NATURE DIARY

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20150412 春爛漫の散歩道:里山のナチュラリストを偲ぶ

DIARY Vol.10 (656): #18, 2015 :  

本日は午後に所用があるので遠征はできません。
そろそろギフチョウの季節ですが仕方ありません。
物事には優先順位が必要ですからね。
そこであまり遠くない里山を散歩することにしました。

途中、まるでサクラの花弁を敷き詰めた小道を発見。
ウーム、「桜道 Cherry Road」とでも呼ぼうかな。

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---- 桜道-Cherry road

-----(Nagasaka-cho, Yamanashi, April/12/2015、Olympus Pen E-P5, M.ZD12mm)


訪れた先は典型的な谷地地形を示す里山。
川沿いにひっそりとたたずむ小さな温泉宿(下の写真の左)。

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---- 里山の温泉宿-A hot-spring house in Satoyama

-----(Nagasaka-cho, Yamanashi, April/12/2015、Olympus Pen E-P5, M.ZD12mm)


温泉宿(現在は営業してないかも)の女将さんとお会いしたのでご挨拶したところ、「せっかくですからお茶でもどうぞ」といわれました。そこでご親切に甘えて厚かましくもお邪魔することにしました。

案内されて部屋(食堂?)に入ると、薪ストーブがあって何とも昭和の時代を思わせるレトロな雰囲気が漂っていました(僕にはとても心地よい)。さらに驚いたのは、壁際に蝶の標本やオオムラサキの大きな木工細工(かなり精巧)などが置かれていたことです。さっそく尋ねてみると、亡くなったご主人は長坂町でオオムラサキの保全活動を最初に始めた人物で、この里山をこよなく愛した「真のナチュラリスト」だったようです。

思いがけない「虫繋がり」に何とも不思議な気持ちになりました。

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---- 里山の温泉宿- A hot-spring house in Satoyama

-----(Nagasaka-cho, Yamanashi, April/12/2015、Olympus Pen E-P5, M.ZD12mm)



里山のチョウたち

車一台がやっと通れる小道を歩いていると、スジボソヤマキチョウ♂を見つけました。
飛んでいる時は黄色い翅表が美しい。
でも、静止した時の翅裏は厳しい冬を越した証がありあり見られます。

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---- スジボソヤマキチョウ♂- The Lesser Brimstone

-----(Nagasaka-cho, Yamanashi, April/12/2015、Olympus Pen E-P5, M.ZD12mm, OM-D E-M1, M.ZD40-150mm)


まだ数は少ないけどツマキチョウも見ることができました。
僕の好きなチョウです。

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---- ツマキチョウ-The Yellow Tip

-----(Nagasaka-cho, Yamanashi, April/12/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD40-150mm)


日溜りでは小さなコツバメが日光浴。
ナノハナの黄色い花で吸蜜。

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---- コツバメ- The Tailless Hairstreak

-----(Nagasaka-cho, Yamanashi, April/12/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD40-150mm, Pen E-P5, M.ZD12mm)

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---- タンポポで吸蜜するキタテハ- The Chinese Comma

-----(Nagasaka-cho, Yamanashi, April/12/2015、Olympus Pen E-P5, M.ZD12mm)



里山の花たち

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---- ゲンジスミレ- Viola variegata var. nipponica

-----(Nagasaka-cho, Yamanashi, April/12/2015、Olympus Pen M-ZD12mm, Tough TG-3)

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---- ハルリンドウ- Gentiana thunbergii

-----(Nagasaka-cho, Yamanashi, April/12/2015、Olympus Pen E-P5, M.ZD12mm)



??虫眼鏡ノート

今週も所用があって近場での散歩になりました。でも、本日は蝶や花の撮影もさることながら興味深い出来事がありました。それは里山の温泉宿で女将さんと出会ったことです。とても親切な方で、お茶を飲みながら亡くなったご主人を偲ぶお話を聞かせていただきました。ご主人はまさしく「里山のナチュラリスト」でしたね。なお、以前には有名な昆虫写真家の海野和夫さんも近くにお住まいだったそうです。女将さんはご高齢にも関わらずお一人でお住まいのご様子でしたが、またお会いできることを楽しみにしております。

お元気で!

Written by 虫林花山


Commented by ダンダラ at 2015-04-13 12:32 x
良い散策をされましたね。
このあたり、昔ずいぶん歩きましたので懐かしいです。
温泉は今はやっていないのでしょうか。結構有名な温泉みたいですね。
Commented by kmkurobe at 2015-04-13 15:25
本当に昭和の香りが一杯ですね。こちらの民宿も同じ雰囲気の所はずいぶんと少なくなってきました。
Commented by naoggio at 2015-04-14 10:17 x
素晴らしい出合い。そして素敵な時間を過ごされましたね。
マメに里山を探索されている虫林さんへの神様の贈り物でしょうか。
私も若い頃はよくこのような経験をしましたが、
近頃は蝶を撮影に行くと言っても車横付けで撮影し、
終わればさっさとて引き上げる、といった味気のない事ばかりやっております。
あの懐かしい時間の感覚(部屋の香りまで)を思い出す一方、近頃の自分の行動パターンを反省しました。
よい記事をありがとうございました。
Commented by yurinBD at 2015-04-14 23:17
とても素敵な出会いですね、
ナチュラリストはナチュラリストを呼ぶのですね。
冬を越えてきたスジボソヤマキチョウの様子に
感銘を受けました。
Commented by 虫林 at 2015-04-15 19:50 x
ダンダラさん、
コメントありがとう御座います。
あの辺りは昔は色々な蝶がいたみたいですね。
オバアサンの宿には昆虫関係者がかなり泊まっていたみたいです。
典型的な里山で、気持ちが良い散歩でした。
Commented by 虫林 at 2015-04-15 19:53 x
kmkurobeさん、
コメントありがとう御座います。
昭和の雰囲気がする宿はどことなくほっとしますね。
人間的ですものね。
そちらにはまだ残っていると思います。
Commented by 虫林 at 2015-04-15 19:58 x
naoggioさん、
コメントありがとう御座います。
里山では自然と人の触れ合いがあって、それを感じることができました。
ここのなくなったご主人は、里山の自然を残すのにかなり努力されたようです。
昆虫の撮影は目的のものを撮影することも勿論ですが、人との触れ合いも大切にしたいなと思います。
またご一緒しましょうね。
Commented by 虫林 at 2015-04-15 20:01 x
yurinさん、
コメントありがとう御座います。
今回は思いがけず面白い方とお話ができました。
僕にとっても良い経験になったと思います。
スジボソヤマキチョウは翅が汚れてしまっていますが、それはそれで越冬の痕跡が記録できるので嬉しかったです。
Commented at 2015-04-17 22:14
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tyu-rinkazan at 2015-04-19 22:20
Shippoさん、
レスが遅くなってすいません。
フィンランドは確かに蝶の種類などは少ないようですが、鳥やその他の動物は興味深いですね。
ツマキチョウは日本固有の蝶で、外人さんからみれば貴重なチョウだと思われます。

by tyu-rinkazan | 2015-04-12 21:17 | ▣ツマキチョウ | Comments(10)