NATURE DIARY

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20081206 八ヶ岳のミヤマシロチョウ:越冬巣のモニタリング (山梨県)

Nature Diary #0226
Date: December 06, 2008
Place: Yamanashi Pref.
Weather:Fine


*******************お知らせ*******************「チョウが消えてゆく~絶滅危惧のチョウを救え!」の展示会
場所:新宿御苑アートギャラリー
期間:平成20年12月9日(火)から12月14日(日)
主催:日本チョウ類保全協会
内容:チョウの写真展示、永幡嘉之氏、中村康弘氏による講演

詳細→日本チョウ類保全協会のホームページ

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§ Diary §

昨日(金曜日)は、嵐のような天気で、強い雨とともに稲妻も走った。
文字通りの 「冬の稲妻」-----あれ、どこかで聞いたようなフレーズ(確かアリスの曲の名前?)。

本日は打って変わって、空は晴れ渡り、快晴だ。

朝、日本チョウ類保全協会の中村康弘氏と甲府駅で合流し、ミヤマシロチョウ越冬巣モニタリングと環境調査のために、八ヶ岳の集合場所(山梨県側の某所)に向かった。

参加者は、協会事務局長の中村氏のほかに、夏の調査でもご一緒した北杜市オオムラサキセンターの長谷川さんと同僚の伊藤さん。さらに、山梨大山岳部の学生;中川君、岸君、沼野君、阿部君が応援参加してくれたので、虫林こと加藤も含めて総勢8名になった。

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。。。。。。。。。。調査手順を説明する中村氏 (12月06日、山梨県)

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。。。。。。。。。。 Mr. Nakamura explaining the investigation procedure.
。。。。。。。。。。(Olympus E-3, ZD8mm FISHEYE, , f6.3 1/640, ASA100)



ミヤマシロチョウ越冬巣;

この冬の調査では、実は越冬巣を見つけることが出来ないかも知れないと思っていた。というのも、今年の夏の調査の時に、ミヤマシロの成虫を1頭しか見なかったからだ。

でも、皆さんの努力もあって、何とか越冬巣を確認できた----ホッとした。

ちなみに目の悪い虫林は、気合を入れて探したにも関わらず、(昨年に続き)今回も越冬巣を一つも発見できなかった。でも、見つけたときに呼んでいただいて、越冬巣をいくつか撮影した。

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ミヤマシロ越冬巣 (12月06日、山梨県)

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Winter passing nest of Oriental Black-veined White
(Canon Power Shot G10, f3.2 1/1250, ASA100)


越冬巣は幼虫の出す糸で葉をつなぎ合わせてつくられていて、日当たりの良い木の枝先に見つかった。一つの木に一つしか見つからなかったが、中村氏によれば、複数の巣が見られる木もあるとのことだった。

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ミヤマシロ越冬巣 (12月06日、山梨県)

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Winter passing nest of Oriental Black-veined White
(Olympus E-3, f6.3 1/1000, EV-1.0, ASA100)


越冬巣の拡大。この中で幼虫たちは冬を越し、また春の間も集団生活をするそうだ。
いわば彼らの家ともいうべきものだ。

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ミヤマシロ越冬巣 (12月06日、山梨県)

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Winter passing nest of Oriental Black-veined White
(Canon Power Shot G10, f3.2 1/2000, EV-0.3, ASA100)



食樹の記録調査;

今回の調査では、越冬巣のモニタリングの他に、食樹であるヒロハノヘビノボラズにタグを付け、樹高や位置(GPS)を正確に記録した。この調査地には、ヒロハノヘビノボラズが数百本はあり、それを全て記録するのは結構骨のおれる作業であるが、各自役割を分担して効率よく作業を進めた。

ヒロハノヘビノボラズは急斜面に生えていることも多く、滑って転びやすい。またヘビノボラズすなわち、「蛇も登らない」というその名前が示すように鋭く長いトゲが沢山ついているので危ないのだ。

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タグ付けしているK君 (12月06日、山梨県)

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Putting tag
(Canon Power Shot G10, f3.5 1/500, EV-1.0, ASA100)

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急斜面の食樹の高さを計測するH氏 (12月06日、山梨県)

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Measuring tree hight
(Olympus E-3, f6.3, 1/640, EV-1.0, ASA100)



キムチ鍋;

お昼は山岳部の学生君たちが、暖かい鍋を作ってくれた。

本日は天気は良いがとても気温が低く、雪もチラチラと舞うような状態だったので、暖かい食べ物はとてもありがたい。万が一の山火事を危惧して、わざわざ沢まで降り、安定した場所で石油ストーブで調理した。

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鍋の準備をしている山岳部の学生君 (12月06日、山梨県)

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The university students are preparing “Nabe”.
(Canon Power Shot G10, f3.2 1/400, EV-1.0, ASA100)


作ってくれたのは「キムチ鍋」で、中川君の定番だ。大きなアルミ鍋の中に沢山の具を一緒に煮込んだだけの素朴な味だったが、結局3回つくり、最後にはしっかり「ウドン」でしめてくれた。

とても料理が上手とは思えない学生君たちが、不器用な手つきで作ってくれた山岳部風のキムチ鍋。
-----彼らの優しい気持ちが嬉しくて、虫林は何回もおかわりした。本当に美味かった。

料理の基本は、技や食材よりも心なり!

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キムチ鍋 (12月06日、山梨県)

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”Kimuchi Nabe”
(Canon Power Shot G10, f3.2 1/320, EV-1.0, ASA100)


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§ Afterword §

八ヶ岳に産するミヤマシロは、以前は沢山棲息していたが、現在は数が減り、絶滅が危惧される高山チョウだ。長野県・山梨県の「県指定天然記念物」になっている。

今回の調査中に、あろうことか採集したチョウを容れる「三角カン」が棲息地に落ちていた。チョウの愛好者の一人としてとても残念で悲しく感じた。八ヶ岳でミヤマシロを採集することは、昆虫採集という趣味を越えて、密漁者ということになる。

採集行為そのものを否定はしないが、ルールを守らない人は、昆虫採集をすべきでない!

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。。。。。。。。。。落ちていた三角カン(12月06日、山梨県)

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。。。。。。。。。。 The poacher’s triangular can
。。。。。。。。。。(Canon Power Shot G10, f3.5 1/650, EV-1.0, ASA100)


体力のあまり無い虫林は、色々ご迷惑をおかけしましたが、これから冬の間、少しづつ体力づくりに精進します(いつかも書いたような気が----)。皆さん、ご苦労様でした。

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。。。。。。。。。。夕方の西日をあびた調査参加者の笑顔(12月06日、山梨県)

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。。。。。。。。。。 Participants
。。。。。。。。。。(Canon Power Shot G10, f3.2 1/500, ASA100)



以上、 by 虫林花山
Commented by banyan10 at 2008-12-07 14:53
ミヤマシロの越冬巣の調査ご苦労様です。
それなりの数が見つかって良かったです。
食樹の調査は大変ですね。
やっぱり鍋にはうどんですね。僕の方は調査もなしで飲み食いでした。(^^;
Commented by maeda at 2008-12-07 16:26 x
調査はお疲れ様でした。
皆さんと和気藹々、とても楽しそうな絵です。
その三角缶の持ち主、虫を採る資格はないですね。
ルールが守れない。
Commented by KAZ at 2008-12-07 19:22 x
お久しぶりです。
相変らず精力的で頭が下がります。
私はもうすっかり冬眠に入ってしまい、小春日和の日にムラサキツバメと一緒に日向ぼっこをする日々となりました。
三角缶が落ちていましたか、腹立たしいと感じると同時に虫屋としては情けなく、ちょっと笑えますね。
最近は網を持った人間を見ると異常なまでに嫌悪感を覚えますが、昔は自分も網を持っていた身、とても複雑な心境に陥ります。
採集者に早く目覚めて欲しいと祈るばかりです。
Commented by ダンダラ at 2008-12-07 21:01 x
そうかこちらにいらしていたから、何度電話しても「電波が届きません」と言われてしまったのですね。
調査ご苦労様でした。八ヶ岳のミヤマシロは大変な状況にあるんですね。
ただ自分の欲のためだけに隠れて採集する輩は、蝶を趣味とするもののの恥ですね。
Commented by 深山葵 at 2008-12-07 21:06 x
調査活動をご担当もしくはサポートされたすべての皆様に「ご苦労さま」と申し上げます。
「落ちていた三角函」。複雑なモンダイですね。「採り屋」が原点の小生にとっても心痛める問題です。いずれはこんな規制が杞憂に終わるような生態環境を再生・復活させていくことが21世紀の我々に課せられた「開発への代償」なのではないでしょうか?
Commented by 虫林 at 2008-12-07 21:10 x
banyanさん、
コメント有難うございます。
夏の成チョウの調査の時には、1頭しか見ることができなかったので、越冬巣はかなり心配しました。でも、何とか見ることができてよかったです。
鍋はうどんでしめる!これですね。
Commented by 虫林 at 2008-12-07 21:14 x
maedaさん
有難うございます。
こういう調査は少し苦痛も感じますが、楽しくやれればそれに越した事は無いですよね。
三角カンには驚きました。採集者としての資格がないと思います。
Commented by 虫林 at 2008-12-07 21:17 x
KAZ さん、
有難うございます。
お久しぶりです。時々そちらにもお邪魔しています。
僕も以前には、カミキリムシの採集をやっていたので、採集そのものを否定するわけではありません。やはり、ルールは守って欲しいと思っている次第です。まともな採集者が迷惑しますよね。
Commented by 虫林 at 2008-12-07 21:21 x
ダンダラさん、
有難うございます。
お電話を頂いたのですが、その時はちょうど山の中で通じなかったみたいです。これに懲りずにまた宜しくお願いします。
三角カンの持ち主は、同じチョウの愛好者としてとても残念だし、情けないと思います。
Commented by 虫林 at 2008-12-07 21:26 x
深山葵さん、
有難うございます。
僕も以前はカミキリムシの採集をしていましたので、採集者の心理はあるていどわかるつもりです。採集そのものを否定はしませんが、採集行為はルールを守らなければいけません。
本来、規制したり、パトロールしたりという措置は、あまりにルールを守らない人が多すぎるからですね。日本人の良識、道徳の後進性を鏡で見ているようで、僕自身も情けなくなります。将来はもっと自由に、良識をもって採集や撮影ができるようになりたいです。---理想かな。
Commented by thecla at 2008-12-07 23:25 x
ミヤマシロ調査お疲れ様です。
私は今年は色々あってサボってしまいました(^^;
来年はまた頑張るつもりですのでご容赦ください。でも複数の巣が見つかってよかったですね。
Commented by 虫林 at 2008-12-08 05:46 x
theclaさん、
有難うございます。
何とか複数の巣が見つかってよかったです。ここは数が少ないので、巣を見つけると嬉しいです。
こういう調査も楽しくできると良いですね。来年はまた鍋でもしたいと思っています。いつかご一緒できると光栄です。
Commented by chochoensis at 2008-12-08 16:21
虫林さん、毎回のように大変な努力をされての=ミヤマシロ調査=お疲れ様でした、本当に寒い中での調査は写真を見ていても直に伝わってきます、こういう地道な努力が報われる日が来ることを願っています・・・本当にお疲れ様でした。
Commented by 虫林 at 2008-12-09 07:44 x
chochoensisさん、
コメント有難うございます。
私などは対して保全活動に参加していませんが、積極的にやられている方たちは大変ですね。でも、手遅れにならないうちに何かしたいなと思っています。暖かいお言葉有難うございました。
Commented by kenken at 2008-12-09 20:09 x
ミヤマシロの調査活動、お疲れさまでした。
来夏も多くの個体が飛ぶことを祈っております。
一度訪れたいのですが、なかなか伺えませず、失礼しております。
こちらは、ウスイロモドキを頑張りますね。
Commented by fanseab at 2008-12-09 22:06 x
冬山での調査活動お疲れ様でした。一つの越冬巣から成虫にまで到達する確率も低いでしょうから、相当数の越冬巣が確認できないと厳しいでしょうね。地道な調査活動が実を結んでミヤマシロが乱舞することを祈念します。寒風の中でのキムチ鍋、旨そうだなぁ!
Commented by 虫林 at 2008-12-09 23:15 x
kenkenさん、
コメント有難うございます。
kenkenさんの保護活動への積極的ば取り組みには頭が下がります。
ここのミヤマシロは、環境は悪くないのにとても個体数が少なくて心配しています。今回は越冬巣が複数見れたので、来年の夏は成チョウが飛び回る姿を期待しています。
ウスイロモドキは是非とも宜しくお願いします。

Commented by 虫林 at 2008-12-09 23:20 x
fanseabさん、
コメント有難うございます。
昨年はかなり雪が積もっていてポイントまでのアプローチも大変でしたが、今年は寒さだけでほとんど雪が無かったので良かったと思います。
越冬巣はあまり多くは無かったのですが、少しだけ昨年よりも多く見つかりました。いつかここで乱舞したり集団吸水する姿を見たいものです。
学生君の作ってくれたキムチ鍋はとても美味しかったです。
Commented by clossiana at 2008-12-11 11:23
出遅れてしまいましたがミヤマシロの調査お疲れさまでした。食樹が数百本もあるのに夏には一頭しか見られなかったという点が気になりました。デリケートなんですね。でもこうして地道な保護活動を継続されていて頭が下がりっぱなしです。若い人達の応援も虫林さんのお人柄でしょうね。
Commented by 虫林 at 2008-12-12 11:33 x
clossianaさん、
コメント有難うございます。
多分、夏の調査の前に採集者が入ってしまったのかもしれませんね。でもここは個体数が少ないことは確かです。
ここは吸蜜植物が少ないので、まずミヤマシロが吸蜜できるような環境を創生していくのが急務なように感じています。
数年間は現地調査を行い、目的をはっきりして行動したいと考えています。
学生君たちがこのようなものに参加することも、彼らの将来にとってプラスになると考えています。
Commented by mtana2 at 2008-12-12 19:56 x
更に出遅れましたが、毎年の調査、頭がさがります。
学生さんたちも、頼もしいですね。みなさんの努力が実るよう祈っております。
Commented by 虫林 at 2008-12-14 11:29 x
mtanaさん、
コメント有難うございます。
この場所は当初から関係していたのと、他に誰も具体的に保護活動をしそうにないので、何となく続けています。でも、保全ということを考えるのも面白いですよ。
学生君たちには感謝しています。
by tyu-rinkazan | 2008-12-07 13:43 | ▣ミヤマシロチョウ | Comments(22)