NATURE DIARY

tyurin.exblog.jp

<   2007年 09月 ( 6 )   > この月の画像一覧

20070924 秋の河原散歩:クロツ、シルビア、コニワハンミョウ(山梨県)

連休最終日の今日は、天気が少し崩れそうだ。

子供はまだ起きてこないので、朝食を摂りながら、家内と一緒にNHKの朝の連ドラ「どんと晴れ」を観た。お茶を飲みながら「西久保田んぼへようこそ」の霧島緑さんの携帯に電話してみると、今、クロツポイントに到着されたとのこと。そこで、虫林もクロツポイントで合流し、撮影をご一緒する事にした。

それにしても、「どんと晴れ」のストーリーは、次の展開が見え見えだ。旅館が非常事態になると、以前に去った人たち(あやかちゃんや料理長まで)が全部帰ってくるところも、脚本がくさすぎますぞ。
----とか何とかぶつぶついいながらも、毎日、家族で見ているのがおかしいですね。

**************************************************

§クロツバメシジミの幼虫 Tongeia fischeri§

クロツポイントに到着すると、霧島緑さんが相変わらずの優しい笑顔で迎えてくれた。久しぶりにお会いしたので、しばらくの間、立ち話をしてしまう。圏央道が山梨まで開通してから、埼玉からだいぶ近くなったとのことであった。

クロツポイントでは、今まであまり撮影していない幼虫を探してみた。幼虫探しは根気が要るので少し苦手なのだ。目も悪いし---..すると、探し始めてまもなく、食草のツメレンゲの根元に近い葉の間から、終齢幼虫を幸運にも見つけることができた。

初めに見つけた秋齢幼虫(矢印)は、ツメレンゲの葉の中に食い入ったように入っていた。
ツメレンゲの葉は、分厚くて、アロエみたいに美味しいかもしれないと以前から思っていた。いつか、少しだけ試してみたいが、クロツに怒られるかな?
d0090322_19272838.jpg
。。クロツバメシジミ Tongeia fischeri の終齢幼虫

。。。A caterpillar of Tongeia fischeri
。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-September-24, Yamanashi)


次に見つけた幼虫(大きな矢印)の周りには、小型のアリ(小さい矢印)が付きまとっていた。やはり、クロツの幼虫もアサマシジミ、ミヤマシジミなどと同様に、アリとの関係が強いみたいだ。
d0090322_19274435.jpg
。。クロツバメシジミ Tongeia fischeri の終齢幼虫

。。。A caterpillar of Tongeia fischeri
。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-September-24, Yamanashi)

**************************************************

§シルビアシジミ Zizina otis, the lesser Grass Blue§

クロツのポイントを後にして、シルビアシジミのポイントに到着すると、すでにネットマンが数人いた。しかも、あろうことか虫林のお気に入りの場所に入っているではないか。

しかし、心の動揺を隠して話してみると(この辺の所作は難しいですな)、とてもポライトで良識ある方たちのようであった。聞くところによると、この数年、このポイントに通っているとのこと。

小雨で濡れる草原に入り、探し始めてみるとすぐにシルビアが飛び出した。
成虫の撮影は少し遠慮して、本日は幼虫の観察をしてみようと思った。しかし、探せども、探せども幼虫は見つからない。シルビアのようにだらだらと発生する蝶では、かえって幼虫探しは難しいのだろうか?

ミヤコグサの群落で、幼虫をさがしていると、成虫が時々訪れてくれる。
本日は、一眼を用いずに、コンデジのGR-Dのみで撮影してみる。
d0090322_193189.jpg
。。。。。。。。。。シルビアシジミ Zizina otis

。。。。。。。。。。A female of the lesser Grass Blue
。。。。。。。。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。。。。。。。。.(2007-September-24, Yamanashi)


あまり動き回らずに、ミヤコグサの発生密度の高い場所で、「待ち」の撮影をしていると、綺麗なオスが葉の上に静止した。コンデジをもって近づき、裏面と翅表の両者が撮影できる角度から撮影してみた。
d0090322_19312271.jpg
。。。。。。。。。。半開翅するシルビアシジミ♂ Zizina otis

。。。。。。。。。。A male of the lesser Grass Blue
。。。。。。。。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。。。。。。。。.(2007-September-24, Yamanashi)


シルビアのオスはかなり頻繁に開翅してくれた。しかし、新鮮な個体は探さなければならないほど少ない。素晴らしく綺麗なオスが開翅してくれたので、慎重に近づいて撮影した。
d0090322_19321650.jpg
。。開翅するシルビアシジミ♂ Zizina otis

。。。A male of the lesser Grass Blue resting with the wings opened
。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-September-24, Yamanashi)


少数ではあるがメスも時々訪れた。本日はメスも容易に翅を開いてくれた。しかし、少し古いのだろうか、本日観察したメスの翅はブルーが弱い。
d0090322_19323081.jpg
。。開翅するシルビアシジミ♀ Zizina otis

。。。A female of the lesser Grass Blue resting with the wings opened
。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-September-24, Yamanashi)


シルビアシジミのメスは、食草のミヤコグサに静止すると、しばしば産卵行動を示した。多くは密生する葉の内部にもぐりこむようにして産卵するので、コンデジでの撮影はなかなか難しかったが、何とか十分に近接して撮影することができた。
d0090322_19324254.jpg
。。。。。。。。。。産卵するシルビアシジミ Zizina otis

。。。。。。。。。。Egg laying of a female of the lesser Grass Blue
。。。。。。。。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。。。。。。。。.(2007-September-24, Yamanashi)


食草のミヤコグサの花で吸蜜するシルビアシジミを撮影した。トリミングして拡大してみると、シルビアシジミのストローは非常に細く、花の前からではなく、側面から差し入れていることがわかる。
d0090322_19333041.jpg
。。。。。。。。。。ミヤコグサの花で吸蜜するシルビアシジミ Zizina otis

。。。。。。。。。。A female of the Lesser Grass Blue feeding on the flower
。。。。。。。。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。。。。。。。。.(2007-September-24, Yamanashi)

**************************************************



コニワハンミョウ Cicindela transbaicalica japonensis§


コニワハンミョウの写真は、前日(日曜日)に撮影したものである。


ハンミョウは漢字で「斑猫」と書く。人の歩く先へ飛んでいくので、「道教え」「道標」ともいわれる。ハンミョウは色彩も美しいので、昔から馴染みの深い甲虫である。一方、美しい姿に似合わず、肉食性で、獰猛な性格から、英語では、猫よりも恐ろしい虎に例えられ、「tiger beetle」と呼ばれる。

シルビアシジミの棲む河原には、ハンミョウの1種であるコニワハンミョウが多く見られた。コニワハンミョウもナミハンミョウと同様に「道教え」であるが、色彩が全体に暗い褐色で、また体の大きさも小型だ。目の悪い虫林にはハエのように見えてしまう。

下の写真は、コニワハンミョウの最も多く見られた場所であるが、あまり草の生えていない、硬くしまった砂地である。ここでは、歩くたびに多くのコニワが飛び立った。
d0090322_19334440.jpg
。。コニワハンミョウの多い砂地

。。。Habitat of Cicindela transbaicalica japonensis
。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-September-23, Yamanashi)


コニワハンミョウは小型なので、かなり近接(少なくとも30cm以内)して撮影したいのだが、これが思ったより困難を極めた。何しろ2mくらい先に降り立つものの、非常に敏感で、1.5m以内に近づけないのだ。

木化け、
石化け、
空蝉の術、
死んだ振りなど、

虫林の持つ技(?)の全てを駆使して何とか近接して撮影できた。全くいい年をして、途中から意地になってしまい、気がついたときは下着まで汗だくだった。
d0090322_1934068.jpg
。。コニワハンミョウ Cicindela transbaicalica japonensis

。。。 Cicindela transbaicalica japonensis resting on the ground
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-23 , Yamanashi)

**************************************************

§虫の目像 Insect-eye image§

はてさて、マクロレンズでの撮影でさえ難しいのに、虫の目レンズのgyoromeでの撮影は不可能に思えた。何しろgyoromeでの撮影は、虫体までは数ミリしかないのだからね。でも、不可能を可能にするのが撮影の醍醐味というものだ。

まあ、上に書いた様々な術に加え、こんこんと諭す説得工作も併用した。

虫の目レンズで見ると、成虫は体に対して頭部が大きく、複眼や大顎が発達している。また脚も細長く、特徴的な体形だ。体の下面には比較的長い毛が密生しているようだ。
d0090322_19341357.jpg
。。コニワハンミョウ Cicindela transbaicalica japonensis

。。。 Cicindela transbaicalica japonensis resting on the ground
。。。. Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8, ASA100
。。。.(2007-September-23 , Yamanashi)

d0090322_19342658.jpg
。。コニワハンミョウ Cicindela transbaicalica japonensis

。。。 Cicindela transbaicalica japonensis resting on the ground
。。。. Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8, ASA100
。。。.(2007-September-23 , Yamanashi)


正面から見ると、触角が下向きについているのが面白い。まるで、昔の漫画に出てくるドジョウ髭のような顔に見えるではないかい?少しかわいい?赤く輝く脚も綺麗だ。
d0090322_19344145.jpg
。。。。。。。。。。コニワハンミョウ Cicindela transbaicalica japonensis

。。。。。。。。。。 Cicindela transbaicalica japonensis resting on the ground
。。。。。。。。。。. Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8, ASA100
。。。。。。。。。。.(2007-September-23 , Yamanashi)

d0090322_19345723.jpg
。。コニワハンミョウ Cicindela transbaicalica japonensis の幼虫の穴?

。。。 Cicindela transbaicalica japonensis resting on the ground
。。。. Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8, ASA100
。。。.(2007-September-23 , Yamanashi)

**************************************************

§Epilogue§

最近、しばしば採集者と出くわす。多くの蝶採集者はとても穏やかで、僕より良識者に見える。
昆虫の場合は、植物と違って、マニアによる成虫の採集くらいでは、容易に絶滅するものではない、けれども法的規制があろうが無かろうが、むやみに乱獲するのは問題だ。もっと、憂うべきは、近年のネットオークションに貴重な蝶や甲虫が出されて売られていることである(山梨県産のシルビアシジミやクロツバメシジミも出ていた)。これは、自分で楽しむ域を超えて、営利目的の採集が行なわれているという事だ。これには、やはり法的規制が必要であろう。

本日は時たま雨がふった。しかし、シルビアシジミはかなりの個体数を見ることができた。
今回は、一眼レフを用いずに、コンデジの単焦点カメラ(GR-D)だけを用いて撮影してみた。もちろん、撮影の幅はかなり制限されるものの、撮影が出来る範囲で丁寧に撮るので、結果をみるとなかなか興味深い。

霧島緑さん、ご苦労様でした。機会がありましたら、またご一緒しましょう。

<どんと晴れ>
by tyu-rinkazan | 2007-09-24 19:37 | ▣シルビアシジミ | Comments(26)

20070922 シルビアの河原へ、再び---(山梨県)

先週末に訪れた河原に、再びやってきた。------------小さなシルビアにまた会うために。

河原から見上げる空に雲は遥か遠く、心細げに散立する潅木だけが、僅かな影を落としていた。
すでに、9月も半ばを過ぎたのに、広い河原を渡る風は、まだ夏の匂いを含み、ぎらつく日差しは衰えを知らない。歩き始めて間もないが、汗が額から頬をつたって落ちた。
ウーム、今日も暑い。
(本日の最高気温は33.2℃)
d0090322_1295123.jpg
。。シルビアの棲む河原

。。。Habitat of the lesser Grass Blue at riverside
。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-September-21 , Yamanashi)

**************************************************

§静止 resting§

しばらく歩くと、濃いブルーの小型のシジミチョウが足元から飛び出した。チラチラと飛ぶ青いシジミを見失わないように注意していると、やっと葉上に静止してくれた。
急いで近寄り、カメラのファインダーを見ながら、紋の位置を確認すると、やはりシルビアシジミであった。
d0090322_1391244.jpg
。。シルビアシジミ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。A lesser grass blue resting on the leaf
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)


日差しが強くなると、シルビアは活発に雌を探して飛び回り、なかなか葉上に静止してくれなくなる。写真はミヤコグサの葉上に静止しているシルビアを撮影した。100mmマクロレンズは、絞り開放でもシャープな像を結んでくれる。
d0090322_5413349.jpg
。。シルビアシジミ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。A lesser grass blue resting on the leaf
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)

**************************************************

§吸蜜 feeding§

この時期、河原の土手にツルボの花が多い。ツルボという花は、公家が参内するとき、従者がさしかけた長い柄の傘をたたんだ形と似ているので、参内草(サンダイグサ)という別名がある。

薄いピンクのツルボの花は、シルビアのお気に入りらしく、何度も吸蜜に訪れていた。
なるべく、ツルボの花を強調するために、絞りを開放にしてバックをぼかした。
d0090322_541522.jpg
。。。。。ツルボで吸蜜するシルビアシジミ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。。。。。。。。A lesser grass blue feeding on the flower
。。。。。。。。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。。。。。。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)


草の間を透かした奥に、ミヤコグサの小群落があり、その黄色いマメ科の花にシルビアシジミが吸蜜に訪れていた。ミヤコグサはこのシジミの食草である。

シルビアシジミは、花の上に静止してしばらく動きを止めていたが、おもむろにストローを伸ばして吸蜜を始めた。シルビアのストローは細い。
d0090322_5421019.jpg
。。ミヤコグサで吸蜜するシルビアシジミ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。A lesser grass blue feeding on the flower
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)


土手の草原に咲くアカツメクサの花で、シルビアシジミが吸蜜を始めた。
d0090322_5422681.jpg
。。アカツメクサで吸蜜するシルビアシジミ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。A lesser grass blue feeding on the flower
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)

**************************************************

§開翅 Opening the wings§

どういうわけか、♂の開翅はまだ未撮影だった。
本日、出会ったオスのシルビアは、葉上で静止すると、しばしば開翅してくれた。今まで撮影できなかったのが、不思議なくらいにあっけなく撮影できた。
d0090322_1323781.jpg
。。開翅するシルビアシジミ♂ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。A male of lesser grass blue resting with the wings opened
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)


♂の翅表は深いブルーで、薄い灰青色のヤマトシジミとは一目で区別できる。
シルビアのオスは用心深く、なかなか近寄らせてくれなかったが、何度目かのトライの末、やっと近接撮影に成功した。これだけ近接すると、ピントの合う幅(被写界深度)が浅くなり、翅全体にフォーカスがこないので、絞りを入れて撮影した。
d0090322_1325397.jpg
。。開翅するシルビアシジミ♂ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。A male of lesser grass blue resting with the wings opened
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)

**************************************************

§飛翔 flying§

慣れてくると飛翔するシジミチョウがシルビアであるかヤマトであるかがわかるようになる。シルビアの特徴は、小型で、青が濃いことだ。飛翔スピードもヤマトに比べて遅いもの多いようだ。しかし、ツバメシジミには時々騙された。

探雌飛翔の時間になると、♂は結構広い範囲を活発に飛び回る。
d0090322_133793.jpg
。。飛翔するシルビアシジミ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。Flying feature of lesser grass blue
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA800
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)

d0090322_1332299.jpg
。。飛翔するシルビアシジミ♂ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。Flying feature of a male of lesser grass blue
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA800
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)

**************************************************

§交尾 Mating§

ハギの葉の上で、交尾しているシルビアシジミのカップルを見つけた。
先週も交尾個体を見つけたが、今週も出会ってしまった(昨年からは4度目)。
d0090322_1333853.jpg
。。交尾するシルビアシジミ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。Mating a pair of lesser grass blue
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA800
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)

d0090322_1335188.jpg
。。交尾するシルビアシジミ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。Mating a pair of lesser grass blue
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm Macro, ASA800
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)

**************************************************

§産卵 Egg laying§

ミヤコグサという名前は、京都にこの草が多かったためだという。花の形が烏帽子にも似ているので、エボシグサともいうらしい。いずれしても、ちょっと雅な印象を受ける草だ。

この土手には、シルビアシジミの食草であるミヤコグサがある。しかし、群落の大きさは決して大きなものではなく、かなり疎に散在している。。
d0090322_134634.jpg
。。ミヤコグサ L. corniculatus var. japonicus

。。。Feeding plant “L. corniculatus”
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm Macro, ASA800
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)


産卵シーンを撮影したくて、雌の後を追ってみた。ミヤコグサの上に静止したので、怪しいなと思っていたら、産卵してくれた。産卵するときは少しずつ動き回る。

産卵した葉を調べてみると、緑色の卵を見つけた。虫の目のセッティングで卵の拡大写真を撮影した。拡大してみると、面白い形態をした卵である(インサート)。
d0090322_651350.jpg
。。産卵するシルビアシジミ Zizina otis, The lesser Grass Blue

。。。A female of lesser grass blue laying an egg on the leaf
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm Macro, ASA800
。。。.(2007-September-22 , Yamanashi)

食草のミヤコグサで、シルビアの幼虫も探したが、残念ながら見つけることが出来なかった。

**************************************************

§Epilogue§

先週、訪れたこの場所は、自宅から車で30分の距離にある。
当初、知人の教えてくれたポイントだと思っていいたが、後日に場所の確認をとると、何と別な場所であることが判明した。
まさしく「棚ぼた」による発見であったと思う。2人ともとても運が良かったのだろうね。

先週、この場所でネットマン数人を見かけたが、彼らのネットワークでこの場所の情報がすでに流れてしまっているのだろうか? 
その後に、ネットマンの姿をこの場所で見かけていないので、少しほっとしているが----。

今回は他の場所の土手も散歩してみたが、シルビアと思われるシジミチョウを何箇所かで見ることができた。この場所以外でも局所的ではあるが、シルビアは生息しているみたいだ。

山梨のシルビアシジミは、個体数は少ないものの、他の場所でも棲息していることが確認できたことはとても嬉しいことだ。可憐なシルビアシジミが何時までも元気でいることを願っている。

(どんと晴れ)
by tyu-rinkazan | 2007-09-23 01:41 | ▣シルビアシジミ | Comments(24)

20070916 秋のシジミ御三家:シルビア、クロツ、ミヤマ(山梨県)

昨日(土曜日)は新潟から夜遅くに帰宅した。新潟では全く散歩する時間がとれず、少し欲求不満気味である。書を捨てて野にでよう!

本日は、「蝶の写真館」のダンダラさんとご一緒して、秋のシジミ御三家(シルビアシジミ、クロツバメシジミ、ミヤマシジミ)の撮影に行くことにした。

この時期の山梨は、ブドウの収穫盛期である。写真はダンダラさんの知人の経営するぶどう園に立ち寄った時のもの。ブドウ園に行くと、とても素晴らしいブドウの房が鈴なりになっている。地面に敷かれた白いシートは、熟成させるために温度と光を付加させるためだろうか。このように大事に栽培されたブドウなのだから美味しくて当然だよね。

この鈴なりになっているブドウの品種は、「ゴルビー」というらしいが、これは旧ソ連の首相のゴルバチョフ(俗称はゴルビー)の意味かな? 山梨にいながらブドウの品種には疎いのだ。
虫林もご相伴させていただいたが、とても美味しいブドウであった。
d0090322_540863.jpg
。。ブドウ園

。。。Please note the man, Mr. Dandara, who is bending forward in the grape farm
。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)

注:広角のGR-Dで撮影したら、写真の左に屈んで歩くDさんが偶然(?)写りこんでしまった。
(顔はモザイクをかけています---実際はもっと、Good lookingですよ)。

**************************************************

§シルビアシジミ Zizina otis, The lesser Grass Blue§

先ず初めにシルビアシジミのポイントに向かった。昨年はここでシルビアを見ることができたのだが、今回はなかなか見つけることが出来ない。草原の間を歩きながら探していると、ダンダラさんがシルビアシジミの♀を見つけて呼んでくれた。
d0090322_54694.jpg
。。吸蜜するシルビアシジミ

。。。A lesser grass blue feeding on the flower
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)


しばらく二人で探したが、その後、シルビアシジミは出現しなかった。そこで、数日前に虫林の知人から教えていただいた別のシルビアポイントに移動することにした。

虫林もそこを訪れるのは初めてなので、地図を頼りにそのポイントに到着した。
車から降りて、観察すると、遠くに数人のネットマンの姿が見えた。どうやらここがポイントで間違いないらしい。ネットマンの存在で、ポイント確認するとは、何となく気が引けるが、仕方が無い。

それでも気を取り直して歩き始めると、数分もしない間にちらちらと飛ぶ小さなシジミチョウが出現し、草の上に静止した。半信半疑で、静止したシジミチョウに近寄って、その裏面を確認すると、なんと目的のシルビアシジミだったので驚いた。
d0090322_5463220.jpg
。。。。。。。。。。草上で静止するシルビアシジミ

。。。。。。。。。。。A lesser grass blue resting on the grass
。。。。。。。。。。。. Ricoh GR-D, ASA100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)


しばらくこの個体を撮影していると、ちょっとの間だけだが、翅を開いてくれた。虫林も慌てて撮影した。ひとまず、これでシルビアシジミの撮影はOKである。
d0090322_5462048.jpg
。。開翅するシルビアシジミ

。。。A lesser grass blue resting on the grass, with the wings opened
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)


この土手は年に何度かの草刈がはいって整備されているようで、丈が低い草が密生している。シルビアシジミの食草のミヤコグサは、大きな群落などは無いが、草の間に散在性に認められる。この時期、ツルボなどの吸蜜植物も多く、環境的にはとても良いようだ。

ここにシルビアが産することがあっけなく確認できたことに気を良くして、土手の下の道をさらに歩いていくと、目の前に交尾しているシルビアシジミを見つけた。
d0090322_5464622.jpg
。。交尾するシルビアシジミ

。。。A pair of lesser grass blue mating on the grass
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA200
。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)


シルビアシジミに限らず、交尾個体の撮影は楽である。ゆっくりと近寄って、♂と♀の状態を確認しながら撮影できる。近寄りすぎて何度か蝶が飛んでしまったが、別々に離れてしまうことは無く、すぐに近くの葉に静止した。

拡大してみると、雌はまだ新鮮で裏面の紋も綺麗だが、オスは少し古く、すれてしまっているようだ。時々、別な♂が絡んできた。
d0090322_547055.jpg
。。交尾するシルビアシジミ

。。。 A pair of lesser grass blue mating on the grass
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)


シルビアシジミは開翅をあまりしないようなので、飛翔写真を撮影することにした。
d0090322_5471355.jpg
。。飛翔するシルビアシジミ

。。。Flying a lesser grass blue
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA200,
。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)

**************************************************

§クロツバメシジミ Tongeia fischeri, The black cupid§

シルビアの後は、クロツバメシジミのポイントに向かった。
ここには、クロツの食草のツメレンゲが河原の中や土手で群落を形成している。昨年からここでクロツを撮影しているが、今まで採集者に出会うことも無く、大事にしたい場所だ。
d0090322_5472678.jpg
。。静止するクロツバメシジミ

。。。 A black cupid resting on the grass
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)


ツメレンゲで静止する個体を見つけて撮影したが、ツメレンゲはまだ蕾のようだ。この花の開花は大体10月中旬頃になるので、その頃にもう一度訪れてみることにしよう。
撮影時には気づかなかったが、ツメレンゲの蕾は先端部に紅がのって、とても綺麗だ。
d0090322_5473814.jpg
。。。。。。。。。。食草のツメレンゲで静止するクロツバメシジミ

。。。。。。。。。。。 A black cupid resting on the grass
。。。。。。。。。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)


クロツバメシジミの裏面は、灰色の地色にくっきりとした黒紋が散布され、尾状突起も短くなかなかお洒落な雰囲気を持っている。黒紋の位置が地域によって異なるようだ。
d0090322_5475136.jpg
。。クロツバメシジミの裏面拡大

。。。 A black cupid resting on the grass
。。。. Ricoh GR-D, ASA100
。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)


土手の一部で、ニラの花の群落があり、みると数頭のヒメアカタテハとともに、クロツバメシジミも訪花していた。白い花にクロツバメシジミの組み合わせはなかなか綺麗だった。
d0090322_548319.jpg
。。ニラの花で吸蜜するクロツバメシジミ

。。。 A black cupid feeding on the flower
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)

**************************************************

§ミヤマシジミ Lycacides arygyronomon praeterinsularis§

この場所には、毎年ミヤマシジミの観察に訪れている。
しかし、今年の春に、大規模な河川敷整備が行なわれてしまった。幸いにして、この工事は、しっかりしたナチュラリストの指導の元に行われたものらしく、食草のコマツナギは残されたようだ。
-------一安心である。

ポイントに到着すると、明るいブルーのシジミチョウがあちらこちらで我々を迎えてくれた。本日は今までで一番個体数が多いようだ。しかし、天候のためなのか、時間的な要因のためなのか、ミヤマシジミは、静止してもなかなか翅を開いてくれない。

綺麗な♂のミヤマシジミを見つけたので、しつこく追っていると、食樹のコマツナギの花にとまり吸蜜した時に開翅してくれた。
d0090322_5481687.jpg
。。コマツナギの花で吸蜜するミヤマシジミ

。。。 A argyrognomon blue feeding on the flower
。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)


小さな花に吸蜜に訪れたオスをGR-Dで縦位置広角写真を撮影した。
d0090322_6131731.jpg
。。。。。。。。。。半開翅するミヤマシジミ♂

。。。。。。。。。。。 A argyrognomon blue resting with the wings semi-opened
。。。。。。。。。。。. Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)

d0090322_613338.jpg
。。。。。。。。。。吸蜜するミヤマシジミ

。。。。。。。。。。。 A argyrognomon blue feeding on the flower
。。。。。。。。。。。. Ricoh GR-D, ASA100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)


今回は♂とともにいくつかの♀も見た。しかし、開翅してくれないので、飛翔写真で翅表を撮影することにした。いくつか撮影した中での1枚が、何とかフォーカスがあっていたので、トリミングして掲載した。
d0090322_5485669.jpg
。。飛翔するミヤマシジミ♀

。。。Flying a female of the argyrognomon blue
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA200
。。。.(2007-September-16 , Yamanashi)

**************************************************

Epilogue§

山梨の秋の御三家であるシルビアシジミ、クロツバメシジミ、ミヤマシジミともそれぞれ魅力あるが、いずれも限られた場所でしか棲息できないチョウ達だ。

今回訪れたシルビアシジミの新たなポイントは、信頼できる知人から教えていただいたものだ(有難うございます)。しかし、ここにはすでに、採集者が入っているようで、本日も数人のネットを持った人を見てしまった。情報管理は十分に注意した方がよさそうだ。

このシルビアポイントでは、1人の地元の若者が採集者に色々聞いていた。どうやら、このポイントを保護しているようである。今回は小生も初めてなので、よく事情が飲み込めていないが、組織だった保護があるようであれば積極的に参加しようと思う。

今回は、ダンダラさんとご一緒して、秋の一日をのんびりと楽しく撮影できた。ご苦労様でした。
by tyu-rinkazan | 2007-09-17 06:17 | ▣シルビアシジミ | Comments(29)

20070909 駿河の河原散歩:ウラナミジャノメ・クロコムラサキ(静岡県)

ウラナミジャノメは局所的な分布を示し、最近、その数が減っていると聞く。しかし、今までこの蝶を探して積極的に遠征することもなく、ただ何となく気になっている蝶の一つであった。ところが、今回、その何となく気になるウラナミジャノメを撮影するチャンスが突然やってきたのだ。

本日(日曜日)は、「蝶と山・てくてく写日記」のbanyanさん、「鳥蝶ビデスコ」のmtanaさん、「蝶の写真館」のダンダラさん、とご一緒して、静岡県のT川流域にウラナミジャノメの撮影に行くことになった。皆さんとは久しぶりの同行撮影だ(mtanaさんとは以前にも同行の機会があったが、都合が合わず、今回やっと会えて嬉しい!)。

**************************************************

虫林は道の駅「なるさわ」に、待ち合わせ時間(朝7時)よりも少し早く到着した。そこで、しばらくぼんやりとベンチに座って、コーヒーを飲みながら辺りを見ていた。朝まだ早いこの駐車場では、一晩を過ごした旅人たちが、それぞれ朝食の準備などに忙しく動いている。その中に、カブで岩手県からやってきたという学生君がいた、とても面白い青年で、これからさらに南に向かうという。
うーむ、学生はボヘミアンだ。------羨ましい。

今日は風も無く良い天気になりそうだ。
朝の光にシルエットが強調された富士山が、圧倒的な存在感を誇示するように聳え立っていた。しかし、よくみると富士山の山頂付近に「傘雲」がかかっている。
これはまずい。というのも、この雲は天候が崩れる予兆といわれているからだ。
-----後ほど、この予兆は現実となった。
d0090322_711180.jpg
。。富士山と傘雲

。。。Mt. Fuji and umbrella cloud
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA400
。。。.(2007-September-10 , Yamanashi)

**************************************************

ウラナミジャノメのポイントは、T川流域の河原に点在して見られるようだ。
午前中は、良さそうな河原の堤を中心に探したが、見るのはヒメウラナミジャノメばかりで(多分、観察したヒメウラは4人で3桁になっただろう)、本命のウラナミジャノメは1頭も見つけることは出来なかった。
そこで、場所を変えてみることになった。


§クロコムラサキ§

別なポイントに到着後、それぞれが分散して探すことにした。
小生も皆と別れて河原の中の道を歩き進んだが、歩き始めてまもなく、湿った地面で吸水するコムラサキを見つけた。ただ、このコムラサキはいつも見慣れている個体に比べて明らかに黒っぽい。そうだこれが噂に聞くクロコムラサキ(黒色型のコムラサキ)だ。

早速、皆さんに携帯電話で連絡していると、強い雨が降り始めてしまった。でも、驚いたことにこのクロコムラは強い雨にもめげずに、その場所に留まってくれた。
d0090322_731697.jpg
。。コムラサキ 黒色型(f. mikuni)

。。。Apatura metis f. mikuni
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA400
。。。.(2007-September-10 , Shizuoka)

d0090322_732874.jpg
。。コムラサキ 黒色型(f. mikuni)

。。。Apatura metis f. mikuni
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA400
。。。.(2007-September-10 , Shizuoka)


コムラサキやオオムラサキなどは、見る角度によって、翅表の輝きがかなり異なる。この写真は、全開したクロコムラサキを後ろから撮影したものであるが、青い輝きが失われ、いかにもクロコムラサキという名前がふさわしい色調を呈していると思う。
d0090322_2045624.jpg
。。翅を全開したコムラサキ 黒色型(f. mikuni)

。。。 A male of Apatura metis f. mikuni feeding on the mineral salt
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA400
。。。.(2007-September-10 , Shizuoka)

**************************************************

§ウラナミジャノメ§

最後に「有峰棲」のSさんから教わったという場所に再度移動した。
ここは河原の中に小規模な林が点在しており、この林縁がポイントになっているようだ。

探し始めてまもなく、ダンダラさんが待望のウラナミジャノメを見つけた。小生も急いで駆けつけたが、無常にもウラナミジャノメは林の中に消えてしまった後だった。

しかし、その辺りをさらに探索すると、目の前にあやしいジャノメが静止した。望遠を装着したカメラのファインダーで確認すると、後翅裏面の紋が3個しかない。
間違いなくウラナミジャノメだ!
d0090322_73562.jpg
。。ウラナミジャノメ Ypthima multistriata

。。。A male of Ypthima multistriata resting on the leaf
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA400
。。。.(2007-September-10 , Shizuoka)

d0090322_74829.jpg
。。ウラナミジャノメ Ypthima multistriata

。。。A male of Ypthima multistriata resting on the leaf
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA400
。。。.(2007-September-10 , Shizuoka)

**************************************************

§その他の蝶§

本日は何しろ沢山のヒメウラナミジャノメを観察した。
皆さんの後ろを歩いていると、ヒメウラナミジャノメの交尾を見つけてくれた。
d0090322_742175.jpg
。。ヒメウラナミジャノメ Ypthima argus

。。。Mating a pair of Ypthima argus
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA400
。。。.(2007-September-10 , Shizuoka)


ダンダラさんが吸蜜に来ているキチョウの中にツマグロキチョウが混ざっているという。
しばらくすると、ツマグロキチョウと思われる個体のみがそこに残っていた。吸水に夢中みたいなので、GR-Dで縦位置広角写真を撮影した。間違いなくツマグロキチョウですね。
d0090322_743425.jpg
。。。。。。。。。。ツマグロキチョウ Eurema laeta の吸水

。。。。。。。。。。。A butterfly , Eurema laeta, feeding on water
。。。。。。。。。。。. Ricoh GR-D, GW-1, ASA100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-10 , Shizuoka)


この河原では非常に多数のウラナミシジミを見た。こんなに多くのウラナミシジミを見るのははじめての経験だ。場所によっては群飛しているといってよい。
この異常な個体数の多さはもしかしたら 「集団での渡り」 の途中なのかもしれないと思った。

この蝶はなかなか動きが早くて撮影が難しい。1頭が開翅したので、撮影してみた。
d0090322_744724.jpg
。。ウラナミシジミ Leptotes pliniusの開翅

。。。A butterfly, Leptotes plinius, resting on the branch
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA400
。。。.(2007-September-10 , Shizuoka)


ギンイチモンジセセリが1匹だけ出現した。この個体は、夏型の特徴を良く表し、全体に翅裏の色調がシロっぽい。GR-Dで縦位置広角写真を撮影した。
d0090322_75055.jpg
。。。。。。。。。。ギンイチモンジセセリ夏型 Leptalina unicolor

。。。。。。。。。。。A butterfly , Leptalina unicolor, resting on the leaf
。。。。。。。。。。。. Ricoh GR-D, GW-1, ASA100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-10 , Shizuoka)


キマダラセセリの新鮮な夏型をあちらこちらで見ることができた。
夏型は春型に比べて小型らしいが、写真では並べて比較できないので、その差がわからない。
d0090322_75123.jpg
。。キマダラセセリ夏型 Potanthus flavus

。。。A butterfly, Potanthus flavus, on the leaf
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA400
。。。.(2007-September-10 , Shizuoka)


banyanさんのベルトにキタテハがやってきて吸水しだした。なかなか根性のある奴で、banyanさんが動いてもなかなか飛び去ろうとしなかった。
d0090322_752589.jpg
。。キタテハ

。。。A butterfly, Polygonia c-aureum, feeding on the belt
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA400
。。。.(2007-September-10 , Shizuoka)

**************************************************

§Epilogue§

今回の撮影行では、天気が不安定で、雨まで降ったが、目的としたウラナミジャノメをなんとか最後に撮影できた。また、外道と呼ぶにはあまりにも美しいクロコムラサキまで現れてくれたのは嬉しい。

多分、いつもの単独行では、この両種とも僕には撮影できなかったと思う。皆さん(banyanさん、mtanaさん、ダンダラさん)のお陰です。有難うございました。

最後に、banyanさん、お声をかけていただき感謝します。とても楽しい撮影行で、思い出深い1日となりました。またいつかご一緒しましょう。
by tyu-rinkazan | 2007-09-11 07:17 | ▣ウラナミジャノメ | Comments(22)

20070908 河原散歩:カワラバッタ、ミヤマシジミ(山梨県)

イソップ童話の「アリとキリギリス」に出てくるキリギリスのように、ちょっとばかりノンビリした今年の夏休みのツケが一気にきたみたいだ(といっても夏休み休暇は3日間しかとっていないが)。とにかく、9月に入ったとたん、間近にせまった主催学会の準備やその他の雑事に追われて非常に忙しかった。

もともと無い頭を無理に使ったことによる酸欠で、脳が凝固壊死してしまったようだ。青息吐息のハフハフだ。これは大変だ、週末に何とかして、脳の凝固壊死を手当てしないと狂ってしまうぞ。
--------とかなんとかいいながら、本日も午前中3時間ほど、近くの河原に出撃することにした。

**************************************************

先ず初めに、シルビアシジミのポイントに立ち寄ったが、到着するとすでにネットマン2人が徘徊していた。どうやらシルビアは少ないながらも発生しているみたいだ。人ごみの嫌いな虫林は、横須賀からオートバイで来たという方と少し立ち話をした後、ミヤマシジミのポイントに移動することにした。

ミヤマシジミの棲む河原は、今春に河川敷整備が行われたため、少し心配したが、どうやら食草とともに蝶たちも無事だったようで安心した。この河原整備については、以前、日本チョウ類保全協会のN氏に県庁に問い合わせていただいたことがある。
d0090322_2344987.jpg
。。ミヤマシジミの河原

。。。 Habitat of Lycaeides arygrognomon praeterinsularis
。。。. Ricoh GR-D, GW-1, ASA 100
。。。.(2007-September-9 Kofu-shi, Yamanashi)

**************************************************

§カワラバッタ§

この河原には夏の終わりになると多くのバッタが出現するが、その中で面白いのがカワラバッタだ。このカワラバッタは、河原の石の色と本当に良く似ており、静止しているとなかなか発見できない。
d0090322_2364357.jpg
。。カワラバッタ

。。。 A locust, Gastrimargus marmoratus, resting on the ground
。。。.Pentax K10D, Pentax D-FA 100mm Macro, ASA 100
。。。.(2007-September-9 Kofu-shi, Yamanashi)


このバッタ君はなかなか敏感なので、近くに寄れなかったが、なんとかGR-Dでの縦位置広角写真を撮影することができた。GR-Dは今では少し古いカメラになってしまった感がいがめないが、非常にコンパクトで、シャープに写る。単焦点なのも良い。
GR-D+ワイコンGW-1の組み合わせは、今でもとても気に入って使っている。

この写真のどこにカワラバッタがいるか、すぐに分かるかな?
d0090322_2365552.jpg
。。。。。。。。。。カワラバッタ

。。。。。。。。。。。A locust,Gastrimargus marmoratus
。。。。。。。。。。。.Ricoh GR, GW-1, ASA 100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-9 Kofu-shi, Yamanashi)


カワラバッタの特徴は飛翔した時に、後翅は帯状の紋があり、基部は青くとても綺麗だ。
d0090322_237737.jpg
。。カワラバッタの飛翔

。。。 Flying feature of A locust, Gastrimargus marmoratus
。。。.Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA400
。。。.(2007-September-9 Kofu-shi, Yamanashi)


さらに、虫の目レンズで近寄ってみた。ここまでレンズが寄るのは結構難しいのだ。
d0090322_2372098.jpg
。。虫の目像:カワラバッタ

。。。 Insect-eye image of Gastrimargus marmoratus resting on the ground
。。。.Ricoh GX-8, Gyorome-8, ASA 100
。。。.(2007-September-9 Kofu-shi, Yamanashi)


これが、カワラバッタの顔のアップ写真だ!どこか仮面ライダーかロボットのような印象をうける顔だ。目の中に偽瞳孔があり、表情がでているようだ。さすがにここまで寄ると、レンズが虫体にくっついてしまい、バッタは飛んでしまった。
d0090322_23274942.jpg
。。。。。。。。。。虫の目像:カワラバッタ

。。。。。。。。。。。 Insect-eye image of Gastrimargus marmoratus
。。。。。。。。。。。.Ricoh GX-8, Gyorome-8, ASA 100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-9 Kofu-shi, Yamanashi)

**************************************************

§ミヤマシジミ§

ミヤマシジミは、山梨県で近年急速に減少したシジミチョウだ。この河原は、甲府市との境界に位置し、小生が知る市内のポイントはここだけだ。ところが、今年の春にブルトーザーが入り、潅木は引き抜かれ、地面は大きく整地されてしまったのだ。
もうミヤマシジミは見ることが出来ないかも知れないと思った。

しかし、嬉しいことにミヤマシジミは生きていた。
どうやら、聞くところによると、ナチュラリストのWさんが、直接指導しながらの河原整備だったようだ。------良かった。

本日は数匹のミヤマシジミが観察できた。食草のコマツナギは、以前より数が増しているようで、これから楽しみである。
Sigmaの18-50mmで、広角写真を撮影してみた。
d0090322_238193.jpg
。。広角:ミヤマシジミ

。。。 Wide angle view of Lycaeides arygrognomon praeterinsularis
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA 100
。。。.(2007-September-9 Kofu-shi, Yamanashi)


こちらは少し近寄って、縦位置で撮影してみた。地面近くに静止する蝶の写真を撮影するときはライブビューで、バリアングルの液晶が欲しくなってしまう。かがむとお腹の部分が苦しいのだ。
d0090322_2381545.jpg
。。。。。。。。。。草上で静止するミヤマシジミ

。。。。。。。。。。。 Lycaeides arygrognomon praeterinsularis resting on the grass
。。。。。。。。。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA 100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-9 Kofu-shi, Yamanashi)


gyrome-8での撮影もしてみたが、今一寄りが甘かったようだ。このくらいの寄りの写真だと、広角レンズとそれほど画角的に差が無いみたいに見える。しかし、被写界震度の深さはこのレンズ独特のものだと思われます。
d0090322_238289.jpg
。。。。。。。。。。草上で静止するミヤマシジミ

。。。。。。。。。。。 Lycaeides arygrognomon praeterinsularis resting on the grass
。。。。。。。。。。。. Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8 ASA 100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-9 Kofu-shi, Yamanashi)


本日は天気が良いので、飛翔写真も撮影してみた。
チョウはピンとはうまくいったのだが、位置がずれてしまったので、縦位置にトリミングした。
d0090322_2384529.jpg
。。。。。。。。。。飛翔するミヤマシジミ

。。。。。。。。。。。 Flying feature of Lycaeides arygrognomon praeterinsularis
。。。。。。。。。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA 100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-9 Kofu-shi, Yamanashi)

**************************************************

§Epilogue§

本日は午前中の数時間だけ、自宅から来るまで10分の距離にある河原を散歩してみた。
シルビアポイントでは、相変わらずネットマンが多いので、ガッカリしてしまう。彼らも同じ自然の愛好者であることは間違いないと思うが、シルビアは本当に少ないのだ。

ミヤマシジミの棲息は確認できたが、個体数はまだ非常に少なかった。でも、環境は以前よりも向上しているように思えるので、これから期待できると思う。

本日は台風一過の晴れで、とても暑い。軟弱な虫林は、日中の炎天下の河原にはあまり長くいられない。河原は近いので、また時々観察することにする。
by tyu-rinkazan | 2007-09-08 23:13 | ▣ミヤマシジミ | Comments(11)

20070901 南アルプス散歩:オオチャイロハナムグリと蝶達(長野県)

朝晩も涼しくなり、夏も終わりだ。
土曜日は天気が良さそうなので、南アルプスのM川上流の林道歩きに行くことにした。
M川は、天竜川の大きな支流で、その源流は南アルプスの仙丈ケ岳に発する。そこは今までに数回訪れたことがあるが、自然林が良く残り、また歩き易いので、お気に入りの散歩道だ。

今回の散歩には、虫林が顧問をしている山岳部の学生3名(N君、Ma君、Mi君)が同行してくれるという。彼らの目的は、源流部でのイワナ釣りだが、目的は異なっても同行してくれると何かと安心だ。

朝5時に出発したが、ゲート前に車を止めて、歩き始めたのは8時を過ぎていた。
ここは広い谷で、川を挟んで両側は、自然林が発達し、なかなか良い雰囲気である。
d0090322_16101630.jpg
。。M川上流の風景

。。。 Landscape of upper river basin
。。。. Ricoh GR-D, GW-1, ASA 100
。。。.(2007-September-1 Ina-shi, Nagano)

**************************************************

§オオチャイロハナムグリ§

大きなミズナラの切り株の上でオオチャイロハナムグリを見つけた。
オオチャイロハナムグリは、ハナムグリという名前がついているが、訪花することはなく、通常は木の洞の中に住んでいる。したがって、目にする機会が少ない稀な甲虫だ。

大きく立派なハナムグリなので、甲虫屋での人気は高い。作家の北杜夫氏は、コガネムシ屋ということであるが、その著書の中で、最も好きな甲虫として、このオオチャイロハナムグリをあげている。

この虫は、ジャコウのような香気を発する。
以前、別な場所のミズナラ林で、古いミズナラの木の洞でこの虫を見つけたときは、洞の中のニオイでその存在がわかった。

写真は下から撮影しているが、当然逆光になるので、ストロボをたいた。
d0090322_1612343.jpg
。。。。。。。。。。オオチャイロハナムグリ Osmoderma opicum

。。。。。。。。。。。A flower beetle, Osmoderma opicum, resting on the tree
。。。。。。。。。。。. Ricoh GR-D, GW-1, ASA 100, 内蔵ストロボ
。。。。。。。。。。。.(2007-September-1 Ina-shi, Nagano)

d0090322_16141363.jpg
。。オオチャイロハナムグリ Osmoderma opicum

。。。A flower beetle, Osmoderma opicum, resting on the tree
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA 100
。。。.(2007-September-1 Ina-shi, Nagano)

**************************************************

§ツマジロウラジャノメ§

岩壁にはツマジロウラジャノメが多い。時期的には第2化のものだろうか。
この蝶は中国に広く分布するが、ヨーロッパにはいない。今年、中国の内モンゴル草原の岩場で見かけた時は、妙に嬉しかった。

地味なジャノメチョウの仲間であるが、翅先の白い紋が良く目立ち、お洒落な雰囲気がある。滑空するようにゆっくりと飛翔し、花で吸蜜を繰り返していた。
d0090322_1618971.jpg
。。ツマジロウラジャノメ Lasiommata deidamia interrupta

。。。A butterfly, Lasiommata deidamia interrupta, feeding at the flower
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 200
。。。.(2007-September-1 Ina-shi, Nagano)


岩壁に生えているイネ科植物の周りを、いかにも絡むように飛ぶ固体を見つけた。汗を拭きながら観察していると、どうやら産卵しているみたいだ。

そういえば、ツマジロウラジャノメの食草は、イネ科のノガリヤス類だが、産卵している草の葉が、ノガリヤス類にしてはあまりに細い。

ツマジロは葉に止まったときに絶えず動き、その間に腹部をまげて産卵するみたいだ。
円内の矢印がさすように、卵も確認できた。蝶の腹部にも卵らしきものが付着している。
d0090322_16184272.jpg
。。産卵:ツマジロウラジャノメ Lasiommata deidamia interrupta

。。。Egg laying of Lasiommata deidamia interrupta
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 200
。。。.(2007-September-1 Ina-shi, Nagano)

**************************************************

§エルタテハ§

今年もやっとエルタテハに出会うことができた。僕はこの蝶の持つ雰囲気が好きだ。
日本産亜種はsamuraiと呼ばれるのも、この蝶を好きな理由になっている。

この岩壁では、翅を広げて日光浴をするエルタテハを4~5匹みることができた。
d0090322_16185696.jpg
。。エルタテハ Nymphalis l-album

。。。 A male of Nymphalis l-album busking on the rock, with the wings opened
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 200
。。。.(2007-September-1 Ina-shi, Nagano)

**************************************************

§キベリタテハ§

キベリタテハも今回の撮影目標の一つである。ところが、なかなか見つけることが出来ずにいたが、最後に広い崩壊斜面で何とか2頭ほどの本種に出会うことができてほっとした。

ところが、釣りに行っていた学生君達に聞くと、「この蝶(キベリタテハ)は数が多く、かなり体の周りにくっついてきたので、手で追い払っていました」といっていた。林道よりも河原に多い場所があったようである。
d0090322_1619924.jpg
。。キベリタテハ Nymphalis antiopa asopos

。。。A butterfly, Nymphalis antiopa asopos, resting with the wings opened
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA 100
。。。.(2007-September-1 Ina-shi, Nagano)


新鮮な個体は、赤紫のベルベットに金色の縁取りを付けた服をきて、なんとゴージャスなのだろう。翅を開いたときに、ハッと驚いた感動を毎回思い出させる蝶だね。
d0090322_16192264.jpg
。。キベリタテハ Nymphalis antiopa asopos

。。。A butterfly, Nymphalis antiopa asopos, resting on the ground
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 100
。。。.(2007-September-1 Ina-shi, Nagano)


キベリの飛翔は素晴らしく速く、またチャンスも少なかった。
d0090322_16193440.jpg
。。飛翔:キベリタテハ Nymphalis antiopa asopos

。。。Flying feature of Nymphalis antiopa asopos
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA 100
。。。.(2007-September-1 Ina-shi, Nagano)

**************************************************

§エピローグ§

M川は自然林が比較的良く残っており、虫林の好きな散歩道のひとつである。
今回の撮影行で特筆すべきは、オオチャイロハナムグリを見つけたことだろうと思う。この甲虫には、以前からある種の憧れのようなものがあり、見つけるたびに嬉しく思うのだ。

ツマジロウラジャノメ、エルタテハ、キベリタテハは、南アルプスの林道の 「晩夏の御三家」 といったところで、今回も撮影目標にしていただけに、とても嬉しい。


今回、同行してくれた学生君達には感謝する。
とくに、N君はこれで2回目の同行になる(1回目は昨年6月のクモツキ撮影行)。渓流釣り初心者のMa君やMi君の面倒をみるのが大変だったであろう。今回は残念ながら、良い釣りができなかったようだが、また懲りずに付き合ってください。
d0090322_16194990.jpg
。。。。。。。。。。同行したN君

。。。。。。。。。。。 A college student, N-kun
。。。。。。。。。。。. Ricoh GR-D, GW-1, ASA 100
。。。。。。。。。。。.(2007-September-1 Ina-shi, Nagano)


なお、1人で林道を歩いているときに、上から小石が転がってきた。すぐにそちらの方向をみると、小熊が斜面を横に走り去って行った。この時期、小熊がいるのかどうかわからないが、小熊にみえた。危ないので、すぐにその場を離れ、河原で様子を見ていた。

野生のクマ(?)を見たのは初めてだ。
by tyu-rinkazan | 2007-09-02 16:21 | ■甲虫 | Comments(30)