシジミ An overwintering Angled Sunbeam

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Ricoh GRD IV, ASA100 (山梨県甲府市、1月21日)



少し先に歩を進めると、今度はアカガシの伸びたヒコバエでウラギンを発見。
こちらは横からは丸見えである。

「オイオイ、もう少し目立たない場所で越冬しないと危ないぞ!!」
と注意してやりたくなる。でも、これが彼らなりの擬態なのだから余計なお世話というものだ。

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アカガシの葉裏で越冬しているウラギンシジミ An overwintering Angled Sunbeam

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Ricoh GRD IV, ASA100 (山梨県甲府市、1月21日)



綺麗な別の個体を発見。
結局、ウラギンシジミは4個体を発見することができた。

いつも思うが、ウラギンシジミの翅裏は白色というよりも輝くような銀白色で、遠くからでもとてもめだつ。そんなに目立つ色彩ならば、たやすく鳥などの天敵に発見されるはずなのだが、おそらく、鳥たちにはその銀白色が蝶だと認識できにくいのだろう

でも、鳥は騙せても虫林はお見通しさ-----競り合ってどうする。

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ツバキの葉裏で越冬するウラギンシジミ An overwintering Angled Sunbeam

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Ricoh GRD IV, ASA100 (山梨県甲府市、1月21日)



何気なく目をやった桜の古木に、小さな翅の イチモンジフユエダシャク♀ を見つけた。

フユシャクと呼ばれる蛾は日本に35種ほどあって、成虫は寒い冬に出現する。多くのフユシャクのメスは、翅が極端に小さく飛ぶことは出来ないが、脚は長くて樹皮の上を歩きまわることができるのだ。

メスの翅が小さい蛾は、フユシャクの仲間以外にも何種類かある。例えば、「ミノムシ 蓑虫」として子供の頃から馴染みが深い「オオミノガ」では、メスは翅ばかりか脚も無い。すなわち、メスはその一生を蓑(ミノ)の中だけで過ごすということだから驚く他はない(それだけ蓑の中の方が安全なのだろう)。

下の写真の上は♀で、下は幹で死んでいた♂。

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桜の樹幹のイチモンジフユナミシャク ♀(上)、同♂(下) Operophtera rectipostmediana

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Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400 (山梨県甲府市、1月21日)



クヌギの小枝で越冬するアカホシテントウを見つけた。

このテントウムシはクヌギにつくカイガラムシを食べてくれる益虫と図鑑には載っている。この害虫、益虫という虫の色分けはあまりに人間側の都合が色濃く感じられて好きにはなれないが仕方がない。

テントウムシはイギリスでは Ladybird、アメリカでは Ladybug という。この Ladybird という名前はナナホシテントウにもともと由来するらしくて、聞くところによれば、赤い服を身にまとっていた聖母マリア様 (Our Lady) の7つの悲しみ (The seven sorrows) に由来するそうだ。

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コナラの枝分岐部で越冬するアカホシテントウ Ladybird

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Ricoh GRD IV, ASA100 (山梨県甲府市、1月21日)



一見、ドングリのように見えるが、これは「虫こぶ」の一種で、ナラメイガフシという。

このナラメイガフシという虫こぶは、ナラメイガタマバチ というハチが卵を産んだ場所が異常に肥大してできたものだ。穴があいているので、成虫がすでに出てしまった古いものかも知れないな。

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コナラの枝の虫こぶ(ナラメイガフシ) Andricus tmukaigawae

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Ricoh GRD IV, ASA100 (山梨県甲府市、1月22日)



冬枯れた景色の中に咲く白い花。
近づいて観察すると花ではなくて綿毛だった。

もともと虫林は、スミレやランの花が好きだ。しかし、近年のNature Diaryでは昆虫写真ばかりで花(植物)の写真を掲載することが少なくなってしまった。今年は虫ばかりではなく、花も意識して撮影していくことにしよう。曰く、 虫を知るには花(植物)を知れ!(虫林の格言----生意気)

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冬の偽花(円内は拡大:綿毛)Pseudo- flower in winter (floss)

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Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400 (山梨県甲府市、1月21日)



§ Afterword §

本日はフィールド散歩した午前中は曇りだったが、お昼近くになって雨が降ってきたのでそうそうに引き上げた。週末の天気が悪いと少し残念だ。でも、目的のウラギンシジミが4頭も発見できたのだから良かったと思う。何しろ、今年はどういうわけかいつも見ることができる場所でウラギンシジミが発見できずにいたのだ。

今回散歩した場所(公園)は少し整備され過ぎている印象ではあるが、多分、毎年越冬ウラギンの観察が安定して楽しめそうに思う。もう少し早い時期にムラシやムラツも探してみたいところだ。

冬のウラギン散歩道として虫林のファイルに記憶しておこう。



以上、 by 虫林花山
Commented by clossiana at 2012-01-22 11:13
越冬中のウラギンは仰られてますように、とても目立っています。小鳥たちは丹念に餌を探している様子ですので、あんなんででよく冬を越せるものだと感心する一方で不思議さが残ります。厳寒期にはすでに個体数は激減していますが残っている個体が巧妙に隠れているかといえば同じように目立っています。やはり不思議です。
Commented by ダンダラ at 2012-01-22 14:07 x
ウラギンシジミが見つかってこの冬の観察対象が増えて良かったですね。
私のところでは1頭しか残っていないので、これがいなくなったら残りの冬をどうしようかと思っています。
カメラ欄に Ricoh GRD IV の文字が。
GXRに替えて購入されたのですか。
Commented by himeoo27 at 2012-01-22 16:56
「アカホシテントウ」は黒い原石にルビーが少し透けて見えているようで綺麗ですね!冬場テントウムシ仲間も集団を形成するので蟲探しの楽しみの1つに加えることにいたします。
Commented by 虫林 at 2012-01-23 17:44 x
clossianaさん、
コメント有難う御座います。
越冬中のウラギンはかなり目立っていますよね。本当に大丈夫なの?といいたくなります(笑)。多分、周りと溶け込むような擬態とは反対に、目立つけれど蝶とは認識しにくいものに見えるのでしょうか。興味はつきません。
Commented by 虫林 at 2012-01-23 17:49 x
ダンダラさん、
コメント有難う御座います。
ウラギンシジミをやっと見つけることができました。昨年まであまり苦労もせずに見つけていたので、それなりに嬉しいです。
Richo GRD IVを今年から導入しました。GXRは少し大きすぎで、普段にポケットにいれておくことができないからです。GXRは初代のものを使用していたので、あまり違和感なく使用できます。落としても目立つようにホワイトエディションにしたので、野外で撮影するときは少し恥ずかしいです。
現在、内蔵ストロボによる撮影を工夫しています。
Commented by 虫林 at 2012-01-23 17:51 x
ヒメオオさん、
コメント有難う御座います。
アカホシテントウは渋いルビー色でなかなか綺麗です。冬場はナミテントウやカメノコテントウが大きな越冬集団を形成するので、探してみると価値がありますね。
楽しみです。
Commented by bjynp at 2012-01-23 22:41
こんばんわ。
越冬中の虫達、虫林さんは見つけるの、うまいですね。毎年感心しています。
ナナホシテントウとマリア様にそんな関係があったとは、またひとつ勉強になりました。
アッキーマッキー
Commented by naoggio at 2012-01-25 15:29 x
遅いコメントで恐縮です。
今年は越冬ウラギンシジミを見ていません。探しに行っていないせいもありますがなんとなく少ないような気もします。
昔読んだ日本昆虫記という本にフユシャクの話が出ていたのを懐かしく思い出しました。
飛べないメスはフェロモンでオスを誘引するのだとか。寒い冬に下手に飛び回るよりその方が利口なのかもしれませんね。
ナナホシテントウの黒い点が7つの悲しみということですか。かなり飛躍したネーミングのようですが、なにかとそちらに結びつけたがる傾向がありますからね。
でもマリア様になぞらえるということは、ナナホシテントウの好感度が高いということなんでしょうね。
Commented by chochoensis at 2012-01-26 16:24 x
ウラギンシジミの=越冬=、本当に不思議ですね、裸状態で見つからないのが不思議です、北本では脚の先端を葉肉に食い込ませて越冬しているようです、でも越冬姿は、丸見えが多いような気がします。なんでだろう???
Commented by twoguitar at 2012-01-29 10:58 x
初めまして。相模大野(神奈川県)在住のtwoguitarと申します。

ウラギンシジミが公園で4頭も見付かったんですね。
甲府は、毎朝最低気温が-5℃以下の厳しい寒さですね。無事に春を迎えられるといいですね。
ウラギンシジミは、翅の直角位置から見ると本当に目立ちますね。
フラッシュモードで撮影すると真っ白に浮かび上がりますね。
しかし、遠目に見ると、照葉樹の葉に太陽が当たった輝きに紛れてそこにいるとは気が付きにくい感じもしますね。
照葉樹の葉裏を利用するウラギンシジミの擬態は鳥には効果的ということでしょうか。

こちらでは平地の公園や保存林を探しても見つかりませんでしたが、町田市の多摩丘陵の谷あいで合計9頭を見付けることができました。

南方系のムラシやムラツが寒い甲府で越冬態勢に入るとは意外でした。ムラツはこちらでも越冬完遂が困難なようです。
Commented by 虫林 at 2012-01-29 19:11 x
アッキーマッキーさん、
遅レスですいません。コメント有難うございました。
越冬中の昆虫はなかなか見つかりませんけど、慣れてくれば何とか探し出すことができます。この時期にはこれくらいしか楽しみが無いのです。
Commented by 虫林 at 2012-01-29 19:14 x
naoggioさん、
遅レスですいません。コメント有難うございます。
ウラギンシジミはどういうわけか、今年はいつもの場所で発見できませんでした。でも、今回やっと撮影できたのでほっとしています。そちらでは、ウラギンシジミの個体数がこちらよりは少ないのかもしれませんね。見つかると良いですね。
Commented by 虫林 at 2012-01-29 19:16 x
chochoensisさん、
コメント有難うございます。
ウラギンシジミは銀白色で、遠くからでもその存在が認識できます。ですから、鳥たちにも見えているはずなのですが、かえってこの色は蝶(生き物)という認識が出来にくいのかもしれませんね。自然界にはわからないことが沢山あって面白いです。
Commented by 虫林 at 2012-01-29 19:22 x
twoguitar さん、
いらっしゃい。
合計9頭も見つけられたということですね。さすがです。こちらではどういうわけか、この冬はウラギンシジミの越冬が少ないように思えます。
おっしゃるように、ウラギンシジミは人間の目ではとても良く分かりますが、鳥たちには何らかの擬態効果があるのかもしれませんね。ムラツは昨年初めて甲府市内で成虫を見かけましたが、越冬は無理でしょう。ムラシの方は、春一番に見ることもあるので、越冬は可能だと思われます。ウラギンシジミはこのところの寒さで、かなりの個体が死んでしまうかもしれませんので、来週あたりフォローできれば良いのですが-----。今後とも宜しくお願いします。
by tyu-rinkazan | 2012-01-22 10:56 | Comments(14)