NATURE DIARY

tyurin.exblog.jp

20120916 初秋の散歩道:青蜂(セイボウ)の青

虫の目コラム:ルリボシカミキリの青
「ルリボシカミキリの青」という面白いタイトルの本がある。本の著者は生物学者の福岡伸一氏だが、子供の時にルリボシカミキリの青に震えた感触が彼のセンス・オブ・ワンダーで、それが生物学者になる原点になったということが書かれていた。虫林もルリボシカミキリの青には瞠目した一人である。でも、美しい青色をまとった昆虫はルリボシカミキリの他にもいる。例えば、セイボウ(青蜂)というハチは、メタリックブルーの体を持ち、その表面の細かい凹凸がまるでスパンコールのように輝いて美しい。次は「青蜂(セイボウ)の青」?-----ダメか。
 
**********************************************************************

Diary
久しぶりに蝶友のダンダラさん(小畦川日記)との撮影行。また、本日はkontyさん(蝶超天国)もご一緒していただけるということでさらに楽しみだ。夏の衣装と秋の衣装のチョウたちが混ざる時期なので、そんな虫たちを追って県南を散歩してみることにした。

オオセイボウ; Stilbum cyanurum pacificum

ママコノシリヌグイ というユニークな名前のピンクの花に、オオセイボウが訪れていた。

大きさは1㎝ほどだが(セイボウの仲間としては大きい)、その緑色を帯びた青い輝き(ターコイズブルー)は、少し離れたところからもよくわかる。その様は貴金属(宝石)的でもあるが、 宝石以上の美しさを放っている。

d0090322_259326.jpg
ママコノシリヌグイの花を訪れたオオセイボウ  Feeding on the pink-flower

September-16-2012, Nanbu-cho, Yamanashi


オオセイボウは自分で巣をつくらず、ハチに寄生するハチ。すなわち、スズバチなどの別のハチがつくった泥の巣に穴を空け、その中にいるスズバチの幼虫に卵を産み付け、羽化した幼虫は、スズバチの幼虫やスズバチがとらえてきた蛾の幼虫を食べて成長する。

人間社会の道徳観からすれば、オオセイボウの育児は何とも非道な方法である。
しかし、自然界の生態を擬人的観点からのみ判断することは、人間の思い上がりというものだろう。

d0090322_2594681.jpg
ママコノシリヌグイの花を訪れたオオセイボウ  Feeding on the pink-flower

September-16-2012, Nanbu-cho, Yamanashi



クロツバメシジミ; The Black Cupid

クロツバメシジミのポイントに立ち寄ってみた。
この時期だとまだ食草のツメレンゲの花茎がのびていない。
石壁の上に静止。

d0090322_2595946.jpg
石壁に静止  Resting on the stone wall.

September-16-2012, Minobu-cho, Yamanashi



キタキチョウ; The Common Grass Yellow

d0090322_303353.jpg
産卵  Egg-lying

September-16-2012, Minobu-cho, Yamanashi



Afterword
本日はツマグロキチョウをのポイントを訪れたが、どういうわけかその姿を見ることができなかった。昨年はほとんど同時期に多くの個体を観察できたのに(ND 20110918)----。そもそも県南で個体数が多いウラギンシジミの姿も無かったのはさらにおかしい。多分、このところの観測史上最長の連続夏日とそれによる乾燥のために、いつもの年とはかなり勝手が違うように思える。しかし、フィールド散歩ではこのようなことも稀ではないのも事実なのだ。ネバーマインド!冷静に様子を見たいと思う。

久しぶりにダンダラさんやkontyさんとご一緒して、とても楽しい一日だった。
ダンダラさん、kontyさん、お疲れさまでした。また機会があればご一緒しましょう。

以上、by 虫林花山




Nature Diary vol.7(50): #472

Commented by konty33 at 2012-09-18 07:32
先日はお疲れ様でした。ツマグロキチョウが見られなかったのは残念でした。
オオセイボウはじっとしていないので撮影が難しと思いましたが、奇麗に撮れていますね。
クロツバメシジミは、ツメレンゲの花が咲く頃に再訪したいと思います。
どの種も個体数が少ないのが気になりますが、天候のせいでしょうか。
Commented by ダンダラ at 2012-09-18 11:35 x
お疲れ様でした。それにお世話になりました。
オオセイボウ、きれいに写っていますね。
私一人だったら全く気が付かなかったと思います。
このブログを読んでその生態的なことも良くわかりました。
蝶に関しては、今年の異常な天気の関係か厳しいものがありましたが、それ以上に皆さんにお会いできたのが楽しかったです。
Commented by yoda-1 at 2012-09-18 12:50
両大先輩に誘われたkontyさんに大嫉妬したYODAです(笑)
セイボウの仲間にいつか逢って撮影したいのですが、なかなかその機会がなく、ましてや多くの方が撮影しているルリボシカミキリも未見であります。
暑いといって外出しないようでは駄目なのを実感しました。
Commented by ごま at 2012-09-18 12:57 x
蜂に興味があるわけでもないのですが、今年はオオセイボウを狙ってました。でも、結局撮れませんでした。
素晴らしいですね。こんな写真が撮りたいです。
Commented by 22wn3288 at 2012-09-19 08:31 x
オオセイボウ は綺麗ですね。
クロツバメシジミも見事です。
この時期はツメレンゲとの組み合わせは未だですか。
暑さのせいか チョウの数が少ないようですね。
同好の方々との撮影もいいですね。
Commented by 虫林 at 2012-09-19 21:20 x
kotyさん、
お疲れ様でした
ちょうど厳しい時期で、チョウの撮影はいま一つで
したが、皆さんとお話できて良かったとおもいます。
また、機会がありましたらご一緒しましょう。
Commented by 虫林 at 2012-09-19 21:24 x
ダンダラさん、
ご苦労様でした。
この時期はチョウが多いはずなのですが、今年は少し
勝手が違うようですね。オオセイボウは僕にとっては
とても良かったです。でも本当に落ち着きが無い虫で
したね。
でも、チョウはさておいてとても楽しい一日でした。
Commented by 虫林 at 2012-09-19 21:28 x
yoda-1さん、
暑い時にはあまり外を出歩かない方が良いですね。とくに
シルビアがいるような場所は脱水になりそうでした。
オオセイボウはとても綺麗なので好きな昆虫です。今回お
とずれた場所では時々見ることができます。
また機会があればご一緒したいものです
Commented by 虫林 at 2012-09-19 21:31 x
ごまさん、
オオセイボウはどこにでもいるというわけではなく、こち
らでは県南に多いように思えます。僕も注意してこの虫を
追ったことはなくて、いつも偶然に出会います。
ごまさんも撮影できると良いですね。
Commented by 虫林 at 2012-09-19 21:54 x
22wn3288さん、
ツメレンゲの花は山梨だと大体10月の中旬あたり咲く
みたいです。ただ、その時に必ずしもクロツの発生と
重なるわけではなくて、ずれてしまうこともあるのが
悩みですね。
やはり同好の方たちとお話するのは楽しいです。
いつかご一緒したいですね。
Commented by naoggio at 2012-09-20 17:04 x
オオセイボウのブルーとグリーン、鮮やかですね。
配色もちょっと異質な原則に則ってデザインされたような感があって本当にユニークです。
ママコノシリヌグイの逆さの刺もバッチリ写っていますね。
これで尻を拭われたら継子もたまったものではないですね(笑)。
クロツ、きれいに撮られていますね。さすがです。
それにしてもこんなに縁毛がふさふさだったかなあ?
Commented by OTTO at 2012-09-20 17:30 x
オオセイボウって蜂の名前だけは聞いていましたが、そんな興味深いライフサイクルを持っているとは知りませんでした。
そう言えば、最近「狩蜂」という生態写真集がでていますね。
あれにも、確かセイボウの生態写真がでていたような・・
蜂の世界も、知れば知るほど面白そうです。

クロツバメシジミ、東北にはいない蝶なので遠くまで出かけていかなくてはなりません。去年は上田市で初めてお目にかかりましたが、これは山梨のクロツバメですか。
ご近所にこんな蝶たちがいるなんてうらやましいです。
Commented by Sippo5655 at 2012-09-20 21:37
オオセイボウの生態を想い この色を見ると、
なんとも不思議な感覚に襲われます。
人間の価値観なんて、全く当てはまらない、、
人間が、万物の霊長なんて、きっとウソだ(笑)
ルリボシの本、買ってみようかな!?
ダンナが大好きなんです。
ツマグロキチョウ、そうでしたか、、
私が行くポイントではたくさん見ることができました。
そろそろまた行ってみようかな・・・でも、暑い><
ウラギンシジミこちらではけっこう多く見かけます。
毎年、毎年
様々な要因で生態系の波も激しいのですね・・・
Commented by 虫林 at 2012-09-21 11:50 x
naoggioさん、
オオセイボウの輝きはとても強いので、みると思わず追いかけ
てしまいます。子供の頃にもセイボウは時々みていたのですが、
オオセイボウはここでしか見たことがありません。多分、山梨県
の県南部に多いのかな。
なるほどママコノシリヌグイの理由がそういうことだったのですね。
面白いな。
Commented by 虫林 at 2012-09-21 11:58 x
OTTOさん、
僕もハチは特別なこだわりはないのですが、ハチとかアリは生態
を知ると驚くことが多いですね。
なるほど、狩蜂という写真集が出ているのですね。有難うござい
ます。機会があれば見てみたいと思います。
クロツは山梨では所々に発生地があります。でも、ツメレンゲの
多い場所は限られます。
Commented by 虫林 at 2012-09-21 12:02 x
Shippoさん、
オオセイボウの色って本当に不思議ですね。なんでこんなに
光る必要があるのですかね。
自然界の生態は、擬人化して考えるべきではないですね。彼
らは彼らの生き方で暮らしているので、我々はそれをやさしく
見守ってあげるのが良いかなと思っています。
ルリボシの本は、内容的にはカミキリとあまり関係ない生物
学のものですが、読んでいてなかなか楽しいです。
また、ツマグロキチョウを撮影してみてください。そちらでは
沢山見ることができればよいですね。
Commented at 2012-09-23 00:38
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 虫林 at 2012-09-23 12:41 x
非公開コメントさん。
ヤマキチョウやスジボソヤマキの目は黒ですが、キタキチョウ
の目の色はおっしゃる通り黄色ですね。目が黒いキタキチョウに
はであったことがありません。
by tyu-rinkazan | 2012-09-18 03:09 | Comments(18)