NATURE DIARY

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20140329 早春の散歩道:ミヤマセセリの小径にて

DIARY #574 :

春分が過ぎると僕のフィールドも急に活気づいて楽しくなる。
ただ、虫林はこの時期に野外を散歩すると 花粉症 (Hay Fever) の症状が----。

くしゃみにも負けず、目の痒さにも負けず、
鼻水にも鼻づまりにも負けぬ、丈夫なからだをもち、
春一番のミヤマセセリの姿に心躍らせ、小枝の先のコツバメの姿に目を細める、
決して怒らず、いつも静かに笑っている、そういうものに私はなりたい

(宮沢賢治の雨ニモマケズを改変)

そうだ、とにかくミヤマセセリを見に行こう。

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土曜日は天気が良い。

虫林が「ミヤマセセリ小径」と名付けている近くのコナラ林を散歩した。
そこは市民の散歩道「武田の杜」の南斜面で、この時期はとても日当たり良い。
春になると里山の越冬蝶をはじめミヤマセセリたちを多く見ることができる。

のんびりできる春の散歩道。


 日光浴のヒオドシチョウ

大きなタテハチョウが足元から飛び立ち、少し先に静止----ヒオドシに違いない。
越冬後のこの時期にはしばしば出会うチョウだ。

このチョウは飛び去ってもすぐに戻ってくる。

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---- Tortoisehell large tortoiseshell

---- Olympus Pen E-P5 + MZD12-40mm




 日光浴するミヤマセセリ(今年の初見)

11時近くなって気温が上昇すると、ミヤマセセリがどこからともなく飛び出した。

ミヤマセセリは茶色く、毛深く、お世辞にも綺麗とは言いがたい。チョウを知らない人に見せても蛾の仲間といわれるのがオチだ(注:蛾もキレだけどね)。世間では春の象徴はソメイヨシノの開花だが、このミヤマセセリを見て春本番を感じるのは虫屋ならではだろうと思う。

小径の小道に沿って歩いていると、何度もミヤマセセリが出現し、占有行動をとるテングチョウとバトルを繰り広げていた。地面、枝先、石の上で日光浴してくれた。

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----- Dingy skipper

---- Olympus Pen E-P5 + MZD12-40mm, OM-D E-M1 + MZD60mm Macro, MZD14-150mm




 梅の花のテングチョウたち

ひょうきんものテングチョウがとても多い。
池が見下ろせる場所に満開の梅の木を見つけた。

何頭ものテングチョウたちが訪れ、盛んに吸蜜していた。そういえば、昨年はテングチョウが集まる紅梅を見つけ「紅梅とテングチョウ」を撮影することができた。今年も紅梅の様子を見ようと思い、その場所を訪れてみると、あろうことかその木は伐採されていた。残念だが、里山ではよくあることだ。

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----- European Beak

---- Olympus OM-D E-M1, MZD14-150mm, Tough TG-2 + gyorome 8




 越冬明けの哀れなスジボソヤマキチョウ

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----- Lesser Brimstone

---- Olympus OM-D E-M1, MZD14-150mm




Notes :

春分も過ぎて今年も撮影シーズンイン。

今年は春先に大雪が降ったりして(甲府市で1m14㎝の積雪)、チョウたちの発生が少し遅れるかもしれないなと思っていたが、どうやらミヤマセセリの発生も春蘭の開花も例年とあまり変わりがないのでほっとする。

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----- Spring Orchid

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虫林が住む山梨県でもギフチョウは見ることができるが、ここ数年は越後や越中のギフチョウを見に行っている(蝶友kmkurobeさんにご一緒して)。ギフチョウは天気が良くて風が無い日に飛ぶので、週末だけしか散歩できない虫林には「高嶺の花」ならず「高嶺のチョウ」なのだ。

今年も行けるかな?


Nature Diary vol.9 (14): #574, 2014
Date: Mar-29 (Saturday)
Place: Kofu-Yamanashi




by tyu-rinkazan | 2014-03-30 20:58 | Comments(12)

20140323 ベトナム南部(メコンデルタ)の散歩道:Thoi Son Islet

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DIARY #013 :

中国の福建省福州市から広州経由でベトナムのホーチミン市に移動。

ホーチミン訪問はこれが2回目だが、町を歩いていると顔つきが日本人にそっくりな人に出会うことが多い。ベトナムと日本は距離的にはかなり離れているので何となく不思議に思う。日本人はどこから来たのか、ベトナム人とどのように関係するのかは興味深いサブジェクトだと思う。

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日曜日はベトナム滞在で初めてのフリーとなった。

ベトナムから日本の大学に留学している大学院生のシン君がメコンデルタの Thoi Son Islet を案内してくれるという。メコンデルタとは メコン川(Mecong river)下流の三角州のことで、その入り口のミトーという名前の町まではホーチミンから70㎞ほどもある。少し遠いので申し訳ないと思ったが、せっかくのご好意なので素直に甘えることにした。シン君に感謝。

ミトーに到着して早速、メコンの川岸に立った。

大河メコンは、遠くチベット高原に発し、中国雲南省、ミャンマーとラオス国境、タイとラオス国境、カンボジアを通りベトナムへと流れ来る。その流れは太くて重い。

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----- Mekong River

---- Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm



ミトーから渡し船で渡ったトイソン島(Thoi Son Islet)は観光と果樹園の島だった。

細い道が縦横に走り、道のわきには大きなジャックフルーツやパパイヤなどの南国の果実がたわわになっている。道を歩いていると、大きな声で呼ばれたので振り向くと、そこにロンガン(竜眼)の実を収穫する家族がいた。呼ばれるままに近づいていくと、どうやら僕に実をプレゼントしてくれるらしい。そこで、有難く一握りだけいただいた。

ベトナムの人々はとても優しい。

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----- Harvest of longan fruites

---- Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm




コモンタイマイ

目立たない花にコモンタイマイの姿を見つけた。

コモンタイマイは日本のヤブカラシに似た地味な木の花に何度も吸蜜に訪れてくれたが、アオスジアゲハの仲間のこのチョウはとにかく動きが俊敏で速く、また吸蜜も落着きがない。吸水以外では撮影するのが難しいアゲハチョウだが、このチョウの姿を見ると南国に来たことが実感できる。

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----- TailedJay

---- Olympus OM-D E-M1, MZD14-150mm




ベニモンシロチョウ

カザリシロチョウが時々林の上を飛ぶ。
なかなか降りてきてくれない。

しばらく見守っているとやっとネムノキの白い花で吸蜜してくれた。ベニモンシロチョウはこれまで何度も見ているが、何度見ても怪しくも美しいその姿にうっとりとしてしまう。毒を持っているという噂を聞くが、その真偽のほどはわからない。

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----- Delias hyparete indica (The Painted Jezebe)

---- Olympus OM-D E-M1, MZD14-150mm




キシタカザリシロチョウ

キシタカザリシロチョウがやや日陰の葉上に静止していた。

カザリシロチョウの仲間の翅表は白黒のものが多くて地味だが、翅裏は鮮やかな色彩で美しい。キシタカザリシロチョウの翅裏は名前の通りでビビッドな黄色に赤いアクセントがあってなかなかお洒落だ。見ることができたキシタカザリシロチョウはこの1頭のみだった。

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----- Delias descombesi

---- Olympus OM-D E-M1, MZD12-40mm, MZD14-150mm




リュウキュウムラサキ

東南アジアを訪れるとよく目につく大型のタテハチョウ。

静止すると翅を閉じてしまう。コモンタイマイがよく訪花していたヤブカラシに似た花で開翅してくれた。もう少し上から翅全体を撮影したかった。こういう時には一脚の先にカメラを付けて、最近購入したリモート装置で撮影をしたいものだが旅先では荷物が限定されるので仕方がない。

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----- Great Egg-Fly

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro, MZD14-150mm




フロラトガリコイナズマ

林の中の陽だまりでイナズマチョウの♂がテリトリー行動をしていた。
イナズマチョウはいつもこのような林の中の小道で出会う。

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----- Tanaecia flora andersonii

---- Olympus OM-D E-M1, MZD14-150mm




Notes :

ベトナムのホーチミンにはこれで2回目の訪問になる。今回のベトナム出張も大学間交流なので、説明会やインタビューなあどでなかなか時間が取れなかった。でも、日曜日はさすがにフリーになった。メコンデルタのトイソン島は観光と果樹園の島で、自然林が少ないためか昆虫の姿は多くなかった。でも、シン君の好意でメコンデルタに来ることができたので贅沢はいえない。

大学院生のシン君と運転手をしてくれたシン君のお兄さんの知り合いのチャンさんに感謝です。

次回は残りのチョウを掲載したいと思うが

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----- Moter Bike

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Nature Diary vol.9 (13): #573, 2014
Date: Mar-23 (Sunday)
Place: Thoi Son Islet in Vietnum




by tyu-rinkazan | 2014-03-29 02:02 | ● Vietnum | Comments(2)

20140321中国福建省福州の散歩道:道端のタイワンモンシロとキミスジ

DIARY #011 :

中国福建省の福州市を訪れた。

福州市を訪問するのはこれで3回目になるが、来るたびに近代的な街に変貌していくのが実感できる。そのスピードは驚くほど速く、まるで別の町に来たような錯覚さえ覚える。少しだけ時間をやりくりして、市民の散歩道になっている金鶏山公園を散歩した。

金鶏山公園の丘の上から見る福州の市街地は少し霞んでいた(PM2.5?)。

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----- Fujian city

---- Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm



金鶏山公園の入り口で迎えの車を待つ間、街角の風景を少しスナップ。

太極拳を楽しむ人、物を売る女性、時代物の自転車、迷彩服を着たオジサン、大きな木の下で休む人、子供を迎えに来たお母さん等々、何でもないがどことなくホッとする光景。

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----- City landscapes of Fujian

---- Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm




タイワンモンシロチョウ

ここ福州市の緯度は台湾とほぼ同じなので、南国のチョウとの出会いを期待して散歩したが、当初、気温が低いこともあってチョウばかりか昆虫の姿すら見ることができなかった。それでも気温が上がるとモンシロチョウの似たチョウが道路わきの黄色い花で舞っていた。

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----- Indian Cabbage White.

---- Olympus OM-D E-M1, MZD12-40mm, MZD14-150mm




キミスジ

気温も上がらずチョウは期待できないので、早々に引き返そうかと思ったときに、キミスジが足元から飛び立ち、道路わきの石積や路面で翅を広げてくれた。こちらでは普通種のキミスジでも、異邦人の虫林には十分に興味深い。

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----- Common Jester

---- Olympus OM-D E-M1, MZD12-40mm, MZD14-150mm



キミスジはピンク色のランタナの花でも吸蜜してくれた。
ピンクの花は集虫力が弱いように思うが熱心に吸蜜した。

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----- Common Jester

---- Olympus Tough TG-2 + Gyorome8, OM-D EM-1, Lumix G Fisheye 8mm




Notes :

とにかく1泊2日の訪問なので、仕事の合間に公園(金鶏山公園)を少しだけ散歩したが不思議なくらいに昆虫たちの姿は無かった。中国は開発と近代化を急速に進めているが環境保護の意識はあまり高く無いように感じる。そんなことを少し思いながら市街地の金鶏山公園を散策した。

明日は広州経由でベトナムのホーチミンシティに移動する。



Nature Diary vol.9 (12): #572, 2014
Date: Mar-21 (Friday)
Place: Fuzhou in China



by tyu-rinkazan | 2014-03-26 21:41 | ● China | Comments(0)

20140316 河川敷の散歩道:早春のフッチー(フチグロトゲエダシャク)を探して

DIARY #011 :

フチグロトゲエダシャク(以下フチグロ)は早春にだけ発生する昼行性のフユシャクの一種だ。小さくて茶色い蛾なので、昆虫にまったく興味が無い一般の人(特に若い女性)にこのフチグロを見せたら、「キャ!なにこの蛾、気持ち悪~い」といわれる可能性が高い----と思う。でも、虫好きの間ではかなりの人気もので、巷では「フッチー」と呼ばれて親しまれているようだ。虫屋にとってフッチーは、春の訪れを感じさせてくれる スプリングエフェメラル で、小さくて、茶色くて、愛らしくて、可愛いその姿を毎年一度は見たいものなのだ。

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今週末(日曜日)はフチグロを探して河川敷を散歩することにした。
(実はこれまでフチグロを撮影したことがない)

まず拙宅の裏の河原を歩いてみた。陽気が良いのでぶらぶら歩いていくと、今年羽化したモンキチョウがあちらこちらで飛んでいた。どうやら、この陽気で一斉に羽化したようで、3組もの交尾シーンも観察できた。実はモンキチョウはこれが今年の初撮影になるので、これはこれで嬉しいのだ。

しかし、フッチーは何処-------。

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----- A Mating Pair of Eastern Pale Cluded Yellow

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Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm




飛べ! フッチー(フチグロトゲエダシャク)

大きな本流の河川敷に移動した。

なるべく除草されていない斜面に沿ってゆっくりと歩いた。川を見ると大きなコイがゆうゆうと泳ぎ、マガモが日向ぼっこしている。本日は気温も上昇して(甲府市内は18度まで上がった)、ほかほかとした春の気配が実感できる。

でも、なかなか目的のフチグロは発見できなかった。

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----- River-bed (Habitat of Nyssiodes lefuarius)

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Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm


11時を過ぎたので、昼食を摂りに家に帰ろうかなと思ったら、目の前に小さな蛾が降り立った。恐る恐る近づいてみるとまさしくフチグロの♂だった。大きなクシヒゲと翅の黒い帯が印象的だ。

ビンゴ

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----- A male of Nyssiodes lefuarius

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Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro


その後、気温が上昇してメスがフェロモンを発するコーリングの時間帯になったのか、フチグロ♂の飛ぶ姿をあちらこちらで見ることができるようになった。でも、どこにでも見られるというものでもなさそうで、個体数は場所によってかなり異なるようだ。

オスは飛び始めるとメスを探して草の上を低く不規則に飛びまわりなかなか静止しない。
小さいうえに、飛翔速度が意外に速いので、目で追っていても簡単に見失ってしまう。

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----- Flying features of Nyssiodes lefuarius

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Olympus Pen E-P5, Panasonic 8mm Fisheye


フチグロが静止したところをgyorome 8で撮影してみた。
早春に発生する昆虫たちは押しなべて毛深い。

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----- Insect-eye view of Nyssiodes lefuarius

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Olympus TG-2 + Gyorome8


観察していると、草の間に潜り込む♂を見つけた。
もしやと思って草をそっとどけてみると交尾していた。

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----- A Mating Pair of Nyssiodes lefuarius

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Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro


その後、メスを何頭か見つけることができた。

メスは太っていて、翅は無く、何かのキャラクターにでもなりそうなユーモラスな形をしている。ストローは無さそうなので、彼らは交尾して産卵すると死ぬのかもしれない。そう考えると、何か哀れにも見えてくる。

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----- A female of Nyssiodes lefuarius

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Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



ヒルガオトリバ

ヘンテコリンな形の蛾を見つけた。
この蛾を見るのは初めてではないが、早春に出るとは知らなかった。

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----- Emmelina argoteles

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Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



Notes :

今週は土曜日に東京で集まりがあって、日曜日は朝遅く起きた。どこへ行こうか思案した結果がフチグロだったのだ。とにかく、フチグロトゲエダシャクは以前から撮影したいと思っていた早春の蛾だが、どういうわけか、これまで探索に行く機会が無かったのだ。今回やっと撮影できたので、ホっとしている。これから毎年この時期に会いに行きたいと思う。

来週末はまた海外出張だ。
フィールド散歩の時間が少しでもとれるかな?



Nature Diary vol.9 (11): #571, 2014
Date: Mar-16 (Sunday)
Place: Kofu and Minami-Alps city in Yamanashi



by tyu-rinkazan | 2014-03-17 21:08 | Comments(9)

20140301 米国サンディエゴ郊外の散歩道(2):カリフォルニアイチモンジほか

DIARY #010 :

サンディエゴ郊外の ロス・ペナスキートス・キャニオン保護区 Los Penasquitos Canyon Preserve には Waterfall(滝)があるという。

そこで、Waterfall の標識に従って見に行ったが、渓谷の単なる段差だった。下の写真で白い波のように見えるのは泡です。何メートルの落差から滝と呼ぶかの定義はない。滝評論家の虫林にとっては、数メートルほどの落ち込みは「滝であって滝にあらず」ですな。

滝はともかくとして、キャニオンの周りは南カリフォルニアの自然そのものなのだ。
ママス&パパスの「夢のカリフォルニア」が脳裏に浮かぶ。

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----- Waterfall?

---- Olympus Pen E-P5, MZD12-40mm, MZD14-150mm




サボテンとモンシロチョウ

サボテンの上に静止した白いチョウを見つけた。
近づいてみるとモンシロチョウ。
サボテンとモンシロチョウとは面白い!

北米のモンシロチョウは19世紀(1860年頃)にヨーロッパからカナダに侵入したものらしい。今ではアメリカ合衆国全域からメキシコ北部に進出しているというのだから恐ろしい(まるでエイリアンだね)。ちなみに日本のモンシロチョウは奈良時代に大根の栽培と共に移入されたそうである。

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----- Small White

---- Olympus OM-D E-M5, ZD50-200mm




占有行動を示すカリフォルニアイチモンジ

灌木の枝でテリトリーを張っている大きなタテハチョウを見つけた。
前翅に大きなオレンジ紋が良く目立つ-----California Sister(カリフォルニアの娘)

この California Sister は、僕が見守っているのを知ってか知らずか木の梢を悠々と旋回していたが、しばらくするとうまい具合に低い枝に降りて静止した。どうやらテリトリーを見張っているようだ。大きさはアカタテハよりも明らかに大きくて、日本のスミナガシほどもあるように思う。

黒地に大きなオレンジ紋がひときわ目立つ。
上品かつ華麗にしてお洒落-------だな。

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----- California Sister

---- Olympus OM-D E-M5, ZD50-200mm




カリフォルニアヒメヒカゲ

ドライな草原にはヒラヒラと頼りなげに飛ぶ小さな蛾------と思ったらヒメヒカゲだった。
場所によってはかなり個体数が多くて、歩くたびに飛び出すほどだ。

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----- Common Ringlet

---- Olympus OM-D E-M5, ZD50-200mm




アメリカカバイロシジミ

青いシジミチョウが目の前の花を訪れた。
どうせルリシジミの仲間だろうと思いながら目をやると、翅裏の紋がカバイロシジミに似ていた。

日本のカバイロシジミは北海道と青森県に生息している。そんな北方系のチョウにカリフォルニア南部でお目にかかるとは意外だった。その後もカバイロシジミらしい個体を何度も目にしたが、飛び回るだけで静止しなかった。

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----- Silvery Blue

---- Olympus OM-D E-M5, ZD50-200mm




キベリタテハ

色褪せた越冬明けのキベリタテハを数頭見つけた。
カルフォルニアには多いチョウらしい。

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----- Mourning Cloak

---- Olympus OM-D E-M5, ZD50-200mm




ゴミムシダマシ

トレッキングコースの入り口付近は広い農地になっているが、その地面にはゴミムシダマシの1種 がもそもそ這っていた。個体数はかなり多く、よく見ると地面に点々とその姿を認めた。体全体が光沢のある黒色で、体長2-3センチほどもあってなかなか立派な甲虫だ。

指で少し刺激するとお尻を高く上げる姿勢をとった。

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----- Tenebrionid Beetle

---- E-M1 + MZD60mm, TG2 + Gyorome8




Notes :

これでサンディエゴのフィールド散歩は終了です。

今回のサンディエゴ行は機中泊を含めて4泊5日だったのでとても慌ただしかった。スケジュールがタイトでフィールド散歩は無理かなと思っていたが、何とか半日開けることができたので、タクシーで Los Penasquitos Canyon Preserve に行くことができた。まだ春浅くチョウの姿は多いとはいえなかったが、この保全地域はサンディエゴに近いわりにカルフォルニア南部の自然が楽しめる散歩道だと思う。

もう一日くらい滞在して散歩したいと思ったが、これが目的ではないのでそうもいかない。
日本での仕事が待っている-----ウーム、残念。

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Nature Diary vol.9 (10): #570, 2014
Date: Mar-02 (Sunday)
Place: Sun Diego, USA



by tyu-rinkazan | 2014-03-09 05:16 | Comments(8)

20140301 米国サンディエゴ郊外の散歩道 (1):サラツマキチョウ

DIARY #009 :

今回はアメリカ西海岸のサンディエゴ (San Diego)を訪れた。

15年ほど前にサンディエゴを訪れたときはロス経由で入ったものだが、一緒に行った方の荷物が届かないという事件があった。以来、アメリカの空港に限らず、国際線から国内線に乗り換えるときはいつも荷物のことが気になってしまう。今は成田空港から1日1便だけだが直行便があるので、荷物のことなど気にする必要もなくてとても楽ちんだ。

旅に出ると空を見上げることが多くなる。
カルフォルニアの青い空と白い雲をドラマチックトーンで撮影。
  

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----- San Diego

---- Olympus Pen E-P5, MZD12-40mm, MZD14-150mm




Los Penasquitos Canyon Preserve

ホテルで調べてみると(いつも行き当たりばったり)、サンディエゴの町中には緑が多い公園などはなさそうだ。でも、市内から約20マイルほどの郊外にLos Penasquitos Canyon Preserve という自然保護区があることを見つけた。そこに行けばチョウの姿を見ることができるに違いない。半日ほど時間があいたので、早速訪れた。

入り口から歩き始めると、小川に沿ってトレールがつけられていてとても良い環境だ。森を抜けるとドライな荒涼とした土地に丈の低い棘をもった草や木が繁茂し、大きなサボテンが点在していた。こりゃあまるで西部劇の世界に入ってしまったようだ。

春だというのに空には「鰯雲」が覆っていた。
オリンパスのドラマチックトーンは雲の撮影に適しているな。

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----- Los Penasquitos Canyon Preserve

---- Olympus Pen E-P5, MZD12-40mm



サラツマキチョウ

目の前に小型のシロチョウが飛び出した。
みると、クモマツマキチョウ(クモツキ)の仲間のようだ。
虫屋のはしくれである虫林は、日本のクモツキには特別な感情を持っている。

調べてみるとサラツマキチョウという種類らしい。
この愛らしいツマキチョウはカルフォルニアに広く分布する。

サラ様(様つけかい)は黒い縁取りが発達している。美しいけれど日本のクモツキの清楚なものではなくて、どちらか問えばバタ臭いクモツキと表現できるかもしれない。とにかくアメリカ南部西海岸で、思いがけずツマキチョウに出会うことができて幸福感につつまれた。

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----- Anthocharis sara sara

---- Pen E-P5 + Lumix G 8mm Fisheye, E-M1 + ZD50-200mm



サラは局所的だが、小さな花が地面に咲く場所では数多く見ることができた。

地面の花から花へと吸蜜しながら渡り歩くので、地面を這うように腰をかがめて追いかけるのでつらい。まるでスクワットやうさぎ跳びでもしながら撮影しているみたいだ。でも、目の前に美しいチョウがいるのだからそんなことを思うことが間違っている。

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----- Anthocharis sara sara

---- E-M1 + MZD60mm




さらにTG-2に魚露目を付けて、虫の目写真も撮影してみた。
日本のクモツキだと難しいが、アメリカのサラは魚露目撮影も許してくれた。

裏面から見るとまさしくクモツキだね。

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----- Anthocharis sara sara

---- TG-2 + Gyorome8

 


Notes :

サンディエゴはこれが2回目の訪問だ。1回目は15年前だがその時はUCSDの構内から外に出なかった。今回はダウンタウンのGas lampのホテルに宿泊した。Los Penasquitos Canyon Preserveは偶然見つけたサンディエゴ郊外の散歩道だ。春まだ浅いという感じでチョウはそれほど多くは見ることができなかった。でも、今年の新成虫撮影は、日本ではなくカルフォルニアということになった。

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次回はカルフォルニアで出会ったチョウをもう少し掲載する。



Nature Diary vol.9 (09): #569, 2014
Date: Mar-02 (Sunday)
Place: Sun Diego, USA



by tyu-rinkazan | 2014-03-07 01:13 | Comments(12)