NATURE DIARY

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20090208 雑木林の散歩道:越冬幼虫など (山梨県)

Nature Diary #0237
Date: February 8th (Sunday), 2009
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather: fair


§ Diary §

今週末は、日本チョウ類保全協会が主催する「第5回チョウ類の保全を考える集い」が、神奈川県小田原市で開かれたが、ちょうど別な会(ある学会の支部総会)が甲府市内であり、虫林はそちらに出席しなければならなかった—---残念。

本日(日曜日)は晴れているが、風がゴーゴーと音を立てるほど強い。どうやら、強風注意報も発令されたようだ。こんな寒くて風の強い日は、家でゆっくりとしていれば良いのだけれど、週に1度は散歩しないと禁断症状が出る虫林は、近場の雑木林を散歩することにした(散歩中毒?)。

雑木林につくと、傍にある梅林が花をつけていた。まだ満開とはいえないまでも、結構綺麗だ。こんな梅の花を見ると、立春を過ぎたことが実感できるのだ。。

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梅の花が咲いた (2月8日、甲府市)

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Blossom of Japanese apricot
(Olympus E-3, ZD12-60mm)



オオムラサキ; Leptcarabus procerulus

今回、訪れたクヌギ主体の雑木林は、甲府市内でオオムラサキが最も多く観察できる場所だ(虫林が知る限りにおいて)。そこで、食樹のエノキの幹の周りで、オオムラサキの越冬幼虫を探してみることにした。

探し始めると、オオムラサキの幼虫はすぐに見つかった。日光の直射が当たる南側よりも日陰になる北側の枯葉に個体数が多いようだ。

オオムラサキの幼虫は、背面に突起をもち、なかなかユニークな形をしている。
現在の若者用語では、いわゆる キモ可愛い という表現になる。

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オオムラサキの幼虫 (2月8日、甲府市)

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A caterpillar of Great Purple
(Olympus E-3, ZD50mm Macro + EC-14)


でも、拡大すると、やっぱり キモイ ------かな。

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オオムラサキの幼虫 (2月8日、甲府市)

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A caterpillar of Great Purple
(Olympus E-3, ZD50mm Macro + EC-14)



ゴマダラチョウ; Japanese Circe

エノキの周りの枯葉では、ゴマダラチョウの越冬幼虫も同時に見つかった。ゴマダラチョウの幼虫は、大きさや全体から受ける印象はオオムラサキの幼虫に似ているが、オオムラサキよりもやや太っていて、脊中の突起が少ないのですぐにわかる。

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ゴマダラチョウの幼虫 (2月8日、甲府市)

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Two caterpillars of Japanese Circe
(Olympus E-3, ZD50mm Macro + EC-14、ストロボ)



オオミドリシジミ; Oriental Hairstreak

越冬しているアシナガゾウムシを探して、コナラの細い枝を見回ったが、残念ながら見つけることができなかった。かなりの数の枝を見たつもりだが残念だ。このゾウムシは、越冬卵を探しているときに偶然に見つけたことがあるので、これを目的に探せばもっと簡単に発見できるかと思ったが------甘かった。神出鬼没な奴だ。

コナラの幹から出ている細い枝で、オオミドリシジミの越冬卵を見つけた。でも、どうしてオオミドリシジミはこんな下のショボイ枝に卵を産むのだろう。

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オオミドリシジミの越冬卵 (2月8日、甲府市)

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A winter-passing egg of Oriental Hairstreak
(Olympus E-3, ZD50mm Macro + EC-14)



アカボシテントウ;

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アカボシテントウ (2月8日、甲府市)

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(Olympus E-3, ZD50mm Macro + EC-14)



オツネントンボ;

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オツネントンボ (2月8日、甲府市)

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(Olympus E-3, ZD50mm Macro + EC-14)



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§ Afterword §

昔、昆虫採集をしていた頃は、春から秋の間はフィールドになるべく出て頑張るが、冬の間は読書や標本の整理などをして家の中で時間を費やした。しかし採集をやめて、昆虫写真(とくにブログ)をやるようになってから、寒い冬でも1週間に1度はフィールドに出るようになった。

これは、軟弱者で出不精の虫林には良いことだろうと思う。

冬の昆虫たち(越冬卵や幼虫)も出会えれば、なかなかかわいいものだ。また、かれらの越冬状態を見ることも面白い。

梅の花も咲きだし、春はすぐそこだ------。


以上、 by 虫林花山
Commented by 蘭丸 at 2009-02-09 04:24 x
虫林san、おはようございます。
寒い中、外へ出て、蟲を見る事が出来ると、その瞬間ダケ暖かくなりますよね。
川崎市中・南部 では、「ゴマダラ」は相当に減ってしまったのか、
「アカボシ」だけが見つかります。
流石に、数年前の「オオムラサキ」のゲリラ放蝶は、定着せず、2年程で終わりましたが・・・。
今日は何が見られるか。。。その前に、北風ダケ収まってくれれば。
と、思う、毎日です。
Commented by maeda at 2009-02-09 05:57 x
一週間に一度はフィールドに出られるとはすばらしいです。
昨年までは私もがんばってみましたが、さすがに寒いので冬眠を決め込みました。
Commented by ダンダラ at 2009-02-09 11:18 x
昨日は風が強かったですね。
天気予報を見ると、最高気温はこちらよりも高かったりするので、甲府でもそろそろ越冬蝶が見られるかなと思ったりしているのですが、まだ梅に来たりはしていないのですね。
Commented by ヒメオオクワガタ at 2009-02-09 21:15 x
越冬中の昆虫は、どれもじっと動かない上に
オオムラサキの幼虫やオツネントンボは、枯葉
や枝に擬態しており私には発見困難です。

やっと昨日、シロツメクサの葉を2つに折りたた
んで作った巣で越冬している蝶?の弱令幼虫
多分モンキチョウ?を見つけて嬉しかったです。
Commented by fanseab at 2009-02-09 22:43
オオムラサキポイントはオオミスジポイントとも重なりますね。
梅林やスモモ畑でオオミスジ越冬幼虫探索もトライされたらどうでしょうか?(難易度は高いと思いますが)
Commented by 虫林 at 2009-02-09 23:50 x
蘭丸さん、
アカボシゴマダラの繁殖と生息域の拡大が凄いスピードですね。わが日本のゴマダラチョウも頑張って欲しいです。
毎日寒い日が続いていますが、もうすぐ新成虫も出てきて、春になりますね。待ち遠しいです。
Commented by 虫林 at 2009-02-09 23:52 x
maeda さん、
北海道ではこちらと違って、雪があるし、地面も凍っていますので、越冬卵などの探索も大変ですね。ゆっくりと来る春に向けて準備をされるのも良いかもしれません。春が待ち遠しいです。
Commented by 虫林 at 2009-02-09 23:54 x
ダンダラさん、
風が無い場所では、日差しは日に日に確実に増していると思います。そろそろ新成虫発見の声も期待できる時期に入りましたね。2月中にモンシロチョウかヤマトシジミでも発見できたら嬉しく思います。普通種でも春一番は凄く嬉しいですよね。
Commented by 虫林 at 2009-02-09 23:58 x
ヒメオオクワガタ さん、
オオムラサキの幼虫は、前年にも発見した場所ですので、探すのはそれほど時間を要しませんでした。お近くにエノキがありましたら、根元付近の葉を裏返して見られたら良いかもしれません。宝探しですね。
モンキチョウの幼虫はまだ見ていませんので、小生も探してみます。
Commented by 虫林 at 2009-02-10 00:03 x
fanseabさん、
有難うございます。オオミスジは甲府近辺にもかなり出現しますが、多いのは韮崎や北杜市あたりです。僕自身は今までオオミスジの幼虫を探した事がありませんでしたが、韮崎あたりの梅やスモモの木でいつか探してみたいと思います。でも、目が良くないので、見つかるかどうか不安です。楽しい目標をお知らせいただき有難うございます。
by tyu-rinkazan | 2009-02-08 23:31 | Comments(10)