NATURE DIARY

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20150118 クヌギ林の散歩道:クロミドリシジミとウラミスジシジミの越冬卵ほか

DIARY Vol.10 (642): #04, 2015 :


梅の花

甲府市街地の向こうに富士山が見渡せる丘にて。

南斜面に作られた梅林に立ち寄ってみた。
開花には少し早いかなと思ったが、すでに数輪の花がほころんでいるのを確認。
冬枯れたこの時期に見る梅の花。
とても清楚で、とても可憐-----ウーム、言葉にできない。

まだまだ寒いけど、季節の歩みは日一日としっかりと進んでいるのが実感できた。
レイジーな僕もそろそろ冬眠から覚めなくては------。

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---- 梅の花がほころんだ- Japanese Apricot Blossom

-------(Kofu, Yamanashi, Jan/18/2015、Canon EOS 70D, EF24-70mm F4/L IS USM)



冬のクヌギ林

この林の主は「台場クヌギ」。

台場クヌギとは、昔、炭焼きのために枝を落とされ樹幹が著しく肥大して異様な形になってしまったクヌギのことをいう。つまり里山にすむ人の生活との密接な関係をこの樹幹があらわしているといってよい。現地の人は台場クヌギのことを親しみを込めて「おやじ」とよんでいる。虫林が山梨県に赴任したのはかれこれ20年以上も前になるが、赴任してまもなく訪れた里山でこの台場クヌギを見た。苔むしてそびえる台場クヌギの圧倒的な存在感威圧感に感激したものだ。

こんな里山の林に身をおくだけで気持ちが安らぐ。

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---- 葉を落とした冬のクヌギ林- Winter Grove of Sawtooth Oak

-------(Kofu, Yamanashi, Jan/18/2015、Canon EOS 70D, EF8-15mm Fisheye F4/L USM)



拡張工事された道路の横で伐採作業が行われていた。

お休みにも関わらずちょうど作業している方とお会いしたので聞いてみたところ、この伐採の依頼主は林の更新を考えていないとのことだった。つまり、伐採後に新しい林をつくることは想定していないということを意味している。これでまた、豊かな台場クヌギの林の一部がなくなった。

開発と保護破壊と保全利便と不便----すべて相反。

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---- 伐採地- Logging Place

-------(Kofu, Yamanashi, Jan/18/2015、Canon EOS 70D, EF8-15mm Fisheye F4/L USM)



伐採枝の越冬卵

伐採されたクヌギの太い枝先に越冬卵を見つけた。
クヌギ林の住人(住蝶)であるクロミドリシジミのものに違いない。

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---- クロミドリシジミの越冬卵- An Overwintering Egg of Copper Hairsteak

-------(Kofu, Yamanashi, Jan/18/2015、Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L Fisheye, Olympus Stylus TG-3 Tough)



コナラの枝の越冬卵

コナラの木(伐採木ではない)から出ている小枝でも越冬卵が見つかった。
大きさ、形、部位からするとウラミスジシジミかな。

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---- ウラミスジシジミの越冬卵- An Overwintering Egg of Alphabetical Hairstreak

-------(Kofu, Yamanashi, Jan/18/2015、Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L Fisheye, Olympus Stylus TG-3 Tough)



特徴的な形態の越冬卵はミズイロオナガシジミだ。

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---- ミズイロオナガシジミの越冬卵- An Overwintering Egg of Black- banded Hairstreak

-------(Kofu, Yamanashi, Jan/18/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD60mm Macro)



ゴマダラチョウの越冬幼虫

エノキの根元の枯葉を少しめくってみると、ゴマダラチョウの幼虫を見つけた。

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---- ゴマダラチョウの越冬幼虫- An Overwintering Caterpillar of Japanese Circe

-------(Kofu, Yamanashi, Jan/18/2015、Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L Fisheye)



コミミズクの幼虫

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---- コミミズクの幼虫-Ledropsis discolor

-------(Kofu, Yamanashi, Jan/18/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD60mm Macro)



ウバタマムシ

大きなウバタマムシがコナラの枝の分岐部に逆さまに静止していた。
ウバタマムシは地味系の色合いのタマムシ。
だが、このタマムシは大きさに加えてどこか彫刻的な美があるように思う。

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---- ウバタマムシ- Chalcophora japonica

-------(Kofu, Yamanashi, Jan/18/2015、Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L Fisheye)



Note

土曜日は久しぶりでセンター試験の監督を朝から夕方まで務めたが、幸いにして大きな失敗も無く終わったのでほっとした。日曜日は天気も良く、やっとフリーになったのでフィールドに出ることができた。やはりフィールドを散歩すると心も体も癒されますね。

やっと梅の花がほころんでもまだまだ寒い日が続いています。
でも、寒くなればなるほど春の訪れが待ち遠しいものですね。

By 虫林花山



Commented by himeoo27 at 2015-01-20 21:38
ウバタマムシは渋めな甲虫なので
子供の頃はカブトムシやノコギリクワガタ
と比べて格下と考えていました。
良く見ると味わい深く素敵な蟲ですね!
Commented by 虫林 at 2015-01-22 06:57 x
ヒメオオさん、
コメントありがとうございます。
ウバタマムシは僕も久しぶりでしたが、記憶の中よ
りも立派な虫でした。こんなところで越冬していた
とは意外でした。
Commented by yurinBD at 2015-01-22 21:34
様々な蝶の卵を見つけられて凄いですね!
山梨の里山の豊かさにも驚きます、
暖かい季節には蝶が飛び交うのでしょうね!
コミミズクの幼虫、とても面白いですね
Commented by Sippo5655 at 2015-01-23 21:18
いよいよ梅の花が・・・!
嬉しい嬉しい、春の便りですね。

「おやじ」クヌギ、そうなんですね・・・

私も、気をつけて観察してみます。

もっとも、東京では無理かな><


あー、コミミズク 私の宿題だっ


どうして、私には見つけられないんだろう。

ウバタマムシは成虫で越冬するんですね!

何度か、頭にコツンと降ってきたことがあります(笑)
Commented by 虫林 at 2015-01-25 20:12 x
yurinさん、
コメントありがとうございます。
ゼフィルスの越冬卵は宝探しみたいで面白いです。
見つかると嬉しいです。
コミミズクはヘンテコリンな虫ですね。
Commented by 虫林 at 2015-01-25 20:15 x
Shippoさん、
コメントありがとうございます。
台場クヌギは森の主の貫録十分ですが、最近すこし
づつ少なくなっているのが寂しいです。
コミミヅクは今週も見つけることができました。
Shippoさんも見つかると良いですね。
by tyu-rinkazan | 2015-01-18 20:27 | ▣クロミドリシジミ | Comments(6)