NATURE DIARY

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20070204 山の池散歩(山梨県市川三郷町)

暦の上では春になった。
ニュースによれば、今年は暖冬で、クマなどが冬眠できずにうろうろし、高知県ではベニシジミやアキアカネが飛んでいるらしい。

パリの温暖化国際会議で、この温暖化は明らかに人為的なものだと断定され、さらに今世紀中に南極や北極の氷がかなりとけてしまうとの報告も出された。
大変だ!---------でもどうすれば良いのかな?
少し車に乗るのを控えるか-----。

かくいう虫林も、例年だと10月過ぎから3月まで駄文(散歩日記)を書かずに冬眠するのだが------------これは温暖化とは全く関係ないか。

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今日はメスアカミドリシジミの越冬卵を見る目的で、市川三郷町にある池の周囲の雑木林を散歩することにした。ここは桜が多く、メスアカの記録もある。
今日は風が強く、八ヶ岳がはっきりと見えた。
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。。2月の八ヶ岳 (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。。Pentax K100D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA200

目的の池は山の上にあり、今は訪れる人も無く、ひっそりとしている。
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。。山中の静かな池  (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。。Ricoh GR-D, ASA100

枯葉の絨毯を踏みしめながら、冬枯れた林の中をゆっくりと歩いた。道は風も無く、日溜りでは汗をかくほど暖かい。

切り株に座り、一休みしていると、驚いたことに目の前の枯れ草にイトトンボが止まった。どうやらオツネントンボのようだ。慌ててリュックから1眼デジを出そうとしたが、もたもたしているうちに無情にも飛び去ってしまった。周囲を少し探したが、オツネントンボは保護色で、さらに小さいのですぐに諦めた。
ウーム、残念!-----やはり暖冬だ。

ウスタビガの繭が枝に下がっていた。ウスタビガの繭は緑色で、この時期は非常に目立つ。緑の繭は目のあまり良くない虫林でも簡単に見つけることができる。
ウスタビガはヤママユの仲間で、成虫は10-11月に出現する。繭の中はもちろん空虚である。それ故、目立っても彼らにとっては一向に差し支えない。
長野県の一部ではヤママユの繭から天蚕糸をとるらしいが、ウスタビガの繭から糸をとったら、綺麗な緑色の服になるかもしれない。

虫の目レンズで絞りを入れて撮影したので、繭ほどの大きさのものであれば、背景は全てピントがあってしまう。
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。。ウスタビガの繭 (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。。Ricoh Caplio GX8, Fit gyorome-8, ASA 64

メスアカの越冬卵はなかなか見つけることが出来なかった。
図鑑などに記載されているように、背の低い桜の木を1本、1本見ていった。
1時間以上いったりきたりしてやっと1個みつけた。
メスアカの越冬卵を見つけた桜の木は写真のような細い木だった。
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。。。。。。。。。。。。メスアカの卵を見つけた低い桜の木 (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。。。。。。。。。。。。Pentax K100D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA200

良く見ると、カラの越冬卵だったが、メスアカの越冬卵は初めてなので、嬉しい。
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。。メスアカミドリシジミの越冬卵 (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。。Ricoh Caplio GX8, Fit gyorome-8, ASA 64

林道脇の低いミズナラの木の枝を引っ張ったら、アイノミドリシジミの越冬卵(抜け殻)を見つけた。アイノミドリの越冬卵は伐採枝で見つけた以外では初めてだ。残念ながら、卵の上に大きな穴が開いていて、すでに孵化後のものであるが、一応、写真を撮った。
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。。アイノミドリシジミの越冬卵 (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。。Ricoh Caplio GX8, Fit gyorome-8, ASA 64, Panasonic PE28S

さらに探すと、今度は正真正銘のアイノミドリの越冬卵を見つけることができた。
休眠芽に白く輝くゼフの越冬卵は、まるで宝石のようで美しい。いやいや、ムシ屋にとっては宝石以上のものだ。この価値は、越冬卵を探した人でないと理解できないだろう。
わっかるかな~、わっからないだろうな~。
虫林の越冬卵探しは今年から-------生意気。
アイノミドリの越冬卵は、とても大きく立派で、また素晴らしく綺麗だ。
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。。アイノミドリシジミの越冬卵 (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。。Ricoh Caplio GX8, Fit gyorome-8, ASA 64

ゼフの越冬卵を探していると、しばしば見かけるのがヤママユの卵である。初めに見たときは、あまりに大きいので、枝にコブがついていると思った。ゼフの越冬卵の何倍くらいあるのだろうか、目算では100倍くらいの大きさはゆうにありそうだ。

これだけ大きな卵は昆虫では他に知らない。でも、すこし気持ち悪いのも事実だ。これらが孵化して大きくなったら、葉を食べまくってしまうに違いない。
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。。ヤママユガの大きな越冬卵 (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。Ricoh GR-D, ASA100

桜の枝で越冬卵を探していたら、平べったい変なものを見つけた。
目もあって、虫の目レンズで拡大すると面白い形をしている。
<注>この得たいの知れない生物の正体は、コミミズクという名前のハゴロモあるいはヨコバイの仲間らしい。banyanさんに感謝!
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。。コミミズクの幼虫 (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。。Ricoh Caplio GX8, Fit gyorome-8, ASA 64

さらに2-3mmくらいの大きさの小さなクモを見つけた。
虫の目レンズでは、小さな生物の写真が撮りたくなってしまう。
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。。小さなクモ (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。。Ricoh Caplio GX8, Fit gyorome-8, ASA 64

少しだけ林道脇の土を崩してみたら、ヤホシゴミムシが出てきた。
ヤホシゴミムシは美しいゴミムシだ。ゴミムシというと、地面のもの影に暮らす日陰者のイメージだが、こいつは広葉樹の葉上に住んでいる樹上性のゴミムシだ。色彩も派手なほうで、エリトラ表面が光沢がある。
でてきたヤホシゴミムシは活発に動き、枯葉の下に隠れた。
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。。ヤホシゴミムシ (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。。Pentax K100D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA200

松の倒木の樹皮を剥いだら、オオクチキムシが越冬していた。
2匹いたのだが、暖かいためか1匹は走るようにして、下に落ちた。
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。。オオクチキムシ (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。。Ricoh GR-D, ASA100

へんな実を見つけた。壺のような形で、その中に細い枝のようなものが入っている。直径6-7mmといったところか。植物の実だとは思うが、良くわからない----。
この散歩道にそれほど珍しいものではなく、林道脇で時々見かける。
手持ちの植物図鑑でみてもうまく見つけることができなかった。
<注>この実の正体は、ウツギの実とご教示いただいた。fanseabさんに感謝!
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。。ウツギの実 (山梨県市川三郷町, 2005-Feb-04)

。。Ricoh GR-D, ASA100

野鳥ではいつものメンバーの他に、ミソサザイが現れてくれた。この鳥は小さくて落ち着きがない。春になると、小さな体に似合わない大きな声で囀る。
Commented by Noreen05 at 2007-02-04 20:37
アイノミドリの越冬卵美しいですね~♪
>わっかるかな~、わっからないだろうな~。
私はわっかりますよ!もう羨ましくて、羨ましくて・・・(涙)
ゼフ卵探しに出掛けたいのですが、最近はすっかり雪が深く寒さ厳しくなり出かけていません。
虫林さん始め皆さんのBlogを拝見しては溜息ついてます。
もう少し暖かくなったらまたゼフ卵探しを再開したいと思っています。
Commented by maeda at 2007-02-04 20:42 x
虫の目でいろいろ虫を撮りたくなる気持ち、よーく分かります。
どんな風に写ったか楽しみですよね。
モニターでちょっとだけ確認できますが、やっぱりパソコンで拡大しないと良くは分かりませんし。
Commented by banyan10 at 2007-02-04 22:01
変なものはコミミズクの幼虫ですね。僕も1度見つけたことがあります。鳥と同じ名前ですが、ハゴロモやヨコバイの仲間のようです。
ウスタビガの繭の写真を見ると、絞りを設定できるのは大きいですね。また迷ってしまいます。(^^;
ヤホシゴミムシ綺麗ですね。一度見てみたいです。
Commented by thecla at 2007-02-04 22:04 x
葉が落ちた底冷えする雑木林で、見つけたゼフ卵は本当に宝石のような輝きに感じますよね。わっかりますよ~。
特にアイノは大きくて立派なのではっとします。細いイヌブナの小枝についたフジの卵も同様です。あっ、リクエストではないですよ(笑)
Commented by fanseab at 2007-02-04 22:17
このシリーズも回を重ねる毎に、虫の目の描写とライティングが自然な感じで仕上がって、虫林さんにとって、将に人馬一体、もとえ、「人カメラ一体?」になった感じでしょうか?冬空のブルーが心に染み入るようです。最後の画像はウツギの実だと思います。5月~6月頃はクモガタヒョウモンやらアオバセセリがこのポイントを訪れているのではないでしょうか?
Commented by 虫林 at 2007-02-04 23:00 x
Noreenさん、
今年はあまり雪がないので、冬眠しないで頑張っています。
まだ、野外での越冬卵を見つけるのは下手なので、1個見つけたときは本当に感激してしまいます。1個で満足してはまだまだですね。
北国での越冬卵探しは今は少々きつすぎますよね。もう少ししたらお出かけください。楽しみにしています。
Commented by 虫林 at 2007-02-04 23:05 x
maedaさん、
何しろ、色々工夫はしなければなりませんが、うまくいった時の画像はなかなか面白いです。また、そのために撮影対象が広がるのも良いですね。
maedaさんは1眼デジでのgyorome撮影、これから楽しみですね。
Commented by 虫林 at 2007-02-04 23:11 x
コミミズクの幼虫ですか、banyanさん、さすがです。
有難うございました。大きさは5mmほどで、虫の目で見たときは驚きました。ウスタビガの繭の写真は、F14で、最も絞った状態です。
ヤホシゴミムシは訪花する時もありますので、注意していれば会うことができるかもしれません。
Commented by 虫林 at 2007-02-04 23:19 x
theclaさん、
まだ小生は越冬卵探しになれていないので、1個見つけると狂喜乱舞の状態です。何とか力任せに枝を引っ張り、カメラを片手に必死になって撮影する姿は、他人ばかりか家族にも見せれない格好です。
アイノミドリの越冬卵は、大きくて、立派で、美しくて、好きです。
フジミドリですか-----、いつか必ずチャレンジしますよ。
Commented by 虫林 at 2007-02-04 23:28 x
fanseabさん、
「人カメラ一体」などといわれると恐縮してしまいます。お褒めいただき有難うございます。虫の目はまだまだ手探りではありますが、お蔭様でイメージが少し分かってきたようです。
そうですか、やはりウツギの実ですか。似ているな~と思いながら確信がもてませんでした。ご教示いただき感謝します。

Commented by chochoensis at 2007-02-05 09:57
虫林さん、「コミミズク」探しているのになかなか見つかりません、随分前に見たことはあるのですが、写真をはじめてからは見つけることが出来ないのです・・・。これは、ヨコバイ科、ミミズク亜科なのですが、枝にぴったりくっついていて老眼では無理なのかな?と思ったりしています・・・。
Commented by ダンダラ at 2007-02-05 12:19 x
早春の晴天の日だまりの感じがして良いですね。
ウスタビガの繭の写真はシャープで、ピントもばっちりで素晴らしいです。
この感じで蝶も撮れるとすごいですね。
Commented by 虫林 at 2007-02-05 20:57 x
chochoensisさん、
「コミミズク」は、小さくて、枝の裏にペタっとついて、非常に扁平なので、よく見ないとわかりませんでした。小生も目には自信がありませんよ。
越冬卵を捜していたので、なめるように枝を見たのが良かったのですね。
これからは越冬卵探しのときに注意してみるようにします。
ヨコバイ科、ミミズク亜科なのですね、ご教示ありがとうございました。
「コミミズク」という名前が、冬鳥のコミミズクみたいで、響きがいいですね。
Commented by 虫林 at 2007-02-05 21:02 x
ダンダラさん、
ウスタビガの繭の写真は、撮影したときにはそれほどの感激は無かったのですが、自宅でパソコンで拡大したときに、背景までフォーカスが来ていて驚きました。被写体にかなり近接するのと、GX8のマクロのオートフォーカスは時間がかかるので、蝶の成虫にうまく用いることができるか不安ですが、試してみたいと思います。
Commented by KAZ at 2007-02-05 23:51 x
こんばんは、お久しぶりです。
コミミズク、私も一度見つけた事があります、何の虫か想像もつかなかったですよ。
イカの干物みたいでした。
メスアカミドリはなかなか産卵場所が一定していなかった記憶があります。
ひこばえだったり、目の高さぐらいの側芽だったり、色々な所にあった様な気がします。
結構根気を強いられた思い出がありますね。

Commented by 虫林 at 2007-02-06 06:37 x
KAZさん、
どうも、
コミミズクは初めは不気味でしたが、正体がわかるとなかなか面白い形で、今度はもっと撮影したくなりました。
メスアカミドリの越冬卵は、結局まだ新鮮なものは見つけていないので、宿題になってしまいました。メスアカに限らず、越冬卵探しって根気がいるんですね。
by tyu-rinkazan | 2007-02-04 17:29 | ▣メスアカミドリシジミ | Comments(16)