NATURE DIARY

tyurin.exblog.jp

<   2011年 12月 ( 4 )   > この月の画像一覧

20111225 庭の擬態名人:アケビコノハ

<擬態考>
枯葉、小枝、樹皮などに化ける虫は多い。これは 擬態 mimicry と呼ばれ、昆虫たちが捕食者から身を守る手段だ。また、花にそっくりのカマキリのように獲物を捕るための擬態や毒を持つ別の昆虫に擬態するものもある。とにかく、昆虫たちはそれぞれ何かに擬態して生活しているといえるだろう。ひるがえって、ヒトをみると、やはり擬態は多い。例えば、女性の化粧や男性のカツラなどはある意味擬態といえるだろう。

虫林も時には虫のように「死んだふり擬態?」をしてみるのだが、残念ながらすぐばれてしまう。

擬態が下手だと人間界で生きていくのも楽ではないな。

 **********************************************************

Nature Diary #425

拙宅の小さな庭には大きなケヤキがあって、冬には山のように落ち葉がでる。
日曜日の午前中は家内と一緒に落ち葉をかき集めて袋に入れる作業を行った。

以前ならば、集めた落ち葉で焚火(落ち葉焚き)して、サツマイモを焼いて食べるという楽しみもあったけれど、昨今では、住宅地の中で焚火でもしようものなら近所からたちまち苦情が出るか、火事と間違われて消防署に通報されるのが落ちだろう。寒い時期の焚火はとても楽しいのにな。



» アケビコノハ; Adris tyrannus

ブツブツいいながら庭の枯葉を集めていると、一緒に作業していた家内が「大きな蛾がいたよ」と呼びにきた。どれどれと見に行くと、「この辺りにいたはずなのに----」と探している。しばらくして、「見つけたよ」の声に指さす場所をみると、なんとそこには 擬態の名人(名蛾?)アケビコノハがいた。アケビコノハを枯葉の中で見つけるとは、家内の眼力は何ともすごいものだ。

アケビコノハのようなフォトジェニック photogenic な虫を見つけたとなると落ち葉集めどころでない。早速、部屋に戻ってカメラを持ち出してこのアケビコノハを撮影することにした。

d0090322_2255068.jpg
枯葉とアケビコノハ Adris tyrannus

.
Ricoh GXR, S10, ASA100 (Kofu-shi in Yamanashi、December 25th, 2011)


枯葉に擬態する虫は多い(たとえばコノハチョウ、カレハカマキリなど)。

アケビコノハも枯葉に擬態する虫のひとつで、暗褐灰色の枯葉色の色彩に加えて、形も枯れ葉にそっくりだ、さらにご丁寧なことに、翅には葉脈のようなスジまで入っているのだから驚く。

d0090322_226962.jpg
枯葉とアケビコノハ Adris tyrannus

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400
(Kofu-shi in Yamanashi、December 25th, 2011)



斜め前からクローズアップすると。前胸背がフリルのように少し広がっていて、まるで、白亜紀の有名な恐竜トリケラトプス(Triceratops)に少し似ている気もしてくる。

昆虫たちを写真でクローズアップしてみると、しばしば驚くような迫力がでてくるから面白い。

d0090322_2262269.jpg
アケビコノハ Adris tyrannus

.
Ricoh GXR, S10, ASA100 (Kofu-shi in Yamanashi、December 25th, 2011)


刺激するとアケビコノハは翅を開く。

そこで、小枝で少しツンツンとしてみた-----すると、枯葉色の地味な翅の下から鮮やかな黄橙色の地に黒い紋を配した後翅を見せてくれた。後翅の色彩を見ると蛾の仲間でも人気が高いカトカラ(Catocala)のようだ。

d0090322_2263730.jpg
開翅するアケビコノハ Adris tyrannus

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400
(Kofu-shi in Yamanashi、December 25th, 2011)



ついでに、裏面の様子も撮影してみた。
驚いたのは、あの地味な前翅の裏は後翅のように黄色で黒い紋が入っていることだ。

d0090322_2264978.jpg
アケビコノハ Adris tyrannus の翅裏

.
Ricoh GXR, S10, ASA100 (Kofu-shi in Yamanashi、December 25th, 2011)


頭部をクローズアップすると、口唇髭が角のように伸びている----ユニークだな。
アケビコノハの頭部は何ともヘンテコリンな形で面白い。

d0090322_227147.jpg
アケビコノハAdris tyrannus のクローズアップ

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400 
(Kofu-shi in Yamanashi、December 25th, 2011)




» キノカワガ; Blenina senex

昨年、キノカワガを見つけた川に面したケヤキの木にも行ってみた。

ここには何本もの大きなケヤキがあるがキノカワガを見るのはその中の1本だけだ。
どうしてその木ばかりにキノカワガが集まるのか今もってよくわからない。

d0090322_2271368.jpg
キノカワガが集まるケヤキ Blenina senex

.
Ricoh GXR, S10, ASA100 (Kofu-shi in Yamanashi、December 25th, 2011)


キノカワガの樹皮擬態は本当に巧みなので、偶然に見つけることは難しい。でも、1頭見つけると、そこには複数の個体を見ることが多い。ファインダーで見る樹皮に4頭のキノカワガが入った。

普通に写真を掲載するとその存在が不明瞭なので、黄色い円でそこを囲ってみた。

d0090322_2272669.jpg
樹皮に静止するキノカワガ Blenina senex

.
Ricoh GXR, S10, ASA100 (Kofu-shi in Yamanashi、December 25th, 2011)


この時期になると、他の昆虫たちが少なくなるので、キノカワガを撮影してみたくなる。今年は数週間前にも新たなポイントを見つけたので、どうやらいるところにはいるようだ。

キノカワガをクローズアップすると、しみじみ樹皮に良く似ているなと思う。

d0090322_2273890.jpg
キノカワガ Blenina senex

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400 
(Kofu-shi in Yamanashi、December 25th, 2011)


d0090322_2275344.jpg
キノカワガ Blenina senex

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400 
(Kofu-shi in Yamanashi、December 25th, 2011)



§ Afterword §

今年も残り少なくなり、気候はすでに冬そのものだ。こんなときには、暖かい土地で南国の昆虫たちと戯れて見たくなる。でも、日本の自然は四季がはっきりしていて、冬には冬の魅力があるのも事実だ。

もうすぐ冬期休暇になるが、真冬のフィールドをノンビリとカメラ片手に歩くのも悪くない。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2011-12-29 02:30 | Comments(10)

20111223 梅の木探索:オオミスジの越冬幼虫発見

Nature Diary #424

日曜日でしかもクリスマスの日に放送大学で公開講義------欧米ならばあり得ない話だな。
でも、天皇誕生日の金曜日の午前中は講義準備もそこそこにしてフィールド散歩に行くことにした。

梅林に到着して見渡すと、驚いたことに一部の蕾がすでにほころんでいた----フライングだね。
下の写真は「梅にウグイス」ではなくて「梅にヒラタアブ」

d0090322_10383837.jpg
梅の花とヒラタアブ



» オオミスジの越冬幼虫;
Over wintering caterpillar of the Large Sailer


夏に目を付けていた梅の木で、オオミスジの越冬幼虫探しにチャレンジすることにした。

写真家の海野和男さんの「小諸日記」やSpaticaさんの「ふしあな日記」で、オオミスジの越冬幼虫を何度か見たことがあるが、その記事によれば、オオミスジの幼虫は梅の樹皮に巧みに擬態している上にかなり小さい(5㎜ほど)ので、その発見難易度は越冬幼虫の中でも高いらしい。そこで、今年オオミスジを撮影したポイントの梅の木で、じっくりとオオミスジの幼虫を探してみることにした。

ポイントの梅の木に到着してみると、すでに小枝が剪定されてしまったようだ。それでも、慎重に枝をルッキングした。すでに探し始めてから30分ほど経った----何となく探し方が間違っているのだろうかと疑心暗鬼の心が芽生え始めたその時、小枝の分岐部に小さな黒い物体発見。

d0090322_10385474.jpg
越冬するオオミスジの幼虫 Caterpillar of the Large Sailer

.
Ricoh GXR, S10, ASA100 (山梨県甲府市、12月23日)


半信半疑で小枝を手繰り寄せて観察してみると、かなり表面が凸凹している幼虫だ。

ウーム、本当に小さいな(大きさは6㎜ほど)。
でも、どうやら目的のオオミスジの幼虫のようだ。

d0090322_1039688.jpg
越冬するオオミスジの幼虫 Caterpillar of the Large Sailer

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400 (山梨県甲府市、12月23日)


斜め横から見ると、何とも凸凹した形。
この幼虫があの大きなオオミスジになって、空中を滑空するなんて想像もできない。

d0090322_103917100.jpg
越冬するオオミスジの幼虫 Caterpillar of the Large Sailer

.
Ricoh GXR, S10, ASA100, Trimming (+) (山梨県甲府市、12月23日)

d0090322_10393255.jpg
越冬するオオミスジの幼虫(円内は頭部撮影) Caterpillar of the Large Sailer

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400, Trimming (+)



» オオムラサキの越冬幼虫; Over wintering caterpillar of the Great Purple

オオムラサキとゴマダラチョウの越冬幼虫も探してみることにした。

両種とも大きくて、また今まで何度も撮影しているので発見はとても楽だ。
案の上、エノキの根元の枯葉を探し始めてから1分ほどでオオムラサキの幼虫を見つけることができた。

d0090322_10394571.jpg
オオムラサキの越冬幼虫 Caterpillar of the Great Purple

.
Ricoh GXR, S10, ASA100 (山梨県甲府市、12月23日)

d0090322_1056381.jpg
オオムラサキの越冬幼虫 Caterpillar of the Great Purple

.
Ricoh GXR, S10, ASA100 (山梨県甲府市、12月23日)

d0090322_10565142.jpg
オオムラサキの越冬幼虫 Caterpillar of the Great Purple

.
Ricoh GXR, S10, ASA100 (山梨県甲府市、12月23日)



» ゴマダラチョウの越冬幼虫; Over wintering caterpillar of the Japanese Circe

d0090322_1057453.jpg
ゴマダラチョウの幼虫 Caterpillar of the Japanese Circe

.
Ricoh GXR, S10, ASA100 (山梨県甲府市、12月23日)




§ Afterword §

今回、オオミスジの幼虫を見つけた梅の木は、毎年安定してオオミスジを見る木で、今年の冬に越冬幼虫の撮影にチャレンジしたいと思っていた。今回は1頭だけだったとはいえ、思惑通りオオミスジの越冬幼虫を見つけることができたのは嬉しい。オオミスジの越冬幼虫は、思いのほか小さく、たしかにこの幼虫に比べるとオオムラサキやゴマダラチョウの幼虫はとても探しやすいと思う。

梅は三毒(食べ物の毒、地の毒、水の毒)を断つと昔から伝えられている。小梅と言えば「甲州小梅」というくらいに甲州(山梨県)では梅の栽培も盛んだ。あまり知られていないが、この甲州小梅という名前は商品名で、用いられる梅の品種は「甲州最小」や「竜峡小梅」というものらしい。

虫林はこのカリカリとする小梅が好みだ。

d0090322_10573027.jpg
甲州小梅 (山梨県甲府市、12月23日)





以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2011-12-25 10:59 | ▣オオミスジ | Comments(8)

20111217 琵琶湖畔の散歩道:キタキチョウ

<減量宣言>
「世界で最も怖い乗り物は?」-----という質問をしたところ、「中国の新幹線」、「○×遊園地のジェットコースター」といったまともな?回答の他に「体重計」 というのがあったそうだ。なるほど体重計とはうまい答えだな。というのも、最近、久しぶりに体重計に乗ったところ、夏に比べて5㎏も体重が増えていた。このところの不摂生で不規則な生活パターンとパーティや忘年会でのハイカロリー飲食が原因なのは明白。

ウーム、体重計が怖い。とにかく、虫林は体重計の恐怖から脱するために 「減量宣言」 をしよう。

 **********************************************************

Nature Diary #423

甲府から塩尻、名古屋、京都経由で、滋賀県の琵琶湖畔の雄琴温泉に到着したのは、午後3時近くになっていた。それでも、会議まではまだ少し時間があったので、宿の周りの照葉樹の林をぶらぶらと散歩してみることにした。見知らぬ土地はただ歩くだけでも楽しいものだ。

歩き始めて間もなく林の縁をフラフラ飛ぶキタキチョウを発見した。

今日は日中の気温が上がったので、キタキチョウが陽気につられて飛びだしたのだ。嬉しいことに、静止したサザンカの枝は坂の小道に面していて、その先には琵琶湖がくっきりと見えていた。

d0090322_16145928.jpg
キタキチョウ The Common Grass Yellow と琵琶湖 (滋賀県大津市雄琴温泉、12月17日)

.
Ricoh GXR, S10, ASA100


今回はGXR(+S10)で撮影したが、コンデジでもかなり解像感があって驚いた。
またここまで近接するとバックもかなりボケてくれる。

d0090322_166254.jpg
キタキチョウ The Common Grass Yellow と紅葉 (滋賀県大津市雄琴温泉、12月17日)

.
Ricoh GXR, S10, ASA100


明けて日曜日の朝は6時30分頃に目が覚めた。この温泉宿は高台にあって部屋からは琵琶湖が一望できる。少し寒かったが、部屋の外に出て日の出を撮影してみた。

d0090322_1664072.jpg
琵琶湖の日の出 The sunbreak landscape of Biwa-ko (滋賀県大津市雄琴温泉、12月18日)

.
Ricoh GXR, S10, ASA100


帰途、関ケ原あたりだと思うが、一面に雪が積もっているのを窓から見た。
突然、雪国にワープした気分になる。

d0090322_1665634.jpg
Snow (岐阜県不破郡関ヶ原、12月18日)

.
Ricoh GXR, S10, ASA100


§ Afterword §

琵琶湖は以前にも何度か訪れたが、雄琴に宿泊したのは初めてだ。この雄琴は関西屈指の風俗街として以前は名をはせていたようだが、今は当時の面影は無くて、静かな温泉宿だった。あまり時間が無くてのんびりと散歩はできなかったが、知らない土地を歩くことはまるで探検でもしているようでとても楽しい。

またいつかゆっくりと訪れてみたい。

 

以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2011-12-18 16:11 | ▣キタキチョウ | Comments(10)

20111210 県南の散歩道:初冬のチョウたち

<初冬のチョウたち>
12月に入って「チョウの撮影に行くよ」というと、周りは「え~、寒いのにチョウがいるの?」とびっくりする。内陸の山梨県では、さすがに1月の声を聞くと飛んでいるチョウを見るのはなかなか難しくなるが、初冬のこの時期なら、天気さえよければ、越冬するチョウたちが日光浴に出てくるし、越冬しないチョウでも生き残りの個体が飛んでいるのだ。初冬に見るチョウは、どれもとてもいとおしく感じるな。

 **********************************************************

Nature Diary #422

本日は朝の冷え込みが厳しいが、天気はすこぶる良くて晴れ渡っている。ひさ~しぶりにフリーの週末なので、ウキウキしながら県南の散歩道にむかって車を走らせた。

ところが、本道から側道に左折した時に、いつのまにかパトカーが後ろについてきた。恐る恐る車を止めてみると、案の定、出てきたお巡りさんが「一時停止違反ですよ」。オーマイガッ! ウーム、またやってもうた。大体、入れ込んで出かける時には、今までもろくなことがない。とにかく、違反は違反---反省。でも、物陰に隠れて見張るなんて、「罠」か「落とし穴」にでもはまった気分だな。

散歩道のお宮の境内はイチョウの葉の絨毯。

d0090322_1852845.jpg
イチョウの絨毯
.
Canon 7D, Sigma 10mm Fisheye, X1.4TC, ASA400



» ムラサキツバメ; The Powdered Oakblue

この時期には、チョウの姿を拝めただけでも御の字だな。

そんなことをブツブツと呟きながらお宮に続く小道に沿って歩いて行くと、突然、脇から褐色のシジミチョウが飛び出した。見失わないように目を凝らしてその飛翔を見ていると、少し旋回した後、ススキの葉上に静止した。慌てて駆け寄ってみると、どうやらムラサキツバメのようだ。

子供の頃には、このチョウはまさしく南国の蝶で、その大きくて力強い姿に憧れていたものだ。でも、最近ではこのチョウの他にもいくつかの南国蝶たち(ツマグロヒョウモン、ナガサキアゲハなど)が関東でも普通に見ることができるようになってきた。隔世の感がある。

ムラサキシジミの数は、内陸の山梨県ではまだ多くは無いようだが、数週間前に甲府市内でも観察できたので、多分、すでに山梨県内でも土着してしまっているのかも知れないな。

d0090322_1873454.jpg
葉上に静止するムラサキツバメ The Powdered Oakblue
.
Canon 7D, Sigma 10mm Fisheye, X1.4TC, ASA400

d0090322_1874745.jpg
葉上に静止するムラサキツバメ The Powdered Oakblue

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400


少し気温が上昇してくると、翅を開いて日光浴を始めた。暗い藍色の翅表は♂であることを示している。この♂の翅表の色表現はなかなか難しい。おおむね綺麗には撮影できないが、角度によってはもう少し鮮やかな色が出るのかも知れない。肉眼的はこの写真の色が忠実だと思う。

d0090322_188047.jpg
開翅したムラサキツバメ♂ The Powdered Oakblue

.
Canon 7D, Sigma 10mm Fisheye, X1.4TC, ASA400

d0090322_1881615.jpg
開翅したムラサキツバメ♂ The Powdered Oakblue

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400



» ムラサキシジミ; The Japanese Oakblue

前述した草叢では、ムラサキシジミも観察できた。翅表はムラサキツバメに似ているが、飛んでいると大きさが明らかに小さいのですぐわかる。実は本日の本命はこのチョウだったのだ。

d0090322_1883240.jpg
ムラサキシジミ The Japanese Oakblue

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400


このチョウの夏型は樹上にすんでいて、他のチョウの観察に訪れた場所で、偶然目にすることがあるが、実にせかせかと落ち着きがなくて、静止してもすぐに飛び去ってしまう。でも、秋になるとその数が増して、この時期には葉上で日光浴をする個体をよく目にするようになる。

翅を開くと、輝くような濃い青紋が目に飛び込んでくる。この青色は他のチョウには無いもので、ムラサキシジミの♂だけの色合いのように思う。何度見ても美しいな。

d0090322_1884568.jpg
開翅するムラサキシジミ♂ The Japanese Oakblue

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400



» ヤマトシジミ; The Pale Grass Blue

ヤマトシジミというチョウは、夏には見向きもしないが、この時期になるととても愛おしく思えてくる。今回は5頭の♂と1頭の♀を観察できた。今まで、12月下旬でも見たことがあるが、年を越えた個体は観察できていない。1月はこのシジミを探して、南部を徘徊しようかな。

d0090322_188599.jpg
ヤマトシジミ The Pale Grass Blue

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400

d0090322_1891148.jpg
ヤマトシジミ♂(上)♀(下) The Pale Grass Blue

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400



» その他; Others

上記の種類のほかに、撮影できたのはアカタテハ、ウラナミシジミ、ベニシジミ、アキアカネがある。さらに観察で来たけど撮影できなかったのは、ヒメアカタテハ、モンキチョウだ。12月にこれほど多種類のチョウが観察できるとは思わなかったので驚いた。

d0090322_189286.jpg
アカタテハ(上左)、ウラナミシジミ(上右)、ベニシジミ(下左)、アキアカネ(下右)

.
Canon 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400


§ Afterword §

先週の月曜日に山梨科学アカデミーの集会で(僕も会員)、稀代の虫屋「奥本大三郎氏」が講演された。タイトルは、「虫と風土と人とのかかわり」だったように思うがどうも最近記憶力が悪くなり定かではない。とにかく、講演後のパーティでは、奥本氏と少しゆっくりとお話しすることができた。とても気さくな方だった。ちょうどその時間帯は別な会議があったのだが、それをすっぽかしてきただけのことがあったように思う。その時、T大学の同好の方ともお話ができて、こちらも嬉しかった。

そういえば、今まで趣味関係の名刺を作ってこなかったので、初めてお会いして名刺を渡された方に、お返しすることが出来ずに、これまで大変失礼をしてきたように思う。この冬の間に、虫林も趣味の名刺でも作ってみようかなと思っているが---どうなることやら。

来週の週末は、斑会議に出席するために神戸に出張だ。
フィールドに出たいが、難しいかな。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2011-12-11 18:25 | Comments(10)