NATURE DIARY

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20081228 今年最後の散歩道;房総のルーミスシジミ (千葉県)

Nature Diary #0230
Date: December 28th (Sunday), 2008
Place: Bohsoh peninsula, Chiba Pref.
Weather:Fine



【コラム】 ルーミス病
昨年の11月に房総半島に生息するルーミスシジミ(以下、ルーミス)の撮影デビューをめでたく果たし(Nature Diary 124)、以来、不治の病として恐れられる"ルーミス病"に罹患してしまったようだ。

ルーミス病の主症状は、①年末に房総半島に行かないと呼吸困難に陥る、②房総半島の一夜干しのイカ(時価580円)を食べないと不安になる、③駅の「ルミネ」の文字がルーミスに見えてしまう。副症状は、④肥満、⑤高血圧、⑥高脂血症、⑦高尿酸血症、⑧便秘、⑦痔、
(おいおい、これはすべて虫林の持病だろ!)。

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§ Diary §

撮影日記」のダンダラさんのお世話で、「蝶の観察記録」の霧島緑さん、「my蝶あるばむ」のgrassmonblueさんとご一緒して、房総半島にルーミスシジミの撮影に行くことになった。

これが、今年最後の撮影行になるだろう。


ルーミスシジミ; Tailess Bushblue

ルーミスポイントの駐車場には朝10時30分ころに到着した。

チョウのポイントに向かって歩いて行くと、すでに谷の入口付近で2人の先行者がルーミスの開翅写真を熱心に撮影をしていた。みると、ブログ仲間の「フィールドノート」のtheclaさんと「探蝶逍遥記」のfanseabさんだった。これは楽しくなってきたぞ。

お2人がルーミスを撮影していた谷の入り口付近は、日光が長時間あたる「陽だまり」になっていて、風も無い本日のような日では、年末といえども気温15℃(ルーミス活動気温)を超えているように思う。

このルーミスは、意外に活発に行動し、タブなどの常緑樹の葉や下草や地面を交互に飛び回っていた。

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葉上で開翅したルーミスシジミのシルエット (12月28日、房総半島)

A silhouette of Tailess Bushblue resting on the leaf with the wings opened
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO + X1.4 Telecon, f13.0, 1/250, EV-1.0, ASA400、トリミング)


大きな葉の上で、開翅するルーミスをみると、一見、ムラサキシジミのメスのようにも見える。しかし、実際の個体はムラシよりもかなり小さく、翅表の青色は、ムラシよりも明るく、空色に近い。

やはり、ルーミスは怪しい魅力を持つ蝶なのだ。

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タブノキの葉上で日光浴するルーミスシジミ (12月28日、房総半島)

A male of Tailess Bushblue resting on the leaf with the wings opened
( Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO + X1.4 Telecon, f13.0, 1/250, EV-1.3, ASA400)


近縁のムラサキシジミやムラサキツバメでは、♂♀は容易に区別できるが、ルーミスの雌雄差は少なくて、♂♀の鑑別は難しいらしい。一般的には、メスのほうが後翅表面の青色部分が広い。

とすると、この写真の個体はメス?

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タブノキの葉上で日光浴するルーミスシジミ (12月28日、房総半島)

A male of Tailess Bushblue resting on the leaf with the wings opened
( Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO + X1.4 Telecon, f13.0, 1/250, EV-1.3, ASA400)

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地上で日光浴するルーミスシジミ (12月28日、房総半島)

A male of Tailess Bushblue resting on the dry leaf with the wings opened
( Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO + X1.4 Telecon, f13.0, 1/250, EV-1.3, ASA400)



ルーミスシジミの集団越冬;

Papilaboさん, clossianaさん, mtanaさんによる ルーミスシジミの越冬集団の発見 のニュースは快挙であろう。是非とも、しかるべきところで、しっかりとした記録に残して欲しいものだ。

今まで我々は、冬のルーミスの越冬態に気づかなかっただけだとすると、来年以降にはルーミスの集団越冬の観察例が増えると思われる。しかし、もともと多数で越冬するものでは無さそうなので、今年のような大型の越冬集団を見ることは極めて難しいかも知れないのだ。

発見者に感謝しつつ撮影させていただく事にした。


ダンダラさんに越冬集団まで案内していただいたが、どこにその集団があるのか俄にはわからなかった。あらためて発見者の眼力(この場合は単に視力とはいえないだろう)に敬意を表したいと思った。

越冬集団は地上4mくらいの葉に形成されていた。

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ルーミスシジミの越冬集団 (12月28日、房総半島)

A group of Tailess Bushblue winter-passing on the leaf at the height of 4m.
(Canon Power Shot、ストロボ)

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ルーミスシジミの越冬集団 (12月28日、房総半島)

A group of Tailess Bushblue winter-passing on the leaf at the height of 4m.
( Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO + X1.4 Telecon, f13.0, 1/250, EV-1.3, ASA400)


越冬集団の個体は重なっているので、正確な数は判別しにくい。でも、色々な角度から検討すると、7頭なのは間違いないようだ。

この集団を形成している葉は、お昼前頃にはスポットライトを浴びる。その後、13時過ぎに木全体が太陽を浴びる。すなわち、越冬集団の部分が最も長く光が当たっているようだ。

ルーミスはスポットライトがお好き?

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。。。。。。。。。。スポットライトが当たる7頭の越冬集団 (12月28日、房総半島)

。。。。。。。。。。A group of Tailess Bushblue getting spot-light.
。。。。。。。。。。(Olympus E-3, ZD8mm + X1.4 Telecon, ASA400、トリミング)


越冬集団まではかなり距離があるので、愛用しているシグマ150mmF2.8 マクロレンズに1.4倍のテレコンをかまして、212mmにした。オリンパスのフォーサーズでは、さらに焦点距離が2倍相当にのびるので、このシステムの実質的な倍率は424mmになるのだ。

オリンパスのカメラ内蔵の手ぶれ補正効果は、5段階とも言われており、かなり強力とされている。こんな時には心強い味方になってくれる。

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ルーミスシジミの越冬集団 (12月28日、房総半島)

A group of Tailess Bushblue winter-passing on the leaf at the height of 4m.
( Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO + X1.4 Telecon, f13.0, 1/250, EV-1.3, ASA400)


この集団で最も気がかりなのは、集団を形成している葉の上に、屋根が無いことである。この状態では、雨に直接当たってしまい、凍死してしまうかもしれない。

これからの継続観察の必要性を感じるね。

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ルーミスシジミの越冬集団 (12月28日、房総半島)

A group of Tailess Bushblue winter-passing on the leaf at the height of 4m.
( Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO + X1.4 Telecon, f13.0, 1/250, EV-1.3, ASA400、トリミング)



単独越冬;

Theclaさんが単独越冬の個体を見つけてくれた-----有難い。

この個体は、谷の奥の少し開けた部分に生えているビワの木(?)の葉上だった。ルーミスが越冬する葉は、半分枯れて褐色になっていて、チョウはそのた枯れた部分に静止して動かない。

今までいくつかのブログで書かれてきた枯葉の法則にしたがっていると思われる。

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単独越冬するルーミスシジミ (12月28日、房総半島)

A winter-passing Tailess Bushblue on the leaf at the height of 2m
(Olympus E-3, ZD8mm FISHEYE, f4.6, 1/400, EV-1.3, ASA400)

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単独越冬するルーミスシジミ (12月28日、房総半島)

A winter-passing Tailess Bushblue on the leaf at the height of 2m
(Olympus E-3, ZD50mm MACRO + X1.4 Telecon (EC-14) + Gyorome-8, f22, 1/160, EV-3.3, ASA400, ストロボ)


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§ Afterword §

今年最後の遠征をルーミスで締めた。

山梨から房総半島のルーミスシジミの撮影は、アプローチが長くて時間もかかる。しかし、ルーミスシジミはそれだけの労力に対してもなお余りある魅力を持つチョウだ。さらに、今年のような大きな集団越冬は、来年以降は見ることができない可能性がある。

撮影風景:左からthecla, grassmonblue, fanseab, ダンダラ、霧島緑の各氏

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越冬集団を撮影する各氏 (12月28日、房総半島)

Shooting scene
(Canon Power Shot G10, ASA100)

撮影後は全員で地魚が食べられる回転寿司で遅い昼食を摂り、イカの一夜干しを土産に帰路についた。

遠征のお世話していただいたダンダラさんをはじめ霧島緑さん、grassmonblueさん、そして現地でお会いしたtheclaさんとfanseabさん、今年最後の撮影行を有意義にかつ楽しく締めくくる事ができました。

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なお、今年1年を通して、お蔭様で楽しい撮影を行うことができました。色々な撮影行でご一緒させていただいた方々や現地でお会いした方々に心からの感謝を申し上げます。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-12-30 08:15 | ▣ルーミスシジミ | Comments(28)

20081221 冬の散歩道;ムラサキシジミの丘(山梨県)

Nature Diary #0229
Date: December 21st (Sunday), 2008
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather:Fine



§ Diary §

撮影日記」のダンダラさんから市内のムラサキシジミのポイントを再訪するとの連絡を受けた。

これは 〔渡りに船〕 ならぬ 〔ムラシにダンダラさん〕 と喜んで同行したのは言うまでもない。というのも、冬期に甲府市内でムラシを観察するのは意外に難しいからだ。虫林はムラシポイントを市内には知らない。

案内していただいた場所は、丘の南斜面のブドウ棚に隣接する日当たりの良い雑木林だった。そこには、ムラシの食樹のシラカシやアラカシなどの照葉樹が比較的豊富に自生していた。

林に向かう道からは、本日の温かさのためか少しモヤに霞む甲府市街と御坂の山々が一望できた

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。。。。。。。。。。ムラシポイントから甲府市を望む (12月21日、甲府市)

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。。。。。。。。。。A landscape from habitat of Japanese Oak Blue
。。。。。。。。。。(Canon Power Shot G10, ASA100)



ムラサキシジミ; Japanese Oakblue

ムラシはそう簡単に姿を現してくれなかった。

本命ポイントを含めて数か所のポイントを二人で探したが、結果は-----ボウズ (林の中で飛び去る1個体は発見したけどね)。とうとう昼近くなって、そろそろ諦めて帰ろうとした時に、最後にもう一度だけ本命ポイントに戻ってみようとダンダラさんが提案した。

まさしく、結果的にこれがズバリ正解で、ポイントに到着して間もなく、目の前のシラカシの高さ1.5mほどの葉上で、翅をひろげて日光浴をするムラシ♂をあっけなく見つけることができた。

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シラカシの葉上で日光浴をするムラサキシジミ♂ (12月21日、甲府市)

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A male of Japanese Oak Blue basking on the oak leaf with the wings opened
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, f7.1, 1/320, EV-1.0, ASA200)


このムラシの♂は、冬の弱い日差しを楽しむかのように、シラカシの周囲を飛び回り、葉上で日光浴を繰り返した。眩しさに目を細めながらチョウの姿を見守っていると、突然、旋回しながら地上の枯れ葉上に舞い降りて翅をひろげた。

この角度からは翅の輝きがイマイチであるが、回り込むような余裕がなかったので、とにかく撮影した。濃紺地にうっすらと青みを帯びた色合いもなかなか渋くて良いと思う。

ムラシの翅の輝きは、見る方向や角度によって著しく異なるのだ(まるで別のチョウになる)。

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枯葉の上で日光浴をするムラサキシジミ♂ (12月21日、甲府市)

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A male of Japanese Oak Blue basking on the dry leaf with the wings opened
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, f10.0, 1/400, EV-0.7, ASA200)


いったん飛び去ったムラシが再び地上に舞い降りたので、輝きが強い角度に回り込んで撮影した。

ムラシ♂の青い輝きは、同属のムラサキツバメのそれよりも強くそして鮮やかで美しい。多分、日本のシジミチョウでもその美しさはトップクラスだろうと思う。

ゼフの緑が宝石のエメラルドならば、ムラシの青はサファイアだ。

オリンパスのデジ一眼は、昔から青色の発色には定評がある。写真雑誌などをみると「オリンパスブルー」という名で紹介されているようだ。

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枯葉の上で日光浴をするムラサキシジミ♂ (12月21日、甲府市)

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A male of Japanese Oak Blue basking on the dry leaf with the wings opened
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, f3.2, 1/3200, EV-0.7, ASA200)

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。。。。。。。。。。枯葉の上で日光浴をするムラサキシジミ♂ (12月21日、甲府市)

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。。。。。。。。。。 A male of Japanese Oak Blue basking on the dry leaf.
。。。。。。。。。。(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, f3.2 1/4000, ASA200)


ムラシのオスはネグラを探すような行動をしたかと思うと、何を思ったのか突然飛び去り、しばらく待ったがその後姿を現さなかった。しかし、別のシラカシに別ムラシが飛来したことをダンダラさんが教えてくれた。

この個体はメスのようだが、葉上で翅を閉じたまましばらく動かなかった。少し遠いが150mm(実質300mm)のレンズでは何とか撮影できた。

後翅の模様は特徴的で、後翅裏面に比較的明瞭な白い帯が出現していた。

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後翅に白い帯が目立つムラサキシジミ♀ (12月21日、甲府市)

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A female of Japanese Oak Blue basking on the oak leaf with the wings opened
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, f3.2, 1/3200, EV-3.0, ASA200)

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シラカシの葉上で日光浴をするムラサキシジミ♀ (12月21日、甲府市)

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A female of Japanese Oak Blue basking on the oak leaf with the wings opened
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, f3.2, 1/3200, EV-3.0, ASA200)



ウラギンシジミ; Angled Sunbeam

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シラカシの葉裏で越冬するウラギンシジミ (12月21日、甲府市)

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An Angled Sunbeam winter-passing on the back of oak leaf
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/60, EV-0.7, ASA100)

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§ Afterword §

冬期のムラシは車で約2時間もかかる県南部の南部町で撮影していたが、今回は自宅から車で20分ほどの至近距離でムラシを観察できることがわかった。これは大変有難い。

ムラシポイントからほど近いクヌギ林には、オオミドリシジミの越冬卵も多く発見できたので、来年はオオミドリシジミやクロミドリシジミの観察も可能であろう。

ダンダラさん、ありがとうございました。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-12-23 19:00 | ▣ムラサキシジミ | Comments(14)

20081220 冬の散歩道;武田の杜のウラギン・フユシャク (山梨県)

Nature Diary #0228
Date: December 20th (Saturday), 2008
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather:Fine


<<霜: frost>>

草の葉に降りた霜。

霜は葉の表面に出現した氷の結晶(アイスクリスタル)。葉の表面の温度が霜点(0℃)よりも低くなると出現する寒さの証しだ。甲府市内も氷が張って霜が降りるようになった。

霜は日が当たると、瞬く間に溶けて水滴になってしまう----------はかないものだ。

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。。。。。。。。。。霜が降りた葉 (12月20日、甲府市)

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。。。。。。。。。。 Leaves covered with frost
。。。。。。。。。。(Canon Power Shot G10, f8.0 1/60, EV-1.0. ASA100、ストロボ)

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§ Diary §

本日は晴れて、日中は気温も上がりそうだ。そこで、朝食後に「武田の杜」まで散歩に出かけることにした。時期が時期なので、目的とする昆虫は設定しないで、のんびりと歩こう。

カシの葉裏に時季外れのセミの抜け殻を見つけた。

ここは丘の上なので、甲府市の向こうに富士山が遠望できる。そこで、富士山が背景に写りこむようにしたが、ここまで近寄ると、一眼のデジカメよりもCCDが小さく被写界深度の深いコンデジでもバックはボケてしまうようだ。Power Shot G10はf8が最高絞りなのだ。

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セミの抜け殻と背景の富士山 (12月20日、甲府市)

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A cast-off skin of a cicada on the back of oak leaf. Please note Mt. Fuji in the background.
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/250, EV-2.0, ASA100、ストロボ)



ウラギンシジミ; Angled Sunbeam

ミカンの葉裏に越冬しているウラギンシジミを発見した。

この時期にカシ、アオキ、ツバキなどの常緑樹を丁寧に見回ってみると、かなりの頻度でこのウラギンを見ることができるようだ。このチョウは「冬の友」である。

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ミカンの葉裏に休むウラギンシジミ (12月20日、甲府市)

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Insect-eye view: an Angled Sunbeam resting on the back of oak leaf
(Olympus E-3, ZD50mm + EC14 + Gyorome-8, f32.0, 1/160, EV-3.3, ASA400、ストロボ)


見ると、ウラギンシジミの翅の一部に噛み跡(バイトマーク)が付いている。

鳥によるバイトマークでは、嘴の形にあわせてクサビ状の欠損なるのでそれとわかる。しかし、この四角い欠損は何によるものなのだろうか-----不思議だね。

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。。。。。。。。。。バイトマークを付けたウラギンシジミ (12月20日、甲府市)

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。。。。。。。。。。 A winter-passing Angled Sunbeam
。。。。。。。。。。(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, f4.5 1/250, ASA200、ストロボ)



イチモンジフユナミシャク; Operophtera rectipostmediana

丘の上の桜の大木の幹でフユシャクのメスを見つけた。

体の模様からコナミイチモンジフユナミシャクと同定したが、その模様や色彩が桜の幹の表面と非常によく似ているので、小さいことも相まって、一度目を離すとまた見つけるのが難しい。

昆虫の擬態(protective mimicry)とは、なかなか凄いものである。

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イチモンジフユナミシャク♀ (12月20日、甲府市)

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A winter moth on the trunk of cherry tree
(Olympus E-3, ZD50mm + EC14, f7.1, 1/500, EV0.0, ASA4200)


フユシャクのメスは、写真のように翅が退化して小型化しているので、飛ぶことができない。しかし、細い枝の先で少しつついてみたら、体と不釣り合いに長い脚で、器用に幹の上を歩いた。飛べない分、歩くのは得意なようである。


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イチモンジフユナミシャク♀ (12月20日、甲府市)

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Insect-eye view: a winter moth on the trunk of cherry tree
(Olympus E-3, ZD50mm + EC14 + Gyorome-8, f22.0, 1/160, EV-3.3, ASA400、ストロボ)



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§ Afterword §

夜が長い。

そういえば、もうすぐ「冬至」だ。風邪をひかないように、冬至には「柚子湯」に入るのが習わしなので、今日はゆっくりと柚子湯に入ろう。そろそろインフルエンザが流行り始めたみたいだから、注意しないとね。

冬至を過ぎれば、昼が少しずつ長くなっていく-------。

以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-12-21 13:50 | ▣ウラギンシジミ | Comments(2)

20081213 冬の散歩道 (山梨県)

Nature Diary #0227
Date: December 13th (Saturday), 2008
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather:Fine


<<タイトル考>>
今回のブログのタイトル「冬の散歩道」は、虫林が昔好きだったアメリカのフォークシンガー:サイモンとガーファンクル Simon and Garfunkel の歌のタイトルからパクったものだ。この歌は、彼らが活躍した初期の1960年代後半に流行ったので、なんと、ウン十年ほども前になる。 Time time time ---

ところで、虫林は最近の歌の名前はとんと覚えられない(まあ、覚えようともしないのだが----)。

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§ Diary §

甲府市の東に「愛宕山」というありふれた名前の小さな山がある。

その山の南斜面は、ブドウ畑とともに最近は宅地開発が急速に進んできて、それらに追いやられるようにクヌギ、コナラの雑木林は山の上部に縞状ないしは島嶼状に残っているにすぎない。

今回はそんな雑木林を午前中に散歩してみた(午後は野暮用)。



ウラギンシジミ; Angled Sunbeam

ムラサキシジミ(ムラシ)を探して照葉樹を見回ってみたが、残念ながらムラシの姿を見ることは出来なかった。しかし、カシの木の葉裏に静止するウラギンシジミを1頭だけ見つけた。

すでに越冬状態のようで、ほとんど動こうとしない。ストロボを使用してチョウの姿を強調しようと考えたが、翅裏の白さのために意外に露出が難しかった。

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葉裏で越冬するウラギンシジミ (12月13日、甲府市)

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An Angled Sunbeam winter-passing on the back of oak leaf
(Olympus E-510, ZD8mm f4.5, 1/320, EV0.0, ASA100、ストロボ)


ウラギンシジミの翅裏の白さは独特のものである。これを何にたとえたら良いのだろうか。虫林には、その色合いや質感から陶磁器の「白磁」のような趣があるように思える。柿右衛門の地色かな?

この時期のウラギンシジミはとてもあり難く、コトの他美しく感じてしまうのだ。

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ウラギンシジミの‘白磁’のような翅裏 (12月13日、甲府市)

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An Angled Sunbeam winter-passing on the back of oak leaf
(Olympus E-3, ZD50mm + EC14, f9.0, 1/160, EV-0.7, ASA200、ストロボ)



スジアオゴミムシ; Calathus halensis

南斜面の道路脇の低い土手を、足で少し崩してみた。

すると、眠たそうにしながら(??)やや大型のゴミムシが現れた。このゴミムシは、前胸背が赤く輝き、さや翅は艶消しの黒色でなかなかグッドルッキングである。

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土中から出てきたスジアオゴミムシ (12月13日、甲府市)

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A ground beetle in winter passing style appeared when I broke the soiled wall.
(Olympus E-510, ZD8mm, f4.5, 1/100, EV-1.0, ASA100)


海野和男氏(昆虫写真家)の 小諸日記 (クリックして参照)によれば、甲虫の構造色の輝きはストロボ光を直接あてると失われるそうだ。というのも、甲虫の構造色には偏光が関係するらしい。

確かに、ストロボを使用したものと使用しなかったものとを比較すると、この虫の赤い前胸背の輝きがかなり異なっていた(しない方が自然の輝きがでるみたい)。輝く甲虫の撮影は要注意だね。

下に掲載した写真は、もちろんストロボは使用していない。

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スジアオゴミムシの前胸背の輝き (12月13日、甲府市)

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This ground beetle was rather large and beautiful in color.
(Canon Power Shot G10, f5.0, 1/80, EV-1.0, ASA100, Laynox DCR-250)



クヌギカメムシ; Urostylis westwoody

枯葉を踏みしめながら、葉が落ちて明るくなった林の中をゆっくり歩いて行くと、背丈ほどのカシの幼木の葉の上で日光浴をするクヌギカメムシを見つけた。

このカメムシは触角や脚がとても長く、またオレンジ色を帯びているので意外にスマートで綺麗だ。カメラを向けると、迷惑そうな顔(わかるのかい?)をしながら、体を浮かして身構えた。

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カシの葉上で身構えるクヌギカメムシ (12月13日、甲府市)

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A calicoback basking on the leaf
(Olympus E-3, ZD8mm f9.0, 1/60, EV+0.3, ASA200)



オオミドリシジミの越冬卵; Oriental Hairstreak

大きなクヌギの木の幹から出ているショボイ枝の分岐部に、ゼフの越冬卵を見つけた。

産み付部位や卵形からオオミドリシジミの越冬卵で間違いないだろう。そういえば、以前にダンダラさんからこの辺のクヌギにはオオミドリシジミが多いことを聞いていたことを思い出した。

円内の写真はLaynoxのマクロレンズを装着したキャノンPower Shot G10 にサンパックのRS2000ストロボを用いて撮影したものだ。結構しっかり写るので良かったと思う。

来年の夏に、青緑に輝くオオミドリシジミの成虫が舞う姿を是非とも見てみたい。

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オオミドリシジミの越冬卵 (12月13日、甲府市)

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Two winter passing eggs of Oriental Hairstreak on the back of oak leaf
(Olympus E-3, ZD8mm, f9.0, 1/100, EV0.3, ASA200)


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§ Afterword §

これから春までの期間が長く感じる。  

この冬の間はとにかく Motivation が下がるので、虫を見るために、そして春のシーズンの準備を兼ねて色々な 「冬の散歩道」 を歩いてみたいものである。

今回訪れた場所は、チョウのブログ「撮影日記」のダンダラさんがメールで教えてくれたムラシポイントである。しかし、残念ながらムラシは発見できなかった。多分、ムラシの個体数がそれほど多くないことと、この時期だと気温が低くて飛び出さなかったためだろうと思う。

来年はもっと早い時期にここを訪れてみよう。ダンダラさん、有難うございました。

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その他l番外編; Other

数日前に山岳部の学生N君が、虫林の部屋にふらりとやってきて、この冬に山岳部で行った白峰三山縦走(南アルプス)登山の報告とその時の写真を見せてくれた------山岳部の顧問の虫林は、いつも彼らが無事に帰還することを祈るだけである。

N君は卒業後(来春)に、彼の地元(九州)の大学病院で卒後研修するという。きっとこの写真は、彼の学生時代最後の思い出になるだろう-----ということで、彼の写真を今回掲載する。

ちなみにこの写真は11月下旬に農鳥岳頂上で撮影されたもので、後ろに見えるピークは、左が間ノ岳(3189m)、右が北岳(3193m)である。

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11月の農鳥岳頂上(標高3,026m) (N君撮影)

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The mountain top of Noutori-dake
(Casio EX-ZD55, f4.3 1/500, EV-1.0, ASA100, RS2000)


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-12-14 16:37 | その他・雑 | Comments(6)

20081206 八ヶ岳のミヤマシロチョウ:越冬巣のモニタリング (山梨県)

Nature Diary #0226
Date: December 06, 2008
Place: Yamanashi Pref.
Weather:Fine


*******************お知らせ*******************「チョウが消えてゆく~絶滅危惧のチョウを救え!」の展示会
場所:新宿御苑アートギャラリー
期間:平成20年12月9日(火)から12月14日(日)
主催:日本チョウ類保全協会
内容:チョウの写真展示、永幡嘉之氏、中村康弘氏による講演

詳細→日本チョウ類保全協会のホームページ

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§ Diary §

昨日(金曜日)は、嵐のような天気で、強い雨とともに稲妻も走った。
文字通りの 「冬の稲妻」-----あれ、どこかで聞いたようなフレーズ(確かアリスの曲の名前?)。

本日は打って変わって、空は晴れ渡り、快晴だ。

朝、日本チョウ類保全協会の中村康弘氏と甲府駅で合流し、ミヤマシロチョウ越冬巣モニタリングと環境調査のために、八ヶ岳の集合場所(山梨県側の某所)に向かった。

参加者は、協会事務局長の中村氏のほかに、夏の調査でもご一緒した北杜市オオムラサキセンターの長谷川さんと同僚の伊藤さん。さらに、山梨大山岳部の学生;中川君、岸君、沼野君、阿部君が応援参加してくれたので、虫林こと加藤も含めて総勢8名になった。

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。。。。。。。。。。調査手順を説明する中村氏 (12月06日、山梨県)

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。。。。。。。。。。 Mr. Nakamura explaining the investigation procedure.
。。。。。。。。。。(Olympus E-3, ZD8mm FISHEYE, , f6.3 1/640, ASA100)



ミヤマシロチョウ越冬巣;

この冬の調査では、実は越冬巣を見つけることが出来ないかも知れないと思っていた。というのも、今年の夏の調査の時に、ミヤマシロの成虫を1頭しか見なかったからだ。

でも、皆さんの努力もあって、何とか越冬巣を確認できた----ホッとした。

ちなみに目の悪い虫林は、気合を入れて探したにも関わらず、(昨年に続き)今回も越冬巣を一つも発見できなかった。でも、見つけたときに呼んでいただいて、越冬巣をいくつか撮影した。

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ミヤマシロ越冬巣 (12月06日、山梨県)

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Winter passing nest of Oriental Black-veined White
(Canon Power Shot G10, f3.2 1/1250, ASA100)


越冬巣は幼虫の出す糸で葉をつなぎ合わせてつくられていて、日当たりの良い木の枝先に見つかった。一つの木に一つしか見つからなかったが、中村氏によれば、複数の巣が見られる木もあるとのことだった。

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ミヤマシロ越冬巣 (12月06日、山梨県)

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Winter passing nest of Oriental Black-veined White
(Olympus E-3, f6.3 1/1000, EV-1.0, ASA100)


越冬巣の拡大。この中で幼虫たちは冬を越し、また春の間も集団生活をするそうだ。
いわば彼らの家ともいうべきものだ。

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ミヤマシロ越冬巣 (12月06日、山梨県)

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Winter passing nest of Oriental Black-veined White
(Canon Power Shot G10, f3.2 1/2000, EV-0.3, ASA100)



食樹の記録調査;

今回の調査では、越冬巣のモニタリングの他に、食樹であるヒロハノヘビノボラズにタグを付け、樹高や位置(GPS)を正確に記録した。この調査地には、ヒロハノヘビノボラズが数百本はあり、それを全て記録するのは結構骨のおれる作業であるが、各自役割を分担して効率よく作業を進めた。

ヒロハノヘビノボラズは急斜面に生えていることも多く、滑って転びやすい。またヘビノボラズすなわち、「蛇も登らない」というその名前が示すように鋭く長いトゲが沢山ついているので危ないのだ。

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タグ付けしているK君 (12月06日、山梨県)

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Putting tag
(Canon Power Shot G10, f3.5 1/500, EV-1.0, ASA100)

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急斜面の食樹の高さを計測するH氏 (12月06日、山梨県)

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Measuring tree hight
(Olympus E-3, f6.3, 1/640, EV-1.0, ASA100)



キムチ鍋;

お昼は山岳部の学生君たちが、暖かい鍋を作ってくれた。

本日は天気は良いがとても気温が低く、雪もチラチラと舞うような状態だったので、暖かい食べ物はとてもありがたい。万が一の山火事を危惧して、わざわざ沢まで降り、安定した場所で石油ストーブで調理した。

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鍋の準備をしている山岳部の学生君 (12月06日、山梨県)

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The university students are preparing “Nabe”.
(Canon Power Shot G10, f3.2 1/400, EV-1.0, ASA100)


作ってくれたのは「キムチ鍋」で、中川君の定番だ。大きなアルミ鍋の中に沢山の具を一緒に煮込んだだけの素朴な味だったが、結局3回つくり、最後にはしっかり「ウドン」でしめてくれた。

とても料理が上手とは思えない学生君たちが、不器用な手つきで作ってくれた山岳部風のキムチ鍋。
-----彼らの優しい気持ちが嬉しくて、虫林は何回もおかわりした。本当に美味かった。

料理の基本は、技や食材よりも心なり!

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キムチ鍋 (12月06日、山梨県)

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”Kimuchi Nabe”
(Canon Power Shot G10, f3.2 1/320, EV-1.0, ASA100)


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§ Afterword §

八ヶ岳に産するミヤマシロは、以前は沢山棲息していたが、現在は数が減り、絶滅が危惧される高山チョウだ。長野県・山梨県の「県指定天然記念物」になっている。

今回の調査中に、あろうことか採集したチョウを容れる「三角カン」が棲息地に落ちていた。チョウの愛好者の一人としてとても残念で悲しく感じた。八ヶ岳でミヤマシロを採集することは、昆虫採集という趣味を越えて、密漁者ということになる。

採集行為そのものを否定はしないが、ルールを守らない人は、昆虫採集をすべきでない!

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。。。。。。。。。。落ちていた三角カン(12月06日、山梨県)

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。。。。。。。。。。 The poacher’s triangular can
。。。。。。。。。。(Canon Power Shot G10, f3.5 1/650, EV-1.0, ASA100)


体力のあまり無い虫林は、色々ご迷惑をおかけしましたが、これから冬の間、少しづつ体力づくりに精進します(いつかも書いたような気が----)。皆さん、ご苦労様でした。

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。。。。。。。。。。夕方の西日をあびた調査参加者の笑顔(12月06日、山梨県)

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。。。。。。。。。。 Participants
。。。。。。。。。。(Canon Power Shot G10, f3.2 1/500, ASA100)



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-12-07 13:43 | ▣ミヤマシロチョウ | Comments(22)

20081130 県境を越えて散歩2:トンボ飛翔ほか(静岡県)

Nature Diary #0225
Date: November 30th, 2008
Place: Shibakawa-cho, Shizuoka Pref.
Weather:Fine


<<写真考>
道の脇のトチの木を何気なく下から見上げたら、透かした太陽の光が黄葉した葉の色と渾然と融和して何とも言えない色彩を演出していた。--------と書くと、いかにも綺麗に黄葉した立派な木を撮影したように思えるが、実はこの写真のトチの木は、車が往来する国道脇のショボイ木であった。

写真とは、 一瞬の場面の任意の一部だけを切り取ったもの なのだ。切り取る場所やその表現方法は撮り手の自由で、そこに美的センスが問われるわけだが、これがなんとも曲者だね。

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トチの黄葉と太陽 (11月30日、芝川町)

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Yellow-tinged leaves of Japanese horse-chestnut
(Canon Power Shot G10, f6.3, 1/1600, EV-1.0, ASA100)


§ Diary §

ナツアカネ; Symptrum frequens

枯草で日光浴するアカトンボ。

いつもはあまり見向きもしない光景だが、この時期になるとにわかにアカトンボが愛おしく感じる。
虫林の虫に対する価値観なんて、いつも自己中心的で身勝手なものだ。

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。。。。。。。。。。ナツアカネ(11月30日、芝川町)

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。。。。。。。。。。 A red dragonfly basking on the leaf.
。。。。。。。。。。(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f2.8 1/500, ASA200)


冬なのに連結飛行するアカトンボ。

連結した2頭とも足をきっちりと折りたたんで飛んでいるのが面白い。
後ろのトンボ(メス)の翅は、翅の残像が黒っぽい線になって見えている。

前を飛ぶ赤いオスは、メスの頭部の上に尾端をただのせているだけのようにみえる。しかし、飛びまわってもこの2頭のトンボがなかなか離れないのは、メスの頭部をオスの尾端の付属器でしっかり固定しているからだろう。

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ナツアカネの連結飛翔 (11月30日、芝川町)

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A flying feature of coupling red dragonflies
(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f9.0 1/1600, ASA800, trimming)


この写真でも、後ろのトンボの翅の残像のようなものが写っている。とすると、後ろのトンボはただ引っ張られているだけではなくて、前のトンボよりも羽ばたいているのだろうか?

少なくとも、羽ばたきの速度などをある程度同調させないと2頭では飛びにくいかもしれないね、例えば二人三脚みたいに。すると、トンボによっては連結飛行の相性が悪い場合もあるだろうな。

余計なお世話かな。

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ナツアカネの連結飛翔 (11月30日、芝川町)

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A flying feature of coupling red dragonflies
(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f3.5 1/2500, EV-0.7, ASA200, trimming)



オツネントンボ; Sympecma paedisca

林の横のブッシュで数頭のオツネントンボを見つけた。

このトンボは飛んでもすぐに静止する。しかし、小さい上に枯れ草と同じ色なので、目を離すとすぐに見失ってしまうのだ。目に自信の無い虫林は少し苦手なトンボだ。

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。。。。。。。。。。オツネントンボ(11月30日、芝川町)

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。。。。。。。。。。 A dragonfly basking on the leaf.
。。。。。。。。。。(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f3.5 1/3200, ASA200)


細い枝に静止してじっとしているので、そっと近づいて広角写真を撮影した。絞りはF8までだが、コンデジは被写界深度が深いので、背景までしっかりわかるのだ。

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オツネントンボ (11月30日、芝川町)

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A dragonfly basking on the branch.
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/200, EV-1.3, ASA80, RD2000)


オツネントンボの複眼はデメキンみたいに側方に飛び出している。複眼の縞模様はここまで拡大しないと認識するのは難しいかも知れない。

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オツネントンボ (11月30日、芝川町)

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A dragonfly basking on the branch.
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/125, EV-0.7, ASA80, Sunpack RD2000m, Laynox DCR-250)



サシゲチビタマムシ; Trachys robusta

小さな鳥居の横に太い杉の木があった。

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タマムシの越冬する杉(11月30日、芝川町)

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The Japanese cedar with jewel beetles passing winter
(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-1, f8.0 1/160, ASA80)


その幹に日が当っていたので樹皮を少しめくってみたら、数ミリの小さなチビタマムシの越冬集団を見つけた。タマムシというと、大きなヤマトタマムシを連想するが、米粒より小さいこのチビタマムシも立派なタマムシの仲間なのだ。

英語でタマムシは 「jewel beetle」 と呼ぶらしいが、このタマムシの色彩はかなり渋いので、焼き物のワビやサビの世界かもしれない。とにかく小さすぎてそれどこれではないか。

そこで、レイノックスのスーパーマクロレンズを装着して撮影したが、DCR-250の拡大ではこの程度。

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サシゲチビタマムシ (11月30日、芝川町)

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Trachys robusta
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/125, EV-0.7, ASA80, Sunpack RD2000m, Laynox DCR-250)


もっと拡大できるMSN-202を用いると、やっと翅表の模様がわかる。

このタマムシは鞘羽の模様や体の形から サシゲチビタマムシ と同定した。このチビタマムシの仲間は似たような色彩のものが多いので、同定は少し自信が無い--------間違っていたら教えてください。

サシゲチビタマムシはスダジイの葉を食するみたいなので、この場所に生息していても不思議はない。

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サシゲチビタマムシ (11月30日、芝川町)

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Trachys robusta
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/125, EV-0.7, ASA80, Sunpack RD2000m, Laynox MSN-202)


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§ Afterword §

今回はムラサキシジミ以外の昆虫たちを掲載した。

この時期はさすがに昆虫たちも少なくなり、まだ生き残っているアカトンボや成虫越冬する昆虫たちが撮影対象になることが多い。シーズン中は見向きもされない普通種が、この時期にはにわかにスターになるのである。

これから春までが長い--------。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-12-03 20:44 | ■トンボ | Comments(6)