NATURE DIARY

tyurin.exblog.jp

<   2009年 05月 ( 6 )   > この月の画像一覧

20090524 白馬ギフのルーツを訪ねて:クモの巣バンドほか(長野県)

Nature Diary #0255
Date: May 24rd (Sunday), 2009
Place: Hakuba-mura, Nagano Pref.
Weather: Cloud and rain


**************************************************
<お詫び>
手違いで記事を削除してしまいました(汗)----ドジ。
再投稿しましたが、この記事に対して寄せられた、多くの方の貴重なコメントが
無くなってしまいました。お詫び申し上げます。
**************************************************


<白馬ギフのルーツ考>
イエローバンドが出現する白馬のギフはその昔、山の上のブナの林や草原で生息していたそうな。しかし、度重なる土砂崩れや雪崩、雪解け水などにより(卵が食草とともに流されて、)、次第に山の上から麓の白馬村内に定着した------のかも知れない(kmkurobe氏談)。

白馬ギフのルーツ-----ウーム、なんとも魅力的な響き。



§ Diary §

朝、kmkurobeさん宅でダンダラさんご夫妻と合流し、コーヒーをご馳走になりながら、雨があがるのを待って出発した。

到着した山の上は、あいにく厚い雲に覆われ、風もあって少し寒い。

でも、少し歩いてみると、ミズバショウ、イワカガミ、ツボスミレ、タチツボスミレ、カタクリなどの花が咲き、露出した地面や枯れ草の下には白馬ギフの食草であるミヤマアオイ(ヒメアオイ)が多数自生していた。少しめくると、葉裏に卵も発見。

このようなオープンランドに食草(カンアオイの仲間)が自生している環境は初めて見た。

d0090322_643945.jpg
ミズバショウ (5月24日、長野県)

.
Flowers of Asian skunk cabbage in wet high-land.
Olympus E-3, ZD8mm, EC-14



ギフチョウ; Luehdorfia

山の上ではギフチョウは飛びそうもないので、山を降りて白馬村内の別な場所に移動した。

運の良いことに、ポイントに到着した時には、ちょうど雲が切れて暖かい日が差してきた。車を降りて杉林の中をしばらく探索していたところ、どこからともなく一頭のギフチョウが飛来した。
(ダンダラさんの奥様が発見!)

そのギフチョウはミヤマアオイの葉で、何回もタッチング (Touching) を繰り返していたが、皆が見守る中でついに産卵を始めてくれた。

小さなミヤマアオイの葉にしっかりと前足をかけて産卵する白馬ギフ。

d0090322_645479.jpg
ギフチョウの産卵 (5月24日、長野県)

.
Egg lying of Luehdorfia
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14、FL36R


しばらくすると、別のギフチョウが出現し、やはりミヤマアオイの葉にタッチングを始めた。
しかし、なかなか気に入った葉が見つからないようで、産卵を逡巡している。

突然、「ギフチョウがクモの巣に掛かってしまった!」というkmkurobeさんの声。

あわてて駆けつけてみると、ギフチョウがクモの巣に絡まってもがいていた。
自然とは残酷なものである。

注:大きなクモがギフチョウの翅に(逆さまに)乗っている。

d0090322_65990.jpg
クモの巣に捕えられたイエローバンド (5月24日、長野県)

.
A Luehdorfia regarded as ‘yellow band’ is caught in a cobweb. Please not a spider on the wing
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14、FL36R


kmkurobeさんによれば、ここはギフチョウの産卵場所というだけあって、しばらく探すとミヤマアオイの葉裏に小さな真珠(ギフチョウの卵)をところどころで見つけることができた。

驚いたことに、なんとなく目をやった葉の表にも卵が付いているではないか。

d0090322_652364.jpg
葉表のギフチョウの卵 (5月24日、長野県)

.
Eggs of Luehdorfia on the front surface of leaf
Olympus E-3, ZD8mm, EC-14、FL36R


葉表に産み付けられた卵のあった葉は、葉裏にも多数の卵が産み付けられていた。
葉裏と葉表の同時産卵はとても珍しい。

ダンダラさんが葉表と葉裏の卵を同時に撮影しようと色々試行錯誤をしていた。角度によっては両面が撮影できる。全体にピントを合わせるために、絞りを入れたいところだが、薄暗いので、シャッター速度が遅くなって手振れが怖い。そこで、ストロボを用いたところ、卵が光ってしまった。

d0090322_6538100.jpg
葉表のギフチョウの卵 (5月24日、長野県)

.
Eggs of Luehdorfia on the front-back both sides of the leaf
Olympus E-3, ZD8mm, EC-14、FL36R



クロツバメシジミ; Black Cupid

クロツバメシジミのポイントでは雨が落ちてきた。

しかし、少し歩きまわってみると、何頭ものクロツが飛び出した。ここはヌルデの幼木が多くて、紅葉の時期にはとても綺麗だろう。なかなか良いポイントだ。

広角レンズで撮影(背景はダンダラさんとkmkurobeさん)

d0090322_655258.jpg
雨に濡れたヌルデで休むクロツバメシジミ (5月24日、長野県)

.
A Black Cupid resting on the wet leaf.
Olympus E-3, ZD8mm, EC-14、FL36R

d0090322_66649.jpg
雨のクロツバメシジミ (5月24日、長野県)

.
Black Cupid
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14、FL36R



ミヤマシジミ; Argyrognomon Blue

d0090322_661962.jpg
ミヤマシジミ (5月24日、長野県)

.
Argyrognomon Blue
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14、FL36R



オオルリシジミ; Large Shijimi Blue

雨の中、オオルリシジミの保護地を訪れた。ここには池の周りに食草のクララが植えられ、オオルリシジミが繁殖管理されている。

d0090322_663318.jpg
クララ葉上のオオルリシジミ (5月24日、長野県)

.
Large Shijimi Blue
Olympus E-3, ZD8mm, EC-14、FL36R

d0090322_664866.jpg
オオルリシジミ (5月24日、長野県)

.
Large Shijimi Blue
Olympus E-3, ZD8mm, EC-14、FL36R


**************************************************

§ Afterword §

あいにくの天気であったが、それなりに面白い場面に出会う事ができた。

本日、ご案内いただいた白馬ギフのルーツは、とても気持ちの良い場所なので、来年はぜひとも天気が良いときに再訪して「お山のギフチョウ」を撮影してみたいと思う----楽しみはあわてる事はないのだらか。

悪天候の中でご案内いただいたkmkurobeさんには、場所の選定、撮影などに色々と気を使っていただいたと思います。また、ダンダラさんご夫妻とは、今回もご一緒できて楽しかったです。感謝いたします。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2009-05-29 06:09 | Comments(2)

20090523 近くの散歩道:美しいクロヒカゲ青メスなど (山梨県)

Nature Diary #0254
Date: May 23rd (Saturday), 2009
Place: Kofu, Yamanashi Pref.
Weather: Fine



<新型インフルエンザ>
毎日、新型インフルエンザの話題でもちきりだ。今までの事実から、今回のインフルエンザに罹ることはそれほど怖いとは思わないが、昨今のマスコミ報道の過熱ぶりをみると、罹患した時に大騒ぎされることの方がよっぽど怖そうだ

虫林は6月初めに海外渡航(学会に出席)を予定していたが、今回の新型(?)インフルエンザの発生で出席を取りやめた------仕方がない。



§ Diary §

サクラの開花を気にしていたのはついこの間だった気がするが、そろそろゼフも出現してくる季節になってしまった。ウーム、何となく慌ただしい。子供の頃の季節の移りはもっとゆっくりとしていたように思うが、近頃はとても速く過ぎていくように感じる。

もっとゆっくりと季節を味わってみたいものだ。


オナガアゲハ; Long Tail Spangle

散歩道の水場で、オナガアゲハが給水していた。そういえば、今年はまだオナガアゲハを撮影していなかった。何度かその姿は見ていたが、撮影するチャンスが無かったのだ。

春型の新鮮な♂はとても綺麗だ。

d0090322_18442166.jpg
オナガアゲハの吸水 (5月23日、甲府市)

.
Long Tail Spangle
Olympus E-3, ZD8mm, EC-14

d0090322_18502223.jpg
オナガアゲハ (5月23日、甲府市)

.
Long Tail Spangle
Olympus E-3, ZD70-300mm, FL36R



サトキマダラヒカゲ; Goschkevitshi’s Labyrinth

クヌギ林を覗いてみると、キマダラヒカゲが樹液に来ていた。

先週撮影したものは紋の並びが中途半端で、サトかヤマなのかの鑑別が問題になっていた。そこで、もう一度同じ場所でキマダラヒカゲを撮影してみた。今回のものはサトの特徴(後翅の3つの紋が綺麗に並ぶ)がよりしっかりしているみたいだ----やっぱり、先週のものもサトかな(ヤマモドキサトキマダラヒカゲ)。

どうやらここのクヌギの樹液に吸蜜にくるものはサトらしい。

d0090322_18503656.jpg
サトキマダラヒカゲ (5月23日、甲府市)

.
Goschkevitshi’s Labyrinth
Olympus E-3, ZD8mm, EC-14, FL36R

d0090322_18511391.jpg
サトキマダラヒカゲ (5月23日、甲府市)

.
Goschkevitshi’s Labyrinth
Olympus E-3, ZD70-300mm, FL36R



クロヒカゲ; Diana Treebrown

クロヒカゲが足もとから飛び立って、少し先の倒木の上に静止した。いつもは見かけてもあまり撮影しない蝶であるが、今回は何気なくカメラを向けた。

ファインダーを覗いてピントを合わせてみて息を飲んだ。というのも、翅裏の蛇の目紋を取り囲む青紋の発達がすばらしく鮮やかだったのだ。

このクロヒカゲの紋が異常発達なのか、それとも虫林が今まで気づいていなかっただけなのかよくわからないので、図鑑やネットで調べてみた。あまり、それについての記載も見つからず、写真だけから判断すると、クロヒカゲのメスには青紋が出るようだ。

どちらにしても、このクロヒカゲの美しさには驚いた。

d0090322_18512990.jpg
青紋が発達したクロヒカゲ♀ (5月23日、甲府市)

.
Diana Treebrown
Olympus E-3, ZD8mm, EC-14, FL36R

d0090322_1852671.jpg
青紋が発達したクロヒケゲ♀ (5月23日、甲府市)

.
Diana Treebrown
Olympus E-3, ZD70-300, FL36R

d0090322_18522058.jpg
青紋が発達したクロヒケゲ♀ (5月23日、甲府市)

.
Flowers of cornel
Olympus E-3, ZD70-300, FL36R



アカシジミ; Indian Fritillary

キマダラヒカゲを撮影していたら、足もとからオレンジ色のシジミが飛び出した。しばらく飛んだのち草に静止したので、慌てて近寄って一枚撮影したが、その後、すぐに飛び立ってしまい樹上高くに消えた。

ウーム、ゼフシーズン到来だ。

d0090322_18523548.jpg
アカシジミ (5月23日、甲府市)

.
Flowers of cornel
Olympus E-3, ZD70-300mm



ヒゲナガオトシブミ; Paratrachelophorus longicornis

虫林はヒゲナガオトシブミのユニークな姿がとても面白いと思う。でも、この首の長さは何の役にたつのだろう。

前回(2週間前)はかなり敏感で、ゆっくりと撮影できなかった。今回はあまり逃げる様子もなくてのんびりとしている。同じ種類の虫でも状況によってその性質はかなり違うものだ。

d0090322_18524984.jpg
ヒゲナガオトシブミ (5月23日、甲府市)

.
Flowers of cornel
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14, FL36R



マダラアシゾウムシ; Ectatorhinus adamsii

やや大型のゾウムシを見つけた------マダラアシゾウムシだ。

Gyoromeで拡大して見ると、足や体のコブが明瞭になりとても迫力がでた。虫の目レンズは、ただ単に拡大するばかりではなくて昆虫の表情を写しとるレンズだ。

d0090322_1853352.jpg
マダラアシゾウムシ (5月23日、甲府市)

.
Ectatorhinus adamsii
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14, gyorome、内蔵ストロボ

d0090322_18531845.jpg
マダラアシゾウムシ (5月23日、甲府市)

.
Ectatorhinus adamsii
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14, gyorome、内蔵ストロボ



トビイロカミキリ; Allotraeus apherioninus

d0090322_18533533.jpg
トビイロカミキリ (5月23日、甲府市)

.
Allotraeus apherioninus
Olympus E-3, ZD8mm, EC-14, FL36R



ヘリグロベニカミキリ; Purpuricenus spectabilis

d0090322_18534965.jpg
ヘリグロベニカミキリ (5月23日、甲府市)

.
Purpuricenus spectabilis
Olympus E-3, ZD70-300mm、トリミング


**************************************************

§ Afterword §

非常に熱い一日だったが、近場のポイントをいくつか散歩できた。

今回、アカシジミを初見できたので、虫林のゼフシーズンはインになった。これから、ウラナミアカ、オオミドリ、クロミドリ、メスアカ、アイノとゼフシークエンスが始まった。

今回、一番驚いたのはクロヒカゲの青い紋で、ストロボの効果があるとはいえ、非常に鮮やかだで新しい魅力を発見したようで嬉しい。日本のジャノメも捨てたものではない。これから、さらに興味をもってクロヒカゲのメスを調べて行きたいと思う。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2009-05-24 18:55 | Comments(32)

20090516 渓流沿いの散歩道 (山梨県)

Nature Diary #0253
Date: May 16th (Saturday), 2009
Place: Kofu, Yamanashi Pref.
Weather: Cloud



§ Diary §

今日(土曜日)は曇っている上に気温も低い。でも午前中は何とか雨が降らずにすみそうなので、2週間前に見つけた「渓流沿いの散歩道」をゆっくりと歩いてみることにした。


曇り空の下とはいえ、瀬音を聞きながら新緑の中を歩くのはすこぶる気持ちが良い。ウグイスやキビタキの声が谷に響き、路傍にはウツギ、ミツバウツギ、コゴメウツギなどの低木の花とともに、背が高いミズキの花もちょうど満開だ。

ミズキの花はハナカミキリ類の重要なポイントだ。昔、カミキリ屋だった虫林は、今でもミズキの花を見るとワクワク、ドキドキして見上げてしまうのだ。

d0090322_22182353.jpg
ミズキの花 (5月16日、甲府市)

.
Flowers of cornel
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14



ツマグロヒョウモン; Indian Fritillary

車を駐車スペースに止めて歩きだしてすぐに、褐色のチョウが飛び出して少し前の草に静止した。そっと近寄ってみるとツマグロヒョウモンのメスだった。

ツマグロヒョウモンは、山梨県(もともと分布しない)でもこの数年の間に急速に分布を拡大して、今やcommon resident になってしまった。ともかく、このチョウの驚くべき分布拡大能力にはただただ感心するとともに少し恐怖さえ覚える。

南方系のこのチョウの存在にはまだ少し違和感が残るが、ここで羽化したであろう新鮮なメスの翅表の美しさに虫林は目を見張ってしまった。

d0090322_22192184.jpg
ツマグロヒョウモン♀の開翅 (5月16日、甲府市)

.
A female of Indian Fritillary resting on the grass with the wings opened
Olympus E-3, ZD8mm + EC-14


最近、オリンパスのレンズ(ZD70-300mm)を新規購入した。

このレンズは安価な上に、フォーサーズでは実質倍率が140-600mmという超望遠になる。写真家の海野和夫氏による以前レポートでもその実力はなかなか高そうだ。

虫林は「非力な上に目が悪い」ときているので、こんな超望遠を手撮りで使用できるかどうか自信が無い(手ぶれが怖い)。またこのレンズは最大拡大倍率が0.5倍なので、小さな昆虫の撮影には少し不満が残ってしまうかもしれない。でも、レンズが小型で軽いのは、虫林には他のデメリットを差し引いても嬉しい。

下の写真は、150mm(実質300mm相当)で手撮り撮影したものだが、そこそこシャープに写っていると思う。このレンズは倍率を欲張らなければ実用可能であろうと思った。

d0090322_22194161.jpg
ツマグロヒョウモン♀ (5月16日、甲府市)

.
A female of Indian Fritillary resting with the wings closed.
Olympus E-3, ZD70-300mm



ヤマキマダラヒカゲ; Japanese Labyrinth

林道の入り口にはクヌギ木が数本あったので、クロミドリシジミの終齢幼虫を探してみた。しかし、時期的に遅いのか、虫林の探し方が悪いのか、理由は定かではないが、結局クロミの幼虫は見つけることは出来なかった(虫林は幼虫探しが苦手だ)。今年もクロミの幼虫撮影は宿題になってしまった。

コナラの樹液に茶色の蝶が飛来した。今年発生したキマダラヒカゲだ。

キマダラヒカゲにはヤマとサトがあるが、両者は良く似ている。よくぞこんな紛らわしい種を分けたものである。裏面の紋をみてもなかなか区別が難しいが、この個体は裏面の3つの紋が少しずれているので、ヤマキマダラヒカゲの方だろう------と思う-------かも知れない-----うーむ、難しい。

d0090322_22195885.jpg
ヤマキマダラヒカゲ (5月16日、甲府市)

.
Japanese Labyrinth
Olympus E-3, ZD70-300mm


キマダラヒカゲを見ていたら、大きな羽音を響かせてオオスズメバチがやってきた。慣れてはいるもののやはりオオスズメバチには緊張してしまう。

樹液の傍に止まって、ゆっくりと樹液を吸っているキマダラヒカゲに近づいた。そしてこの後、キマダラヒカゲはオオスズメバチに追い払われた。力関係は明白かつ絶対的だ。

d0090322_22201495.jpg
ヤマキマダラヒカゲとオオスズメバチ (5月16日、甲府市)

.
Japanese Labyrinth
Olympus E-3, ZD70-300mm


アカマダラコガネ; Poecilophilides rusticola

コナラの樹液にアカマダラコガネも訪れていた。
このコガネムシは全国的にみるとかなり局所的な分布を示す種らしいが、市内のクヌギ林では比較的見ることができる。アカマダラは越冬した個体が春先に出現し、新成虫は晩夏に発生するので、その発生時期からするとなかなか見難い種ともいえる。

この時期に見られる個体は越冬後のものだ。

d0090322_22202925.jpg
コナラの樹液に来たアカマダラコガネ (5月16日、甲府市)

.
A gold beetle, Poecilophilides rusticola, feeding the tree juice.
Olympus E-3, ZD50mm + EC-14


樹液を出す割れ目に頭を突っ込んでいたので、体を引っ張り出して樹幹に置いてみた。初めは死んだ振りをしていたが、しばらくすると歩きだしたので、虫の目レンズで撮影して見た。

d0090322_22204318.jpg
アカマダラコガネ (5月16日、甲府市)

.
Poecilophilides rusticola
Olympus E-3, ZD50mm + EC-14 + Gyorome, Flash on



イチモンジカメノコハムシ; Thlaspida biramosa

ジンガサハムシやカメノコハムシは、透明なヘルメットのようなユニークな形なのでいつも撮影してしまう。触角が出ていないとどちらが頭側かにわかにわかり辛い。

この散歩道の脇には、イチモンジカメノコハムシの食樹である、ムラサキシキブやヤブムラサキがとても多くて、この時期にはこれらの低木の葉の上にこのユニークな形の虫がとても多い(多分、今が最盛期なのだろう)。

d0090322_22205830.jpg
ムラサキシキブ葉上のイチモンジカメノコハムシ (5月16日、甲府市)

.
Thlaspida biramosa
Olympus E-3, ZD50mm + EC-14, Flash on

d0090322_22211433.jpg
ヤブムラサキ葉上のイチモンジカメノコハムシ (5月16日、甲府市)

.
Thlaspida biramosa
Olympus E-3, ZD50mm + EC-14, Flash on


この虫の頭部は、透明なヘルメットの下にあるので、なかなか認識しにくい。そこで、カメノコハムシが小枝に乗った時に下方からこの虫の頭部を撮影して見た。

ヘルメットの下から覗くようなこの虫の頭部が見える------全く変な甲虫だ。

d0090322_22213121.jpg
イチモンジカメノコハムシ (5月16日、甲府市)

.
Thlaspida biramosa
Olympus E-3, ZD50mm + EC-14, Flash on



その他; Miscellaneous

d0090322_22214759.jpg
ルリハムシ (5月16日、甲府市)

.
Cyanoptila
Olympus E-3, ZD50mm + EC-14

d0090322_2222462.jpg
フタオビノミハナカミキリ (5月16日、甲府市)

.
Pidonia puziloi
Olympus E-3, ZD50mm + EC-14, Gyorome, ストロボ

d0090322_22222044.jpg
ウスモンオトシブミ (5月16日、甲府市)

.
Apoderus balteatus
Olympus E-3, ZD50mm + EC-14


**************************************************

§ Afterword §

日曜日は所用で家内と東京に行かなければならず、週末の散歩は土曜日の午前中だけになってしまった。天気が悪くてチョウの撮影は難しかったが、ウィークエンドナチュラリストにはいたし方無い。

この散歩道は甲府市内から近い割にとても静かでのんびりとできるし、樹種も豊富で、もう少しすればそれなりのものが観察できるであろう。

次回は天気の良い時に訪れてみたいものである。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2009-05-17 22:26 | Comments(24)

20090509 木曾のチャマダラセセリ (長野県)

Nature Diary #0252
Date: May 9th (Saturday), 2009
Place: Kiso, Nagano Pref.
Weather: Fine



§ Diary §

この週末は天気が良さそうなので、木曾にチャマ(チャマダラセセリ春型)を見に行くことにした。

途中の峠から見える「御嶽山」の眺望は何度見ても感激してしまう。御嶽は3000mを超す独立峰で、日本百名山の著者である深田久弥をして「普通御嶽は日本アルプスに入れられているが、この山は別格である-----」と言わしめている名山だ。

たしかに、これだけのボリュームのある(標高3000mを越す)独立峰は富士山以外には無いだろう。この山をよく見ると噴火により上半分が消失したようにもみえる。もしかすると、本来は富士山よりもはるかに高い(6000m級)エベレスト並みの標高だったのでは?

d0090322_22271721.jpg
御嶽山 (5月9日、長野県)

.
Mt. Ontake, 3067m in altitude, is a symbol of Kiso district.
Olympus E-3, ZD16-60mm,



オオルリ; Cyanoptila

数年前に発見したチャマのマイポイントに到着後、先ずは腹ごしらえと大きな石に腰をおろして朝食を摂っていると、目の前の木の枝に青色に輝く美しいオオルリのオスが囀り始めた。

オオルリは夏鳥で、東南アジアから遠路渡ってやっとここに到着したばかりだろう。長旅で疲れているだろうに、元気よくさえずっている姿をみているとこちらも元気になるようだ--------甲府からここまでを遠いといっている軟弱な自分が恥ずかしいと思う。

日本三鳴鳥(オオルリ、ウグイス、コマドリ)に選ばれている美しい囀りをしばらく楽しんだ。

オオルリの声に聞き入る木曽の初夏(虫林)

d0090322_2227349.jpg
オオルリ (5月9日、木曾郡)

.
A male of Cyanoptila warbling on the branch.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro



チャマダラセセリ; Maculatus Skipper

チャマは綺麗というよりも可愛い蝶である。夜空に星を散らしたような翅表も良いがチャマダラの名前のもとになっている翅裏の模様も面白い。


散策しながらチャマの出現を待っていたが、チャマさまは一向に姿を見せてくれない。

気の短い虫林はそろそろ別な場所に移動しようかと思っていると愛知のSeさんが現れた。Seさんとは一週間ほど前に白馬村でお会いして以来である。そこで、Seさんの知る別のチャマポイントに移動することにした。

マイポイントからさほど遠くないその場所ではすでに先行者がいた。
良く見ると先行者の一人はkenkenさんだ----嬉しい。さらに東京からこられた Shi さんとも初めてお会いした。


<交尾>
皆で探索するが、このポイントでもチャマはなかなか顔を見せてくれない。

でも、kenkenさんが何と交尾しているチャマを見つけてくれたではないか。チャマの交尾はもちろん初めてなので、感謝しながら撮影した。

d0090322_22275183.jpg
交尾するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
Wide-angle view of a mating couple of Maculatus Skipper.
Olympus E-3, ZD8mm、EC-14, 外部ストロボFL-36R


交尾しているカップルを見ると、オス(下)はかなり古くなって色も褪せているが、メス(上)は羽化間もないピカピカの個体だ。これだけ個体数が少ないのによくぞ出会えたものだと感心してしまう。男女の出会いとは不思議なものである----関係ないか。

d0090322_2228418.jpg
交尾するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
Highpower view of a mating couple of Maculatus Skipper. Please note the difference in color between them.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, 外部ストロボFL-36R



<静止>
地面の草の葉に静止したチャマを横から撮影した。チャマの開翅写真は今まで何回も撮影したことがあるが、翅を完全に閉じた状態の写真は初めてだ。このチョウはミヤマセセリと同様に静止する時は翅を開く性質があるので、翅裏写真はむしろ貴重かも知れないね。

d0090322_22281863.jpg
静止するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
A Maculatus Skipper resting on the grass leaf with the wings closed
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, 外部ストロボFL-36R



<吸蜜>
チャマの吸蜜時間はほぼ決まっているようで、午前10時から11時30分くらいの間だろう。生来こらえ性の無い虫林はチャマの撮影ではいつもお昼ごろには帰ってしまっていたが、kenkenさんやShiさんはアフタヌーンティタイム(午後は2時30分から3時30分)があることを教えてくれた。

チャマは蝶道のようなものがあるらしく、特定の場所に数回にわたって訪れた。

d0090322_22283116.jpg
キンポウゲで吸蜜するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
A Maculatus Skipper feeding on the flower of Persian buttercup.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro

d0090322_22284543.jpg
キジムシロで吸蜜するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
A Maculatus Skipper feeding on the flower of cinqfoil
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro


アフタヌーンティタイム(午後3時過ぎ)で吸蜜に訪れたチャマを撮影できた。
午後の吸蜜の方が、たしかに吸蜜時間が午前中に比べて長くて撮影しやすいようだ。

d0090322_222858100.jpg
キジムシロで吸蜜するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
A Maculatus Skipper feeding on the flower of cinqfoil
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro



ヤマキチョウ; Brimstone

ヤマキチョウは今年の課題の一つだ。

ここでは数頭のヤマキチョウがすばらしいスピードで(まるでツマベニチョウのように)飛びまわっていたが、一度として静止しなかった。そこで、少しだけ飛翔写真を撮影してみた。

どうして越冬明けでもヤマキチョウは綺麗なのだろう-----不思議だ。

d0090322_22292724.jpg
飛翔するヤマキチョウ (5月9日、木曾郡)

.
A flying Brimstone, male
Olympus E-3, ZD12-60mm、トリミング

d0090322_22294493.jpg
モンキチョウを追飛するヤマキチョウ (5月9日、木曾郡)

.
A flying Brimstone, male
Olympus E-3, ZD12-60mm、トリミング


**************************************************


§ Afterword §

今週末はとにかく暑かった。日曜日は甲府で30℃を越えてしまったようである(日曜日は休養)。

現在の木曾のチャマは少ない。特に今回は天候(暑すぎる)のためか、発生のピークがすでに過ぎてしまったのか、個体数がもともとすくないためなのだろうか(多分これが可能性が高いと思う)、なかなか見ることができなかった。そんな厳しい状況での交尾写真撮影はとても嬉しかった。そもそも、虫林一人ではチャマにお目にかかれたかどうかも怪しいものだと思う。

暑い中での長時間の探索にはまいってしまったが、kenkenさんをはじめ、Seさん、Shiさんのお陰で楽しい一日でした。皆さんに感謝します。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2009-05-10 22:33 | Comments(36)

20090504 フジの花咲く散歩道;トラフシジミ開翅など (山梨県)

Nature Diary #0251
Date: May 4th (Monday), 2009
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather: overcast



連休の中日でやっとフリーになったと思ったら、後半は天気が悪そう。でも、晴れてるだけが自然ではなく、曇っていても、雨が降っても、槍が降っても(?)自然は自然。

とにかくフィールドに出ないと体に良くないので(常々、フィールド散歩はお薬のようなものと周囲に言っている)、NHKの連ドラ「つばさ」をみながら家内と食事をした後、ほとんど目的の種など設定せずに何となく出かけることにした。


§ Diary §

連休を楽しむ観光客で賑わう「昇仙峡」を避けて車を走らせると、メインロードから分かれて川に沿って緩やかに上る小径を見つけた。そこは赤松混じりの広葉樹の林に囲まれ、瀬音を聞きながらのんびりと散歩するにはとても良さそうに見えた。

薄曇りの淡い光の中でゆっくりと歩いていると、突然、日が差して暑くなった。大きな石に腰をおろしてペットボトルのお茶を一口飲みながら見上げると、5月の眩しい新緑の中に薄紫の「藤の花」が輝いていた。

d0090322_8483640.jpg
藤の花 (5月4日、甲府市)

.
Brilliant Faint purple of Wisteria in the fresh green
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14



カラスアゲハ; Bianor Peacock

歩いていると、時々黒いアゲハ(カラスアゲハかミヤマカラスアゲハ、オナガアゲハ)が飛んでいく。渓流に沿った道はアゲハたちの「蝶道」になっているようだ。

一頭の黒いアゲハが湿った地面で吸水を始めた。

しばらく観察していると、腹部の先から放水しているのが目ではっきり分かる。いっぺんにかなりの量の水を飛ばすようだ。何とか近づいて放水の様子を撮影したかったが、上から数枚撮影したところで飛び立たれてしまった-----ウーム、残念。

d0090322_8503333.jpg
カラスアゲハ♂の吸水 (5月4日、甲府市)

.
A Bianor Peacock feeding minerals on the wet ground.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro



トラフシジミ; Japanese Flash

トラフシジミはブルーの光沢を示す美しい翅を有するが、めったに翅を開かない。

目で追っていたコツバメが近くの地面に静止したので、近づいて撮影しようとした時にギョッとした。というのも、静止したコツバメの近くで偶然、トラフシジミが全開翅していたからだ(残念なことには、翅の一部が草で隠れている)。

d0090322_850499.jpg
トラフシジミの開翅 (5月4日、甲府市)

.
A Japanese Flash resting on the grass with the wings opened
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14


構造色による翅の輝きというものは見る角度によって変化する。トラフシジミの翅表のブルーの輝きも構造色なのだろうと思う。

そこで、少し回り込んでさらに輝く方向を見つけたいと思い、少しずつ動きながら撮影していくと、案の定、頭の前方に行くにしたがい青い輝きが増してきた。

翅が半分隠れてしまったが、青い輝きは魅力的。

d0090322_85146.jpg
トラフシジミの開翅 (5月4日、甲府市)

.
A Japanese Flash resting on the grass with the wings opened
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14



ミヤマセセリ♀; Spring flat

ミヤマセセリのメスが飛来して地面に静止した。

今年はこのセセリの撮影に集中しなければならないのだ。今までミヤマセセリの♂の翅裏は撮影できたが、メスの翅裏は未だ良いものがない。

ストロボを用いて撮影して見たが、枯れ草が翅に少しかかってしまった。

d0090322_8511986.jpg
ミヤマセセリ♀の翅裏 (5月4日、甲府市)

.
A Spring Flat resting on the ground with the wings closed.
Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, ストロボ



セスジヒメハナカミキリ; Pidonia amentata

ピドニア(ヒメハナカミキリの仲間)は地域変異が多く、マニアックなカミキリムシの1群だ。ナシの花を覗いたら、セスジヒメハナカミキリが訪れていた。

ピドニアの仲間は一般的に、晴れた日よりも曇りの日の方が活動が活発だ。

d0090322_8513634.jpg
セスジヒメハナカミキリ (5月4日、甲府市)

.
A long horn beetle nactaring on the pear flower.
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14, Gyorome 8, ストロボ



ヒゲナガオトシブミ; Paratrachelophorus longicornis

実はこの散歩道で、もっとも期待していたのはヒゲナガオトシブミの♂である。僕は毎年この時期になるとユニークな形態のヒゲナガオトシブミを見るのが好きだ。

名前のようにヒゲナガオトシブミの触角は他種に比較して長い。しかし、観察した時に最も目につくのは、キリンのように長い「首」の方だ------クビナガオトシブミならしっくりくるのにと見る度に思う。

d0090322_10185237.jpg
ヒゲナガオトシブミ (5月4日、甲府市)

.
An elephant beetle, Paratrachelophorus longicornis, resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro

d0090322_8531624.jpg
ヒゲナガオトシブミ (5月4日、甲府市)

.
An elephant beetle, Paratrachelophorus longicornis, resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro


ヒゲナガオトシブミのメスがクモの巣に捕まってしまった。

d0090322_8533051.jpg
ヒゲナガオトシブミ (5月4日、甲府市)

.
An elephant beetle, Paratrachelophorus longicornis, resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro



ドロハマキチョッキリ; Byctiscus puberulus

美しいドロハマキチョッキリを葉上で見つけた。

このチョッキリは肩部に赤が入るものがあるが(関西に多いようだ)、この個体はいわゆるトウキョウチョッキリと呼ばれるシンプルな美しさを思っている。

d0090322_8534730.jpg
ドロハマキチョッキリ (5月4日、甲府市)

.
An elephant beetle, Byctiscus puberulus, resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro

d0090322_854186.jpg
ドロハマキチョッキリ (5月4日、甲府市)

.
An elephant beetle, Byctiscus puberulus, resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro



キクビアオハムシ; Agelasa nigriceps

d0090322_8541683.jpg
キクビアオハムシ (5月4日、甲府市)

.
A leaf beetle, Agelasa nigriceps, resting on the leaf.
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14, Gyorome 8, 内部ストロボ



アリクモ; Ant Spider

これがクモであることが分かる人は何人いるだろうか?
どこからみても、アリにしか見えないが、行動を少し観察すると明らかにクモである。

d0090322_8543296.jpg
アリクモ (5月4日、甲府市)

.
Ant spider.
Olympus E-3, ZD50mm, EC-14, Gyorome 8, 内部ストロボ


**************************************************

§ Afterword §

ある特定の種を目的とした撮影行も面白いが、種を設定せずに(それでも希望の種はある程度は設定するが)良さそうな環境の場所を見つけて散策してみるのも良いものだ-------虫林の本来の散歩スタイル。

今回の散歩道は渓流にそった小径で、とにかく気持ちがよかった。道の脇にはイボタの花やコゴメウツギの花などが多く、もうすぐオオカメノキも花をつけそうだ。イボタの木が多いので、もうすぐウラゴマダラシジミなども期待できそうだ。

良い散歩道を見つけた。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2009-05-05 08:55 | Comments(32)

20090429 白馬のギフチョウ散歩 (長野県)

Nature Diary #0250
Date: April 29th (Wednesday), 2009
Place: Hakuba-mura, Nagano Pref.
Weather: Fine




§ Diary §

本日は水曜日であるが、国民の休日「昭和の日」

そこで、休日の高速料金1000円の特典を生かして、信州の白馬村に今年2回目のギフチョウ遠征を行うことにした----------白馬村のギフチョウには、イエローバンドと呼ばれる美しい異常型が出現する。


白馬村には早朝に到着したが、空には雲ひとつ無く、朝日に照らし出された白馬連山は、澄んだ空気の中でくっきりと聳えている。ウーム、本日は良い天気になりそうだ。

d0090322_654993.jpg
朝の白馬連峰と鯉のぼり (4月26日、甲府市)

.
Mt. Shirouma and carp pennants in the morning
Olympus E-3, ZD12-60mm



ギフチョウ; Luehdorfia

早朝、kmkurobeさんと待ち合わせて、昨年良い思いをしたバンドポイントに向かった。

到着すると間もなく、見覚えのある車が停車して中からbanyanさんとヘムレンさんが現れた。聞くところによると、theclaさんやkenkenさん、Sさんなども白馬村の別な場所を訪れているとのことだ。

気温の上昇とともに、ポツりポツリとギフチョウが飛来してくるようになった。

d0090322_66935.jpg
笹に静止するギフチョウ♂ (4月29日、白馬村)

.
A male of fLuehdorfia resting on the bamboo grass.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro


ギフチョウが現れる度に期待を持ってバンドを確認するのだが、どういうわけか全て通常型だった。昨年はこの場所でかなりの率でバンドを見ることができたので不思議だ。

でも、飛来したギフチョウたちはおおむね新鮮で美しい。

d0090322_662683.jpg
日光浴するギフチョウ♂ (4月29日、白馬村)

.
A male of Luehdorfia having the imcomplete findings of “Yellow-band” basking on the ground with the wings opened.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro


綺麗なカタクリの群落を縫うように飛ぶギフチョウを、150mm(フォーサーズでは実質300mm)の望遠マクロレンズのままで撮影した。飛翔写真は広角レンズで撮影するのが定石だが、虫林は時々望遠レンズで撮影する(レンズ交換が面倒くさいだけ)。

d0090322_664338.jpg
飛翔するギフチョウ (4月29日、白馬村)

.
A flying Luehdorfia
Olympus E-3, ZD150mm Macro

d0090322_665860.jpg
静止するギフチョウ♂ (4月29日、白馬村)

.
A male of Luehdorfia resting on the log
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro



<カタクリでの吸蜜>

途中からtheclaさんも合流し、カタクリ群落の前でのんびりとギフチョウの飛来を待った。

ギフチョウたちは次々に訪れ、カタクリの花で吸蜜してくれたが、花にぶら下がるように吸蜜するギフチョウたちは見ていてとても絵になるし、可愛いものだ。

「梅にウグイス」「柳にツバメ」そして「カタクリにギフチョウ」なのだ。

d0090322_671460.jpg
カタクリの花で吸蜜するギフチョウ♂ (4月29日、白馬村)

.
Wide angle view of a male of Luehdorfia feeding nector from the flower of dogtooth violet.
Olympus E-3, ZD8mm Fisheye + EC-14


カタクリの花の美しい期間は意外に短い。

それゆえ、条件の良いカタクリの花での吸蜜写真は簡単なようでいてなかなか難しいものだ。下の写真はカタクリの花とギフチョウの双方が新鮮で美しい。

背景のカタクリがボケるように絞りを少し開け気味にして撮影した。

d0090322_673174.jpg
カタクリの花で吸蜜するギフチョウ (4月29日、白馬村)

.
A Luehdorfia feeding nector from the flower of dogtooth violet.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro

d0090322_675025.jpg
カタクリの花で吸蜜するギフチョウ (4月29日、白馬村)

.
A Luehdorfia feeding nector from the flower of dogtooth violet.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro

d0090322_68613.jpg
カタクリの花で吸蜜するギフチョウ (4月29日、白馬村)

.
A Luehdorfia feeding nector from the flower of dogtooth violet.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro



<イエローバンドのギフチョウ>

ギフチョウの個体数はかなり多いもののバンドが現れないので、午後になって、kenkenさんたちがイエローバンドを見つけた場所に移動することにした。

現地に到着してモタモタしていたら他の人を見失い、一人で林の中を歩いていると、突然、携帯電話が鳴って「今、皆でバンドの撮影をしていますよ~」という連絡を受けた。そこで、メタボダッシュで(転びながら)駆けつけてみると、まぎれもないバンドギフを皆で取り囲んで撮影していた----------早速、虫林もご相伴にあずかったのは言うまでも無い。

皆で集まってイエローマジックオーケストラ(YMO)ならぬイエローバンドオーケストラ(YBO)だ。バンドギフはとても良いモデルで、スミレサイシンやカタクリで吸蜜してくれた。

d0090322_682450.jpg
地面で休むイエローバンドのギフチョウ (4月29日、白馬村)

.
A Luehdorfia, so called “yellow-band”, having yellow rim at the periphery of the wings resting on the ground.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro


**************************************************

§ Afterword §

このところ晴れているが、気温が低いので心配したが、白馬のギフチョウたちは思いのほか多くの個体が飛来してくれた。何しろギフチョウは、天気の良い日にしか出現しない気難しい女神なのだ。

白馬のギフチョウはまだ発生初期らしく、ほとんどが新鮮な♂だった。これから♀が出現してくれば色々な生態写真が撮影できるだろう。

今回もkmkurobeさんにお世話になった。現地では、theclaさん、banyanさん、ヘムレンさんとも合流した。また、kenkenさんともしばらくぶりでお会いし、さらにSさんとは初めてお話しすることができた。

白馬のギフチョウ散歩は、とても楽しい一日になりました。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2009-05-01 06:11 | Comments(20)