NATURE DIARY

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20120219 近所の散歩道:セツブンソウの花とクロミドリ越冬卵

Nature Diary #435


暦の上では春(立春を過ぎた)。

まだ朝の気温は零下7℃、日中でも5-6℃くらいまでしか上がらない。この気温だと、今年羽化した新成虫は飛ばないだろう。県南部に行けば可能性はあるが、本日は、午後から用があるので遠出は不可。

近くの小川を見ると綺麗な氷柱が下がっていた。

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小川の落ち込みに形成された氷柱

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Ice cylinder
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ISO400 (2012-Feburary-19, Kofu-shi, Yamanashi)



セツブンソウ; Eranthis pinnatifida Eranthis, Winter Aconite

セツブンソウ(節分草)は最も早くに花をつけるスプリング・エフェメラル。

こちらでは、毎年2月の20日前後に可憐な白い花を見ることができるが、今年は開花しているものが少ない。多分、このところの寒さで遅れているのだろう。

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セツブンソウ

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Winter Aconite in bloom.
Ricoh GXR, S10, ISO100 (2012-Feburary-19, Mitama-cho, Yamanashi)



セツブンソウはキンポウゲ科の多年草。英名をWinter Aconite(冬のトリカブト?)という。案の定、セツブンソウ(特に根)には、トリカブトと同じアコニチン(Aconitine)という毒成分が含まれていて、食すると嘔吐、頭痛、麻痺などの中毒症状を示す。

ちなみにこの時期に花をつけるフクジュソウ(福寿草)も毒草だ。

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セツブンソウの花

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Winter Aconite
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ISO400 (2012-Feburary-19, Mitama-cho, Yamanashi)


毒草とはいえ、セツブンソウはスプリング・エフェメラル(Spring ephemeral:春の儚いもの)で、毎年この花を見ると、やっと長い冬が終わって春になったなと実感でき、また自然のエネルギーを僕の意識の中に注入してもらえるような気がする----気のせいだけどね。

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セツブンソウの花

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Winter Aconite
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ISO400 (2012-Feburary-19, Mitama-cho, Yamanashi)


日陰の落ち葉の上には、昨日?降った雪が残っていて、そんな場所に咲いているセツブンソウは、花弁を閉じたままでうな垂れているように見える。

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花弁を閉じたセツブンソウ

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Winter Aconites with closed petals
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ISO400 (2012-Feburary-19, Mitama-cho, Yamanashi)



クロミドリシジミの越冬卵; Overwintering eggs of the Copper Hairstreak

先週、banyanさんと訪れた伐採地に立ち寄って、保存してあるクロミドリシジミの越冬卵2個を一眼レフにマクロレンズで撮影してみることにした。

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クヌギやコナラの伐採地 

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logging area
Ricoh GXR, S10, ASA100 (2012-Feburary-19, Kofu-shi, Yamanashi)


越冬卵のような小さなものの接写には、コンデジの方が楽に撮影できるのだが、解像度はやはり一眼レフの方が明らかに上になると思う。

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クロミドリシジミの越冬卵
 

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An Overwintering egg of the Copper Hairstreak
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ISO400, Trimming (+) (2012-Feburary-12, Kofu-shi, Yamanashi)


今回、マクロレンズに1.4倍のテレコンをつけて、手ブレしないように三脚にカメラを固定した。AE優先でやはり手ぶれを防ぐ目的でシャッターはセルフタイマー(2秒)を用いている。光は自然光でストロボは使用していない。ようするに、特別なレンズ(テレコン以外には)や装置を付けないで、ひたすら手ぶれに注意して通常撮影しただけだ。

等倍切り出しで見ると、意外に解像度が良いと思われた。なお、これだけ近接すると焦点の幅が極端に狭くなるが、下の写真の下は、被写界深度を稼ぐ目的で絞りをかなり入れている。

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クロミドリシジミの越冬卵
 

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An Overwintering egg of the Copper Hairstreak
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ISO400, Trimming (+) (2012-Feburary-12, Kofu-shi, Yamanashi)


§ Afterword §

今年もセツブンソウの花を見て、春を確認できた。しかし、河原の土手でのモンキチョウやベニシジミなど春一番に出現する今年羽化した新成虫には出会うことができなかったのは残念だ。
来週はどうなるかわからないが、そろそろ新成虫たちを見てみたいものだ。



以上、 by 虫林花山

Commented by banyan10 at 2012-02-19 19:29
100mmにテレコンでこれだけ撮れるとは驚きです。
三脚はなかなか使いこなせていませんが、こういう撮り方もあるのですね。
セツブンソウもだいぶ咲いていますね。僕も栃木まで行ったのですが、移動も大変だし、早いかと思って生息地まで行きませんでした。
Commented by himeoo27 at 2012-02-19 21:38
ゼフ卵撮影色々挑戦され、
今回の結果も素晴らしいですね!
「3脚+スローシャッター」勉強になりました。
Commented by アッキーマッキー at 2012-02-20 00:05 x
こんばんわ♬
そちらのセツブンソウ、もう咲き始めたんですね。僕も昨日愛知のセツブンソウを観てきました。すでに満開を少し過ぎてました。山梨には3月第1週の週末に出かけようと思ったんですが、少し遅いでしょうか?
マクロにテレコン、使えますよね。僕も昨日180mmマクロにテレコンx2で実質576mmで超小さな花の撮影をしましたが、満足いく結果でした。
Commented by 虫林 at 2012-02-20 05:52 x
banyanさん、
今まで一眼レフの撮影で、どれだけ越冬卵の構造が明瞭にできるかについて試したことがありませんでした。今回はやってみると意外にシャープに撮影できることがわかりました。もちろん、かなりトリミングしていますので、大きく印刷したりはできません。
セツブンソウは山梨県では、栃木県や群馬県に比較して少し早く開花するようです。ただ、まだ咲きはじめでした。
Commented by 虫林 at 2012-02-20 05:56 x
ヒメオオさん、
有難うございます。
どうも紛らわしい表現だったみたいですが、2秒のセルフタイマーというのは、スローシャッターではありません。シャッターを押す時のブレを防ぐ目的で、セルフタイマーを用いたということです。キャノンのカメラのセルフタイマーは、2秒と10秒があって選べるようになっています。
シャッター速度はあまり遅いとそれだけぶれる危険が増しますね。
Commented by 虫林 at 2012-02-20 06:01 x
アッキーマッキーさん、
お久しぶりです。
愛知のセツブンソウはそろそろ終盤なのですね。こちらのセツブンソウとは、花や葉の形が少し異なるようで興味深いですね。今年はこちらの開花が遅れているようなので、3月第一週でも、見れるかもしれませんが、やはり終盤でしょう。
180mmに2倍テレコンで小さなものをシャープに撮影するのは技術がいるでしょうね。背景のボケや撮影角度など、独特の味わいがありそうですね。
Commented by 22wn3288 at 2012-02-20 08:38 x
セツブンソウの花 自然の中に咲いている雰囲気で良いですね。
クロミドリシジミの卵 微細に撮れているので素晴らしいと思います。
Commented by ダンダラ at 2012-02-20 12:26 x
セツブンソウの時期なんですね。
こちらでは3月に入ってからになりますけど、管理された場所なので撮影意欲もあまりわきませんが、そちらでは自然の環境が素晴らしいです。
伐採地、数年後には平地性ゼフィルスの絶好のフィールドになりそうですね。
Commented by 虫林 at 2012-02-20 21:16 x
22wn3288さん、
コメントありがとう御座います。
セツブンソウの花を毎年いまかいまかと待っています。
今年もやっとみることができました。でも、少し遅れているみたいですね。
クロミドリはこちらでは少なく無いので、ゆっくりと観察しています。越冬卵もいちおううまく撮影できました。
Commented by 虫林 at 2012-02-20 21:22 x
ダンダラさん、
コメントありがとう御座います。
セツブンソウの花をみるとやっと春がきたことが実感できます。こちらは2週間ほど早いのですね。こちらのセツブンソウは民家の裏の斜面で、訪れる人も少なくて、ゆっくりと撮影できました。
クロミドリの越冬卵を見つけた場所は、伐採面積はあまり広くありません、でも、これから平地性のゼフの観察にはあまり広く無い方が良いのかもしれませんね。
Commented by yoda-1 at 2012-02-23 08:57
セツブンソウは誠にフォトジェニックというか、ディテールが素晴らしいですね。
ゼフ卵の撮影も、本当に1.4倍のテレコン+等倍マクロでここまで鮮明なのにビックリです。
ただ、文中にある1.6倍ですが、これはフルサイズとAPSーCサイズの同じレンズを使用したときに画角のことなので、ここでマクロ撮影時の倍率に参加させてはいけないように思います。
マクロ撮影での倍率は、あくまでも受像面での被写体画像がどの程度に拡大されているかの指標だったはずなので。
Commented by 虫林 at 2012-02-23 19:54 x
Yodaさん、
有難う御座います。
マクロレンズでの等倍(x1.0) はフルサイズの場合で、APS-Cサイズだと画角が狭くなって、要するにトリミング拡大した時と同じで、写真が同じ大きさだと被写体は単純に約1.6倍に拡大されるのかなと思っていました。確か写真家の海野さんも同じように計算をされていたように記憶していますが・・。
そう単純ではないのですね。勉強になりました。
Commented by bjynp at 2012-02-29 22:45
虫林さん、こんばんわ♪
セツブンソウ、観てきました!
昨年と同様、やっぱりそちらのセツブンソウは一味違いました!
まだ写真のせいリができてないので、ブログアップは先になりますが、愛知からだと少し遠くなりました。昨年に比べて花数が少なかったので、今週末くらいがピークのようです。
アッキーマッキー
Commented by アッキーマッキーさん at 2012-03-02 12:27 x
アッキーマッキーさん、
ご苦労様でした。
やはり、セツブンソウも地方によって形態や色彩が異なるものなのですね。こちらのセツブンソウはかなり孤立しているようですので、独自に分化してしまったのかもしれません。
興味ありますね。
そうですね、今週くらいがぴーくかな。
by tyu-rinkazan | 2012-02-19 17:35 | Comments(14)