NATURE DIARY

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2010626 みちのく陸中散歩:キマダラルリツバメなど

Nature Diary #0330
Date: June 26th (Saturday), 2010
Place: Iwate
Weather: Fine




§ Diary §

今年も愛車のジムニーを駆って岩手県盛岡市を訪れました。

盛岡に到着すると、南部富士あるいは南部片富士とよばれる秀峰「岩手山」が迎えてくれます。啄木の詠んだ「ふるさとの山はありがたきかな」という気持ちが理解できますね。

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#1: 南部富士(岩手山)

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Mt. Iwate
Olympus Pen EP-1, MZD 17mm, ASA100
(2010-June-26, Iwate)



キマダラルリツバメシジミ; Japanese Silverlines

学生講義の翌日の土曜日は朝から快晴。

午前中はチャマダラセセリ狙いである場所に立ち寄りましたが、年1化のチャマとはいえやはり時期が遅すぎたようで1頭も見ることができませんでした。2時間ほどでチャマ探索を諦めました。



午後からは目標をキマダラルリツバメ(キマルリ)に変えました。

とにかく日中は暑いので(盛岡でも気温30度を越えた)、車でいくつかの村落の道路を流しながら良さそうな場所を何箇所かピックアップし、最も良さそうな場所でキマルリ君の出現を待つことにしました。そこは山間部の集落にある斜面の耕作地で、大きな桐の木が数本立っています。



太陽が山の陰に入った直後の薄暮の時間帯になった頃、セセリチョウほどの大きさの小型のチョウが旋回飛翔し始めました(実際、速すぎてシジミチョウかどうかもわからないのですが)。

もしやと思いながら、見失わないように目を凝らしてそのチョウの飛翔を注視していたところ、5mほど先の枯れたイネ科植物の穂先に止まりました-------そっと近づいてチョウに目をやると、そこにはまぎれも無く翅を開いたキマルリの姿がありました。

至福の時間が到来。

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#2: 穂先に静止するキマダラルリツバメ♂

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A male of Japanese Silverlines with the wings opened perching on the ear tip of gramineous plant
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-26, Iwate)



まあ、「石の上にも三年」という言葉がありますが、陸中でのこのチョウの探索を始めてから何年たっているでしょう(何年というとちょっと大げさですね)。

とにかく積年の思いが通じたわけですから嬉しかったです。

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#3: 穂先に静止するキマダラルリツバメ♂

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A male of Japanese Silverlines with the wings opened perching on the ear tip of gramineous plant
Olympus E-3, Sigma 150mm Macrom ASA400
(2010-June-26, Iwate)



陸中のキマルリは、翅を開いたときの青い紋の面積が広いことが知られています。この輝くようなキマルリブルーは1度見たら忘れられませんね。

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#4: 翅表の青紋が広いみちのくキマルリ♂

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A male of Japanese Silverlines having brilliant broad blue macula on the wing surface.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-26, Iwate)



翅裏面の模様は通常のキマルリに比べてどこか違和感がありました。調べてみると、どうやら、後翅裏面にある黒い紋の一部が明らかに減退しているようです。

この程度の減退で、青森のCelastrinaさんのいう「モンヌケ型」という範疇に入るのかどうかわかりません(多分、不十分)。部分的黒紋減退型といった感じかな?

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#5: キマダラルリツバメ♂の翅裏

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A male of Japanese Silverlines lacking a part of blackline.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-26, Iwate)


近づいて近接撮影してみましたが、4本の尾状突起の1本が一部欠けていました----残念。

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#6: キマダラルリツバメ♂の翅裏

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A male of Japanese Silverlines lacking a part of blackline
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-26, Iwate)


ヒメジオンの花に静止したように見えたので、吸蜜かと思いましたが単なる静止でした。でも、何となくヒメジオンとキマルリは絵になるので撮影してみました。

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#7: ヒメジオンに静止するキマダラルリツバメ

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A male of Japanese Silverlines resting on the Philadelphia daisy
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-26, Iwate)



フジミドリシジミ; Fujisan Green Hairstreak

ブナの林の中で立っていたら、突然、フジミドリが舞い降りてきました。

見ていると、近くの草の上に静止したかと思ったら、車の陰になっている湿った地面で吸水を始めました。虫林にとってフジミドリシジミは初撮影になりますので、あわててカメラでその様子を撮影しました。

車をバックしたら飛んでしまいました。

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#8: 吸水するフジミドリシジミ♂

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A male of Fujisan Green Hairstreak feeding water on the moist ground.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-26, Iwate)



ウラゴマダラシジミ; Blue Hairstreak

満開のイボタの木からウラゴマダラシジミが飛び出しました。

こちらのウラゴはとにかく小型で、飛んでいるときにはルリシジミほど大きさにしか見えませんでした。1頭だけではなく、その後に見かけた複数の個体の全てがやはり小型でした。

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#9: イボタの木のウラゴマダラシジミ

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Blue Hairstreak
Olympus Pen EP-1, MZD 17mm, ASA100
(2010-June-26, Iwate)

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#10: イボタの木のウラゴマダラシジミ

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Blue Hairstreak
Olympus Pen EP-1, MZD 17mm, ASA100
(2010-June-26, Iwate)




岩手県産は暗色部が広いことが知られているので、飛翔写真で翅表の模様をチェックしてみました。確かに、繁殖部の幅が広いようです。

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#11: ウラゴマダラシジミの飛翔

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Blue Hairstreak
Olympus E-3, ZD8mm Fish-eye, EC-14, ASA400
(2010-June-26, Iwate)




ツマジロウラジャノメ; White-tipped Woodland Brown

道路脇の黄色い花でツマジロウラジャノメの♀が吸蜜を始めました。吸蜜シーンは♀以外では見たことがありませんが、♂はあまり吸蜜しないのだろうか?

メスのツマジロウラジャノメは白紋が大きくてよく目立ちます。

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#12: ツマジロウラジャノメ

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White-tipped Woodland Brown
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-26, Iwate)


ツマジロウラジャノメの♀が道路わきの草に産卵しながらフワフワと飛んでいました。風が強くてなかなか撮影できませんでしたが何とか数カットを撮影できました。

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#13: ツマジロウラジャノメ

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White-tipped Woodland Brown
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-26, Iwate)




チョウセンアカシジミ; Korean Hairstreak

盛岡を出発する日の午前中に、市内にあるチョウアカの発生地に少しだけ立ち寄ってみました。1頭だけ下の葉に降りてきてくれましたが、残念ながら翅が羽化不全の状態でした。

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#14: チョウセンアカシジミ

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Korean Hairstreak
Nikon CoolPix P100
(2010-June-26, Iwate)



キタ(カシワ)アカシジミ; Northern Orange Hairstreak

キタアカシジミが発生していないかなと思いながら、カシワの木を叩いてみました。すると何と1頭が飛び出して近くの草むらに降りました。

でも、草が邪魔になってアングルが悪く、証拠写真だけにとどまってしまいました。
とても不満足なデキですが、初撮影ですので、一応アップしておきます。

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#15: キタアカシジミ

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Northern Orange Hairstreak
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-26, Iwate)



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§ Afterword §

やはり岩手は遠く、今回の走行距離は2000kmを越えました。でも、土曜日が快晴の天気に恵まれ、積年の思いであるキマルリの撮影に成功したことは大きな収穫だったと思います。来年以降も見ることができればいいがな~。

キタアカやフジミドリも今回初撮影でとても嬉しいのですが、どちらも不満足な写真なので来年以降の課題になりました。チョウの撮影は宿題があった方が楽しいですね。

もう少し、甲虫なども色々と撮影しているのですが、後日にブログをアップできればしたいと思いますが、とにかく忙しいのでアップできるかどうかわかりません。




以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-06-28 20:25 | Comments(30)

2010620 雑木林の散歩道:クロミドリシジミなど

Nature Diary #0329
Date: June 20th (Sunday), 2010
Place: Yamanashi Pref.
Weather: Cloudy



§ Diary §

梅雨の候。

今週末は 蝶山人さんご夫妻神奈川のHさん とご一緒して、自宅近くのクヌギ林にゼフ撮影に行きました。何しろポイントまでは虫林の自宅から車で10-15分くらいの距離ですから楽ですが、遠くから来られる方にとっては早朝の待ち合わせ時間は気の毒で-----とか何とかいいながら、待ち合わせ時間に遅れたのは何を隠そう虫林だけでした。まったく!



ウラナミアカシジミ; Zebra Hairstreak

何しろ梅雨の最中なので、今日も朝からドン曇りでムシムシしていました。しかし、突然、雲が切れて富士山が顔を出したのには驚きました。

富士山には綺麗な笠(傘)雲が掛かっています。

笠雲はレンズ雲(Lenticularis)の一つで、悪天候を知らせる観天望気の一つとされています。すなわち、これから天候が悪化することを意味しているのですが、雲ひとつ無い富士山よりも笠雲がかかった富士山のほうが綺麗ですね



飛び出したウラナミアカシジミを追っていた 蝶山人さん が、「クズの葉に降りたウラナミアカシジミの背景に富士山が見えますよ~」と声をかけてくれました。なるほど良く分かっていらっしゃる、富士山バックの昆虫写真は、山梨に住む虫林の永遠のテーマでもあります。

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#1: 葉上に静止するウラナミアカシジミと富士山

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A Zebra Hairstreak resting on the leaf in the background of Mt. Fuji.
Olympus E-3, ZD35mm Macro, ASA800, Flash(+)
(2010-June-19, Kofu)



まだ、やや薄暗い上に、富士山を背景に入れるには35mmマクロレンズで大きさはちょうど良さそうでした。しかし、背景を出すにはシボリはかなり入れなければなりませんが、そうするとシャッター速度が遅くなります。

ウーム、三脚は家に置いてきたし、一脚は修理中。さすがに手持ち撮影ではブレが怖いので、外部ストロボを装着して補助光を弱く入れました。

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#2: 葉上に静止するウラナミアカシジミと富士山

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A Zebra Hairstreak resting on the leaf. in the background of Mt. Fuji.
Olympus E-3, ZD35mm Macro, ASA800,
(2010-June-19, Kofu)



そんなことで、ゼブラのアップは最後になってしまいました。
実は、これが今年初めてゼブラですので、結構、嬉しかったりもします。

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#3: ウラナミアカシジミ

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A Zebra Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA800,
(2010-June-19, Kofu)




クロミドリシジミ; Copper Hairstreak

本日の目的はクロミドリです。

このチョウは不思議と木を選ぶようで、クヌギがあればどこにでもいるというわけにはいきません。また、大木論もしかりで、大きいクヌギだからといってもそこにいるとは限らないのです。虫林の見つけた場所では、比較的細い木でも発生がありました。ただ、太い木に発生しやすい傾向はあるようですね。さらに、共通した条件は、発生木の前が開けていることでした。

つまり、ある程度の日光と風通しの良さが条件です。たしかに、虫の幼虫でも、人間様でも日光と風通しは大事ですよね。

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#4: 葉上で休むクロミドリシジミ

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A Copper Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400, Flash (+)
(2010-June-19, Kofu)


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#5: 葉上で休むクロミドリシジミ

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A Copper Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA800
(2010-June-19, Kofu)



蝶山人さんが、撮影したクロミの紋が異常ではないかと教えてくれました。確かに、みると後翅裏面にある大きな橙赤紋の中の黒い点が良くわかりません。角度で見えにくいのかもしれないなと思いましたが、それにしてもおかしいです。

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#6: 斑紋異常(後翅裏面赤紋内黒点消失)のクロミドリシジミ

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A Copper Hairstreak with abnormal patch of hindwing (a lack of black spot with in red patch)
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA800
(2010-June-19, Kofu)



ミズイロオナガシジミ; Black-banded Hairstreak

本日はどういうわけかミズイロオナガも多数見ることができました。今まで、これほど多くのミズイロオナガをこの場所で見たことがありませんでした。

少し日が差して明るくなったときに、翅を開いてくれました。

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#7: 葉上で開翅するミズイロオナガシジミ

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A Black-banded Hairstreak resting on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400, Flash (+)



スミナガシ; Constable

クロミ撮影の後、H氏とともにアサマポイントに移動するときに、少し立ち寄った場所で、スミナガシを見ることができました。残念ながらこの時期ですと、ピカピカのオニュウというわけにもいかず、翅の一部が欠損していました。

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#8: 倒木上で日光浴するするスミナガシ

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A Constable basking on the leaf with the wings opened.
Nikon Coolpix P100



でも、虫林はスミナガシ(墨流し)という名前がとても好きなのと、このチョウの色彩にはなんともいえない魅力を感じてしまいます。せっかく近接できたので、図鑑用のアップ写真も撮影してみました。

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#9: 倒木上で日光浴するするスミナガシ

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A Constable basking on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400



アサマシジミ; Sky Blue

アサマシジミの本命ポイントに行く途中で、なかなか良い場所に出会ってしまいました。H氏によれば、そこは以前からアサマの噂があったところらしいです。車を降りて歩いてみると、青紋が発達したアサマシジミが飛び出しました。

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#10: 葉上で開始するアサマシジミ♂

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A male of sky blue resting on the leaf with the wings opened.
Olympus EP-1 Pen, MZD 17mm, ASA640


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#11: 青紋が発達したアサマシジミ♂

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A male of sky blue resting on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400


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#12: 青紋の発達が弱いアサマシジミ♂

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A male of sky blue resting on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400



甲虫; Beetles

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#13: ゴマダラオトシブミ

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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400

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#14: ホソキリンゴカミキリ

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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400



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§ Afterword §

久しぶりにクヌギバヤシのゼフ撮影を堪能できました。さらに、虫林がこれまで知らなかった(もともとあまり知らないけどね)貴重なアサマシジミのポイントを2箇所も追加できたので言うことなしです。

当初、クロミの記事はアップしようかどうかためらいましたが、あまりそのようなことに気を使ってばかりいると疲れますので、自然体でアップすることにしました。とにかく、自然や昆虫たちを慈しみながら楽しみたいと思います。

本日、同行された蝶山人さん、Hさん、楽しい撮影行を有難う御座いました。
クロミ撮影はまた来年チャレンジしましょうね。




以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-06-21 22:55 | ▣クロミドリシジミ | Comments(18)

2010613 南信州の散歩道:ベニモンカラスシジミなど

Nature Diary #0328
Date: June 13th (Sunday), 2010
Place: Nagano
Weather: Cloudy




<Rainy Season>

梅雨、倍雨、麦雨

ジメジメした梅雨ですが、これからの1カ月半が一年中で最も昆虫の種類、数ともに多くて、虫林もワクワク、ドキドキ、ソワソワする「虫屋の季節」が到来です。

昔、石原慎太郎氏が書いた「太陽の季節」という湘南を舞台にした短編小説(芥川賞受賞)を読んだことがあります。虫林もそれに対抗して「虫屋の季節」というタイトルの小説でも書いてみようかな? ----相変わらずバカバカしい。



§ Diary §

土曜日は群馬大学での研究会から夜遅くに帰宅しました。

明けて日曜日の朝、何とか起床して眠い目をこすりながら窓の外を見てみると、空全体に雲が覆っていました。でも、天気予報では午後3時頃までは雨が降らないということなので、ダンダラさん小畔川日記)と1年ぶりの ベニカラ撮影行 を決行することにしました。



ウラキンシジミ; Golden Hairstreak

ベニカラに向かう前に、近くのクロミドリシジミ(クロミ)のポイントにちょっと寄り道。

残念ながら飛び出したクロミはいずれも見失ってしまいましたが、ダンダラさんが葉上に静止するウラキンシジミ(ウラキン)を見つけてくれました----ウーム、さすがに目が良いな。

このチョウは、思い出したように飛び立ちましたが、2人でチョウの飛ぶ姿を目で追っていると、やがて低い位置の葉上で静止してくれました。

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#1: 葉上に静止するウラキンシジミ

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A Golden Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-13, Kofu)



ウラキンシジミは、英名を Golden Hairstreak と呼ばれていまが、新鮮なウラキンの翅裏の色彩はやはりゴージャスな美しさをもっていますね。

このチョウは日本特産種ですので、世界的な見地からすると日本にだけ見られる貴重なシジミチョウということになります(日本特産種は10数種のみ)。

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#2: 葉上に静止するウラキンシジミ

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A Golden Hairstreak resting on the leaf of Ume Apricot.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-13, Kofu)




<南信州にて>

クロミポイントを早々に切り上げて、南信州に向かいました。
目的はベニモンカラスシジミ(以下、ベニカラ)の撮影です。



南信州の山村は農業とお茶づくりが盛んで、ほのぼのとして長閑な雰囲気が感じられます。

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#3: 山村の風景

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A Landscape of village in South Shinsyu
Nikon Coolpix P100, ASA100
(2010-June-13, Shinsyu)



ベニカラの棲息地を流れるT川は、大きな岩の間を縫うように流れています。

山岳渓流評論家(嘘つけ)の虫林にとって良い川とは、水量が豊富であること、周りの樹相が保たれていること、渓観が良いこと、水質が良いこと、などがあげられます。このような条件を合わせて渓相を判断するわけですが、このT川は条件のほとんどをクリアーしているように思えました。

すなわち、渓相が良い川という評価です。

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#4: ベニカラの棲息地を流れるT川の渓相

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A mountain stream in the village including a habitat of Red-spotted Hairstreak
Nikon Coolpix P100, ASA100
(2010-June-13, Shinsyu)




ベニモンカラスシジミ; Red-spotted Hairstreak

昨年はベニモンカラスの撮影に3度ほどこの地を訪れました。

今回は現地に到着してウツギの花を観察してみると、昨年に比較して花の開花が遅れているようでした。それでも、かなりのウツギの花が咲いているので、満開の花を目当てにしてゆっくりと見回ってみることにしました。



例によって、ベニモンカラスシジミ(ベニカラ)はなかなか現れてくれませんでした。

すでに到着して3時間ほど経過してモティベーションが下がってきた時、突然、虫林の携帯電話が鳴りました。もしやと思いながらも出てみると、案の定、kenkenさん、SAさんからのベニカラ発見の連絡でした-------ムシ仲間とは有難いものです。

慌てて駆けつけてみると、指さす先にベニカラが白いウツギの花で吸蜜していました。

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#5: ウツギの花で吸蜜するベニモンカラスシジミ

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A Red-spotted Hairstreak feeding on the flowers of Japanese Snowflower
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-13, Shinsyu)



ベニカラはやや薄暗い場所の花に来ることが多いので、ストロボを使用したくなりますが、この蝶にストロボ光を当てるとどうも不自然さが目立つように思えます。

ストロボ光は極力弱くするか、なるべく自然光で撮影した方が無難ですね。

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#6: ウツギの花で吸蜜するベニモンカラスシジミ

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A Red-spotted Hairstreak feeding on the flowers of Japanese Snowflower
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-13, Shinsyu)



発見されたベニカラは、この南信州で出現率が高いといわれている「白紋流れ」という色彩変異を持つ個体であることを教えていただきました。この「白紋流れ」とは後翅裏の白い紋が滲んだように拡大した美しい変異です。

下の写真は、ストロボ発光したもので、さらにトリミング拡大しています。

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#7: ベニモンカラスシジミの白紋流れ

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A Red-spotted Hairstreak feeding on the flowers of Japanese Snowflower
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400, Flash(+), Trimming (+)
(2010-June-13, Shinsyu)



帰る途中、SEさんに別なポイントをご案内いただきました。

到着して間もなく、ウツギの花で吸蜜するベニカラを見つけることができました。吸蜜しているウツギの花が目の高さよりも低い位置だったので、ベニカラが吸蜜する姿をゆっくりと撮影することができたのは良かったです。

この個体自体は古くはありませんが、残念なことに翅の一部が欠損しているようでした。

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#8: ウツギの花で吸蜜するベニモンカラスシジミ

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A Red-spotted Hairstreak feeding on the flowers of Japanese Snowflower
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-13, Shinsyu)



このベニカラはポイントのクサギの花でゆっくりと吸蜜してくれたので、カメラの感度(ASA)を800まで上げて、マクロ近接撮影することが出来ました。

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#9: ウツギの花で吸蜜するベニモンカラスシジミ

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A Red-spotted Hairstreak feeding on the flowers of Japanese Snowflower
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA800
(2010-June-13, Shinsyu)




ウラゴマダラシジミ; Blue Hairstreak

クサギの花には、ウラゴマダラシジミもしばしば訪れてくれました。

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#10: ウラゴマダラシジミ

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A Blue Hairstreak
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA800
(2010-June-13, Shinsyu)




オオミスジチョウ; Large Sailer

本日は所々で、大きなオオミスジが地面で吸水していました。
そばの梅林で発生しているようで、個体数もわりに多いようでした。

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#11: 河原の石に静止したオオミスジ

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A Large Sailer resting on the stone by the liver.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-13, Shinsyu)

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#12: 石の上で休むオオミスジ

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A Large Sailer resting on the stone.
Nikon Coolpix P100, ASA100
(2010-June-13, Shinsyu)



羽化して間もないような新鮮な個体が見られましたので、フィールド図鑑用のアングルを意識しながら近接撮影をしてみました。

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#13: 開翅するオオミスジ

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A Large Sailer feeding minerals from the wet ground with the wings opened.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-13, Shinsyu)


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§ Afterword §

先週は中国に行っていたので、2週間ぶりのフィールド散歩を楽しみました。
留守の間に季節はすでに夏になってしまいましたね。

これから梅雨ですが、週末の天気はどうでしょうか-----クロスフィンガー



<アキシデント>

おっちょこちょいの性格は生来のもので、困ったものです。

実は、今回は不安定な地面に脚立を立てて、上からベニカラを撮影しようと乗った時に、脚立ごと倒れてしまいました

幸いにして軽い打撲だけで、体の方はたいしたダメージはありませんでしたが、愛用の一脚(ジッオのカーボン)が見事に折れていました。さらに、後でわかったことですが、ストロボの台座も少し歪んでしまっていました。

やはり、あまり無理な撮影はしないに越したことはありませんね-------反省。
皆さんにご心配をおかけして面目ない限りです。



本日はご一緒したダンダラさんをはじめ、チョウ写真仲間の皆さんには大変お世話になりました。お陰さまで、曇り空の天気でしたが、何とかベニカラの写真をモノにすることができました。
有難うございました。




以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-06-15 20:51 | Comments(24)

2010606 中国(福建省福州市)散歩:キマダラルリツバメ

Nature Diary #0327
Date: June 06 (Sunday), 2010
Place: Fujian, China
Weather: Fine




§ Diary §

遼寧省大連市から北京経由で、福建省の省都である福州市にやってきました。
ここは緯度が台湾に近いこともあってとても暖かです(台湾の横)。



<鼓山にて>

到着したのは土曜日の夕方でしたが、次の日(日曜日)は大学も休みということで、福州市の郊外にある鼓山(コザン)を案内していただきました。

こういう公式接待では、一日中自由時間というものが無いのが難点ですが、とくに無理を言って、鼓山の散策路を2時間ほど一人で歩かせてもらうことにしました。とにかく、虫屋のはしくれでもある虫林が、こんな素晴らしい南国の福州まで来て、フィールド散歩を諦めきれるはずもありませんものね。

でも、散歩時間は2時間しかありませんので急がないと-----。

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#1: 鼓山

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A landscape of the Drum Hill
Olympus Pen EP-1, MZD17mm, ASA100
(2010-June-06, Fuzhou)




キマダラルリツバメ; Silverlines

メインロードから枝道に入って、未舗装の山道を進んでいくと、道路脇の葉の上で特徴的なトラ模様をもつシジミチョウを見つけました-----キマダラルリツバメ(キマルリ)です。

d0090322_8332286.jpg
#2: 葉上で静止するキマルリ♀

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A female of Silverlines resting on the leaf
Olympus Pen EP-1, MZD17mm, ASA100
(2010-June-06, Kosan)



こんな遠くの国でキマルリに出会うとは何となく嬉しくなりました。この個体はとても新鮮で、特徴となる4本の尾状突起もしっかりとしていました。

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#3: 葉上で静止するキマルリ♀

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A female of Silverlines resting on the leaf
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-06, Kosan)

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#4: 葉上で静止するキマルリ♀

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A female of Silverlines resting on the leaf
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-06, Kosan)



しばらく撮影していると、葉の裏にもぐりこんだかと思うと腹部を曲げて産卵行動をはじめました。こんな時には、E-3のバリアングルモニターが威力を発揮しました。結局、そこには卵は産まれていなかったので、疑似産卵行動のようでした。

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#5: 葉上で静止するキマルリ♀

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A female pf Silverlines Pseudo-egglying under the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-06, Kosan)




<金鶏山公園にて>

2日後の6月8日にも少し散歩する時間ができました。そこで、宿泊しているホテルからほど近い緑が残る公園を歩いてみました。そこは、市街地の中にある丘で、丘の上からは福州の街並みが一望できました。

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#6: 公園から見た福州市街

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A landcape of Fuzhou from the hill
Olympus EP-1, MZD17mm
(2010-June-08, Fuzhou)




この公園内にはランタナの花が多く見られましたが、どういうわけかこの花にあまりチョウが集まっていませんでした。時間がないので、花だけをポイントにして見回ってみると、崖の上に咲く花にキマルリが吸蜜していました。

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#7: ランタナの花で吸蜜するキマルリ

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A male of Silverlines feeding on the flower of Lantana
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-08, Fuzhou)




そこで、EP-1に17mmの組み合わせで、何とか福州市街地のビル群を入れて撮影してみました。この写真は少しだけトリミング拡大しています。

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#8: ランタナの花で吸蜜するキマルリ♂

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A male of Silverlines feeding on the flower of Lantana
Olympus EP-1, MZD17mm, ASA100, Trimming (+)
(2010-June-08, Fuzhou)




リュックの中で眠っていた8mmレンズを思い出し、EC14 をかませての広角写真も撮影してみました。この組み合わせで撮影するのは久しぶりになりますが、やはり綺麗な写真が撮影できるようでした。

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#9: ランタナの葉上で静止するキマルリ♂

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A male of Silverlines resting on the leaf.
Olympus EP-3, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA400
(2010-June-08, Fuzhou)




写真はランタナの花で吸蜜しているキマルリを撮影したものですが、この個体はあまり新しく無いようで、残念なことに4本の尾状突起のうち、2本の先端が欠けていました。

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#10: ランタナの花で吸蜜するキマルリ♂

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A male of Silverlines feeding on the flower of Lantana
Olympus EP-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-08, Fuzhou)




キマルリは花に頭部を突っ込むような感じで吸蜜していました。さらに拡大してみると、その顔はなかなか可愛く、目はマダラ状の模様をしていることがわかりました。

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#11: ランタナの花で吸蜜するキマルリ♂

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A male of Silverlines feeding on the flower of Lantana
Olympus EP-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-08, Fuzhou)




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§ Afterword §

福建省は海を挟んで台湾に面していますので、フィールドを歩いてみると、やはり多くの昆虫の姿を見ることができました。毒蛇はいるということでしたので、それなりに注意が必要ですが、あまりひどい所に立ち入らなければ大丈夫そうでした。

福州市は、街路樹などが緑が豊富で、とくにガジュマルが街路樹になっているのには驚きました。また、食事は主として海鮮料理で、我々、日本人にはとても過ごしやすい街でした。

そういえば、今年は寅(トラ)年ですので、キマルリは今年の年チョウですね。




滞在中は他にもいくつかの種類の蝶を撮影しましたが、これらはいつかの機会にお目にかけることにして、中国行きの記事はこれにてひとまず終了。




以上、 by 虫林花山




by tyu-rinkazan | 2010-06-11 08:37 | Comments(28)

2010603 中国(大連市)の街角にて:アカボシゴマダラ

Nature Diary #0326
Date: June 03 (Thursday), 2010
Place: Dalian, China
Weather: Fine




§ Diary §

1週間ほど中国に出張することになりました。

今回、訪れたのは遼寧省大連市と福建省福州市です。大連市も福州市もこれが初めての訪問ですが、とにかく仕事が主の公式訪問ですので、毎日予定がぎっしりと詰まっています。

フィールド散歩の時間をとるのは難しいが(当り前)、何とか少しでも-----。



大連市; Dalian

成田空港から中国航空China Airのヒコーキに乗り、約3時間で大連空港に到着しました。我々の乗った便は1時間30分ほど予定より遅れて到着しましたが、一足先に来ていた同僚のF教授と大連医科大学のL先生が空港の出口で出迎えてくれました。

ホテルの窓から見ると、人口600万人の大きな都市だけあってやはり高いビルが林立しています。でも、緑が残されているようなので救われるかな-----。

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#1: 午後の陽ざしを受けた大連市街

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A landscape of Dilian
Olympus Pen EP-1, MZD17mm, ASA100
(2010-June-03, Dalian)



夕食は海に面した海鮮レストランに連れて行っていただきました。

大連は遼東半島にあって3方が海に面しています。そのため海産物が非常に豊富で、人々は海の幸を日常的に食べ、また海鮮料理専門のレストランも数多くあるようです。ここのレストランでは、入店するとまず初めに水槽の中の生きた魚やエビ、カニを選んで、それを調理してもらうというシステムをとっていました (#2a-b) ----安心。

この時期の中国では「山竹」という果物が売られていました。これは日本ではマンゴスチンと呼ばれているものですが、こちらでは安く手に入るので(1個50円ほど)、夜に果物市場(#2c)に行き買いました。手で割って白い実の部分を食べると、見かけとは裏腹にとても上品な甘みが口にひろがって美味でした(#2d)。

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#2: 大連の食事

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Dalian foods
Olympus Pen EP-1, MZD17mm, ASA100
(2010-June-03, Dalian)



夕食後は大連市内を散歩しました。

メインロードから少し裏道に入った街角には、露店や屋台が並んでいて、人々の暮らしが鮮やかに浮き出ていました。とにかく、街角は賑やかで活気に満ちていて、喧騒さえもたくましく生きている証しのように見えました(#3a)。

露店で売られている「北京臭豆腐」をアベックが仲良く食べながら歩いていました。多分、食べているご本人たちはあまりその臭いを意識していないのでしょうが(#3b)、彼らの後ろを歩いていると漂ってくる臭いには閉口しました。

街頭将棋に興じるオジサンたちの姿は、どこか懐かしくそして微笑ましく思います (#3c)。所々で、犬料理のレストランを見かけました。多分、韓国系のレストランなのでしょう。この類のレストランを見るのは初めての経験でしたので興味がありました (#3d)。

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#3: 大連の街角風景

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A landscape of town center
Olympus Pen EP-1, MZD17mm, ASA100
(2010-June-03, Dalian)



アカボシゴマダラ; Hestina assimilis, Red Ring Skirt

午後から2時間ほど時間がぽっかりと空いたので、近くの南山(ナンシャン)という山(丘?)をトレッキングしてみました。低い山とはいえ、日頃の運動不足が祟って登りにはひと汗かきましたが、稜線に出ると吹く風は涼しく、そこからは大連の町並みが一望できました(大連市の緯度は仙台と同じ)。

ふと、樹上をみると、アゲハのような模様の蝶がかなりのスピードで滑空していました。アゲハにしては飛ぶ速度が速すぎますし、滑空する性質もアゲハとは合いません。近くの木の梢に静止したので、足下のイバラを気にしながら近づいてみるとアカボシゴマダラでした。

d0090322_10501345.jpg
#4: 葉上のアカボシゴマダラ

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A Red Ring Skirt perching on the leaf
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-04, Dalian)



中国の蝶に疎い虫林には意外でしたが、このチョウは南アジアから朝鮮半島まで広く分布しますので、ここ遼東半島に棲息していてもまったく不思議はないようです。

日本では侵入生物として近年知られているチョウです。

このチョウは春型は赤い紋が出現しませんので、今回見つけた個体には、後翅に明らかな赤紋があるので夏型ということでしょうか。

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#5: アカボシゴマダラ

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A Red Ring Skirt perching on the leaf
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-04, Dalian)



ヒカゲチョウの1種; A sort of Tree Browns

待ち合わせの時間が押してきたので、そろそろ山を降りようとしていた時に、ふわふわと岩に絡むように飛翔するヒカゲチョウの一種を見つけた。

d0090322_10532035.jpg
#6: ヒカゲチョウの1種

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A sort of Tree Browns resting on the stone.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
(2010-June-04, Dalian)



なかなか静止しないこのヒカゲチョウの撮影に時間を費やしてしまい、撮影後は時間に追われるように、山道を駆け下って広い道路でタクシーをひろいました。

何とか集合時間に間に合うことが出来ましたのでほっとしました。

d0090322_1049202.jpg
#7: ヒカゲチョウの1種

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A sort of Tree Browns resting on the stone.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
(2010-June-04, Dalian)



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§ Afterword §

中国の街角を歩いてみると、どこか懐かしく感じる場面が出てきます。それは昭和の時代に我々が体験し、現在では失われてしまったものかも知れません。

大連市でも何とかフィールド散歩ができ、僅か2種類ですが蝶を見つけることが出来ました。大連は緯度が仙台と同じくらいですので、吹く風が涼しく、朝晩は寒いくらいでした。基本的に昆虫の種類、個体数ともあまり多くは無さそうに見えましたが、虫林がただポイントを知らないだけなのかも知れませんね。


広大なキャンパスを誇る大連医科大学で大学院生たちに講義をして、その後一緒に写真を撮影しました。皆さんまたお会いしましょう!

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#8: 大連医科大学新キャンパスにて

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その後、大連から福建省の福州市に移動しました。その記事は後日にアップします。


なお、宿泊したホテルでは、大連市、福州市ともにインターネットが使用可能な環境でしたが、多分、中国国内でのフィルター(規制)でも掛けられているのか、エキサイトブログへのアクセスが出来ませんでした。

以前の記事でコメントをいただいた方々には返事が遅れて申し訳ありません。




以上、 by 虫林花山




by tyu-rinkazan | 2010-06-10 10:29 | Comments(10)

2010529 クヌギ林の散歩道:アカマダラコガネほか

Nature Diary #0325
Date: May 29 (Saturday), 2010
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather: Cloudy




§ Diary §

天気は朝から曇り。

本日(土曜日)は午後から横浜へ出張のため、フィールド散歩は午前中だけです。
そこで、朝食後に自宅近くのクヌギ林を訪れてみました。



アカマダラコガネ; Poecilophilides rusticola

クヌギの樹液でアカマダラコガネを見つけました。

アカマダラコガネはハナムグリの仲間ですが、花に来ることは無く、おもにクヌギの木から出る樹液に集まります。この甲虫はかなり局地的な分布を示す種ですので、見つけるとそれなりに嬉しくなります(多分、山梨県以外ではかなり稀なものと思います)。

翅の色彩がいわゆる赤斑状なので、クヌギの樹皮に保護色になっているようです。そのために、良く見ないと見落としてしまうこともあります。


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#1: クヌギ樹幹の樹液に静止するアカマダラコガネ

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A beetle, Poecilophilides rusticola, feeding tree juice of sawtooth oak.
Panasonix DMC LX3, ASA100
(2010-May-29, Kofu-shi)



ぶくぶくと発酵している樹液酒場には、大きなアカマダラコガネの他に、ユニークな形のヨツボシオオキスイやムネアカオオアリなどの常連さんたちも集まっていました。

久しぶりに Gyromeレンズで撮影しました。

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#2: 吸汁するアカマダラコガネ、ヨツボシオオキスイとムネアカオオアリ

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A beetle, Poecilophilides rusticola, feeding tree juice of sawtooth oak.
Olympus E-3, ZD50mm Macro, EC-14, Gyorome-8, ASA400, Flash(+)
(2010-May-29, Kofu-shi)



毎年この時期に、このクヌギの樹液でアカマダラコガネを見ることが出来ますが、この時期に見られるものは実は越冬個体で、新成虫の発生は意外に遅くて夏休みが終わる晩夏です。


6月後半から8月までの間は姿を消すので、意外に目に触れる機会が少ない虫といえます。

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#3: 発酵して泡立つ樹液を吸うアカマダラコガネ

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A beetle, Poecilophilides rusticola, feeding tree juice of sawtooth oak.
Olympus E-3, ZD50mm Macro, EC-14, Gyorome-8, ASA400, Flash(+)
(2010-May-29, Kofu-shi)



ゴマダラチョウ; Japanese Circe

知らぬ間にひっそりとゴマダラチョウが訪れていた。
春型のゴマダラチョウは、夏型に比較して裏面が白化していてとても綺麗だ。

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#4: クヌギの樹液を訪れた ゴマダラチョウ春型

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A Japanese Circe feeding tree juice on the tree trunk
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)



草の上で開翅したゴマダラチョウは、新鮮な個体でした。黒い地色に白い斑が入った地味な模様ですが、これはこれで何とも言えない魅力があります。

d0090322_22111562.jpg
#5: 葉上で開翅する ゴマダラチョウ春型

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A Japanese Circe feeding tree juice on the tree trunk
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)



アカガネサルハムシ; Acrothinium gaschkevitchii

アカガネサルハムシは、宝石のような美しさを持った甲虫です。そう珍しい種類では無いので、年に何度か見かけますが、見かけるたびに知らず知らずにカメラを向けてしまします。

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#6: 葉上の宝石:アカガネサルハムシ

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A leaf beetle, Acrothinium gaschkevitchii, feeding on the leaf
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)



コジャノメ; Lilacine Bushbrown

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#7: 葉上で開翅するコジャノメ

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A Lilacine Bushbrown percing on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)




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§ Afterword §

天気が今一つでしたが、この時期の樹液酒場の常連さんは顔を揃えていました。本命のゴマダラチョウは1頭だけでしたが、まだ新鮮で羽化直といえるものでした。やはり今年は1週間ほど季節がズレテいるようです。


そろそろゼフの姿を見るのが楽しみです。






以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-06-01 22:14 | Comments(19)