NATURE DIARY

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20100130 凍てつく夜に虫屋が見る夢は (5);テンジクアゲハ

Nature Diary #0304



§ Diary §

凍てつく夜に虫屋が見る夢は--------暑かった南インドの日々。


昨年の8月、虫屋は南インドの西ガッツ山地にいた。
一日だけの撮影日-----夕方の飛行機で日本に帰国予定。


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西ガッツ山地

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Western Ghats



この時期のインドはまだ雨季。


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Rainy season



虫屋は暑さのために軽い脱水症状(めまい、立ちくらみ)を自覚した。
そういえば、昨日から何も食べていない。

多分、 旅行者下痢症(traveler’s diarrhea) だと思うが、昨夜はひどい下痢と吐き気に見舞われた。学会のバンケットで出たカレーが怪しい。場所がインドだけに、感染症(コレラや赤痢など)も頭をかすめたが--------何とか朝には症状は回復したのでほっとした。

とにかく、日陰に移動してミネラルウォーターをゆっくりと飲んだ。すると突然、目の前の花(ランタナ)に青白い大きな紋をはためかせて巨大なアゲハが訪れた。

もちろん、虫屋は自分の体調などすっかり忘れて走り寄り、ただただファインダーの中に踊るアゲハチョウの姿をカメラに収めた------南インドまで来たかいがあった。


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テンジクアゲハ♂

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Blue Mormon



帰宅してから調べてみると、このアゲハは テンジクアゲハ Blue Mormon というらしい。
テンジクとは天竺、すなわちインドの旧名で、西遊記のゴール。

インドの旧名を名にもつアゲハ------誰が名づけたか知らないがなかなかセンスが良い。


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テンジクアゲハ♂

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Blue Mormon



海野和男氏の本「世界珍蝶図鑑 –熱帯雨林編-」 によれば、テンジクアゲハはインド南部とスリランカに特産するという。どうやら、ナガサキアゲハの代置種らしく、テンジクアゲハの産する地域にはナガサキアゲハを見ることはない。

大きさはナガサキアゲハよりもひとまわりも大きい。
ナガサキアゲハでは、♂は黒くて後翅に少し青い鱗粉をもつ程度だが、テンジクアゲハのオスは、青白い紋が発達してとても美しい。

南インドの森の精。


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テンジクアゲハ♂

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Blue Mormon




凍てつく夜に虫屋が見る夢は----------。
またいつか南インドを訪れたい。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-01-30 18:49 | Comments(12)

20100128 凍てつく夜に虫屋が見る夢は (4);南インド

Nature Diary #0303



§ Diary §

凍てつく夜に虫屋が見る夢は--------暑かった南インドの日々。


昨年の8月、虫屋はインド南部ケララ州の コーチンCochin という町にいた。
日本から来た虫屋はここでは全くの異邦人。


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Landscape of Cochin

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ホテルから出るとそこには人、ヒト、ひと----
どこの街角にもどこの道端にも人々の生活がにじんでいる。

とにかくここは人口11億人の国。


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Landscape of Cochin

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南インドではバナナが豊産。
いたるところでバナナの山を見た。


ところで、バナナは木ではなく草、その実は果物ではなく野菜
では、木と草の違いってなんだろう?

そうだ、最近、バナナダイエットしている家内に聞いてみようかな。
----ウーム、無視されるに違いない。


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Banana truck

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Fuits shop

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ここでは象は働く家畜。
道路脇を歩く象の大きさに改めて驚いた。


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Elephant

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凍てつく夜に虫屋が見る夢は----------。
またいつか南インドを訪れたい。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-01-28 22:53 | Comments(4)

20100123 凍てつく夜に虫屋が見る夢は (3);Chalk-hill Blue

Nature Diary #0302



§ Diary §

凍てつく夜に虫屋が見る夢は----------。



人は場面や出来事を徐々に忘れていく。

ドイツの心理学者 ヘルマン・エビングハウス(Hermann Ebbinghaus)によれば、相互に関連をもたないものの記憶は、記憶した後20分後で42%1時間後で56%1日後で74%、そして1ヶ月後には79%も忘れてしまうらしい。ちなみに、虫林では1分後に99%くらい忘れる自信がある(オイオイ自慢してどうする)。とにかく、最近忘れっぽいのだ。


Doset の丘の上に建つ海に面した家------この記憶の中の家も、次第に輪郭がボケて、やがて忘却して行くのだろう。


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忘却: Doset の丘の家

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Forggeting memory: A House on the hill in Doset




昨年の7月、虫屋は英国のロンドンにいた。


夏休みの時期とあって、昼は観光客でごった返していた。
しかし、夜のロンドンには、どこか怪しげで、どこかミステリアスな雰囲気が漂っている。


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夜のロンドン (ビックベン)

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A night landscape of London (Clock Tower: Big Ben)



ロンドンでは、ミュージカル 「オペラ座の怪人」 を見た。

ところが、上演中なのにギリシャ人の若者たちの私語がとてもうるさかった。休憩時間になって、たまらず 家内 が注意すると、彼らは怪訝な顔をして見返してきた。

その様子を見ていた英国人の家族が、我々に加勢してくれた。
彼らの突然の応援には驚いたが同時に嬉しかった。

なるほど、ここは紳士の国だ。


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オペラ座の怪人のチケット

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Tickets of the Phantom of the Opera





南イングランドの Doset にある石灰岩の丘。
縦横にはしる public footpath を、風に吹かれながらゆっくりと歩いた。


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石灰岩の丘

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Chalk hill



英国訪問で最も撮影したかった蝶-----それは石灰岩の丘に棲む Chalk-hill Blue.

この蝶の翅表の青色はどう表現したらよいのだろうか?
乳青色(Milky blue)、銀青(Silvery blue), 薄青(Pale blue)など----ウーム、難しい。


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Chalk-hill Blue

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Chalk-hill Blue

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この丘の門番、 Gate keeper


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Gate Keeper

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凍てつく夜に虫屋の見る夢は-----。
もう一度、英国を訪れてみたい。




以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-01-23 16:14 | Comments(9)

20100117 凍てつく夜に虫屋が見る夢は(2) ;コンスタブルの蝶たち

Nature Diary #0301


§ Diary §

凍てつく夜に虫屋が見る夢は------。

昨年の7月、虫屋はイングランド Essex の田舎 デダム村 (Dedham) にいた。
そこは19世紀の風景画家 ジョン・コンスタブル John Constable が愛した場所。

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コンスタブルが描いた 「干草車」, ロンドンナショナルギャラリー所蔵

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The Hay-Wain was painted by John Constable (11 June 1776 - 31 March 1837) who was an English Romantic painter. Born in Suffolk, he is known principally for his landscape paintings of Dedham Vale.



コンスタブルが好んで描いた フラットフォード(Flatford) は、大きな空と雲、輝くような光、牧草地を貫くストウ川 (River Stour) に沿って並ぶ柳の古木--------200年前と同じかも。


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フラットフォードの風景 Dedham, Essex, England, GB

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A Landscape of Flatford

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フラットフォードの製粉所 Dedham, Essex, England, GB

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Flatford Mill



ここの牧草地には、Meadow Brown (牧草地の茶色) や Gate Keeper (門番) と呼ばれるヒカゲチョウ科のチョウが多く見られた。「牧草地の茶色」や「門番」たちは、夕暮れ間もない光の中で、飛翔したり吸蜜したりと活発に活動していた。

虫屋は public footpath から牧草地の中に分け入り、草原に遊ぶ彼らを撮影した。

200年前、コンスタブルもここでこのチョウたちを見たに違いない。
そうだ、彼らは コンスタブルのチョウたち なのだ。


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Meadow Brown Dedham, Essex, England, GB

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林望氏の著書のタイトル「イギリスがおいしい」は本当だ。
デダム村のレストランLe Talbooth

いつの間にかミシュランに認定されていたのには驚いた-------。

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Le Talbooth Dedham, Essex, England, GB

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凍てつく夜に虫屋の見る夢は、昨年訪れた英国の日々。
またいつか訪れてみたい------。




以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-01-17 16:32 | Comments(14)

20100115 凍てつく夜に虫屋が見る夢は (1);英国ケンブリッジ

Nature Diary #0300


今回はブログ更新300回目。


§ Diary §

"ついに大人となれば、幻影は消えて、やがて尋常の日の光の中に溶け込む"
(郭公の詩人ワーズワースの詩の一節より)

昨年の7月、虫屋は英国のケンブリッジにいた。


かつてケンブリッジで暮らした日々を思いながら街中を散歩した。
別にどこに行きたいわけでもなく、何かを見たいわけでもなかった。

ただ昔の情熱(幻影)を思い出したかっただけ------。


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数学橋

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Mathmatical Bridge



たしか キングス通り(King's parade) にあった小さなカメラ屋で、セコハンで安いハッセルブラッドを手に入れた。かなり古いものだったが、機械式シャッターのハッセルというだけで嬉しかった。休みの日には自転車で郊外に行き、ハッセルで風景写真を撮影したものだ。


大きな籠を付けた自転車----ウーム、懐かしい。


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自転車

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Bicycle


ケンブリッジの街角は今も変わらない。
いや、変わりようがないのかも知れない。


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Dog

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Human being

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リス

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Squirre



凍てつく夜に虫屋の見る夢は、昨年訪れた英国の日々。
また訪れてみたい------。




以上、 by 虫林花山





by tyu-rinkazan | 2010-01-15 18:48 | Comments(4)

20100110 真冬の散歩道;コナラ林のダッコちゃん

Nature Diary #0299
Date: January 10th (Sunday), 2010
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather:Fine



<New Year Concert>
「成人の日」の午前中、家内が見ている ウィーンフィルニューイヤーコンサート2010 の再放送を、横から聞くとはなしに聞いた。クラシック音楽に疎い虫林ではあるが、最後のアンコールで演奏される ラデツキー行進曲 はいつ聞いても元気になるな。

ところで、今年のコンサート指揮者の ジョルジュ・プレートル Georges Prêtre というフランス人はなんと 御年85歳 だ。彼は動きも物腰もしっかりしていて、到底その年齢には見えない。ちなみに同じく世界的指揮者の 小沢征爾 も、表情が豊かで年齢を感じさせない。人間の細胞の染色体末端には テロメア(Telomere) という部分があって、分裂するたびに短縮し、ある程度まで短くなると、細胞は分裂できなくなって アポトース(apoptosis) により脱落していく。つまりこれが老化の本質であり、細胞老化は出生時にすでにプログラムされたものなのだ。

しかし、プレートル氏や小沢氏をみると、細胞老化と実年齢には関係ないようにも見えるな。



§ Diary §

小寒が過ぎてもうすぐ大寒。
厳しい冬があればこそ、春が嬉しく、夏が楽しく、秋がもの哀しい (虫林)。


うらうらとコナラ林を歩いてみた。

木々の間を縫うようにゆっくり歩を進めると、葉を落として明るくなった林の中は風もなく、陽だまりに佇むと冬の弱い日差しにも拘わらず意外に温かい。近くのコナラの枝にカラ類の小鳥たちの群れが賑やかに訪れては去ってゆく。

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冬のコナラ林(甲府市、1月10日)

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A landscape of Japanese oak woods in midwinter.
Olympus EP-1, EC-14, ZD8mm Fisheye



ゼフィルスの越冬卵; Overwintering eggs of Zephyrus

この雑木林では、夏になると5種のゼフィルス(ミドリシジミの仲間)が観察できる。

オオミドリシジミ(オオミドリ)の母蝶はコナラのしょぼい細枝の分岐部に好んで卵を産み付ける。そんな細枝のあるコナラの木をゆっくりと見ていけば、越冬卵は意外に楽に見つかる.
(数年前まで苦労していたくせに)。

少し大きなコナラの小枝の分岐部では、同時にミズイロオナガシジミ(ミズイロオナガ)の越冬卵も見つけた。下の写真の円形挿入部は、上がオオミドリの越冬卵で、下がミズイロオナガの越冬卵

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ゼフィルスの越冬卵(上円内:オオミドリ、下円内:ミズイロオナガ)

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Overwintering eggs of Zephyrus in the small branch of Japanese oak,
Olympus EP-1, MMC-1, EC-14, ZD35mm Macro



ホオジロアシナガゾウムシ; Mecysclobus erro

数年前、「ゼフの越冬卵」を探して雑木林を歩いていたら、たまたまコナラの細い枝で
カシアシナガゾウムシや
ホオジロアシナゾウムシを見つけた。虫林はもともと甲虫にも興味があったので(以前は天牛屋)、以来、冬になるとこのゾウムシに会いたくて、林の中を徘徊している。


しかし、意識して探そうとするとこのゾウムシたちはなかなか姿を現してくれない。とくにホオジロアシナガゾウの方が個体数は少ないようで、その姿を見つけることは少ない。

何気なく見つめた近くのコナラの小枝に小さな黒っぽい甲虫を見つけた。

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ホオジロアシナガゾウムシ(甲府市、1月10日)

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A winterpassing elephant beetle, Mecysclobus erro, tightly holding the small branch with the long legs.
Olympus EP-1, MMC-1, EC-14, ZD35mm Macro


近寄って確認すると、そこには長い前脚と中脚を揃えてしっかり枝につかまっているホオジロアシナガゾウムシの姿があった。やっと今年も会うことができた。

枝につかまるこのゾウムシの姿はどこかユーモラスで面白い。

以前、ブログ「ふしあな日記」のspaticaさんが、このゾウムシたちの越冬する姿を「ダッコちゃん」と称した(ダッコちゃんは昔大流行したビニールのお人形)。その表現はまことに当を得たもので、細枝につかまるホオジロアシナガゾウの姿は、まさしくコナラ林の 「ダッコちゃん」 と呼ぶにふさわしい姿だ。

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ホオジロアシナガゾウムシ(甲府市、1月10日)

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A winterpassing elephant beetle, Mecysclobus erro, tightly holding the small branch with the long legs.
Olympus EP-1, MMC-1, EC-14, ZD35mm Macro


しばらく撮影していたら、とうとう動きだしてしまった。

拡大してみると、このゾウムシは目がまんまるで、鼻も適度に長くて太い。
これだけ愛嬌があれば「ゆるキャラ」としても使えるかな。

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ホオジロアシナガゾウムシ(甲府市、1月10日)

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Mecysclobus erro
Olympus EP-1, MMC-1, EC-14, ZD35mm Macro



カシアシナガゾウムシ; Mecysclobus piceus

コナラの枝で越冬するゾウムシには、ホオジロアシナガゾウムシとカシアシナガゾウムシがある。どちらも体形が良く似ているが、模様が明らかに異なるので両種の区別は容易だ。

コナラの林の別の「ダッコちゃん」だ。

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カシアシナガゾウムシ(甲府市、1月10日)

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A winterpassing elephant beetle, Mecysclobus piceus, tightly holding the small branch with the long legs.
Olympus EP-1, ASA200, Flash (+)

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カシアシナガゾウムシ(甲府市、1月10日)

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Mecysclobus piceus
Olympus EP-1, ASA200, Flash (+)

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カシアシナガゾウムシ(甲府市、1月10日)

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Mecysclobus piceus
Olympus EP-1, ASA200, Flash (+)



キイロテントウムシ; Illeis koebelei

やはりコナラの細枝の分岐部で小さなキイロテントウムシを見つけた。このクリームイエロのヘルメットは隠れているようでも良く目立つ。

ナナホシテントウはアブラムシなどを食べるが、キイロテントウはブドウやバラなどの病気であるウドン粉病(葉や茎がウドン粉をかけたように白くなる)の菌体(カビの一種)を幼虫、成虫ともに食べる。キイロテントウムシは人間にとっては益虫なのだ。

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キイロテントウムシ(甲府市、1月10日)

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Illeis koebelei
Olympus EP-1, ASA200, Flash (+)


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§ Afterword §


今週末は成人の日で連休になったので、のんびりと近場のコナラ林を散歩した。冬のコナラ林は、ダッコちゃんを見るのが楽しみだ。


オリンパスのEP-1は軽いので、冬の時期ののんびり散歩には最適なカメラだ。ただ、気軽に散歩するのであれば、ネックストラップよりも、ハンドストラップの方が使いやすいと思う。そこで、現在、EP-1純正のハンドストラップを注文している。

冬の間に、今年のハイシーズンに向けてゆっくりと準備したいものだ。





以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-01-11 15:45 | Comments(8)

20100103 初散歩:ウラギンシジミとウシカメムシ

Nature Diary #0298
Date: January 3rd (Sunday), 2009
Place: Kofu, Yamanashi
Weather:Fine



<お正月の誓い>
お正月は色々なことを リセット するのに都合がよい。

そこで、今までの体たらくな生活をすべて懺悔してチャラにし(都合が良いやっちゃ)、 お正月からはささやかなながらも 「新しい年頭の誓い」 をしてみようと思うのだ。

しかし、情けないのことに今までお正月に誓ったことが1年を通して守られたためしが無い。それならいっそのことお正月の誓いなど止めた方がましと思うかもしれないが、やはり年の初めにそれが無いと 「クリープを入れないコーヒーみたい」 だ------このコマーシャルフレーズが違和感なくわかる人はかなり古い(失礼)。


§ Diary §

寝正月を決め込んでいたのだが、3日(日曜日)はとても天気がよかったので、午前中に武田の杜を散歩することにした。今年の初散歩である。


ウラギンシジミ; Angled Sunbeam

斜面に数本の蜜柑の木があった。

アゲハ類の蛹でも付いていないかなと思い、斜面を少し登って蜜柑の木の幹や枝を観察した。残念ながらアゲハの仲間の蛹は見つからなかったが、葉裏に静止して越冬しているウラギンシジミを4頭も見つけた。

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葉下で越冬するウラギンシジミ(甲府市、1月3日)

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An Angled Sunbeam overwintering under the leaf of orange tree
Olympus EP-1, ASA200, Flash (+)


ウラギンシジミはいずれも木の北側の葉裏で見つけた。直射日光が当たる南側は越冬するには温度の変化が激しすぎるので倦厭されるのだろうか。

ちょうど2頭が入るアングルを見つけたので、縦位置で撮影した。

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葉下で越冬するウラギンシジミ(甲府市、1月3日)

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Two Angled Sunbeams
Olympus EP-1, ASA200, Flash (+)


ウラギンシジミの翅裏は白い、いやただ白いというよりもまるで「白い漆喰」を翅裏前面に塗ったようなこってりとした質感があるのが特徴だ。

ファインダーを覗いてみると、葉の間から洩れてくる光が円形の模様をつくって面白い背景になりそうだ。このような光の円が背景にある場合は、シボリはできるだけ解放した方が良い。シボリを絞ってしまうとせっかくの円形が6角形などになってしまうからである。

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ウラギンシジミ(甲府市、1月3日)

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An Angled Sunbeam overwintering under the leaf of orange tree
Olympus E-3, ZD35m Macro, ASA400, Flash (+)


太陽を一部に入れて撮影。

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ウラギンシジミ(甲府市、1月3日)

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An Angled Sunbeam overwintering under the leaf of orange tree
Olympus EP-1, ZD50mm Macro, EC-14, MMF-1, Gyorome-8, ASA200, Flash (+)

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ウラギンシジミ(甲府市、1月3日)

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An Angled Sunbeam overwintering under the leaf of orange tree
Olympus EP-1, ZD50mm Macro, EC-14, MMF-1, Gyorome-8, ASA200, Flash (+)



ウシカメムシ; Alcimocoris japonensis

コナラの枝で越冬しているウシカメムシを見つけた----これは嬉しい。

前胸背の外側部分が牛の角(水牛の角?)のように飛びだしたユニークな形のカメムシだ。1回見たら忘れないカメムシだろう。このカメムシは少ない種類のようだ。

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ウシカメムシ(甲府市、1月3日)

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A calicoback, Alcimocoris japonensis, overwintering on the branch of oak
Olympus EP-1, ZD35mm Macro, MMF-1, ASA200, Flash (+)

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ウシカメムシ(甲府市、1月3日)

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High-power view of a calicoback, Alcimocoris japonensis
Olympus EP-1, ZD35mm Macro, MMF-1, ASA200, Flash (+)


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§ Afterword §

今年の初散歩は、虫林のフランチャイズともいえる散歩道「武田の杜」になった。
スタートは、やはり武田の杜がふさわしいな。

今年は仕事の方が色々と忙しくなるので、これまでの様なペースで散歩できるかどうかはかなり疑問だ。まあ少し残念だが、そちらが本業なのでフィールド散歩はヒマを見ながらやろうと思う---といいながら、すぐにヒマを見つけてしまうのだ。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-01-03 19:57 | Comments(18)

20100101 謹賀新年 (第4回虫林大賞:キマルリ)

Nature Diary #0297
Date: January 1st (Friday), 2009
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather:Fine


冬来たれば、春遠からじ
謹賀新年
皆様のご多幸をお祈り申し上げます。


それでは、さっそく恒例になりました
第4回虫林大賞 を発表します。

受賞作は一人の審査員(虫林)による厳正なる審査の結果、6月に福島で撮影したキマダラルリツバメ♂の開翅写真に決定しました----自分で自分の作品を選んでいるので罪はないな。

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第4回虫林大賞:開翅するキマダラルリツベメ♂



キマルリというシジミチョウは、虫林が今まで何度もトライしたにも関わらず撮影できませんでした。この時は友人の蝶山人さん に色々とご教示いただき、何とか撮影できたものです。蝶山人さんに感謝!
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虫林大賞 (The best shot of the year by Tyurin)
第一回 (2006):オオイチモンジの集団吸水
第二回 (2007):アリに攻撃される岩手のチョウセンアカシジミ
第三回 (2008):カタクリで吸蜜する白馬のギフチョウ(イエローバンド)
第四回 (2009):福島のキマダラルリシジミ♂開翅



それでは、皆さん本年もよろしくお願い申し上げます。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-01-01 00:17 | Comments(50)