NATURE DIARY

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20140316 河川敷の散歩道:早春のフッチー(フチグロトゲエダシャク)を探して

DIARY #011 :

フチグロトゲエダシャク(以下フチグロ)は早春にだけ発生する昼行性のフユシャクの一種だ。小さくて茶色い蛾なので、昆虫にまったく興味が無い一般の人(特に若い女性)にこのフチグロを見せたら、「キャ!なにこの蛾、気持ち悪~い」といわれる可能性が高い----と思う。でも、虫好きの間ではかなりの人気もので、巷では「フッチー」と呼ばれて親しまれているようだ。虫屋にとってフッチーは、春の訪れを感じさせてくれる スプリングエフェメラル で、小さくて、茶色くて、愛らしくて、可愛いその姿を毎年一度は見たいものなのだ。

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今週末(日曜日)はフチグロを探して河川敷を散歩することにした。
(実はこれまでフチグロを撮影したことがない)

まず拙宅の裏の河原を歩いてみた。陽気が良いのでぶらぶら歩いていくと、今年羽化したモンキチョウがあちらこちらで飛んでいた。どうやら、この陽気で一斉に羽化したようで、3組もの交尾シーンも観察できた。実はモンキチョウはこれが今年の初撮影になるので、これはこれで嬉しいのだ。

しかし、フッチーは何処-------。

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----- A Mating Pair of Eastern Pale Cluded Yellow

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Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm




飛べ! フッチー(フチグロトゲエダシャク)

大きな本流の河川敷に移動した。

なるべく除草されていない斜面に沿ってゆっくりと歩いた。川を見ると大きなコイがゆうゆうと泳ぎ、マガモが日向ぼっこしている。本日は気温も上昇して(甲府市内は18度まで上がった)、ほかほかとした春の気配が実感できる。

でも、なかなか目的のフチグロは発見できなかった。

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----- River-bed (Habitat of Nyssiodes lefuarius)

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Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm


11時を過ぎたので、昼食を摂りに家に帰ろうかなと思ったら、目の前に小さな蛾が降り立った。恐る恐る近づいてみるとまさしくフチグロの♂だった。大きなクシヒゲと翅の黒い帯が印象的だ。

ビンゴ

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----- A male of Nyssiodes lefuarius

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Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro


その後、気温が上昇してメスがフェロモンを発するコーリングの時間帯になったのか、フチグロ♂の飛ぶ姿をあちらこちらで見ることができるようになった。でも、どこにでも見られるというものでもなさそうで、個体数は場所によってかなり異なるようだ。

オスは飛び始めるとメスを探して草の上を低く不規則に飛びまわりなかなか静止しない。
小さいうえに、飛翔速度が意外に速いので、目で追っていても簡単に見失ってしまう。

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----- Flying features of Nyssiodes lefuarius

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Olympus Pen E-P5, Panasonic 8mm Fisheye


フチグロが静止したところをgyorome 8で撮影してみた。
早春に発生する昆虫たちは押しなべて毛深い。

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----- Insect-eye view of Nyssiodes lefuarius

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Olympus TG-2 + Gyorome8


観察していると、草の間に潜り込む♂を見つけた。
もしやと思って草をそっとどけてみると交尾していた。

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----- A Mating Pair of Nyssiodes lefuarius

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Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro


その後、メスを何頭か見つけることができた。

メスは太っていて、翅は無く、何かのキャラクターにでもなりそうなユーモラスな形をしている。ストローは無さそうなので、彼らは交尾して産卵すると死ぬのかもしれない。そう考えると、何か哀れにも見えてくる。

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----- A female of Nyssiodes lefuarius

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Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



ヒルガオトリバ

ヘンテコリンな形の蛾を見つけた。
この蛾を見るのは初めてではないが、早春に出るとは知らなかった。

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----- Emmelina argoteles

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Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



Notes :

今週は土曜日に東京で集まりがあって、日曜日は朝遅く起きた。どこへ行こうか思案した結果がフチグロだったのだ。とにかく、フチグロトゲエダシャクは以前から撮影したいと思っていた早春の蛾だが、どういうわけか、これまで探索に行く機会が無かったのだ。今回やっと撮影できたので、ホっとしている。これから毎年この時期に会いに行きたいと思う。

来週末はまた海外出張だ。
フィールド散歩の時間が少しでもとれるかな?



Nature Diary vol.9 (11): #571, 2014
Date: Mar-16 (Sunday)
Place: Kofu and Minami-Alps city in Yamanashi



Commented by himeoo27 at 2014-03-17 21:57
埼玉県ではフッチー君の個体数が少ないので
見つけるのが大変です。確か「県の絶滅危惧種」
それにしても飛翔シーン素晴らしいです!
Commented by みき♂ at 2014-03-18 02:00 x
こんにちは。
フチグロトゲエダシャク♂&♀、初撮影おめでとうございます。
♂の飛翔まで撮られるとは凄いです!
私も何度か挑戦しましたが全滅です(笑)。
♀の体形はちょっと変わっていますね。紡錘形というのでしょうか。
Commented by clossiana at 2014-03-20 07:33
初撮影おめでとうございます。
フユシャクの仲間は地味ですが、この種はとてもシックで品が良いですね。私も以前から見てみたいと思ってはいるのですが未だ会えていません。ですから羨ましいです。
Commented by Sippo5655 at 2014-03-24 21:37
ぱっと見て、ギンイチを連想してしまいました^^;
飛んでいる姿も愛らしいですね!
素敵な出会いがあって、本当に良かったですね。
Tの字形の蛾は、私も何度か出会いました。
秋だったかな、、
こんな早くからいるんですね~。
ご出張、頑張ってくださいね♪
少しでもフィールド散歩の時間がとれると良いですね!
Commented by 虫林 at 2014-03-26 22:16 x
ヒメオオさん、
コメントありがとうございます。
フッチーを初めて探して見ましたが、運よく見つけることが
できました。こちらでは少なくないのかもしれません。
Commented by 虫林 at 2014-03-26 22:22 x
みき♂さん、
有難うございます。
初めて見ることができました。
フチグロトゲエダシャクの飛翔は意外に速くて不規則なの
で大変ですね。でも、いろいろと工夫すると面白いです。
Commented by 虫林 at 2014-03-26 22:25 x
closianaさん、
有難うございます。
初めて満つことができましたが、♂の飛翔は意外に速くて、
はじめは見失うことが多かったです。こちらでは12時くらい
に多数の個体が飛びました。
Commented by 虫林 at 2014-03-26 22:29 x
Shippoさん、
有難うございました。
何とか目的のフチグロが撮影できました。
出張からは昨日帰国しました。向こうのホテルではWifiの
電波が弱くてネットをうまく見ることができませんでした。
時間的には物足りませんが、少しだけ散歩できました。
Commented by mtana2 at 2014-04-03 10:13 x
ご無沙汰いたしております。
遅レス、申し訳ありません。
フチグロの飛翔シーン、素晴らしいです。
よく捉えられますね~。しかも3頭とは。
さすが蝶で鍛えた腕ですね。
単独♀も見つけるのはマイフィールドでは不可能に近いです。
個体数も多いのでしょうね。
by tyu-rinkazan | 2014-03-17 21:08 | Comments(9)