NATURE DIARY

tyurin.exblog.jp

20120722 雨の散歩道:ミドリシジミなど

.
Nature Diary vol.7(37):#462

本日(日曜日)の天気は曇り(時々小雨)。梅雨が明けたはずなのに、このところ雨の日が続いている。気温も低い。-----梅雨明け宣言が早すぎたのでは?

そろそろ今年もミドリシジミの時期だ。

ミドリシジミはこちらでは7月下旬の出現で、ゼフの中でも遅い方になる。発生地は水田の周りに残るハンノキ林。例年だとこの時期には、高山蝶を見に行きたくなるので、なかなかこれまでミドリシジミを落ち着いて観察できなかった。良い機会だな。


途中、雨の中で忘れ草(ヤブカンゾウ)の群落。
この花は朝開いて午後にはしぼむ-----儚いものだ(Dailylily).。

d0090322_6125857.jpg
忘れ草(ヤブカンゾウ)

.
Dailylily(Hemerocallis fulva)
Canon 60D, Sigma 24mm, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)



ミドリシジミ; The Green Hairstreak

ミドリシジミの発生地は、水田周囲のハンノキ林だが、もともとそこは湿地帯か沼だったのかもしれない。現在使用していない休耕田には、スゲなどの湿性植物が密生している。

ハンノキの枝を見ていくと葉上にミドリシジミの姿を見つけた。

d0090322_614020.jpg
ハンノキ葉上に静止するミドリシジミ♂

.
A male of the Green Hairstreak resting on the leaf of Artcarpus altilis.
Canon 60D, EF100mm Macro, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)


やはりまだ出現初期で、新鮮なオスが多かった。ミドリシジミの♂の表面の輝きは、見る角度や天候によって青色から緑色まで色が変化する。

d0090322_6182455.jpg
開翅するミドリシジミ♂

.
A male of the Green Hairstreak resting with the wings opened.
Canon 60D, EF100mm Macro, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)


ミドリシジミ♂は活動が激しいために、表面に傷がない個体は意外に少ないものだ。綺麗だなと思っても、翅の表面にすり傷があることが多い。

下の写真の個体は表面に全く傷が無い-----羽化直だろうか。

d0090322_6185839.jpg
開翅するミドリシジミ♂

.
A male of the Green Hairstreak having beautiful wings.
Canon 60D, EF100mm Macro, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)


ミドリシジミ♀の斑紋には多型が見られる。

A型(赤紋)、B型(青紋)、AB型(赤紋+青紋)、O型(紋なし)というが、なんやら人間の「血液型」みたいだな。ここでは、O型とB型が多く、A型(赤紋型)やAB型(赤紋+青紋)は少ない。

新鮮なB型の青紋はとても綺麗だ。

d0090322_6143739.jpg
開翅するミドリシジミ♀(B型)

.
A female of the Green Hairstreak showing type B
Canon 60D, EF100mm Macro, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)

d0090322_6144774.jpg
開翅するミドリシジミ♀(上:O型、下:A型)

.
Females of the Green Hairstreak showing types O and A.
Canon 60D, EF100mm Macro, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)



オナガシジミ; The Walnut Hairstreak

オニグルミの枝を叩いてみると黒っぽいシジミチョウが飛び出した。

何頭かは高い枝に飛去ってしまったが、一頭が上から見下ろせる枝の葉上に舞い降りてくれた。そっと近づいて確認するとやはりオナガシジミだった。オナガシジミは最も遅く発生するゼフなので、今が発生初期だと思われる。

d0090322_6202133.jpg
クルミ葉上に静止するオナガシジミ

.
A male of the Walnut Hairstreak resting on the leaf of Walnut tree.
Canon 60D, Sigma 24mm, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)


クルミの木はどこにでもあるが、オナガシジミが発生する木は多くない。

d0090322_6203254.jpg
クルミ葉上に静止するオナガシジミ

.
The Walnut Hairstreak
Canon 60D, EF100mm Macro, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)



その他; Miscellaneous

d0090322_6225172.jpg
ミヤマカラスシジミ

.
The Mera Black Hairstreak
Canon 60D, EF100mm Macro, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)

d0090322_623598.jpg
スジボソヤマキチョウ

.
The Lesser Brimstone
Canon 60D, Sigma 24mm, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)

d0090322_623182.jpg
オオウラギンスジヒョウモン

.
The Great Eastern Silverstripe
Canon 60D, EF100mm Macro, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)

d0090322_6233130.jpg
オオチャバネセセリ

.
The Flower Swift
Canon 60D, EF100mm Macro, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)


夏型のトラフシジミを見つけた。念力をかけたら翅を開いた----嘘。
トラフシジミの翅表の深い青は魅力的だが、この個体は残念ながら少し古い。

d0090322_640481.jpg
開翅するトラフシジミ♂(夏型)

.
The Japanese Flash
Canon 60D, EF100mm Macro, ISO400 (2012-July-22, Hokuto-shi)



§ Afterword §

「雨にも負けず、風にも負けず」でフィールド散歩をしてしまった。日ごろ歩いていないので、健康維持のために週末のウォーキングも兼ねてのフィールド散歩なのだ。夏休みシーズンなので、天気の良い日を選んで歩けば良いのだが、なかなかそうもいかない。

昨年はダンダラさんと北アルプスに登ったので、今年もどこかの山の高山蝶に会いに行きたいものだが、体力と時間が無いのが残念だ---でも行きたい。

ウーム、ぼやぼやしていると7月も終わってしまうな。



以上、 by 虫林花山




Commented by 22wn3288 at 2012-07-23 10:25 x
新鮮なミドリシジミがとても綺麗です。
雌雄ともに美しい。
なかなかこんなに綺麗に撮れないなと感心して見ています。
Commented by yoda-1 at 2012-07-23 12:27
本当にミドリシジミがごく新鮮かつ近接での撮影うらやましく拝見です。
オナガシジミも秩父で撮影した個体より新鮮で、これまたうらやしいです。
Commented by fanseab at 2012-07-23 22:18
小生も土曜日に似たような天候条件でミドリシジミを
撮影しておりました。4枚目のようなアングルで♂を撮影した
かったですね。それにB型♀もここまで鮮明なブルーが出ている
と気持ちよいです。雨中で見るオオウラギンスジ♂のオレンジは
強烈な印象があったでしょうね!
Commented by 虫林 at 2012-07-24 06:57 x
22wn3288さん、
コメント有難うございます。
これまでじっくりとミドリシジミを撮影する機会がなかった
ので、今回はゆっくりと観察できました。
ちょうど時期がよかったので、新鮮な♂♀を撮影できたようです。
撮影してみると、♀の多型は面白いですね。
Commented by 虫林 at 2012-07-24 07:00 x
yoda-1さん、
ちょうどミドリシジミも時期的に良かったみたいで、
新鮮な♂♀を撮影することができました。
曇や少しの小雨くらいなら翅を開いてくれるの
ので、かえって翅色は良く表現できますね。
オナガシジミはまだ出始めでした。
Commented by 虫林 at 2012-07-24 07:04 x
fanseabさん、
小雨の中で同じような場所に行かれたのですね。
撮影したのは標高1000mくらいの場所で、ちょうど
♂♀が出そろった時期だったようです。
ラッキーでした。
♀のB型は僕は初めての撮影でしたが、綺麗な
個体で驚きました。
そうなんです。実はオオウラギンスジヒョウモンは
とても新鮮な目が覚めるような個体で、僕もみた
ときはとても嬉しかったです。
Commented by chochoensis at 2012-07-24 09:24
虫林さん、いつもながら撮影技術がすばらしいです、ミドリシジミ・オナガシジミ・・・いずれも久しく観察に出掛けていませんが素敵な写真が堪能できて幸せです!貴殿からのコメントで・・・武田信玄の軍旗に書かれた名言・・・そのうちにブログ本体に追加しておきます、真にありがとうございました・・・。
虫林さんのブログを見て、今日は、「ノカンゾウ」を掲載する事にしました、ありがたいです・・・。
Commented by kmkurobe at 2012-07-24 09:30 x
綺麗なミドリシジミですね。被写体の良さを最大限に引き出された、虫林さんのテクニックがあったればこそでしょう・・・・・
当方の地元も出始めましたがなかなかこれほどの個体に出会うことができません。
オナガシジミはクルミはたくさん有るのですが、本当に場所を探すのが大変な蝶だと思います。
Commented at 2012-07-24 09:35 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ダンダラ at 2012-07-24 11:18 x
この週末は天気が悪かったので、身近な蝶を観察するには絶好の機会でしたね。
ミドリシジミの新鮮な♂は素晴らしいです。
それにB型のメスも良いな-。
我が家近くのフィールドでは、A型が多くB型が少ないんです。
Commented by 虫林 at 2012-07-24 18:59 x
chochoensisさん、
お褒めいただき恐縮します。
ノカンゾウはいいですね。
僕もブログにいつかは出してみたい花です。
chochoensisさんの記事は楽しみにしています。
Commented by 虫林 at 2012-07-24 19:02 x
kmkurobeさん、
有難うございます。
林はかなり広くて、その中でも上手く撮影できる場所は
限られるようです。
今回はゆっくりと撮影できたのがよかったかなと思います。
そちらのミドリシジミの♀の多型もいつかみてみたいです。
オナガシジミはどこにでもいる蝶ではありませんね。
クルミが多すぎるのも問題です
Commented by 虫林 at 2012-07-24 19:03 x
非公開コメントさん、
そうですか。
あそこはなかなか魅力的なところですし、田淵氏のゆかりのコース
ですからいいですね。
Commented by 虫林 at 2012-07-24 19:06 x
ダンダラさん
有難うございます。
曇り時々小雨の天気はかえってゼフの撮影には良いかもしれません。
やわらかな光の下で、開翅もしっかりしてくれるようです。
ミドリシジミはそちらに多いので参考になります。こちらは6頭のメスの
うち2頭が綺麗なB型でした。残念ながらAB型は宿題になりました。
Commented by Sippo5655 at 2012-07-24 22:20
スジボソヤマキチョウのこんな止まる姿、初めて見ました。
葉っぱに、、化けているのかな。
ますますこの子が好きになりました~☆
ミドリシジミの開帳、堪能させていただきました!
私、まだ肉眼でしか見たことがないんです。
クルミの木には、オナガシジミ。
近所の公園のクルミの木で初めてカメノコテントウを見たことを
思い出しました(*^-^*)
Commented by 虫林 at 2012-07-25 20:49 x
Sippoさん、
コメント有難うございます。
スジボソヤマキチョウは雨の日は葉っぱの裏にこのように
くっついているみたいです。葉の色に溶け込んで、意外に
保護色で見つけた時は驚きました。
こちらのミドリシジミはこれからが最盛期になります。ゆっく
りと観察で来て良かったです。
カメノコテントウは本当に立派で綺麗ですね。僕も大好きな
甲虫の一つです。
Commented by grassmonblue at 2012-07-25 23:14 x
あらためてミドリシジミの美しさにため息がでました。
高地の本種は発生が遅れるのは承知していましたが、
虫林さんの地元でもこんなに遅いのですね。
前回のウラウラコンビにも涎が出ました。
Commented by 虫林 at 2012-07-27 01:29 x
grassmonblueさん、
コメント有難うございます。
こちらではミドリシジミは今がちょうど良い時期だったみたいです。
これまでゆっくりとミドリシジミを撮影する機会がなかったので、
今回はとても嬉しかったです。
ウラウラコンビも良かったですよ~。
Commented by bjynp at 2012-07-28 10:42
こんにちわ♪
相変わらず勢力的に活躍されてますね。
先週末は三つ峠で作業してました。下山途中の林道でフジミドリを見かけ、撮影しましたが、だいぶ翅がいたんでました。虫林さんのようなきれいな個体を見れたら感動ものですね。
アッキーマッキー
Commented by 虫林 at 2012-07-29 19:37 x
アッキーマッキーさん、
コメント有難うございます。
フジミドリとはすごいですね。あの辺はブナがあるので、注意していましたが、やはり棲息しているのですね。嬉しいな。
来年あたりはそこで、新鮮な個体を探してみようかな。
貴重な情報を有難うございます。
Commented by bjynp at 2012-07-29 23:46
た、たぶん、そうだとおもったんですが、あまり詳しくないので自信ありません。遅くとも今週末までにアップしますので、ぜひ同定をお願いします。
アッキーマッキー
by tyu-rinkazan | 2012-07-23 06:36 | ▣ミドリシジミ | Comments(21)