NATURE DIARY

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20120922 初秋の散歩道:河原のチョウたち

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【虫の目コラム】 良いカメラとは

今年の秋は各メーカーの新型カメララッシュで百花繚乱。

虫林のようなアマチュア昆虫写真家にとって、「良いカメラ」とはいったいどんなカメラなのだろうか?----それは「撮る意欲を与えてくれるカメラ」 だと思う。良いカメラに巡り会うことはとても素晴らしいことだ。でも、それ以上に素晴らしいことは、心から撮りたいと思う被写体(虫)に出会うことなのだ。写真をやっていて良かったなと思える日は、カメラを買った日ではなく、良い被写体に出会えた日なのだから。
 
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Diary

本日(土曜日)は朝起きたら曇。午前中だけ時間が空いた。
そうだ、シルビアシジミの土手を歩いてみることにしよう。日中はとにかく暑いのでNGだが、朝であればOK。

河原のチョウたち; Butterflies in the river bed

足元からヤマトシジミよりも色が濃く、やや小型のシジミチョウが飛び出し、少し先の葉の上に静止した。シルビアかも知れないなと思いそっと近づいてみたところ、ツバメシジミの♂だった。飛翔するツバメシジミはシルビアシジミに酷似している。

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葉上に静止するツバメシジミ♂  The Short Tailed Blue

September-22-2012, Minami-Alps -shi, Yamanashi


この時期のベニシジミはまだ夏型で、まるで日焼けしたみたいに黒っぽい。
春に発生する明るい個体も綺麗だが、夏型は夏型でなかなか良い。

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ベニシジミ夏型  The Small Copper, summer type

September-22-2012, Minami-Alps -shi, Yamanashi


この時期の河原には、上記ベニシジミ、ツバメシジミの他に、キアゲハ、モンキチョウ、ウラナミシジミ、さらにはキマダラセセリも見かけた。なかなかシルビアシジミが見つからないので、そんな庶民的なチョウたちをゆっくりと撮影した。

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ウラナミシジミ、キマダラセセリ The Pea Blue, The Japanese Dart

September-22-2012, Minami-Alps -shi, Yamanashi



シルビアシジミ; The Lesser Grass Blue

昨年まで観察できた場所を歩いても、シルビアを発見できなかった。

後から来られたご夫婦とお会いした。旦那さんは虫林の事をご存じで、時々「Nature Diary」を見て頂いているとのことだった。最近、想起力が衰えていて、すぐには思い出さなかったが、お二人には春に県南の(温泉がある)林道でお会いしたことがある。失礼しました。

シルビアの場所を教えていただき、古い♀個体だが数頭を撮影できた----感謝。

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静止 Resting on the leaf.

September-22-2012, Minami-Alps -shi, Yamanashi


シルビアシジミを観察していると、しばしば食草のミヤコグサに産卵した。
手前の草が邪魔になって、なかなか良い写真は撮れなかったが、卵まで観察できた。

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産卵 Egg-lying

September-22-2012, Minami-Alps -shi, Yamanashi


開翅も撮影できたが、残念ながらかなり古い個体だった。

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開翅 Opening the wings.

September-22-2012, Minami-Alps -shi, Yamanashi



Afterword

午前中だけの散歩だったが、現地でお会いした kontyさんと一緒に、何とか目的のシルビアシジミを撮影できた。なお、今回は久しぶりに虫の目レンズ「Gyorome 8」を持ち出して撮影してみた。以前にはこのレンズをかなり使用していたが、画質が悪いのでしばらく封印していたのだ(僕のレンズだけかも)。でも、このレンズの独特の表現力は捨てがたいなとあらためて思う。次回はもう少し撮影してみたい。

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栗林 慧風「バッタ(虫の目写真)」


暑い暑いと思っていたら、いつの間にか9月も下旬になっていた。
これから夜の時間が昼よりも長くなっていく。

以上、by 虫林花山
Nature Diary vol.7(51): #473



Commented by maeda at 2012-09-23 16:21 x
Gyoromeはやはり画質の面で問題ありと思っています。私のもシャープではありません。この2年間は使っておりません。絵は魅力的な画角ですが。
Commented by himeoo27 at 2012-09-23 19:14
最後のバッタ威張っているような雰囲気が面白い絵に
なってますね!
上から3コマ目のベニシジミ夏型接写やっぱり可愛いです。
Commented by otto-N at 2012-09-23 19:18 x
今年はシルビアも厳しいと聞いています。その中できちっとメスの全開を撮られるとはさすがです。
先日、甲府盆地を見渡せる2つの山に登ってきました。山そのものは当然素晴らしかったのですが、くまなく張り巡らされた林道に目を見張りました。
虫林さんのフィールドは素晴らしいですね。うらやましい限りでした。
Commented by OTTO at 2012-09-23 20:41 x
今年はどこもシルビアの発生が少ないと言われていますね。
そういう私は、実はまだ一度もシルビアのナマの姿を見たことがないんです。
この蝶の食草は、ミヤコグサ、シロツメクサ、ヤハズソウということになっていますが、私が生活している仙台近辺でもミヤコグサはあちこちで見かけるし、シロツメクサやヤハズソウなんてそれこそどこにでも生えているのに、この蝶は見かけません。
なにかこの蝶が生きていくうえで、食草だけではない何かの要素が必要なんでしょうね。単に温暖な風土ってことでもなさそうだし。
それにしても、この蝶も他の草原性の蝶同様、あちこちから姿を消しているようで、いつまでも健在でいて欲しいと願わずにはいられません。
Commented by konty33 at 2012-09-23 21:30
2週続けてお世話におなりました。
先週と比べるとやや暑さが和らいだとはいえ暑かったですね。
なんとか産卵の確認が出来て良かったですが、厳しい状況が続きそうです。
草刈りのタイミングや大型機械での草刈りが良くないのでしょうか?
Commented by Akakokko at 2012-09-24 00:26 x
先週、関西出張の合間、伊丹のシルビアを見てきましたが、驚く程たくさん飛んでいました。
関東のシルビアももっと増えて欲しいところですね。

最後の写真、素敵ですね。
Gyorome 8はずっと気になっているレンズです。
「画質が悪い」とのコメントが気になりますが、写真を見る限り、とても奇麗に見えます。
Commented by ダンダラ at 2012-09-24 11:07 x
シルビアシジミは無事産卵までしていたのですね、良かったです。
産卵シーンも良く撮れていて素晴らしい。
魚露目は、多少値段が上がっても良いからもう少しシャープにならないですかね。
そうなれば手軽にチャレンジできて素晴らしいレンズになると思います。
Commented by Sippo5655 at 2012-09-24 21:22
念願のシルビアに会えて、良かったですね!
私はボロボロの子に1頭会えただけでした。
ツバメシジミ、ヤマトシジミ増えましたね。
ウラナミシジミに出会う日が楽しみです(^-^*)
キマダラセセリがこの時期にまた見られるとは、知りませんでした
どうも、春先のイメージが強いからかなあ・・・?
秋の夜長、読書タイムを作ろうかな♪
Commented by 虫林 at 2012-09-24 21:58 x
maedaさん、
以前はmaedaさんも「虫の目レンズ」を色々とテストしていまし
たね。僕のGyoromeの当たりが悪かったのかなと思っていま
したが、やはりそうですか、画質がね~。でも、画角や雰囲気は
とても特徴的で捨てがたいものがありますね。
Commented by 虫林 at 2012-09-24 22:00 x
ヒメオオさん、
Gyoromeの雰囲気は特徴的ですね。
バッタはブログにも書きましたが、昆虫写真家で虫の目レンズ
を考案した栗林さんの写真で見たものです。面白いですよね。
Commented by 虫林 at 2012-09-24 22:03 x
otto-Nさん、
シルビアは今年は少ないみたいです。でも、最後に見た場所では、
食草もかなりあって(範囲は狭いけど)、産卵も盛んにしていたので、
来年は少しは期待できそうです。山梨の山に登られたということです
ね。先ほど貴ブログで見ましたが、お元気そうでなによりです。どち
らの山も頂上からの展望が開けて良い山です。僕も好きな山です。
Commented by 虫林 at 2012-09-24 22:08 x
OTTOさん、
シルビアシジミは今や絶滅危惧種の第1類ですからかなり存続が
危惧されているチョウです。関東では、山梨、栃木すこしだけ千葉
に棲息するだけになってしまいました。山梨の棲息地もかなり極
限されていて、採集圧や環境の変化が心配です。
こちらはミヤコグサだけ(関西ではシロツメクサも)ですが、今年
はこのミヤコグサそのものが少ないようです。心配です。
Commented by 虫林 at 2012-09-24 22:11 x
kontyさん、
こちらこそお世話になりました。
シルビアの発生地は、毎年草刈りが行われていますが、草刈り
が棲息の必要条件になっています。とにかく、ミヤコグサが増え
ないと困ります。今年はとても個体数が少ないので心配です。
Commented by 虫林 at 2012-09-24 22:16 x
Akakokkoさん、
Gyorome8はかなり以前から使用しています。初めはカプリオ
GX8につけ、その後一眼レフに装着して撮影しました。さらに、
今回はオリンパスEP-1に50mmマクロレンズをつけて撮影
してみました。
画質は?ですが、楽しいレンズです。
Commented by 虫林 at 2012-09-24 22:21 x
ダンダラさん、
シルビアシジミのミヤコグサが少なくなっているのが気になります。
でも、今回は結構残っている場所がわかりましたので、来年は期待
できそうに思えます。
Gyoromeの写真は特徴的で、面白いレンズだと思います。
もう少し画質が良ければね~。
Commented by 虫林 at 2012-09-24 22:24 x
Shippoさん、
シルビアシジミは数年前までは見ることがそれほど難しく
ありませんでした(場所は限られますが)。でも、今年は
本当に数が少ないようです。とくにミヤコグサが少ないのは
気になります。注意深く観察していく必要がありますね。
これからは夜が長くなりますので、ゆっくりと読書できますね。
楽しみです。
Commented at 2012-09-28 13:27 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2012-09-29 08:56 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 虫林 at 2012-09-30 15:27 x
非公開コメントさん
ご連絡有難うございました。
僕のお気に入りブログにもリンクさせていただきます。
by tyu-rinkazan | 2012-09-23 14:38 | Comments(19)