NATURE DIARY

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20100828 夏の終わりの散歩道: 山の娘ロザリアほか

Nature Diary #0347
Date: August 28 (Saturday), 2010
Place: Nagano and Yamanashi
Weather: Fine




<蕎麦考>

虫林はソバが好きだ。
いわゆる "蕎麦食い" を自認している。

自分でもある時期、趣味で蕎麦を打っていたが、家族は毎日のように下手な蕎麦を食べさせられて困っていたようだ。その当時、蕎麦切りは蕎麦を打つ技術もさることながら、そば粉の味が大事だということを学んだ。

日本のそば粉の80%は海外からの輸入らしいが、ソバには色々な種類があり、また気候によって味も変わる。ウーム、今年の新蕎麦が待ち遠しいな。



§ Diary §

峠を越えると、そこには広々としたソバ畑が広がった。

ちょうど花が満開で、白い絨毯を敷いたようなソバ畑、青い空と白い雲、そして信州の山々の組み合わせが、今年の「夏の終わり」を告げていた。

どこか寂しいが、どこかほっとするような不思議な気持ちになる光景だ。

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#1: ソバ畑

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A landscape of Soba field in full blossom.
Olympus E-3, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA400
(2010-August-28, Nagano)



ソバの花はチョウが好む--きっと、蜜が旨いのかな。

満開のソバ畑をみると、無数のイチモンジセセリが吸蜜していた。一体、何頭いるのか皆目わからないくらいだ(写真の黒い点は全てイチモンジセセリ)。

イチモンジセセリは南から北に集団で移動することが知られていて、秋になると急に個体数が増えるチョウだ。この畑の無数のイチモンジセセリたちは移動途中の集団だろうか?

このソバ畑は彼らにとってはレストラン兼休憩所なのかも知れない。

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#2: イチモンジセセリ

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Numerous Janson's Swifts feeding on the flowers of the soba field.
Olympus E-3, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA400
(2010-August-28, Nagano)



この蕎麦レストランには、イチモンジセセリの他にミドリヒョウモン、ウラギンヒョウモン、アカタテハ、クジャクチョウなどもお客さんとして訪れていた。

ちょうど目の前で、ミドリヒョウモンのペアが求愛飛翔した。

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#3: ミドリヒョウモンの求愛飛翔

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A courtship flight of Silver-washed Fritillary
Olympus E-3, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA400, Trimming(+)
(2010-August-28, Nagano)



本日の目的地は、マルバダケブキというオレンジ色の花が多い山の中だ。目的はコブヤハズカミキリだったが、見つけることはできなかった(大体、ここに記録があるのかも知らない)。

マルバダケブキの花には、数頭のスジボソヤマキチョウが訪れていた。

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#4: スジボソヤマキチョウ♂

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A male of Lesser Brimstone feeding on the flower.
Olympus E-3, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA400
(2010-August-28, Nagano)



スジボソヤマキに限らず翅が黄色いチョウは、逆光で撮影すると良い。日の光が黄色い翅フィルターを通して柔らかく輝いてとても綺麗なのだ。

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#5: スジボソヤマキチョウ♂

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A male of Lesser Brimstone resting on the leaf against the day light.
Olympus E-620, Sigma 150mm Macro,  ASA400
(2010-August-28, Nagano)



この辺りにはシラカバの木が多いので、キベリタテハも数頭見かけた。時期が時期だけに少し色があせているようだが、このチョウ独特の美しさはまだ失っていなかった。

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#6: 白樺の木に静止したキベリタテハ

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Camberwell Beauty
Olympus E-620, Sigma 150mm Macro,  ASA400
(2010-August-28, Nagano)



キベリタテハの英名は、カンバーウェルの美人Camberwell Beautyという。このCamberwellとはロンドンの中の地名だが、英国ではこのチョウはかなり前に絶滅してしまっている。

このチョウが静止している柱は、実はトイレのものだ。

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#7: トイレの柱に静止するキベリタテハ

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A Camberwell Beauty resting on the pole of toilet.
Olympus E-620, Sigma 150mm Macro,  ASA400
(2010-August-28, Nagano)



産卵するミドリヒョウモンを見つけた。

産卵しているのは切り株や石についたコケの中で、産卵中はゆっくりと撮影させてくれた。その他に、針葉樹の立木の樹皮に産卵する個体も見かけた。

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#8: ミドリヒョウモンの産卵

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A female of Silver-washed Fritillary egg-lying in the bog moss.
Olympus E-620, Sigma 150mm Macro,  ASA400
(2010-August-28, Nagano)



ルリボシカミキリ; Rosalia batesi

帰途、ルリボシカミキリの発生地に立ち寄った。属名にあてられた ロザリア Rosalia とは美しい乙女を象徴する女性名に由来し、本種の姿を見た人の抱く意識が共通なのだろう。

この美しいブルーの体色は死ぬと急速に失われて赤褐色化してしまう---生きていてこそ「山の娘ロザリア」なのだ。

やや古い材木を好むようで、本種を発見したのは古い材木置き場だった。すでに時期が過ぎてしまったのか、発見できたロザリアは数頭だけだった。

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#9: ルリボシカミキリ

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Rosalia batesi
Olympus E-3, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA400, Flash (+)
(2010-August-28, Nagano)



ロザリアの美しき青色を写真で表現するのもなかなか難しい。

今回は露出をいろいろと変えたり、ストロボを併用してみたりした。ストロボの併用はなかなか効果的で、これによって強い西日が緩和されて、何とか本来の深い青色が出せた。

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#10: ルリボシカミキリ

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Rosalia batesi
Olympus E-620, Sigma 150mm Macro,  ASA400, Flash (+)
(2010-August-28, Nagano)



<飛翔>
ロザリアの飛翔写真を撮影した。

カミキリのうちトラカミキリの仲間は、飛翔速度が速くてその撮影は難しいが、その他の種類は比較的ゆっくりと飛びことが多い。チョウに比べて小さいので、一見困難に思えるが、やってみれば意外にうまくいくことが多い。写真はいずれもトリミングしています。

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#11: 飛翔するルリボシカミキリ♀

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Flying feature of a female of Rosalia batesi
Olympus E-3, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA400, Trimming (+)
(2010-August-28, Nagano)



飛翔する時にピンと伸ばした後脚が何ともユニークでいいですな。

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#12: 飛翔するルリボシカミキリ♀

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Flying feature of a female of Rosalia batesi
Olympus E-3, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA400, Trimming (+)
(2010-August-28, Nagano)



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§ Afterword §

すでに夏の終わりの雰囲気が色濃く感じた。

今年はこれまでキベリタテハやスジボソヤマキチョウなどを撮影していなかったが、今回何とか間に合って良かった。ルリボシカミキリも発生の末期で個体数が少なかったが、これも年に一度はカメラに収めないと落ち着かない昆虫の一つとなっている。

帰宅する途中で、アカジマトラカミキリの御神木(大きなケヤキ)がある山梨県内のある神社に立ち寄ってみた。ちょうど、神奈川のカミキリ屋さんたちもアカジマトラねらいで訪れていたので、カミキリに関する話をいろいろと聞くことができた。現在はチョウの写真がメインなので、久しぶりのカミキリ会話は虫林にとってとても新鮮に感じた。

ウーム、元カミキリ屋の血がうずくな。





以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-08-29 19:04 | Comments(18)

20100822 駿河の国散歩:キリシマミドリシジミ♀探索

Nature Diary #0346
Date: August 22 (Sunday), 2010
Place: Shizuoka
Weather: Cloudy and fine



<残暑の候>

残暑の候---ウー、まだ暑い。

でも、この頃は、ひどい暑さの中に秋の気配をわずかながらも感じ取れるようになってきた。セミたちの合唱も夏の終わりをあたかも惜しんでいるようにも聞こえる。

そろそろ、夏休みモード(キリギリスさんモード)から仕事モード(アリンコモード)へと変換しなければ---と殊勝に思っている今日この頃だが、実際の頭の中は依然としてキリギリスさんモードのままだから困る。



§ Diary §

日曜日(22日)は「キリシマミドリシジミのメスねらい」で出陣した。

もちろん、キリシマミドリの発生盛期からはズレズレなのは承知の上だが、メスならまだ生き残っているはずだし、運が良ければ産卵行動なども観察できるかも知れないと思ったのだ---かなり楽観的。まあ、たまには 「ボウズ覚悟、玉砕覚悟の撮影行」 も良いと思う。

ということで、今回はかなりリスキーな撮影行だったが、ダンダラさん(小畦川日記)もご一緒することになったので心強い。



訪れた場所は、前回(8月7日)の訪問時に、運良く見つけたポイントだ。

ここは、早くから朝日があたる斜面だが、到着してみるとあいにく霧がかかっていた。しかし、しばらく待っていると日も出て明るくなってきたので、お茶を飲みながらチョウが飛び出すのを待った。

クロスフィンガー!

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#1: アカガシの木

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A habitat of Wonderful Green Hairstreak
Olympus E-3, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA400
(2010-August-22, Shizuoka)



キリシマミドリシジミ; Wonderful Green Hairstreak

ポイントのアカガシを見上げていると、茶色っぽい小型のシジミチョウ(ムラサキシジミ)とともに、一見してそれとわかる白い大型のシジミチョウが何頭か飛び出した----ウーム、キリシマミドリに違いない。

相変わらず、飛ぶ姿は見えても撮影可能位置まではなかなか降りてこなかった。

しばらく見守っているとやっと1頭が比較的低い枝の葉上に静止したのをダンダラさんが教えてくれた。残念ながら葉が邪魔をしてチョウの体の一部しか見えない。しかし、翅裏の模様はまさしく今回の目標「キリシマミドリのメス」だった。

一応、ボウズは免れた---ホッとした。

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#2: 葉上に静止したキリシマミドリシジミ♀

A female of Wonderful Green Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-22, Shizuoka)



幼木での産卵シーンを期待して、林道を歩いてみた。

途中、何の変哲もないアカガシを叩くと、キリシマミドリが数頭飛び出したので驚いた。その内の1頭は15mほど追跡したところ、うまい具合にヒノキの枝先に静止してくれた。

ヒノキの枝先のキリシマミドリのシルエット。

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#3: キリシマミドリシジミのシルエット

A male of Wonderful Green Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-22, Shizuoka)



枝先に静止するチョウは飛び去る様子もないので、順光になるように、背丈ほどもあるススキをかき分けてゆっくりと回り込んでみた。

ファインダーで見ると、翅裏の様子はどうやらキリシマミドリのオスだが、見るからに尾羽打ち枯らして色も褪せている。この時期のオスなのだから古くても当たり前なのだ。

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#4: 枝先に静止したキリシマミドリシジミ♂

A male of Wonderful Green Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400、トリミング
(2010-August-22, Shizuoka)



静止しているキリシマミドリの後翅が一部欠損していた。その欠損部からは反対側の翅表の緑色がはっきりと見えた。

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#5: 枝先に静止したキリシマミドリシジミ♂

A male of Wonderful Green Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-22, Shizuoka)



その他; Miscelaneous

前回の撮影行(8月初旬)には、あまり姿を見せなかったムラサキシジミが今回は多く見られた。

キリシマミドリとは同所的に棲息するようだが、大きさが明らかに異なるのと飛翔時の色も異なるので両者を見間違うことはない(キリシマミドリの方が大きくて白い)。

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#6:ムラサキシジミ

Japanese Oakblue
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-22, Shizuoka)



この林道には、アオスジアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハ、ジャコウアゲハなど、この時期アゲハの仲間が多く見られた。

アオスジアゲハはサンショウの花に集まっていた。

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#7: アオスジアゲハ

Common Bluebottle
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-22, Shizuoka)



ジャコウアゲハもフワフワと緩やかに飛翔する姿がしばしば認められた。メスは明るい茶色で、いつみても美しい。

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#8: ジャコウアゲハ♀

Chinese Windmill
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-22, Shizuoka)



ジャノメチョウはどこにいっても見られるチョウの1種だが、この時にみた個体はとりわけ大きくて、大きさはおよそオオヒカゲほどもあった。

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#9: ジャノメチョウ

Dryad
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-22, Shizuoka)


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§ Afterword §

今回は時期外れではあるが、「ボウズ覚悟、玉砕覚悟」で前回見つけたポイントをもう一度訪れてみたのだが、何とかまたキリシマミドリの姿を見ることができ、また撮影できたのは嬉しい限りだ。

しかし、撮影できた♂♀のキリシマミドリは、両方とも満足いく写真からはほど遠く、これからもリスク覚悟に通うことになるだろう。でも、今回の撮影も含めて、キリシマミドリシジミの生態が少しずつわかってきたような気がしている。今年はあと1回くらいは訪れてみたいものだ。


今回は「チェレンジ撮影行」にも関わらず、お付き合いいただいたダンダラさんに感謝します。




以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-08-26 23:54 | ▣キリシマミドリシジミ | Comments(12)

20100814 下北半島の散歩道 (2): ゴマシジミ

Nature Diary #0345
Date: August 14 (Saturday), 2010
Place: Aomori Pref.
Weather: fine, later, occasionally cloudy and rain




§ Diary §

下北半島の岸壁や浜などにはハマナスの木が多い。

ハマナスはバラの1種で、時期になると大きな赤い花をつけるが、その花を見るといかにもバラである。英名を Japanese Rose というらしいが、さもありなんと思われる美しさがある。しかし、花が終わった後の大きな赤い実も意外に綺麗で好きだ。

ちなみに、ハマナスは皇太子妃雅子さまのお印でもある。止ん事無い花なのだ。

北国の浜にはハマナスがよく似合う。

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#1: 赤い実を付けたハマナスと 津軽海峡

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Japanese roses with fruits on the sea clif.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)



下北半島の岸壁をみると、綺麗な摂理(柱状摂理 Columnar joint)をしばしば認めた。形はおおむね六角形で、径が10cm程度なので、摂理としては細い方だと思われる。柱状節理は昔、マグマが冷却する際に出来た構造で、六角形になるのはそれが最も安定した形態のためらしい。

このあたりの岩は玄武岩(Basalt)なのかな?

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#2: 柱状摂理の岸壁

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Clif with Columnar joint
Olympus E-620, ZD8mm, EC-14, ASA200
(2010-August-14, Aomori)



海から出ている比較的太くて立派な柱状節理の岩の上に、沢山のウミネコが乗って休んでいた。

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#3: 柱状摂理の岩に乗るウミネコ

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Black-taild Gulls resting on the rock showing Columnar joint
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)



ゴマシジミ; Teleius Large Blue

ゴマシジミはユーラシア大陸には広く分布するが、日本では全国的に数が減少し、東北地方でも、絶滅した場所が多い(秋田県、山形県、福島県)。ここ青森県の下北半島は、今では数少ないゴマシジミの楽園なのだ。是非とも草原にあそぶ青い下北ゴマシジミに会いたい。

我ときて遊べや北のゴマシジミ(虫林一茶)--ん!、何か変?


海岸線を車2台で走っているとき、前を行くfanseabさんの車が急に停車した。後ろに車を止めて聞いてみると、「この辺にはゴマシジミがいそうだ」という返事だった。見ると、確かに灌木の上をゴマシジミがとんだ。どうやら、fanseabさんはゴマの気持ちが分かるらしい。

草原の中に入って探してみると、程なく綺麗な青い翅をはためかせてゴマシジミが飛び出して葉の上に静止した。

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#4: 葉上に静止するゴマシジミ

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A Teleius Large Blue resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)

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#5: 葉上に静止するゴマシジミ

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A Teleius Large Blue resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)



<飛翔>
虫林が住む山梨県内では、現在では青いゴマシジミを見ることが難しくなってしまった。ここのゴマシジミは、北海道と同じ亜種(ogumae)になっており、飛ぶと青色が鮮やかでとても綺麗だ。亜種Ogumaeは翅表辺縁の黒帯の境界が明瞭で、黒紋が小さい。


飛翔写真で翅表を撮影した。

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#6: 飛翔するゴマシジミ

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A picture showing a flying Teleius Large Blue.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA800
(2010-August-14, Aomori)

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#7: 飛翔するゴマシジミ

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A picture showing a flying Teleius Large Blue.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA800
(2010-August-14, Aomori)

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#8: 飛翔するゴマシジミ

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A picture showing a flying Teleius Large Blue.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA800
(2010-August-14, Aomori)




尻屋に転戦するfanseabさんと別れた後、朝に下見して気になっていた場所を訪れた。

そこは海と反対側の細い小道をしばらく入った場所で、いわゆる湿性草原だ。早朝に訪れた時にはジャノメチョウ(どこでも多い)とヒメシロチョウくらいしか見ることができなかったが、所々にハギ(センダイハギ?)やヒロハクサフジなどの花が咲いていた。



車を止めて草原の奥の林まで歩いてみると、朝訪れた時には気がつかなかったが、下北ゴマの食草のナガボノシロワレモコウが点々とあった。さらに、嬉しいことにそこには多くのゴマシジミが訪れていたのだ。

少し暗かったので、ストロボ光を用いて飛翔を撮影した。

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#9: ナガボノシロワレモコウの穂に集まるゴマシジミ(3頭)

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Three Teleius Large Blues coming to the feeding plant.
Olympus E-620, ZD8mm, EC-14, ASA200
(2010-August-14, Aomori)


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#10: ナガボノシロワレモコウを訪れたゴマシジミ

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A female of Teleius Large Blue coming to the feeding plant.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA800, flash (+)
(2010-August-14, Aomori)



<産卵>
ここのナガバノシロワレモコウは背が高くて、ちょうど目の高さに穂がある。朝来たときには気づかなかったが、よくみると、道路の脇に点々と立っていた。

まだ蕾状態の穂にゴマシジミは好んで産卵していた。


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#11: ナガボノシロワレモコウの穂で産卵するゴマシジミ

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A female of Teleius Large Blue egg-lying on the feeding plant.
Olympus E-620, ZD8mm, EC-14, ASA200
(2010-August-14, Aomori)

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#12: ナガボノシロワレモコウの穂で産卵するゴマシジミ

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A female of Teleius Large Blue egg-lying on the feeding plant.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)



<吸蜜>
d0090322_8185063.jpg
#12: 吸蜜するゴマシジミ

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A Teleius Large Blue feeding on the flower
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)




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§ Afterword §

今回は偶然に入った草原で、かなりの個体数のゴマシジミを見ることができた。いつも黒ゴマを見ているので、ここの青ゴマは目にとても鮮やかで美しかった----さすがにゴマの楽園という言葉が相応しい。

もっとゴマの楽園を見ていたかったが、天気があまり良くないのと、夕食をともにしなければならなかったので、早々にここを離れて八戸まで帰ることにした(150km、4時間以上)。


この綺麗なブルーの楽園を含む下北の自然がいつまでも保たれることを祈りたい。

下北は第一級の散歩道だった。


これで、「下北半島の散歩道」を終了します。





以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-08-21 08:57 | Comments(14)

20100814 下北半島の散歩道 (1):カバイロシジミ

Nature Diary #0344
Date: August 14 (Saturday), 2010
Place: Aomori
Weather: fine, later, occasionally cloudy and rain




<ブラキストン線>

北海道と本州を隔てる津軽海峡には、イギリスの動物学者のトーマス・ブラキストンが提唱したブラキストン線 (Blakiston Line)が存在する。このブラキストン線は動植物の分布境界線で、南北でそれぞれ固有の種類が多い。しかし、クマゲラをはじめプラキストン線を越えた分布を示す大陸系生物が存在するのも事実である。

カバイロシジミはこのブラキストン線を越えた蝶だ。


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§ Diary §

久しぶり(3年ぶり)のお墓参りで、家内の実家がある青森県八戸市を訪ねた。
現在では東北新幹線「はやて」に乗ると、東京駅から八戸駅までなんと3時間20分ほどで行くことができる------時代は便利になったものだ。


八戸は海辺の町だ。駅から外に出ると、潮の香りが風に乗って漂ってくる。

海岸までドライブしてみると、浜には人影も少なく、薄茶色の綺麗な砂浜と岩礁がどこまでも続いていた。久しぶりに聞く潮騒の音も耳に心地よい。

砂浜に咲く黄色いキク科植物の花に、何頭ものモンキチョウが訪れていた。

d0090322_22204310.jpg
#1: モンキチョウと八戸の海岸

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A landscape of seashore in Hachinohe.
Olympus E-620, ZD8mm, EC-14, ASA200
(2010-August-14, Aomori)



お盆のお墓参りも無事済んで、土曜日はレンタカーを借りて 下北半島突端 (本州北端)の海岸までドライブした。目的はプラキストン線を越えた蝶 「カバイロシジミ」の撮影。


到着後、前回(3年前)の記憶を頼りに、カバイロシジミの食草であるヒロハノクサフジを探して海岸線を散歩した。しばらく浜辺に沿ってブラブラと歩いていくと撮影者の姿を発見した。

どうも後ろ姿には見覚えがあるが、まさかこの場所にいるはずもない。

とにかく声をかけてみると、振り返った笑顔はそのまさかの蝶友 fanseab さん(探蝶逍遙記)だった。あまりの奇遇さにお互いに驚いたのは言うまでもないだろう。

下北半島の海岸でチョウを探すfanseabさんを撮影。

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#2: 下北半島の海岸風景

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A landscape of seashore of Shimokita peninsula
Olympus E-620, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA200
(2010-August-14, Aomori)



ニイニイゼミ; Platypleura kaempferi

海岸を歩いていたら不思議な光景に出会った。
それは、ニイニイゼミがススキに止まっていたからだ。

たしか以前に Celastrinaさん(青森のチョウたち)が、津軽の海岸で同様のことを観察してブログに出していた。つまり、ニイニイゼミがススキに静止するのは、単なる偶然では無くて、津軽海峡に面した海岸ではしばしば見られる行動らしい。

海岸のススキにセミの組み合わせはとても意外で興味あるが、stranger には調べる時間が無い。

♪アアアア~津軽海峡~セミ景色♪

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#3: ススキに止まるニイニイゼミ

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A cicada resting on the Japanese Silver Grass.
Olympus E-620, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA200
(2010-August-14, Aomori)



ヒメシロチョウ; Eastern Wood White

少し日が高くなってくると、ヒメシロチョウがあちらこちらで飛び出した。このチョウは逆光で撮影するとなかなか綺麗だな。

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#4: ヒメシロチョウ

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A Eastern Wood White feeding on the flower against sun
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(2010-August-14, Aomori)



オオモンシロチョウ; Large White

外来種のオオモンシロチョウも見つけた。

オオモンシロチョウ15年ほど前に北海道で発見されて以来、その分布を急速に広げ、今では海を越えてこの下北半島に土着してしまっているらしい。


ここにはモンシロチョウもいたが、オオモンシロチョウの方が体も大きくて(当たり前)、飛翔も明らかに力図強くて速度も速かった。

慣れてくると、遠くからでも本種とわかる。

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#6: オオモンシロチョウ

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A Large White feeding on the flower.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(2010-August-14, Aomori)



カバイロシジミ; Lycormas Blue

浜辺に点々とあるヒロハノクサフジの群落を観察するが、なかなかお目当てのカバイロシジミは姿を現してくれなかった。

そこで、fanseabさんが昨日カバイロを撮影した場所に移動することにした。そこは大きな崖の裏側で、浜から岩場を少し歩いた奥にあって、カバイロの食草である海浜植物ヒロハノクサフジが繁茂していた。よくぞ探したものである。


しばらくすると、どこからともなくカバイロシジミが吸蜜に訪れてくれた。写真の個体は決して新鮮ではないが、この時期としてはまともな部類に入る---良かった。

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#6: 食草のヒロハノクサフジの花で吸蜜カバイロシジミ♂

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A male of Lycormas Blue suckling a nector the flower of feeding plant.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(2010-August-14, Aomori)

d0090322_22221683.jpg
#7: 吸蜜するカバイロシジミ♂

.
A male of Lycormas Blue suckling a nector the flower of feeding plant.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(2010-August-14, Aomori)



海浜植物であるヒロハノクサフジの群落は、波打ち際からほんの数メートルなので、海が荒れれば波をかぶることになる。この草は海水によほど強いのだろう。

飛翔速度は意外に速いが、何とか撮影してみた。

d0090322_22223290.jpg
#8: 飛翔するカバイロシジミ♂

.
Flying feature of a male of Lycormas Blue .
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(2010-August-14, Aomori)


新鮮な♂も何度か見ることができたが、ほとんど止まらず、撮影には手も足も出なかった。

吸蜜するカバイロの♂はしばしば開翅するが、簡単に撮影できる個体はさすがに翅表が痛んでしまっている。このチョウはどうしてカバイロというのだろか、かば色は普通は茶褐色を意味するからだ。このチョウからはカバイロのイメージがピンとこない。

d0090322_22224996.jpg
#9: 開翅するカバイロシジミ♂

.
A male of Lycormas Blue feeding on the flower with the wings opened.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(2010-August-14, Aomori)



fanseabさんが比較的新鮮な♀を発見して呼んでくれた。
撮影チャンスは少なかったが、綺麗な♀が撮影できて嬉しかった---感謝。

d0090322_2223430.jpg
#10: カバイロシジミ♀

.
A female of Lycormas Blue feeding on the flower .
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(2010-August-14, Aomori)

d0090322_22231923.jpg
#11: カバイロシジミ♀

.
A Lycormas Blue resting on the grass leaf of feeding plant.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(2010-August-14, Aomori)



少し古い♀が開翅してくれた。

下北半島の♀は北海道のものと異なり、♀の翅表には青色が非常に乏しく黒褐色一色に見える。

d0090322_22245134.jpg
#12: カバイロシジミ♀の開翅

.
A female of Lycormas Blue resting on the grass leaf with the wings semi-opened.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(2010-August-14, Aomori)



さらにヒロハノクサフジが多く繁茂する海岸に移動したが、肝心のカバイロシジミはとても少なくてかなり古い♀を一頭観察できただけにとどまった。

d0090322_2225548.jpg
#13: カバイロシジミ♀

.
Afemale of Lycormas Blue resting on the feeding plant.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(2010-August-14, Aomori)


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§ Afterword §

3年ぶりに下北半島を訪ねることができた。

今回は尻屋岬方面には行かずに、津軽海峡面した海岸で1日を費やした。現地で図らずもご一緒できたfanseabさんには色々とお世話になりました。

下北の海岸線は実に気持ちが良く、あくせくとチョウなどを追い求めるのがバカらしく思えてきます。今回も日帰りの忙しい訪問でしたが、次回は民宿などに泊まって、のんびりと海岸線の風景や海の幸を楽しみたいと思います。


下北突端の 大間原子力発電所 が近い将来(2014年?)に操業開始、今年、東北新幹線が青森駅まで開通予定になっている。便利さと引き換えに美しい海岸線が破壊されないことを祈るばかりです。





下北散歩の第2部は、北端のゴマシジミの記事をアップしたいと思います。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-08-18 22:33 | Comments(17)

20100808 戦国武将とムモンアカシジミ

<山梨県北杜市に生息するゴマシジミの保全活動へご協力のお願い>

ゴマシジミの生息地である山梨県北杜市の2ヵ所(旧明野村で1ヶ所、旧須玉町で1ヶ所)で、2009年よりゴマシジミの生息環境の保全活動が、地元、 北杜市オオムラサキセンター、日本チョウ類保全協会により行われています。保全活動を進めるにあたり、草刈りなどの管理活動にご協力いただけるボランティアを募集しております。

本活動にご協力いただける方は、ご連絡をお願いいたします。

NPO法人 日本チョウ類保全協会


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Nature Diary #0343
Date: August 08 (Sunday), 2010
Place: Nagano
Weather: Cloudy and later rainy



<一石二鳥の棲息地>
ムモンアカシジミ(ムモンアカ)のポイントは虫林が住む山梨県内にもいくつかあるが、いずれも人間の生活空間に近い里山の一部で、その範囲は非常に狭い。聞くところによると、banyanさんのムモンアカポイントは、戦国武将ゆかりの城下町にあるらしい。そこで、そのことを家内に話したら、是非とも行ってみたいという返事が返ってきた。ムモンアカの棲息地が一石二鳥、一挙両得の場所とは有り難いものだ。

「夢をつかんだ奴より、夢を追っている奴の方が、時に力を発揮するもんでさぁ。」
(真田幸村の言葉より)



§ Diary §

活動時間に近くなったので、ポイントに戻ってみると、蝶友の cantussさん (蝶の玉手箱)が撮影されていた。ここは初めての場所なので、cactuss さんに様子を聞くと、まだ午前11時ころだが、ムモンアカはすでにポツポツと飛翔しているらしい。



ムモンアカシジミ; Jonasi Orange Hairstreak

1頭が水田側の土手にある草の上に静止した。

何しろ草の生えた土手の斜面なので、足下の不安定性を気にしながらゆっくりと近づいて、ライブビューファインダーを見ながら手だけを伸ばして撮影した。なお、写真の背景の一部はレタッチソフトでぼかしています。

d0090322_20353347.jpg
#1: 葉上に静止するムモンアカシジミ

.
A wide-view of Jonasi Orange Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-620, ZD 8mm Fisheye,EC-14,ASA200
(August-08-2010, Nagano)



一頭のムモンアカが発生木から少し離れた道路脇の下草の上に静止した。

ムモンアカのこのオレンジ色は、アカシジミやウラナミアカシジミのものよりも、より深くより鮮やかでとてもゴージャスな美しさがある。

d0090322_20382015.jpg
#2: 葉上に静止するムモンアカシジミ

.
A Jonasi Orange Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-3, ZD 50mm Macro,EC-14,ASA200
(August-08-2010, Nagano)

d0090322_20383613.jpg
#3: 葉上に静止するムモンアカシジミ

.
A Jonasi Orange Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-3, ZD 50mm Macro, EC-14,ASA200
(August-08-2010, Nagano)



<開翅>
チョウは静止した時の開翅率から、「簡単に開翅する」「なかなか開翅しない」「絶対に開翅しない」の3種類に分類できる。その分類でいえばムモンアカは[なかなか開翅しないチョウ]のグループ属すると思われる。まあ、チョウが翅を閉じたの開いたのといって一喜一憂するのは、蝶の写真愛好者にしか理解できない心理だろうけどね。


目の前の葉で静止していたムモンアカが、翅を動かしたかと思うと、少しずつゆっくりと開いてくれた。胸ドッキリの嬉しい瞬間だ。

d0090322_20385055.jpg
#4: ムモンアカシジミ♀の開翅

.
Jonasi Orange Hairstreak
Olympus E-3, ZD 8mm Fisheye, EC-14,ASA200
(August-08-2010, Nagano)

d0090322_2039331.jpg
#5: ムモンアカシジミ♀の半開翅

.
Jonasi Orange Hairstreak
Olympus E-3, ZD 50mm Macro,EC-14,ASA200
(August-08-2010, Nagano)

d0090322_20391676.jpg
#6: ムモンアカシジミ♀の半開翅

.
Jonasi Orange Hairstreak
Olympus E-3, ZD 50mm Macro, EC-14,ASA200
(August-08-2010, Nagano)

d0090322_20392880.jpg
#7: ムモンアカシジミ♀の半開翅

.
Jonasi Orange Hairstreak
Olympus E-3, ZD 50mm Macro, EC-14,ASA200
(August-08-2010, Nagano)



翅表に黒い紋が無いオスの開翅も撮影できた。

こちらは少し遠かったのでトリミングしています。なにしろ、本日はSigmaの150mmマクロがドック入りしているので、ZD50mm + 1.4倍テレコンで撮影した。

d0090322_20394267.jpg
#8: ムモンアカシジミ♂の開翅

.
Jonasi Orange Hairstreak
Olympus E-3, ZD 50mm Macro,EC-14,ASA200
(August-08-2010, Nagano)



<集団飛翔>

ムモンアカは木の上部の枝の見通しの良い葉上にいて、他の個体がくるとそれにつられるように次々に飛び出し、数頭で卍飛翔を示す。一見遊んでいるようにも見えなくも無いが、彼らにとって、これはメスを手に入れるための〔真剣な戦い〕なのだ----プロレス用語ではバトルロイヤル飛翔という(ウソ)。

d0090322_20395574.jpg
#9: ムモンアカシジミの飛翔

.
Some Jonasi Orange Hairstreaks flying in the group.
Olympus E-3, ZD 50mm Macro,EC-14,ASA1250,Trimming(+)
(August-08-2010, Nagano)



<求愛>

葉上での求愛は2頭が原則だが、しばしば他の♂が乱入するシーンも見られた。
さらに5頭での集団求愛も見ることができた。

d0090322_20401146.jpg
#10: ムモンアカシジミの集団求愛

.
Jonasi Orange Hairstreak
Olympus E-3, ZD 50mm Macro,EC-14,ASA200
(August-08-2010, Nagano)



<交尾>

求愛行動の後は、あちらこちらで交尾が観察できた。

d0090322_20402554.jpg
#11: 交尾する2組のムモンアカシジミ

.
Mating two pair of Jonasi Orange Hairstreak
Olympus E-3, ZD 50mm Macro,EC-14,ASA200
(August-08-2010, Nagano)

d0090322_20403941.jpg
#12: ムモンアカシジミの交尾

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Jonasi Orange Hairstreak
Olympus E-3, ZD 50mm Macro,EC-14,ASA200
(August-08-2010, Nagano)


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§ Afterword §

ムモンアカは発生が局所的な蝶である。発生地をみても何の変哲もないように見えるが、それなりに条件がそろっているのだろう。とくに、このチョウはアリ蝶なので、アリとの関係がすこぶる重要になるようだ。とにかく、ムモンアカに関しては、まだまだわからないことが多い。

午後から雨になったので、撮影を諦めて、街で家内を拾ってから帰った。
家内の方も、戦国武将ゆかりの古い街を見ることができてとても満足していたのでほっとしました。




banyanさん、貴重な情報をありがとうございました。
またご一緒できましたcactussさんにも感謝します。楽しい一日になりました。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-08-16 20:50 | Comments(12)

20100807 駿河の国散歩:キリシマミドリシジミ

<山梨県北杜市に生息するゴマシジミの保全活動へご協力のお願い>

ゴマシジミの生息地である山梨県北杜市の2ヵ所(旧明野村で1ヶ所、旧須玉町で1ヶ所)で、2009年よりゴマシジミの生息環境の保全活動が、地元、 北杜市オオムラサキセンター、日本チョウ類保全協会により行われています。保全活動を進めるにあたり、草刈りなどの管理活動にご協力いただけるボランティアを募集しております。

本活動にご協力いただける方は、ご連絡をお願いいたします。

NPO法人 日本チョウ類保全協会


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Nature Diary #0342
Date: August 07 (Saturday), 2010
Place: Shizuoka
Weather: Fine




<The King of Zephyrus>

子供の頃、キリシマミドリシジミ(キリシマミドリ)は屋久島の大杉谷という人跡未踏の深い谷に棲息する超稀種で、自分には多分一生お目にかかれない「幻の蝶」と思っていた。今考えれば、人跡未踏では蝶が発見できませんよね---おバカ。

ゼフの仲間では、キリシマミドリは最も大きくて、翅表の輝きもクリソゼフと同じくらい強い。
昔から虫林はキリシマミドリを [ゼフの王様] と思っていた。

ウーム、The King of Zephyrus に会いたい。





§ Diary §

今回も banyanさん(蝶と山てくてく写日記)にご一緒して、キリシマミドリの撮影に再チャレンジすることになった。神奈川の I さんご推薦の場所で前回とは異なる。


道が不案内のためかなり早めに自宅を出発したので、待ち合わせ時間よりも1時間ほども早く(朝6時過ぎ)現地に到着してしまった。そこで、時間つぶしに林道に沿って一人でぶらぶらと散歩してみることにした。

空を見上げると、白いペンキを刷毛で延ばしたようなシーラス(絹雲)
この雲が出ればしばらく天気は安定する。

今日も暑くになりそうだ--そうだ日焼け止めクリームを塗ろう。

d0090322_2052539.jpg
#1: 空にシーラス(絹雲)

Sirrus
Olympus E-3, ZD 12-60mm, ASA400
(August-07-2010, Shizuoka)



キリシマミドリシジミ; Wonderful Green Hairstreak

ゼフの王様とのお目通しはあっけないものだった。

一人でしばらく林道をぶらぶらと歩いていくと、崖で前が開けているアカガシの林にさしかかった。そこで、ペットボトルのお茶を飲みながらふと見上げたら、木の周りをすばらしいスピードで飛翔する白いシジミチョウを発見した。

キリシマミドリだ---もうお茶どころではない。

突然、一頭が上から舞い降りて、目の前の草上に静止した。慌てて何度かシャッターを切ったが、残念ながら逆光で証拠写真程度のものになってしまった。

d0090322_2064085.jpg
#2: キリシマミドリシジミ♂

A male of Wonderful Green Hairstreak basking on the oakleaf with the wings semi-opened.
Olympus E-3, ZD 70-300mm, ASA800
(August-07-2010, Shizuoka)



現地で会った静岡のkさんと場所を移動してキリシマミドリの飛来を待っていると、ほどなく事故渋滞で遅れたbanyan さんも合流できた---良かった。

朝日が木の梢を照らし出してしばらくすると、白と緑の点滅を繰り返してキリシマミドリのオスがポツポツと飛来するようになった。何度も訪れてくれるが、木の周りを飛び回るだけで飛び去ってしまう。まるで嘲笑うように----。

そして、ついに撮影可能な枝の葉に止まってくれた。

d0090322_2065471.jpg
#3: キリシマミドリシジミ♂

A male of Wonderful Green Hairstreak basking on the oakleaf with the wings closed.
Olympus E-3, ZD 70-300mm, ASA800
(August-07-2010, Shizuoka)


下の写真は上(#3)をトリミングして拡大した。

d0090322_207616.jpg
#4: キリシマミドリシジミ♂

A male of Wonderful Green Hairstreak basking on the grass leaf with the wings closed.
Olympus E-3, ZD 70-300mm, ASA800, Trimming (+)
(August-07-2010, Shizuoka)



先週、信州でのムモンアカ撮影の際に、不注意にも穴に落ち(相変わらずドジ)、愛用レンズをまたまた破損してしまった--今年3回目の修理中。

仕方がないので、今回はオリンパスのZD70-300mmのズームレンズを装着したが、このレンズは暗くて、解像度があまり良くないような気がする。まあ、自分の不注意なのだから仕方がないのだ--最近、不注意が多すぎるぞ。

d0090322_2072175.jpg
#5: 葉上で開翅するキリシマミドリシジミ♂

A male of Wonderful Green Hairstreak basking on the grass leaf with the wings opened.
Olympus E-3, ZD 70-300mm, ASA1250
(August-07-2010, Shizuoka)



葉上に静止したキリシマミドリの♂が開翅すると、コバルトブルーに輝く翅表が出現し、白い翅裏とのコントラストがとても鮮やかで綺麗だ。

d0090322_2073457.jpg
#6: 葉上で開翅するキリシマミドリシジミ♂

A male of Wonderful Green Hairstreak basking on the grass leaf with the wings opened.
Olympus E-3, ZD 70-300mm, ASA800
(August-07-2010, Shizuoka)



キリシマミドリはベタ開翅もするが、側方から見ているので、完全に開翅すると撮影には向かない。せいぜい130度から150度くらいの開翅が絵になるな。

d0090322_2074887.jpg
#7: 葉上で開翅するキリシマミドリシジミ♂

A male of Wonderful Green Hairstreak basking on the grass leaf with the wings opened.
Olympus E-3, ZD 70-300mm, ASA1250
(August-07-2010, Shizuoka)



クロアゲハ; Spangle

林道上で吸水していた綺麗なクロアゲハ♂を見つけた。

d0090322_208390.jpg
#8: クロアゲハ♂

A male of Spangle
Olympus E-3, ZD 70-300mm, ASA400
(August-07-2010, Shizuoka)

d0090322_2081572.jpg
#9: クロアゲハ♂

A male of Spangle
Olympus E-3, ZD 70-300mm, ASA400
(August-07-2010, Shizuoka)



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§ Afterword §

今回、キリシマミドリシジミを見ることができたばかりか、撮影まで成功したのですからとても嬉しい。しかし、キリシマミドリは見ることができても撮影ができないチョウと誰かが言ってたがその通りで、このチョウを撮影するには、静止場所を考えての位置取りが必要である。

まだ写真としては満足できるレベルからはほど遠いので、機材(レンズ)などを整備してさらにチャレンジしたいものだ。


エキサイティングな1日になりました。
banyanさん色々お世話になりました。また、神奈川のIさんや同行された静岡のKさんにも感謝します。




以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-08-11 20:25 | ▣キリシマミドリシジミ | Comments(22)

20100801 信濃訪問記(2):ムモンアカシジミ

<山梨県北杜市に生息するゴマシジミの保全活動へご協力のお願い>

ゴマシジミの生息地である山梨県北杜市の2ヵ所(旧明野村で1ヶ所、旧須玉町で1ヶ所)で、2009年よりゴマシジミの生息環境の保全活動が、地元、 北杜市オオムラサキセンター、日本チョウ類保全協会により行われています。保全活動を進めるにあたり、草刈りなどの管理活動にご協力いただけるボランティアを募集しております。

本活動にご協力いただける方は、ご連絡をお願いいたします。

NPO法人 日本チョウ類保全協会


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Nature Diary #0341
Date: August 01 (Sunday), 2010
Place: Nagano
Weather: Fine




§ Diary §

山ゴマの撮影を終えて、午後からは kmkurobe さんが最近発見したというムモンアカシジミ(ムモンアカ)のパーソナルポイントに移動しました。

ムモンアカは非常に局所的な発生をする蝶です。

到着してみると、ムモンアカの発生場所は、前が開けた林縁の一部で、あまりこれといった特別な特徴は乏しい所でした(えてしてそんなものですね)。でも、近くに休憩するお店もあって、車は横付け、風通しが良くて、足場も良好です。

したがって、この暑い時期でのムモンアカの観察にはもってこいの場所と見受けられました。とにかく、この時期は暑さに参ってしまいますものね。



ムモンアカシジミ; Jonasi Orange Hairstreak

エキスパートのS氏も加わって、皆さんのチョウのお話を聞きながら発生木を見上げていました。

しばらくすると、オレンジ色のシジミチョウがポツポツと飛び始めましたが、突然、あろうことか、虫林の近くのアジサイの花の上で静止した個体が開翅したのです。

すぐにその蝶は飛び去ってしまいましたが、かろうじて、蝶が飛び去るまでに2回ほどシャッターを切ることができましたが、残念なことにレンズと被写体との間に葉がかぶってしまいました。

ウーム、千載一遇のチャンスだったのに----悔しい。


ちなみに、ここのアジサイにはブルーの花と白い花があるみたいですが、kenkenさんの観察では、ムモンアカは白い花のみに来るみたいです。

d0090322_63023.jpg
#1: アジサイの葉上で開翅したムモンアカシジミ

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A male of Jonasi Orange Hairstreak perching on the leaf with the wings semi-opened.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(August-01-2010, Nagano)


ムモンアカは1頭が飛び出すと、それにつられるように他の個体も飛び出し、数頭がもつれ合いながら飛ぶ卍飛翔があちらこちらで見られました。

何度見てもこの卍飛翔はとてもキサイティングです。
d0090322_630201.jpg
#2: 飛翔するムモンアカシジミ

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Jonasi Orange Hairstreaks showing courtship-flight.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(August-01-2010, Nagano)

d0090322_6304822.jpg
#3: 飛翔するムモンアカシジミ

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Jonasi Orange Hairstreaks showing courtship-flight.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(August-01-2010, Nagano)



飛翔するムモンアカを指をくわえて見上げていましたが、1頭だけ、降りてきて葉の上に静止してくれました。しかし、残念ながら、翅がかなり破損していました。

d0090322_631223.jpg
#4: 静止するムモンアカシジミ

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A Jonasi Orange Hairstreak resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(August-01-2010, Nagano)



かなり離れたホウノキの葉で、開翅する個体も見られました。ここのムモンアカは開翅しやすいのかな?写真はトリミングしています。

d0090322_6311511.jpg
#5: 開翅するムモンアカシジミ

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A Jonasi Orange Hairstreak resting on the leaf the wings opened.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400, trimming (+)
(August-01-2010, Nagano)



ホウノキの幹に静止した個体をkmkurobeさんが教えてくれました。静止したところは少し薄暗かったのですが、何とか産卵シーンを撮影できました。

d0090322_6312877.jpg
#6: 産卵するムモンアカシジミ

.
A female of Jonasi Orange Hairstreak egg-lying on the trunk of tree.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(August-01-2010, Nagano)




その他; Miscellaneous

d0090322_631425.jpg
#7: 採集禁止の立て看板に絡むミヤマカラスアゲハ♀

.
Maackii Peacock
Olympus E-3, Sigma 150mm, ASA400
(August-01-2010, Nagano)


d0090322_6315386.jpg
#8: 靴の上に静止したベニヒカゲ

.
A Japanese Argus resting on a mountain-climbing boot
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(August-01-2010, Nagano)

d0090322_632533.jpg
#9: シラホシカミキリ

.
Glenea relicta
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(August-01-2010, Nagano)

d0090322_6321959.jpg
#10: ヒゲジロハナカミキリ

.
Japanostrangalia dentatipennis
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(August-01-2010, Nagano)

d0090322_6323475.jpg
#11: ムツボシタマムシ

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Crysobothris succedanea
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(August-01-2010, Nagano)



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§ Afterword §

当初、このブログにNature Diaryという名前を付けたので、なるべくその日の内に日記をアップしたいと思いましたが、残念ながら今のところ遅れ気味です(1週間以上の遅れ)。本来の仕事が忙しいことや、日曜日のフィールド散歩が遠征が多くなったこと、生来のレイジーな性格などが主な理由ですが、まあ、マイペースで楽しみます。

これで、8月1日の信濃訪問記を終了します。
Kmkurobeさん、とても楽しかったです。有難うございました。




以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-08-09 06:33 | Comments(10)

20100801 信濃の訪問記(1):山ゴマシジミ

<山梨県北杜市に生息するゴマシジミの保全活動へご協力のお願い>

ゴマシジミの生息地である山梨県北杜市の2ヵ所(旧明野村で1ヶ所、旧須玉町で1ヶ所)で、2009年よりゴマシジミの生息環境の保全活動が、地元、 北杜市オオムラサキセンター、日本チョウ類保全協会により行われています。保全活動を進めるにあたり、草刈りなどの管理活動にご協力いただけるボランティアを募集しております。

本活動にご協力いただける方は、ご連絡をお願いいたします。

NPO法人 日本チョウ類保全協会


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Nature Diary #0340
Date: August 01 (Sunday), 2010
Place: Nagano
Weather: Fine




§ Diary §

日曜日は虫友の kmkurobe さん(安曇野の蝶と自然)と「山ゴマ」の撮影に行きました。

山ゴマは涼しい高標高のお花畑に棲息して、ワレモコウやカライトソウを食し、里ゴマよりも小さくて、黒いそうだ----ウーム、楽しみだな。


珍客コウノトリ; Oriental White Stork

朝、予定より少し早くに kmkurobeさんとお会いできました。

最近、H村にコウノトリが4羽もやってきて、さらに住みついてしまったので、このところ村はコノトリで大フィーバーしているんですよ--とkmkurobeさん。
何!コウノトリですか、そりゃあ、大事件だね----と虫林.
ということで、急遽、山ゴマの前に珍客コウノトリを見に行くことにしました。

d0090322_19525846.jpg
#1: 梅にウグイス、電柱にコウノトリ

.
An Oriental White Stork resting on a telegraph pole.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(August-01-2010, Nagano)




山のゴマシジミ; Teleius Large Blue

山の上の山ゴマ棲息地では、しばしば下から霧が沸き上がっきて視界をさえぎりました。
ピーカンも良いのですが、霧に巻かれるのも高原らしくて良いですね。

山ゴマは霧が晴れて明るくなると、どこからともなく出現して、笹原の上をちらちらと飛んでいました。飛翔速度は遅いので、いかにもとまりそうなのですが、あにはからんやなかなか静止してくれません。でも、花で吸蜜したり、カライトソウやワレモコウに産卵したりする個体も見られました。


幸運なことに、羽化してから間もないと思われる新鮮な♀を見つけることができました。下の写真は、背景に場所が特定できる人工物があったので、フォトショップでそこだけをボカしました。

d0090322_1954274.jpg
#2: 笹の葉で開翅するゴマシジミ♀

.
A female of Teleius Large Blue resting on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, ZD12-60mm, ASA200
(August-01-2010, Nagano)



ワレモコウの花に静止した山ゴマを、広角レンズで撮影しました。
背景の人物はkmkurobeさんです。

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#3: ワレモコウの花に静止したゴマシジミ♀

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A female of Teleius Large Blue resting on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, ZD12-60mm, ASA200
(August-01-2010, Nagano)



新鮮で傷一つ無い山ゴマの翅表をみると、ベルベットのように滑らかな質感を示し、意外に上品な美しさがありました。さらに、前翅には黒い紋が並んでいて、これがなかなか良いアクセントになっています。

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#4: 山ゴマシジミ♀

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A female of Teleius Large Blue resting on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, ZD12-60mm, ASA200
(August-01-2010, Nagano)



<開けゴマ!>
里ゴマでは、開翅することが少なくて、開翅した写真を撮影することが難しいのが普通です。しかし、山ゴマは180度くらいまで開いてくれましたので驚きました。kmkurobeさんによれば、山ゴマでもこれほど開翅することはないそうです---ラッキー。

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#5: 開翅するゴマシジミ♀

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A female of Teleius Large Blue resting on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, ZD12-60mm, ASA200
(August-01-2010, Nagano)

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#6: 開翅するゴマシジミ♀

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A female of Teleius Large Blue resting on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, ZD12-60mm, ASA200
(August-01-2010, Nagano)


<産卵>
通常のゴマと同様に、ワレモコウやカライトソウの花にしばしば産卵するシーンが見られましたが、なかなか卵は確認できませんでした。写真はカライトソウに産卵する山ゴマですが、まだ赤い花がついていない蕾の状態のものに産卵するようです。

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#7: カライトソウに産卵するゴマシジミ♀

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A female of Teleius Large Blue egg-lying on the flower.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(August-01-2010, Nagano)

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#8: カライトソウに産卵するゴマシジミ♀

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A female of Teleius Large Blue egg-lying on the flower.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(August-01-2010, Nagano)



<飛翔>
偶然に飛翔写真が撮影できましたが、翅がぶれてしまいました。しかし、この翅のぶれは躍動感があって、これもありかなと思います。

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#9: 飛翔するするゴマシジミ♀

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A flying female of Teleius Large Blue.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(August-01-2010, Nagano)


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§ Afterword §

山ゴマの撮影は初めてでしたが、今回は新鮮な♀個体を発見できたのがラッキーでした。山ゴマは限られた地域でのみに生息しますが、環境そのものの保全状態は良好と思われました。

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#10: 山ゴマを撮影するkmkurobeさん

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kmkurobeさん、今回もお世話になりました。ありがとうございました。




以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-08-05 20:07 | Comments(12)

20100731 北アルプス散歩(再):ヤリガタケシジミほか

<山梨県北杜市に生息するゴマシジミの保全活動へご協力のお願い>

ゴマシジミの生息地である山梨県北杜市の2ヵ所(旧明野村で1ヶ所、旧須玉町で1ヶ所)で、2009年よりゴマシジミの生息環境の保全活動が、地元、 北杜市オオムラサキセンター、日本チョウ類保全協会により行われています。保全活動を進めるにあたり、草刈りなどの管理活動にご協力いただけるボランティアを募集しております。

本活動にご協力いただける方は、ご連絡をお願いいたします。

NPO法人 日本チョウ類保全協会


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Nature Diary #0339
Date: July 31 (Saturday), 2010
Place: Nagano
Weather: Cloudy and rain




このところ毎日暑くて弱っています。

こんなに暑いと、下界から逃げ出して、涼しい風が吹く高原で、昆虫たちと遊ぶのが一番の贅沢に思えます。昔、高山和尚(?)が残した下の言葉 の心境には当分なれそうもありません。

「安禅必ずしも山水を用いず、心頭滅却すれば火もまた涼し」


§ Diary §

前回のアルプス散歩では、今まで未見だったヤリガタケシジミの♀を確認できましたので、今回は求愛、交尾、産卵などの生態シーンをもっと観察する目的で、再び同地を訪れることにしました。まだ、前回の疲れ(筋肉痛も)が残っているので、少々辛いのですが、今回は banyan さんが同行してくれることになりましたので少し安心です。



ヤリガタケシジミ; Sky Blue

ヤリガタケシジミの棲息地に到着した時には、今にも雨が降りそうでした(実際、後で雨が降ってきました)。こんな天気では、高山性のチョウ達は全く飛ばないので、棲息地内をルッキングで探してみることにしました。

しばらくすると、少数ながらもヤリガタケシジミが観察できました。一安心です。

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#1: 葉上で休むヤリガタケシジミ♂

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A male of Sky Blue resting on the leaf.
Olympus E-620, ZD8mm Fisheye, EC-14,ASA200
(2010-July-31, Nagano)



本日は終始曇り空でしたが、それでも雲の切れ間で周囲が明るくなってくると、開始するシーンが容易に観察できるようになりました。

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#2: クサボタンで吸蜜するヤリガタケシジミ♂

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A male of Sky Blue feeding on the flower with the wings opened.
Olympus E-620, ZD12-60mm,ASA800
(2010-July-31, Nagano)



ヤリガタケシジミとヒメシジミの鑑別は翅裏の黒紋をみれば両者は区別できますが、この紋は翅を閉じていると後翅の下に隠れていることが多く、また個体によって紋の形や大きさが異なることもあるようで鑑別に苦慮することが多いようです。

結局、オスの場合は一番確実なのは、翅を開いたときでしたね。

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#3: ヤリガタケシジミ♂

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A male of Sky Blue resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro,ASA200
(2010-July-31, Nagano)


クローズアップしてみると、翅の縁毛がずいぶんと長くて驚きました。

虫林の場合は、バックのボケ味を楽しむので、絞り優先モードで、絞りをなるべく浅くして、真横からピントがあうように撮影します。でも、2本の触角の両方にピントが合うようにした方が良いかもしれないと今は思っています。

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#4: ヤリガタケシジミ♂

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A male of Sky Blue resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro,ASA350
(2010-July-31, Nagano)



大きなホタルブクロの花の上で休んでいるヤリガタケシジミのメスを撮影しました。
メスは数が少なく、残念ながら新しい個体は見られませんでした。

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#5: ヤリガタケシジミ♂

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A female of Sky Blue resting on the flower
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-July-31, Nagano)



クサボタンの上で開翅するヤリガタケシジミのオスとメス。
両方の蝶にピントが合うように撮影しましたが、なかなか難しいかったです。

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#6: クサボタンの花上のヤリガタケシジミ♂と♀

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A male and female of Sky Blue resting on the flower.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro,ASA200
(2010-July-31, Nagano)



<求愛>
比較的新しいオスを追跡していると、しばしばメスに求愛するシーンが観察できました。

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#7: ヤリガタケシジミの求愛

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A pair of Sky Blue showing a courtship behavior.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro,ASA200
(2010-July-31, Nagano)



<産卵>
本種の産卵は食草の根本で行われていました。草が邪魔をして大変見にくかったので、産卵を目で確認できるように草を手で押さえて撮影した。

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#8: ヤリガタケシジミの産卵

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A female of Sky Blue egg-lying on the grass stalk.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro,ASA200
(2010-July-31, Nagano)



<飛翔>
一応、飛翔も少しだけ撮影してみました。

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#9: ヤリガタケシジミの産卵

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A flying feature of male of Sky Blue
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro,ASA200
(2010-July-31, Nagano)



コヒョウモン; Ino Fritillary

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#10: コヒョウモン

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An Ino Fritillary resting on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA200
(2010-July-31, Nagano)



コムラサキ; European Purple Emperor

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#11: コムラサキ

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European Purple Emperor
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro,ASA200
(2010-July-31, Nagano)



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§ Afterword §

虫林が勤める大学の構内で、「オーシーツクツク、オーシーツクツク」という蝉の声を聞きました。このツクツクホーシの鳴き声は、虫屋の端くれである虫林にとって、今年の夏の終わりが近いことを意味します------何となくメランコリックになってきます。

うーむ、今年も夏休みの宿題(仕事)が山積みで、散歩どころではなくなってきました。



by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-08-02 22:56 | Comments(16)