NATURE DIARY

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20070603 里山散歩-甲虫編 (山梨県北杜市)

この時期の里山の雑木林は、半日散歩するだけでも色々な甲虫を観察できて楽しい。

甲府市近郊には、水田の周囲にクヌギやコナラを主体とした雑木林がひろがり、そこにはとても多くの種類の昆虫たちが棲息している。しかし、里山は人為的な影響を最も受け易く、虫林の知る散歩道でも、近年はナラやクヌギの伐採(シイタケ栽培のホダ木用?)があちこちで行われている。大きな台場クヌギが伐られて、無造作に横たわっている姿を見るのはつらいものだ。
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。。里山の風景

。。。 The peaceful landscape of country-side
。。。.Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)

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§ヘリグロベニカミキリ§

里山を散歩していると、チョウとともに多くの甲虫たちが、虫林を迎えてくれる。元甲虫屋の虫林は、甲虫たちにもカメラが向いてしまうのだ。

林の中の開けた空間に、野バラが満開に咲いていた。そこには、種々の甲虫達が訪花していた。ハネビロハナカミキリ、クロハナカミキリ、ツヤケシハナカミキリなどを観察していたら、やや大型の赤い甲虫が飛んできた。
ヘリグロベニカミキリだ!
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。。野バラとヘリグロベニカミキリ Purpuricenus spectabilis

。。。 Purpuricenus spectabilis feeding at wild rose
。。。.Pentax K100D, Pentax DA 10-17mm, X1.4 Telecon, ASA 200
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)


地味な色彩の多いカミキリの中で、このヘリグロベニは鮮やかな赤い色で綺麗なカミキリである。この個体は触角が長く立派な♂のようだ。

ヘリグロベニは良く見るカミキリムシではあるが、色鮮やかなので被写体としてはとても良さそうなモデルである。野バラの白い花と赤いカミキリのコントラストは美しいと思う。
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。。。。。。。。。。野バラとヘリグロベニカミキリ Purpuricenus spectabilis

。。。。。。。。。。。 Purpuricenus spectabilis feeding at wild rose
。。。。。。。。。。。. Pentax K100D, Tamron 70-300mm, ASA 200
。。。。。。。。。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)


ヘリグロベニカミキリが目の前に飛んできたので、飛翔写真に挑戦した。

カミキリの飛翔はチョウに比べてゆっくり(トラカミキリを除いて)で、また直線的だ。小型であるという点以外は、飛翔写真が撮りやすいと思う。

飛んでいるヘリグロベニを写真で見ると、全ての脚を水平にひろげているのがわかる。今まで、カミキリムシの飛翔など撮影してこなかったので、新鮮な驚きがあって嬉しい。
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。。飛翔するヘリグロベニカミキリ Purpuricenus spectabilis

。。。 Purpuricenus spectabilis flying with the legs widely opened
。。。.Pentax K100D, Pentax DA 10-17mm, X1.4 Telecon, ASA 200, Trimming (+)
。。。.(2007-June-3 Hokuto-shi/Yamanashi)

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。。飛翔するヘリグロベニカミキリ Purpuricenus spectabilis

。。。 Purpuricenus spectabilis flying with the legs widely opened
。。。.Pentax K100D, Pentax DA 10-17mm, X1.4 Telecon, ASA 200, Trimming (+)
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)

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§究極の近接撮影§

クズの葉上にはコフキゾウムシが多い。親しみのあるこのゾウムシであるが-------。
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。。コフキゾウムシ Eugnathus distinctus

。。。 Eugnathus distinctus, resting on the leaf
。。。.Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)


虫の目レンズでコフキゾウムシを撮影していたところ、どういうわけか、突然、レンズによじ登ってきたのである。なにしろ、この虫の目レンズは最短撮影距離が極端に短いので、レンズ上のゾウムシにもピントがあってしまうのが面白い。

これなら手振れもない。これぞ、究極の近接撮影なのだ!

しかし、ゾウムシはどうして滑りやすいレンズの表面でも自由に歩けるのだろうか?
足の裏に滑り止めでもついているに違いない。
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。。超近接撮影(最短撮影距離0cm):コフキゾウムシ Eugnathus distinctus

。。。 Ultra-close-up view of Eugnathus distinctus, resting on the lens
。。。.Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8, ASA 100
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)

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§日本のスカラベ§

林道を歩いていくと地上すれすれに低く飛ぶセンチコガネを見つけた。手で叩き落として、撮影しようとしたが、すぐまた飛び立とうとする。この虫は日本のスカラベだ。
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。。センチコガネ Geotrupes laevistriatus

。。。 Geotrupes laevistriatus, resting on the ground
。。。.Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)

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。。虫の目像:センチコガネ Geotrupes laevistriatus

。。。 Insect-eye image of Geotrupes laevistriatus
。。。.Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8, ASA 100
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)
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§丸いゾウムシ§

葉の先に黒い丸いものがくっついていた。何だろうと近寄り、よく見てみると、なんとゾウムシではないか。こんな丸いゾウムシははじめて見た。名前を調べてみると、マルモンタマゾウムシというらしい。

甲虫の世界の形の多様性には、しばしば驚かされる。
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。。マルモンタマゾウムシ Cionus tamazo

。。。 Cionus tamazo, resting on the leaf
。。。.Ricoh GR-D, ASA 100, Flash (+)
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)

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§ハムシ3種§

アカクビナガハムシは赤く輝くエリトラを持つやや大型のハムシだ。葉上で見つけたが、とても美しく、印象的だったので、GR-Dで内蔵ストロボ+ディフューザーで撮影してみた。
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。。アカクビナガハムシ Lilioceris subpolita

。。。 Lilioceris subpolita, resting on the leaf
。。。.Ricoh GR-D, ASA 100, Flash (+)
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)


このハムシは図鑑で調べて、ヤナギホシハムシと同定したが、全く自信がない。
色彩のバリエーションがあるハムシなので、この写真だけでは判断できかねるかもしれないが、間違っていたらご教示願いたい。
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。。ヤナギホシハムシ Gonioctena honshuensis

。。。 Gonioctena honshuensis, resting on the leaf
。。。.Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8 ASA 100,
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)


ヨモギハムシは大きくてとても立派なハムシだ。ヨモギの葉上でみることができた。
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。。ヨモギハムシ Oreina aurichalcea

。。。 Oreina aurichalcea, resting on the leaf of tansy
。。。.Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8 ASA 100,
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)

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§天牛§

ハネビロハナカミキリはジョウカイに良く似ているが、れっきとしたカミキリムシだ。この野バラには、三々五々とクロハナカミキリ、ツヤケシハナカミキリそしてこのハネビロハナカミキリが飛来した。
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。。野バラを訪れたハネビロハナカミキリ Leptura latipennis

。。。 Leptura latipennis, feeding at the wild rose
。。。.Ricoh GR-D, ASA 100,
。。。.(2007-June-3, Hokuto-shi/Yamanashi)

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6月の週末は色々な用が入っており、また入梅シーズンでもあるので、なかなかゆっくりと散歩するのは困難かもしれないが、出来る範囲で野山を歩きたいものだ。

ここ数日忙しく、なかなかこの甲虫編の日記をまとめる時間がとれなかった。本日少し時間が出来たので、なんとかアップすることができた------------。
Commented by kmkurobe at 2007-06-05 22:03
赤いカミキリの飛翔・・・・まさに新境地ではありませんか。ぜひこの路線の新作を拝見してみたいものです。
Commented by 虫林 at 2007-06-05 23:43 x
カミキリの飛翔はブログにも書きましたが、通常はのんびりと飛んでいます。写真を撮影して初めて、足を水平に開いて飛ぶことが分かった次第です。これからも少しチャレンジしてみますね。
Commented by banyan10 at 2007-06-06 17:49
ヘリグロベニカミキリ鮮やかですね。
蝶以外の飛翔は考えたことありませんが、面白そうですね。
マルモンタマゾウムシがユニークで気に入りました。いつか見てみたいです。
Commented by chochoensis at 2007-06-06 20:15
うーん!どれも素晴らしい写真でうなりました・・・やはり、専門家は見つけるのが上手いのでしょうか・・・最近フィールドを歩いていてもチットモ見つけられません・・・「マルモンタマゾウムシ」、面白い格好に唖然としました・・・見てみたいです・・・「ヘリグロベニカミキリ」「アカクビナガハムシ」も綺麗ですね・・・いずれも羨ましいです。
Commented by 虫林 at 2007-06-06 21:23 x
banyanさん、
ヘリグロベニは飛翔がゆっくりしていて、また直線的に飛翔するので、
撮影はチョウよりも楽かもしれません。甲虫やその他の昆虫の飛翔も
チャレンジされると楽しみが増えますね。マルモンタマゾウムシは実は
もっとも気に入っています。ボールみたいですよね。
Commented by 虫林 at 2007-06-06 21:29 x
chochoensisさん、
お褒めいただき恐縮します。
小生は元甲虫屋なので、チョウを探しながらも、横目で甲虫も見てしまいます。本格的に甲虫の写真をやっている人から見れば、中途半端なもの
に写ると思います。でも、視野を少し広くして野山を歩くと楽しいですよね。マルモンタマゾウムシは小型で、数ミリの大きさです。近づいて観察して、立派なゾウムシなのでビックリしました。小生もお気に入りです。
Commented by KAZ at 2007-06-06 22:33 x
こんばんは。
偶然ですね、私もきょうはカミキリをアップしましたよ。
ヘリグロベニの赤が綺麗ですね。
いつもながらの見事な飛翔写真に見入ってしまいます。
私も時々挑戦するのですが、慣れないものでなかなかうまく行きません。
Commented by 虫林 at 2007-06-06 22:59 x
KAZさん、
ヘリグロベニは、地味な甲虫の仲間のうちで、鮮やかなカミキリで撮影しがいがありますね。飛翔は慣れと運かな。
それより、KAZさんのアップされた、ヘリグロリンゴカミキリは曲者で、本当に敏感で、いつも逆に遊ばれてしまいます。
Commented by アッキーマッキー at 2007-06-09 22:33 x
虫林さん、こんにちは
いつもながら飛翔写真は見事ですが、超近接写真には完全に参りました。これ拝見して益々虫の目レンズが欲しくなりました。本日午前中は、サイトで色々調べてましたが、まだよくわかりません。とりあえずフィット社に問い合わせをして聞いてみようと考えています。
そうそう、近くの林で、面白い植物を見つけましたよ。今まで見ていたと思うのですが、初めて気づきました。ブログの「ヒッキーと遊ぶ!」をご覧下さい。
Commented by 虫林 at 2007-06-10 05:17 x
アッキーマッキーさん、
おはようございます。
虫の目レンズは、皆さん色々と工夫されて楽しんでいるみたいですね。しかし、多くの自作虫の目レンズを装着したカメラでは、野外で、それもフルオートで手軽に撮影という訳にはいかないようです。gyorome-8(フィット社)をリコーのGX-8でフルオートでの撮影は気軽なので良いかと思います。掲載している虫の目写真は、上下のみトリミングしています(写真の形の好みの問題)。
by tyu-rinkazan | 2007-06-05 21:26 | ■カミキリムシ | Comments(10)