NATURE DIARY

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20080827 グダンスク(Gdansk)のチョウ散歩 (ポーランド)

Nature Diary #0200

2006年の9月にこのNature Diary (ND)を開設してから、今回が200回目の日記となった。この間、虫林の駄文と拙い写真にお付き合いいただいた沢山の方々に心から感謝します。

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§ Diary §

グダンスクはバルト海に面するポーランドの北の都市なので、この時期にはすでに秋の気配が濃く、蝶の撮影など難しいだろうと思っていた。しかし、実際に訪れてみると多くの蝶たちが遠く極東 (far east) から訪れたナチュラリストを迎えてくれたのだ。

そんな晩夏のヨーロッパの蝶たちを少しだけ撮影してみた。


蝶の飛ぶ丘: Prairie in Gdansk

学会場(グダンスク医科大学)は市街地にあるが、大学の裏のオークの林を歩いて抜けると、突然目の前が開けて広い牧草地(meadow)が広がる。緩やかな起伏を示す丘には見渡す限り晩夏の花々が咲き誇り、蝶たちがあちらこちらで飛んでいる-----ここはまさしく別天地だ。

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花々で輝く牧草地 (2008-August-27 グダンスク)

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Meadow bright with flowers
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Pentax K10D, Pentax 100mm f2.8 Macro, F6.3, 1/1600. EV-0.3, ASA400


この牧草地には幾種類もの色の花が咲いていて、ニンジン科に属する"Ground-elder" (地面のお年寄り)の白い花が特に多く、またヤグルマソウや地中海ハーブで食用にもなる青い花の"Chicory"が群落を形成していたりする。しかし、Ground-elder や Chicory に吸蜜に訪れるチョウは意外に少なく、黄色の花をつけたレンリソウの仲間の Meadow vetchling に蝶たちは集まっていた。

ここはどうやら私有地と思われるが、虫林の他にも散歩する老人や子供連れの家族も見たので、立ち入っても文句はいわれないようだ。以前に滞在した英国には、フットパス(foot Path)といわれる歩くことを楽しむ小道が私有地の中を通過していて、牧草地の中をよく散歩したものだ。ここポーランドでも英国のようなフットパスが存在するようにみえた。

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牧草地の花々 (2008-August-27 グダンスク)

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Meadow flower
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Pentax K10D, Pentax 100mm f2.8 Macro, F6.3, 1/1600. EV-0.3, ASA400



Small Heath: Coenonympha pamphilus

このmeadow を歩いていると足もとからSmall Heathといわれるヒメヒカゲの仲間が何度も飛び出して、少し離れた葉上に静止する。飛ぶとやや橙色をおびた褐色の翅が渋い美しさを見せていた。毒々しい原色の蝶もよいが、日本のわびやさびを理解している虫林には(ウソつけ)、褐色の地味なこのチョウがとても綺麗にみえるのだ。

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飛翔するヒメヒカゲ(2008-August-26 グダンスク)

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Flying feature of Small Heath
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO, F8.0, 1/1000, EV+0.7, ASA800, トリミング


Small Heathはヨーロッパ全体に分布し、このヒメヒカゲの仲間ではもっとも個体数が多い。ポーランドの牧草地では、どんな場所でも散発性には見ることができるが、やはり個体数の多い場所は、広い牧草地の中でも限られている。

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。。。。。。。。。。ヒメヒカゲ (2008-August-26 グダンスク)

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。。。。。。。。。。 Small Heath
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Pentax 100mm f2.8 MACRO

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ヒメヒカゲ(2008-August-26 グダンスク)

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Small Heath
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Pentax K10D, Tamron 70-300mm Macro


Small Heath達は盛んに探雌飛行を繰り返し、すぐに追飛を行う。よく見ていても♂♀なのか♂♂なのかは区別ができない。彼らにしてみれば子孫維持の本能に基づく真剣な行動かもしれないが、虫林にはただ遊んでいるようにしかみえない。

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。。。。。。。。。。追尾するSmall Heath (2008-August-26 グダンスク)

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。。。。。。。。。。 Small Heath
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO



オオベニシジミ: Large Copper

目の前をオレンジ色の閃光が走った。あわてて目で追っていると少し離れた草の上で静止して翅を開いた。それはベニシジミの仲間のようだが、オレンジ色が翅表の縁まで全体に広がり、その翅の色が眩しいほどに鮮やかだ。

Large Copperは、フランス、イタリア、ドイツ、ラトビア、フィンランド、ポーランドなどに分布するが、生息地は狭く、局地的で少ない種だ。英国では1848年に絶滅しているが、ケンブリッジ州の北部ではオランダから移入された本種がいまでも少数飛んでいるそうだ。

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開翅するオオベニシジミ (2008-August-27 グダンスク)

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A Large Copper resting on the leaf with the wings opened
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro


はじめに出会ったときは、シャッターを数回切ったところで飛び去ってしまったので、もう一度くらいは会いたいと願っていた。その願いは後日に通じたが、今回の個体は前回よりも古いみたいだ。でも、この個体はゆっくりと撮影させてくれた。

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オオベニシジミ (2008-August-27 グダンスク)

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Large Copper
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Pentax K10D, Pentax 100mm f2.8 Macro



ベニシジミ: Small Copper

見たところ日本のベニシジミとそっくりサンもいた。いやベニシジミそのものだ。ここポーランドでもこのベニシジミは時々見ることができた。やはり普通に見られる蝶のようだ。

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。。。。。。。。。。ベニシジミ (2008-August-26 グダンスク)

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。。。。。。。。。。 Small Copper
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。。。。。。。。。。Pentax K10D, Tamron 70-300mm Macro



Common Blue: Polyommatus icarus

この草地の一部で、素晴らしく美しいブルーのシジミチョウを見つけた。たった2頭だけだったが、その青い輝きは日本のミヤマシジミのものに近いものだ。飛翔速度も速く、飛び立つとあたかもメスを探してさまようようで、なかなか静止してくれなかった。

Common Blueはヨーロッパに広く分布し、個体数も多い。

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。。。。。。。。。。豆科の花で週蜜するCommon Blue (2008-August-26 グダンスク)

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。。。。。。。。。。A male of Common Blue
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。。。。。。。。。。Pentax K10D, Pentax 100mm Macro

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。。。。。。。。。。葉上に静止する Common Blue (2008-August-26 グダンスク)

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。。。。。。。。。。A male of Common Blue resting on the leaf
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Pentax 100mm Macro

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吸蜜するCommon Blue (2008-August-26 グダンスク)

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Common Blue
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Pentax K10D, Pentax 100mm f2.8 Macro

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。。。。。。。。。。静止するCommon Blue(2008-August-26 グダンスク)

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。。。。。。。。。。Common Blue
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Pentax 100mm f2.8 Macro



ヤマキチョウ: Brimstone

見慣れたクリーム色のシロチョウがゆっくりと飛んできてマメ科の黄色い花で吸蜜を始めた。そっと近づいて覗いてみると、やはり日本にもいるヤマキチョウのようだ。こんな遠くの地でヤマキに出会うなんて、少し不思議な気になってしまう。

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。。。。。。。。。。吸蜜するヤマキチョウ (2008-August-26 グダンスク)

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。。。。。。。。。。 Brimstone
. 。。。。。。。。。。Ricoh GR-D



グダンスクの夜: Nightscape of Gdansk

グダンスク最後の夜は、運河沿いのロマンティックなシーフードレストランで同行のK講師と一緒に食事をした。ポーランドビールで乾杯した後、ややすっぱいポーランドスープとアトランティックサーモンのボイルチーズ添えを楽しんだ。基本的にポーランドの食事は質、量とも素晴らしいと思う。昔風のレストランはハンフリー・ボガードとイングリッド・バークマンが主演した映画「カサブランカ」を連想してしまう------関係ないか。

少しライトアップされたグダンスクの夜の街は、静かでゆっくりとした時の流れを思わせる。

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グダンスク最後の夜 (2008-August-28 グダンスク)

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Night view of Gdansk
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Pentax K10D, Pentax 100mm f2.8 Macro



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§Afterword§

金曜日(29日)の午前中に成田に着いたが、昨日の大雨で中央線が不通になっていた。「ゲリラ豪雨」というそうだが、なかなか面白い名前を付けたものだ。我々は高速バスで何とか甲府に無事たどり着けたが、帰宅したとたん疲れが出てすぐに寝てしまった。

今回のポーランド行は8月下旬で、時期的にはチョウの観察は難しいと思ったが、何種かの牧草地に遊ぶ蝶たちを撮影できたので嬉しい。もう少し早い時期に訪れることができれば、また異なる種類を見ることができるだろうが、グダンスクを訪れることはもう無いかもしれない。
-end-

この日記を開設してからほぼ2年が経ち、200回目になったことは冒頭で述べた。結局、1週間に1.9回も更新したことになる。たしかに、この2年間は忙しい仕事の合間に毎週更新を目標に、時間との闘いであった。これからの日記では、少しのんびりとチョウに限らず自然を自由に楽しんでみたいと思っている。

以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-08-30 05:00 | ● Poland | Comments(26)

20080824 グダンスク (Gdansk)散歩:街景とコヒオドシ (ポーランド)

Nature Diary #0199

日本とポーランドでは時差(夏時間)が7時間あるので、まだ夜中に目が覚めてしまう。でも、現地時間に体がアダプテーションしない状態で帰国すれば、時差ボケも少ないはずなので、無理に寝ないことにした。


: Sky

大人になってからは空を見上げることが少なくなった。子供のころはいつも空を見上げて、雲の様子や夕焼けなどを見ていたような気がする。いつから空を見ないようになったのだろうか?

異国に来るとなぜか自然に空を見る------。

空の美しさは雲とのコントラストによって決まるのだ。雲のない空には魅力はなく、雲だらけの空もいただけない。これからは意識して「空見ing;ソラミング」してみようと思う。

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グダンスクの空 (2008-August-26 グダンスク)

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Sky of Gdansk
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Pentax K10D, Pentax 40mm f2.8 E



街景: Streetscape

本日はグダンスクの中心地である旧市街を歩いてみることにした。虫林は、賑やかな繁華街をのんびりと歩くのが好きだ。そこには人々の生活や人生を垣間見ることができるからだ。

グダンスクの旧市街はとてもきれいだ。実際、近隣諸国からの旅行者も多く、道路わきには露店もでて賑わっている----しかし、東洋系の旅行者には一人も会わないのが不思議だ。

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街角1:元気な母とお疲れモードの旅行者 (2008-August-26 グダンスク)

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Streetscape 1
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Pentax K10D, Pentax 40mm f2.8 E

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弟の面倒を見る姉 (2008-August-26 グダンスク)

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Streetscape 2
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Pentax K10D, Pentax 40mm f2.8 E

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果物屋の夫婦 (2008-August-26 グダンスク)

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Streetscape 3
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Pentax K10D, Pentax 40mm f2.8 E



コヒオドシ: Small Tortoiseshell

コヒオドシはヨーロッパから日本を含むアジア温帯域に広く分布し、コスモポリタン系のタテハチョウだ。虫林も中国の内モンゴル自治区、英国その他の国でこのチョウに出会っている。ここポーランドでも会うことができた。

日本ではコヒオドシは「高山蝶」のカテゴリーに属していて、実際本州では高標高地で見かけるが、ヨーロッパではいわゆる“庭蝶”だ。

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。。。。。。。。。。吸蜜するコヒオドシと車 (2008-August-26 グダンスク)

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。。。。。。。。。。 Small Tortoiseshell and car
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。。。。。。。。。。Ricoh GR-D

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。。。。。。。。。。吸蜜するコヒオドシ (2008-August-26 グダンスク)

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。。。。。。。。。。A Small Tortoiseshell feeding on the flower
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, AF Tamron 70-300mm F4-5.6 Macro

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吸蜜するコヒオドシ (2008-August-26 グダンスク)

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A Small Tortoiseshell feeding on the flower
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Pentax K10D, AF Tamron 70-300mm F4-5.6 Macro

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。。。。。。。。。。飛翔するコヒオドシ(2008-August-26 グダンスク)

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。。。。。。。。。。Flying feature of Small Tortoiseshell
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO



モンシロチョウ: Small White

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。。。。。。。。。。モンシロチョウの追飛 (2008-August-26 グダンスク)

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。。。。。。。。。。Small White
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO



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§Afterword§

Gdanskは日本ではグダンスクのほかにグダニスクと呼ぶこともある。そこで、現地の方に発音していただき、注意深く聞いたところ、後者のグダニスクに聞こえた。でも、グダニスクの「ニ」は小さく、両者の中間といったところかな。

時差ボケで早く目が覚めてND(nature diary)を書いた。今回のNDは199回目で、次回が記念すべき200回目になる。

今回もグダンスクのホテルの部屋からアップした。ネット時代になって世界中どこからでもアップできる時代に虫林は戸惑いを感じている。今こちらは朝の4時45分なので、日本は昼の11時45分になるはずだ。

次回はグダンスクで撮影した日本に生息しない蝶たちもアップする予定だ。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-08-27 13:05 | ● Poland | Comments(5)

20080823 グダンスク(Gdansk)散歩 (ポーランド)

Nature Diary #0198

ポーランドのバルト海に面したグダンスク(Gdansk)という街を訪れた。

日本からの直行便は無く、ドイツのフランクフルトでトランジットし、さらにグダンスク空港まで飛んだ。結局、成田を発ってから15時間を要したことになる------長い1日だ。

飛行機会社はルフトハンザ航空を利用した。ドイツの飛行機会社らしく、機内のシートや装備は国際線にしては質素に見えたが、搭乗員(フライトアテンダント)達はとても親切で◎だった。

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。。。。。。。。。。ルフトハンザ航空 (2008-August-24 フランクフルト)

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。。。。。。。。。。 Lufthansa Airline
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO



グダンスク: Gdansk

グダンスクには夕方に到着した。ホテルでチャックインして部屋に入ると、どっと疲れが出たので、学会のオープニングセレモニーはパスして熱いシャワーを浴びて(もちろん、バスタブはない)少し休むことにした。

ホテル(Mercure Hotel) の窓(11階)からみると旧市街の教会がとても綺麗だ。そういえばポーランドは、前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世の祖国で、国民は信心深い。

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グダンスクの旧市街 (2008-August-24 グダンスク)

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The sight of the old part of the city from my hotel room.
Gdansk, picturesque Old Town, is located on the Baltic Sea coast in the northern part of Poland.

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Pentax K10D, Pentax 40mm f2.8 E


部屋で一休みした後、同行のK講師と一緒にグダンスク旧市街に散歩に出かけた。土曜日の夕方のせいか、開いている店は少なく、人通りも少ない。

旧市街は戦後市民の手で、忠実に復元されたということだ。この町には、大都会の摩天楼にあるようなコンクリートのビルの無機質でどこか無情な雰囲気は、あまり感じられないのが嬉しい。

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。。。。。。。。。。グダンスクの旧市街 (2008-August-24 グダンスク)

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。。。。。。。。。。The old part of the city
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO


ポーランドは以前に社会主義から民主主義へと体制が大きく変化した東欧の国だ。その変遷時には治安が悪化したらしいが、現在は落ち着いている。しかし、その名残のように建物には落書きがとても多い。落書きが民主主義の自由とともにその弊害をも象徴しているようにさえ見えてくる。

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壁に落書きが多い(2008-August-24 グダンスク)

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wall covered with graffiti
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO


ポーランド料理のレストラン(Gdanska)に行って食事をした。格式が高いレストランなのだろうか、ジーパン姿の上にリザーブ無しの我々は入口で危なく断られるところだった。

外国に来ると、その国の通貨に先ずなれなくてはいけない。ポーランドはズウォティだ。1ズウォティが約50円弱。ちにみに物価は低く、嬉しいことに通常はチップはいらないようだ。

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レストラン Gdanska (2008-August-24 グダンスク)

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Old restaurant in Gdansk
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO


ポーランド料理のピエロギは、餃子そっくり(そのもの)で、昔、ポーランドが中国との間に密接な交流があったことを思わせる。

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ポーランドの餃子 Pierogi (2008-August-24 グダンスク)

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Pierogi
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO


レストランから出て町を歩いていると、少し肌寒いくらいだ。
旧市街はライトアップされていて明るい。

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夜の街(2008-August-24 グダンスク)

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Night view of Gdansk
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO

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§Afterword§

ポーランドの訪問は今回が2回目になる(前回はワルシャワ)。ワルシャワは内陸の都市で、首都だけあって立派だった。グダンスクはワルシャワに比べるとこじんまりしているが、そこに暮らす人々は裕福そうで、とても落ち着いて見える。

本日は日本から連続して長い1日で疲れた。今夜はよく眠れそうだ。


P.S. 学会が行われるグダンスク医科大学の裏は、かなり大きな森や草原があって、昆虫の撮影もなんとかできそうだ。時々抜け出して撮影してみようと思っている。


この日記はポーランドのホテルから更新した。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-08-26 01:54 | ● Poland | Comments(8)

20080816 田園散歩;ゴマシジミとオオヒカゲ (山梨県)

Nature Diary #0197

前日の天気予報では「曇りのち雨」だったが、本日は朝から実に天気が良い。

峠を越えて曲がりくねった道を下っていくと目の前に「青い空と白い雲、秩父の山々そして満開のそば畑」が突然広がった。あまりに綺麗なので、車を道路わきに止めて外に出た。

高原のソバ畑を渡る風は、わずかに秋の気配を含み、爽やかで心地よい。

虫林はソバが好きで、以前は自分でも趣味でソバを打っていた時期もあったくらいだ。ソバのことを調べると、日本のそば粉の70%以上は、中国の内モンゴル自治区あたりからの輸入に頼っていることをしった。そういえば、内モンゴルは過去に何度か訪れたことがあるが、時期的にソバの花に出会っていない。是非ともいつか、限りなく広いソバ畑を見に行ってみたいと密かに考えている。

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高原のそば畑 (2008-August-16 川上村)

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A landscape of buckwheat field in highland district, Kawakami-mura
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Olympus E-3, ZD 8mm f3.5 Fisheye, F9.0, 1/2500, EV-0.3, ASA800



ゴマシジミ: Teleius Large Blue

昨年見つけたポイントはネコの額ほどの小さな場所であるが、実は「あやはべる」のfuruさんが以前からご存知のところで、現地で突然に彼と出会ったときには本当に驚いた。そこで、今年は何とか他のゴマ撮影ポイントを見つけてみたいとオデコ覚悟で出かけたのだ。

そこは、風の噂にゴマが見られるという場所で、斜面の水田や休耕田の周りにゴマの食草のワレモコウがある。到着してゆっくりと歩き回ったが、1時間を過ぎてもゴマは発見できなかった。そこで、同様の環境の場所を探して車で移動してみることにした。

場所を変えることすでに4度。容赦なく照りつける太陽に閉口しながら、斜面の水田の周りの草地を歩いていた時、何気なく目を向けたワレモコウの花に、やや褐色の大きなシジミチョウが静止していた。

ゴマシジミだ!-------やはりこのあたりで発生していたのだ。

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ワレモコウの花に静止するゴマシジミ (2008-August-16 北杜市)

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This mornig I visited paddy fields on a slope in Hokuto-shi, hoping to see Teleius Large Blue. I found a female of Teleius Large Blue resting on the flower of Waremokou in the tussock by the paddy fields.
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Olympus E-510, ZD 8mm f3.5 Fisheye , F7.1, 1/250, ASA200


見つけたゴマはメスのようで、ワレモコウの花に腹部を曲げて産卵しているようにみえた。しかし、いくら卵を探しても見つからないところをみると、これは疑似的な産卵行動なのだろうか。

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。。。。。。。。。。産卵するゴマシジミ (2008-August-16, 北杜市)

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。。。。。。。。。。 A Teleius Large Blue egg-lying on the flower
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。。。。。。。。。。 Olympus E-510, ZD 8mm f3.5 Fisheye


山梨県ではゴマシジミは最近とても少なくなってしまった。以前はかなり広い範囲に分布していたようだが、現在ではその棲息地は極めて狭い範囲に局限されている。

この場所では、水田や休耕田の脇の草むらで、数頭のゴマシジミを見ることができた。翅裏は褐色なので、たぶん黒ゴマなのだろう。実際、飛翔しているゴマは黒く見えた。

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。。。。。。。。。。ゴマシジミ (2008-August-16,北杜市)

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。。。。。。。。。。 A Teleius Large Blue
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。。。。。。。。。。 Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)

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ゴマシジミ (2008-August-16 北杜市)

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A female of Teleius Large Blue resting on the dry flower
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14), F4.5, EV-0.7, ASA400


個体数はそれほど多くなかったが、雌雄のゴマによる交尾拒否行動が見られた。ここのゴマシジミはクロゴマなのかと思っていたが、飛翔写真をみるとオスは基部が青くなっているのが嬉しい。

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ゴマシジミの求愛行動 (2008-August-16 北杜市)

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A mating reject behavior of Teleius Large Blue
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14), F2.8, 1/2500, EV-1.0, ASA400

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ゴマシジミの求愛行動 (2008-August-16 北杜市)

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A mating reject behavior of Teleius Large Blue
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14), F2.8, 1/2500, EV-1.0, ASA400



オオヒカゲ: Large Blown

ゴマシジミが撮影でき余裕が出たので、さらに新ポイントを探して反対側の斜面を訪れてみた。道を詰めていくと、その先には湿地が広がっていた。そこで引き返そうとしたとき、昼間だというのに大きなヒカゲチョウが出現した。なんとオオヒカゲだ!

今年訪れた岩手県のある林では、オオヒカゲを沢山みることができたが、地元山梨県では、記録のある地域をいくら探しても今まで出会ったことが無かった。やっと出会えたアゲハほどもある大きなヒカゲチョウを、額から流れ出た汗を拭くのも忘れて慎重に撮影した。

しかし、数枚のシャッターを切った後、オオヒカゲは湿原の中のブッシュに飛んで行ってしまった。その後を追って、よほど湿原の中に踏み入ろうと思ったが、本日は運動靴を履いているので、泥まみれになるのを恐れて躊躇してしまったのだ----虫林は根性なしです。

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オオヒカゲ (2008-August-16 北杜市)

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A Large Blown resting on the leaf
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14), F5.0, 1/250, EV-1.3, ASA400


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キベリタテハ: Camberwell Beauty

ゴマシジミの撮影後、峠を越えて、キベリタテハに会いに川上村を訪れた。

そこは以前、アカムネハナカミキリの撮影で来た時に、道に迷って偶然発見した場所だ。周囲がシラカンバの林で、キベリタテハがこの時期に多く出現する。

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。。。。。。。。。。河原のキベリタテハ (2008-August-16, 川上村)

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。。。。。。。。。。 The Camberwell Beauty resting on the stone in the riverside
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。。。。。。。。。。 Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)


キベリは敏感で、1m以内になかなか近づかせてくれなかった。それでも何回もトライしていたら、やっとクローズアップの写真が撮影できた。何とゴージャスなタテハチョウなのだろうか。

虫林は以前から、キベリタテハには特別な感情を持っていて、どこか近寄りがたいのだ。
もし、蝶の中で一番素晴らしいものを選べといわれれば、キベリタテハにするかもしれない。

そんなキベリの開翅アップは、とても嬉しい。

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キベリタテハ (2008-August-16 川上村)

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A close-up view of the Camberwell Beauty with the wings opened
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14), F7.1, 1/500,EV-0.7, ASA200


キベリタテハは駐車場のトイレが好きで、何頭もが壁に静止していた。

駐車場のトイレにからみつくように飛ぶキベリタテハを撮影していたら、同様に蝶の撮影をされている方に出会った(横浜のIさん)。初対面であったが、そこから歩いて5分ほどの河原にキベリが吸水に集まっていることを教えていただいた。

「トイレの花子さん」は怖いが、「トイレのキベリさん」は許せる。

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。。。。。。。。。。トイレの入り口に静止するキベリタテハ (2008-August-16, 川上村)

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。。。。。。。。。。 The Camberwell Beauty
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。。。。。。。。。。 Olympus E-3, ZD 8mm f3.5 Fisheye,

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飛翔するキベリタテハ (2008-August-16 川上村)

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A flying feature of the Camberwell Beauty
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Olympus E-510, ZD 8mm f3.5 Fisheye、トリミング



スジボソヤマキチョウ: Lesser Brimstone

数年前に訪れたときに、ここでヤマキチョウを撮影した。

しかし今回はヤマキチョウの姿を見ることはなかった。でも、スジボソヤマキも十分に綺麗な蝶で、人種差別ならぬヤマキ差別をしている自分を恥じながら、スジボソヤマキの逆光写真を撮影した。

ファインダーを通して見るレモンイエローの翅の輝きはとても印象的だった。

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逆光のスジボソヤマキチョウ (2008-August-16 川上村)

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A Lesser Brimstone against the sun feeding on the flower
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)


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§Afterword§

今回のゴマシジミのポイントは今まで記録のあると思われる場所だが、虫林はその場所を訪れたことがなかったので、ゴマを見つけた時にはとても嬉しかった。しかし、撮影していたらここにも採集者が現れた。

ゼフィルスなどの蝶と違い、アリ蝶のゴマシジミの発生場所は特別に局限され、また採集しやすいので、採集者がこの場所を訪れてむやみに採集すれば、ゴマを根絶やしにするのはとても簡単である。もう一度書くが、この蝶は採集で絶滅する。是非ともゴマは写真で撮影するにとどめていただきたい。


今回は新しいポイントを増やそうとチャレンジしたが、幸いにしてそれなりの成果を上げることができた。
------幸運だったと思う。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-08-17 22:09 | ▣オオヒカゲ | Comments(30)

20080810 富士山散歩:クロシジミ (山梨県)

Nature Diary #0196
Place: Minami-arupusu-shi, Yamanashi-Pref.
Date: August 10th (Sunday)
Weather: fine


<万歩計>
4年に1度のアスリートの祭典であるオリンピックが北京で始まった。テレビで観戦していると、彼らの鍛え上げられた肉体には驚くばかりだ。------うーむ、昔は虫林も。

歩くことを運動の目安にすると、虫林の場合、せいぜい一日6千歩から7千歩止まりで、明らかに運動不足だ。かといって、スポーツジムに高いお金を払って、あたかも“ハツカネズミ”のようにマシンのベルトの上を走る気はさらさらない。しかし、こんな虫林でもフィールド散歩にでると、万歩計の数字は1万歩を楽に越えている。とくに2週間前の上高地での散歩では、なんと4万5千歩をこえたのだ-----これは虫林のささやかな金メダルだ。

メタボのくせに運動する気もないレイジーな虫林にとって、週末のフィールド散歩は健康維持のための必要不可欠な運動療法(exercise therapy)なのだ-----と家内にうそぶいている。


§ Diary §

日曜日はたにつちさんとご一緒して富士山麓の高原を訪れた。そこは、数年前にクロシジミを撮影した場所で、荒地の中に灌木が島嶼状に繁茂し、小さな池が散在している。そういえば、前回に訪れた時にマムシを見かけたので草叢は要注意だ。

クロシジミ

ポイントに到着してしばらく探すとブッシュの脇からクロシジミが飛び出した。大きさはゴマシジミとほぼ同じで、色合いも似ているので飛翔時に両者を区別するのは難しい。しかし、クロシジミは長く飛ぶことはなく、すぐに葉上に静止するのでわかる。

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クロシジミ (2008-August-10 富士河口湖町)

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The Gray-pointed Pierrot
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO


クロシジミはクロオオアリと共生するアリ蝶で、以前は広く分布していたらしいが、現在では生息地は非常に局限される。8月ともなるとさすがにスレたものが多いが、新鮮な個体も見られた。

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クロシジミ (2008-August-10 富士河口湖町)

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The Gray-pointed Pierrot
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)


初めて開翅を撮影したが、このメスは翅表基部に非常にわずかながらも青麟がでているよ
うだ。いつかもっと青いメスを撮影してみたいものである。

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翅表基部に青燐を伴ったクロシジミ♀ (2008-August-10 富士河口湖町)

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A female of Gray-pointed Pierrot
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)



ゴマシジミ

ここはゴマシジミも生息することを聞いていた。時期的に少し早いのかなと思っていたが、確かに数頭のゴマシジミを見ることができた。

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ゴマシジミ (2008-August-10 富士河口湖町)

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The Teleus Large Blue
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)


ゴマシジミはワレモコウやヤマハギの花で吸蜜いていた。

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ヤマハギの花で吸蜜するゴマシジミ (2008-August-10 富士河口湖町)

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A Teleus Large Blue feeding on the flower
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)



ホシチャバネセセリ

ホシチャバネセセリは最も小さなセセリチョウで、飛んでいるときはハエのようだ。このチョウは、広い草原のなかでどこにでもいるものではなく。やはり多い場所がある。

ススキの葉に静止するホシチャは、よく見ないと見逃してしまうくらいに小さくてかわいい。

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ホシチャバネセセリ (2008-August-10 富士河口湖町)

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The Japanese Scrub Hopper
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)

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ホシチャバネセセリ (2008-August-10 富士河口湖町)

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The Japanese Scrub Hopper
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)


ミヤマカラスシジミ

ミヤマカラスシジミがヒメジオンの花で吸蜜していた。

この草原にはミヤマカラスシジミの食草のクロツバラの木がとても多い。草原に点々とある背の低い灌木はクロツバラのようだ。

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。。。。。。。。。。ミヤマカラスシジミ (2008-August-10, 富士河口湖町)

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。。。。。。。。。。The Mera Black Hairstreak
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。。。。。。。。。。 Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)

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ミヤマカラスシジミ飛翔 (2008-August-10 富士河口湖町)

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The Mera Black Hairstreak
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)


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§Afterword§

富士山麓にクロシジミの撮影に訪れたのは3年ぶりくらいだろうか、生息地の環境には特別な変化はなく、時期的にはさすがに遅いようだったが何頭ものクロシジミが迎えてくれて嬉しかった。来年はもう少し早い時期に訪れることにしよう。

1年ぶりでたにつちさんと撮影にご一緒して、とても楽しい一日だった。
ご苦労様でした。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-08-13 23:47 | ▣クロシジミ | Comments(25)

20080809 南アルプスの峪散歩:ベニヒカゲ(山梨県)

Nature Diary #0195
Place: Minami-arupusu-shi, Yamanashi-Pref.
Date: August 9th (Saturday)
Weather: heavy downpour after fine



§ Diary §

ベニヒカゲを見に南アルプスに行く。

バスをおりてN川に沿った静かな林道をしばらく歩いた後、堰堤をまいて林を抜けると稜線まで一望できる広く開けた谷に出る。そこには草原状に草つきが発達し、グンナイフウロ、タカネニガナ、タカネナデシコ、キオン、マルバダケブキなどの花々がこの時期には咲き誇っている。

誰もいない谷の草つきに一人で寝転んで風に吹かれてみたい---------と後に訪れる災難(災難1,2)も知らずに呑気に考えていた。

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南アルプスの峪 (2008-August-9, 南アルプス市)

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A habitat of the Japanese Argus in the valley of South Alps.
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO



クモマベニヒカゲ

(災難1)
歩きにくい斜面を登り、沢をこえた。しかし、本日は沢の水が多く、不覚にも石の上で足を滑らしてしまった。ずぶ濡れになったが、幸いカメラはケースに入れていたので助かった。沢の渡りは足が濡れてもよいから、安全な場所で水の中を行くのが良い。


この谷にはここ数年通っている。今回はベニヒカゲが目的だったがまだクモマベニヒカゲも見ることができた。クモマベニヒカゲは2000mを超す高地にしか生息しない高山蝶で、白黒のフリルのついた翅には、赤橙色の帯に眼状紋を持ち、縦に走る白い帯が大きなアクセントになっていてとてもオシャレに見える。

この開けた谷にふさわしい住人(住チョウ)だ-----。

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マルバダケブキで吸蜜するクモマベニヒカゲ (2008-August-9, 南アルプス市)

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The Arran Brown
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO

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マルバダケブキで吸蜜するクモマベニヒカゲ (2008-August-9, 南アルプス市)

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The Arran Brown
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)



ベニヒカゲ

ベニヒカゲを見るには少し時期的に早いかなと思ったが、草つきの所々で飛んでいた。しかし、やはり発生初期のようで、見かけたベニヒカゲの大部分はオスだった。このチョウは黄色い花がとくに好きなようで、キオンやマルバダケブキの花で吸蜜していた。

ここのベニヒカゲは、とても敏感で、なかなか近づいて撮影することが難しい。とくにキオンの花での吸蜜では、ベニヒカゲがいる花までせっかく斜面を登ったり降りたりしても気配がしただけで飛ばれてしまうことが多いのだ。

殺気ならぬ撮気を消す術を身につけよう。。

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。。。。。。。。。。キオンで吸蜜するベニヒカゲ (2008-August-9, 南アルプス市)

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。。。。。。。。。。The Japanese Argus
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。。。。。。。。。。 Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)

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。。。。。。。。。。飛翔するベニヒカゲ (2008-August-9, 南アルプス市)

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。。。。。。。。。。Flying feature of The Japanese Argus
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。。。。。。。。。。 Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)、トリミング


この場所のベニヒカゲは、翅表の赤色帯が発達しておりとても綺麗だ。

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キオンで吸蜜するベニヒカゲ (2008-August-9, 南アルプス市)

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The Japanese Argus feeding on the flower with the wings opened
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)

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マルバダケブキで吸蜜するベニヒカゲ (2008-August-9, 南アルプス市)

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The Japanese Argus feeding on the flower
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)


この個体は、オスなのに、後翅裏にうっすらと帯が出ている。

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マルバダケブキで吸蜜するベニヒカゲ (2008-August-9, 南アルプス市)

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The Japanese Argus feeding on the flower
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)


何を思ったか一頭のベニヒカゲが虫林のカメラに静止した。そこで、片手でベニヒカゲが静止したオリンパスを持って、広角レンズを装着したペンタックスで撮影した。

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カメラの静止したベニヒカゲ (2008-August-9, 南アルプス市)

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The Japanese Argus resting on my camera
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO



ツマジロウラジャノメ

マルバダケブキの花には、ベニヒカゲなどに混ざってツマジロウラジャノメが吸蜜に来ていた。ツマジロウラジャノメは崖のチョウであるが、このような草原の花で吸蜜するのは意外だった。裏面の眼状紋が大きくはっきりしている。

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マルバダケブキで吸蜜するツマジロウラジェノメ(2008-August-9, 南アルプス市)

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The White-tipped Woodland Brown feeding on the flower
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)


ツマジロウラジャノメは1頭だけではなく、数頭が花から花へ飛び回っていた。花に訪れたところを飛翔写真で撮影してみた。

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飛翔するツマジロウラジェノメ(2008-August-9, 南アルプス市)

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Flying feature of the White-tipped Woodland Brown
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)



ギンボシヒョウモン

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。。。。。。。。。。飛翔するギンボシヒョウモン (2008-August-9, 南アルプス市)

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。。。。。。。。。。The Dark Green Fritillary
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO、トリミング

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。。。。。。。。。。飛翔するギンボシヒョウモン (2008-August-9, 南アルプス市)

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。。。。。。。。。。 The Dark Green Fritillary
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO、トリミング


ミドリシジミ

やや大型のシジミチョウが目の前にふらふらと飛んで静止した。あわてて近づいてみると、どうやらミドリシジミらしい。この時期にゼフは意外だった。

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ミドリシジミ (2008-August-9, 南アルプス市)

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The Green Hairstreak
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)


ミドリシジミは飛んで岩の上に静止して開翅した。翅を閉じていた時は結構新鮮だと思っていた。しかし開翅すると結構傷んだB型のメスだった。

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ミドリシジミ (2008-August-9, 南アルプス市)

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The Green Hairstreak
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Olympus E-3, ZD 50mm f2.0 MACRO + X1.5 Telecon (EC-14)


(災難2)
午前11時くらいから雲が多くなってきた。
ウーム、夕立が来るかもしれないなと思い、何はともあれ急いで峪を降りることにした。すると、案の定、林道に到着したとたん強い雨が降ってきた。

あわててポンチョをリュックから出して、頭からかぶり急いで歩いた。こんな時は簡単につけることができるポンチョがとても便利だった。ちなみにポンチョはゴアテックスのモンベル社製で、普通のポンチョに比べると少し値段は高いが、非常に軽いのと蒸れ難いのでとても便利だった。

途中、雷も鳴りだしたので、、おへそを隠して(ウソ)、一目散に走るように広河原まで歩いた。結局、いつもだと3時間の行程を、2時間で歩いたことになる。


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§Afterword§

虫林の好きな南アルプスの峪のベニヒカゲは、敏感で、昨年はろくな写真が撮影できなかった。しかし、今年は何とかまともな写真が撮影できたので嬉しく思う。でも、観察したベニヒカゲはほとんどオスで、メスは1頭(白色型)のみだった。

このところ、毎日のように午後になると夕立と雷が発生する。山の中での雷はとても怖い。雷を伴う豪雨の中を一人で歩くのはもうこりごりだ。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-08-10 23:35 | ▣ベニヒカゲ | Comments(20)

20080803 夏チョウ散歩:ヒメヒカゲとムモンアカシジミ (長野県)

Nature Diary #0194
Place: Nagano-Pref.
Date: August 3rd (Sunday)
Weather: fine


§ Diary §

行く夏を惜しみながら、信州の草原に遊ぶ夏のチョウたちを撮影してみることにした。

早朝(午前6時)、Banyanさんと待ち合わせて出発した。目的はヒメヒカゲとアカセセリを撮影するためだ。少し寄り道をした後に現地に到着し、見晴らしの良い草原を散策していると、ほどなくダンダラさんの車が駐車場に到着したのが見えた。無事、合流できてよかった。


ヒメヒカゲ

ヒメヒカゲの棲む草原は、昨年、たにつちさんに教えていただい場所で、とても見晴らしがよく、槍ヶ岳などの北アルプス連峰もここからは一望できる。こんな場所はあくせく蝶など撮影しないでただ風に吹かれて歩くだけでも良いかも-----本当かいな。

膝ほどの高さのスゲ科の草を足で分けながらゆっくりと斜面を歩いていくと、時々足元から小さな褐色のヒカゲチョウがひらひらと飛び立ち、少し先の葉の上に静止する。目的のヒメヒカゲに違いない。彼らと会うのは1年ぶりだ。

この場所では、ヒメヒカゲの個体数は決して少なくないが、本日見た個体はメスが多く、オスはすでにスレている。撮影適期からはどうやら1週間以上遅いようだ。今年の7月は、全国的に猛暑日が続いたので、時期の判断が難しい。

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草原に棲息するヒメヒカゲ (2008-August-3, 塩尻市)

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This is a habitat of grassland butterfly "Coenonympha oedippus: Himehikage”. Please note a butterfly on the grass leaf.
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Olympus E-3, ZD8mm


ヒメヒカゲは、中部地方では高原のチョウで、棲息地は限られている。また、棲息地であるこの高原でも、同じような環境であるにもかかわらず、個体数が多い場所と全く見ない場所とがあるようだ。その理由は良くわからない。

ヒメヒカゲの裏面の模様は個体変異があり、個々に見ていくと少しずつ紋が異なるようで面白い。この個体は後翅眼状紋列内側の白条がとくに太くて印象的だった。

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後翅の白条が発達したヒメヒカゲ♀ (2008-August-3, 塩尻市)

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A butterfly, Coenonympha oedippus, with well developed white-bands on the back of rear wing.
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Olympus E-510, ZD50mm f2.0 Macro + EC14



アカセセリ

アカセセリは局所的分布を示し、発生時期が遅いのも特徴的だ。この草原では、少し歩けば、葉上や種々の花で容易にこのセセリを見ることができるのが嬉しい(見るセセリの多くがアカセセリ)。これだけアカセセリが多い場所も少ないだろうと思う。

草原の各所にあるマルバダケブキの大きな黄色い花は、アカセセリのお気に入りのようで、彼らの恰好の吸蜜場となっているようだ。その他、ハクサンフウロやアザミ類の花にも訪れていた。

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マルバダケブキの花で吸蜜するアカセセリ (2008-August-3, 塩尻市)

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A skipper amed “Hesperia florinda: Akaseseri” feeding on the big yellow flawer.
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Olympus E-510, ZD50mm f2.0 Macro + EC14

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マルバダケブキの花で吸蜜するアカセセリ (2008-August-3, 塩尻市)

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A skipper amed “Hesperia florinda : Akaseseri” feeding on the big yellow flawer.
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Olympus E-510, ZD50mm f2.0 Macro + EC14、ストロボ

2時間ほど草原で撮影した後に、ムモンアカのポイントに移動することにした。



ムモンアカシジミ

虫林の知るムモンアカシジミのポイントでは、例年だとこの時期が最盛期だ。昨年は8月1日に訪れ。オレンジのドレスをまとった綺麗なゼフに出会うことができた。

ムモンアカは午後の暑い時間帯に飛ぶ(午後1時30分以降)。

ムモンアカの飛翔時間まで大分あるので、発生木の周りを見回ってみた。すると、日陰(完全な日陰ではなく、明るい日陰)のクズの葉や低木の葉上に休む数頭のムモンアカが発見できた--------今年もまた会えて嬉しい。

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クズの葉上のムモンアカシジミ (2008-August-3, 長野県)

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A butterfly, Shirozua jonasi Janson: Mumonakashijimi, resting on the leaf.
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Olympus E-510, ZD8mm f3.5


時期的に遅すぎたのかすれたものが混ざっていて驚いたが、何とか新鮮な個体を発見し、撮影することができた。このチョウのオレンジ色を帯びた黄色は、何ともいえない美しさがある。

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クズの葉上のムモンアカシジミ (2008-August-3, 長野県)

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A butterfly, Shirozua jonasi Janson: Mumonakashijimi, resting on the leaf.
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Olympus E-510, ZD50mm f2.0 Macro + EC14


最近、可能であればチョウの顔をアップで撮影することにしている。アップにすることで、通常は知ることが出来ないチョウたちの顔の表情が見えてきて楽しいからだ。近接撮影の面白さはこんなところにあるのだろうと思う。

シジミチョウの顔は一般に可愛いが、ムモンアカも例外では無い。面白いのは頭の上にオレンジ色のベレー帽を乗せているのがお洒落に見える。触角の先がオレンジなのもいい。このオレンジ色のベレー帽はウラナミアカシジミでも見ることができる。

<
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ムモンアカシジミの顔 (2008-August-3, 長野県)

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A butterfly, Shirozua jonasi Janson: Mumonakashijimi, resting on the leaf.
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Olympus E-510, ZD50mm f2.0 Macro + EC14


ムモンアカの飛翔時するのを期待しながら待った。午後1時15分ころから数頭が飛び始め、その後、卍巴飛翔も少しだけ見られたものの、昨年であったような乱舞ではなかった。残念ながら、今年は個体数が少ないのと、時期的に発生終盤で活性が落ちてしまっているのだろう。



カラスシジミ

帰る途中でカラスシジミのポイントに立ち寄ってみた。ここは昨年、ぽんぽこ山本さんに教えていたいただいた場所で、ヒメジオンの花に吸蜜に訪れるカラスシジミが撮影できる。

3人でしばらく背丈と同じくらいのヒメジオンの群落を探して見ると、ゼフのような褐色の地に白い筋の入ったシジミチョウを見つけることができた。

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。。。。。。。。。。ヒメジオンで吸蜜するカラスシジミ (2008-August-3rd, 長野県)

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。。。。。。。。。。 A hairstreak, Strymonidia w-album, feeding on the flowers.
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。。。。。。。。。。 Olympus E-3, ZD8mm f3.5

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。。。。。。。。。。ヒメジオンで吸蜜するカラスシジミ (2008-August-3rd, 長野県)

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。。。。。。。。。。 A hairstreak, Strymonidia w-album, feeding on the flowers.
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。。。。。。。。。。 Olympus E-510, ZD50mm Macro f2.0 + EC14



カブトムシ

カラスシジミの撮影を終えて、車に戻ろうとしたときに、林の木の周りを大きな甲虫が盛んに飛んでいるのに気がついた。何だろうと近づいて見ると、どうやらカブトムシみたいだ。

驚いたのはその後で、カブトムシが飛んでいた木の枝には、多数のカブトムシがついていた。その数は数十を越える。この木はクヌギではなく、また来集していたのはカブトムシだけである。下を見ると、道路上にも車に轢かれたカブトムシの死骸が多数あるではないか。

ウーム、カブトムシが大発生だ。

しかし、こんなことが自然状態でありうるのだろうか?
虫林の推測では、近くで養殖したカブトムシが逃げ出したのか、あるいは何かの理由で養殖した多数のカブトムシをここで放したのだろうと考えた。

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カブトムシ (2008-August-3, 長野県)

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Many beeteles. T.d.septentrionalis: Kabutomushi, gathering on the branchs
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Pentax K10D, Sigma 70-300mm,ストロボ

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カブトムシ (2008-August-3, 長野県)

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Many beeteles. T.d.septentrionalis: Kabutomushi, gathering on the branchs
.
Pentax K10D, Sigma 70-300mm、ストロボ



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§Afterword§

信州の高原で、過ぎ行きつつある夏の一日を、時々ご一緒しているBanyanさん、ダンダラさんと一緒に楽しむことができた。今年は猛暑だったので、時期的には目的のチョウの最盛期からはズレてしまったようだが、それなりに成果があって良かったと思う。

ご苦労様でした。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-08-05 21:32 | ▣ムモンアカシジミ | Comments(16)

20080731 北ア散歩:オオイチモンジ産卵 (長野県)

Nature Diary #0193
Place: Matsumoto-shi, Nagano-Pref.
Date: July 31st (Saturday)
Weather:Cloudy after fine


<オオイチモンジ♀の集まる場所>
オオイチモンジ(以下、オオイチ)は、メスの方が体も大きく、後翅の白い帯も太くてはっきりしているので好きだ。しかし、メスは吸水に来る事が少なく、オスに比較して見るのがとても難しい。

もしも、オオイチが集まる産卵ポイントがあるとすれば、そこに行けば撮影し難いとされるメスが集まってくるはずである。オオイチ♀が集まる場所、ヒミツの花園-----------ウーム、何となくあやしげで面白いではないか。

先週、オオイチ♀を撮影した場所は、その可能性がありそうなので、もう一度訪れてみる事にした。発見はなるべく早く確認(コンファーム)しないとね!
Strike while the iron is hot!


§ Diary §

本日は早朝からとても天気が良く、空気は澄み、空は晴れ渡っている。北アの山々から流れでた梓川の水は透明度が高く、素晴らしく綺麗だ。この水を見ていると虫林の汚れた心が洗われるようだ。

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透明な川 (2008-July-31, 松本市)

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AZUSA river running in a high degree of transparency
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Pentax 10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO


登山道から外れて河原に出ると、本州中部山地固有種の珍しいシナノナデシコが小さな群落を形成していた。この花はナデシコの仲間だが、花弁が切れ込まず、縮れていない。

d0090322_640182.jpg
シナノナデシコ (2008-July-31, 松本市)

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Dianthus shinanensis
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Pentax 10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO


朝の河原にはテンも見ることができた。河原を徘徊しながら盛んに餌を探しているようだった。いたちの仲間のテンは、夜行性だが-----。

「狐七化け、狸八化け、テン九化け」という言葉があり、テンは狐や狸を上回る能力があるといわれている。撮影していると、カメラのシャッター音に気づいて逃げていった。

d0090322_6414129.jpg
テン (2008-July-31, 松本市)

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Martes
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Olympus E-3, Sigma 150mm f2.8 Apo Macro DG HSM


オオイチモンジ

歩き始めてしばらくすると、やっと見覚えのある場所にやってきた。そこは河原の中の林で、林縁に背の低い(樹高数m)のドロノキの幼木が多い。まだ8時前なので、下草が朝露に濡れている。

まずは朝食を食べながらオオイチがやってくるのをゆっくり待つことにした。

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オオイチモンジの産卵ポイント (2008-July-31, 松本市)

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Habitat of Poplar admiral
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Olympus E-3, Sigma 150mm f2.8 Apo Macro DG HSM


待つこと2時間半(10時30分頃)、いいかげんに飽きて帰ろうと思ったそのときに待望のオオイチが突然目の前に現れた。背の低いドロノキに絡むように飛び、時々葉に止まって産卵している。

慌てて走りより撮影した。

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。。。。。。。。。。ドロノキの葉に止まるオオイチモンジ (2008-July-31, 松本市)

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。。。。。。。。。。 A Poplar admiral resting on the leaf
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。。。。。。。。。。Olympus E-3, Sigma 150mm f2.8 Apo Macro DG HSM


オオイチの♀は、その後、雲が出てきて帰るまでの2時間の間(午前10時30分から12時30分)に5頭も飛来してくれた。やはりここはオオイチが集まる産卵ポイントだったのだ。

この時期だと、オオイチのメスとはいえ、さすがにスレたり翅が破損しているものあったが、何とか綺麗な個体も見ることができた。ファインダー越しに真近に見るオオイチのメスは、後翅の白い帯が太く、さすがに立派で美しい。

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ドロノキの葉に止まるオオイチモンジ (2008-July-31, 松本市)

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A Poplar admiral resting on the leaf
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Olympus E-3, Sigma 150mm f2.8 Apo Macro DG HSM


オオイチモンジの産卵は林縁の高さ3-4mくらいの背の低いドロノキで行われるようだ。この場所は背の低いドロノキが多く、周りが林に囲まれているのでオオイチ♀が集まってくるのだろう。


今回の目的の一つは、産卵シーンの撮影にある。そこで、産卵姿勢をより明確にみえるように側面に回りこんで撮影した。チョウの腹部は曲げられ、腹端は葉に接しているので、これなら明らかに産卵だろう。

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ドロノキの葉に産卵するオオイチモンジ (2008-July-31, 松本市)

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A female of Poplar admiral egg-lying on the leaf of feeding plant. Please note her tip of abdomen bending and touching the leaf
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Olympus E-3, Sigma 150mm f2.8 Apo Macro DG HSM


撮影していると、蝶が去った後でどの葉で産卵したのかわからなくなってしまう。そこで、卵が写っている写真がないかと探してみたら何とか1枚あった。腹端から緑色の卵が出ているところが記録できた。

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ドロノキの葉に産卵するオオイチモンジ (2008-July-31, 松本市)

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A female of Poplar admiral egg-lying on the leaf of feeding plant. Please note her tip of abdomen bending and touching the leaf
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Olympus E-3, Sigma 150mm f2.8 Apo Macro DG HSM



ハンノアオカミキリ

カミキリらしき虫が飛来して目の前の草の葉にとまった。
駆け寄って見ると、ハンノアオカミキリだった。

ハンノアオカミキリは珍しいカミキリムシではないが、鞘翅が緑の地に黒い筋が走り、とても綺麗で、見つけると撮影する。本種が属するフトカミキリの仲間は綺麗ですきだ。

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ハンノアオカミキリ (2008-July-31, 松本市)

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Eutetrapha chrysochloris
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Pentax 10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO

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ハンノアオカミキリ (2008-July-31, 松本市)

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Eutetrapha chrysochloris
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Pentax 10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EX MACRO



シナノキ

オオイチモンジが棲む森の中には、巨大なシナノキが所々に見られる。このシナノキも太さは樹幹で7-8mはあり、樹齢は数百年であろう。映画「トトロ」に出てくる巨大なクスノキを連想してしまう。

豊かな森だ。

ちなみに、シナノキとは「信濃の木」からついた名前らしい。

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シナノキ (2008-July-31, 松本市)

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A big tree named “Shinanoki”
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Olympus E-3, Sigma 150mm f2.8 Apo Macro DG HSM

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シナノキ (2008-July-31, 松本市)

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A big tree named “Shinanoki”
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Olympus E-3, Sigma 150mm f2.8 Apo Macro DG HSM


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§Afterword§

オオイチの産卵は、それに適したシビアな条件があるのだろう。、そのため条件の揃った特定の場所に集まってくるのである。今回はそのような場所を見つけることができたので興味深い。

来年ももう少しこの場所で彼(女)らの行動を観察することにする。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-08-02 07:18 | ▣オオイチモンジ | Comments(24)