NATURE DIARY

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20140824 ブナの森の散歩道:ウスバカミキリとマガタマハンミョウ

DIARY 9 (49): #611 :


天気がいま一つだったが、ブナの森をまた散歩した。

林床で大きなタマゴタケを見つけた。
鮮やかな赤橙色で敬遠されがちだが、このキノコは実に美味だ。

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----- タマゴタケ Amanita hemibapha

--------長野県 8月24日 (Canon EOS 70D, EF 8-15mm F4L USM)



立ち枯れの樹皮の間にウスバカミキリを発見。
怪しい雰囲気がこのカミキリらしい。

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---- 樹皮下のウスバカミキリ Megopis sinica

-------長野県 8月24日 (Canon EOS 70D, EF 8-15mm F4L USM, Speedlight 430EX)



小径でユニークな形のマガタマハンミョウを見つけた。
ハンミョウというと敏感ですぐに飛び立つものだが、このハンミョウは飛べない。

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---- マガタマハンミョウ Cicindela ovipennis

-------長野県 8月24日 (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)


目的の虫が撮影できなかったけど、ブナの森はやはり落ち着く。
できれば、9月にも再訪してみたい。



by tyu-rinkazan | 2014-08-29 22:36 | ■甲虫 | Comments(8)

20140823 八ヶ岳の散歩道(続):ベニヒカゲの斑紋多型

DIARY 9 (48): #610 :


曇っているうえに霧が辺りを包んだ。

それでも、針葉樹の幼木の葉上で開翅するベニヒカゲをみつけた。
ベニヒカゲを入れた「虫景写真」を撮影。

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----- 幼木の枝で休むベニヒカゲ The Japanese Argus

--------山梨県北杜市 8月23日 (Canon EOS 7D, EF 8-15mm F4L USM)



周りが明るくなると同時にベニヒカゲがあちらこちらで飛び始めた。
ストロボ光をハイスピードシンクロさせて飛翔個体を強調した。

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---- 飛翔するベニヒカゲ The Japanese Argus

-------山梨県北杜市 8月23日 (Canon EOS 7D, EF 8-15mm F4L USM, Speedlight 430EX)



下の2枚はベニヒカゲの翅表クローズアップ写真。
後翅表面の橙色紋(帯)は個体間の 多型性が目立つ。

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---- ベニヒカゲ The Japanese Argus

-------山梨県北杜市 8月23日 (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)



翅表を撮影できた12個体をランダムに並べてみた。

後翅の橙紋は連続と非連続に分かれるようだ。
連続紋: a、b、c、d、f、g、i
非連続紋: e、h、j、k、l

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---- ベニヒカゲの斑紋多型パネル

-------山梨県北杜市 8月23日 (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)



葉上で休むベニヒカゲと赤とんぼのツーショット。
何か語り掛けているようで面白い絵になったかな。

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---- 赤とんぼとベニヒカゲ The Japanese Argus

-------山梨県北杜市 8月23日 (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)



イネ科のノガリヤスで翅をのばす羽化直後の個体を見つけた。
地面で羽化してから茎を登ってきたようだ。

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---- イワノガリヤスに静止する羽化直後のベニヒカゲ The Japanese Argus

-------山梨県北杜市 8月23日 (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)


ベニヒカゲは地域変異が著しいといわれているが、個体変異もかなりありそうだ。他の山の個体でも斑紋多型パネルを作成してみたいと思う。斑紋多型という視点からみると、ベニヒカゲは興味が尽きない蝶でもある。


by tyu-rinkazan | 2014-08-27 14:36 | ▣ベニヒカゲ | Comments(8)

20140823 八ヶ岳の散歩道:ヤツタカネアザミとベニヒカゲ

DIARY 9 (47): #607 :


八ヶ岳の静かな登山道-----訪れる人も少ない。

太いダケカンバに キベリタテハが静止した。
八ヶ岳の峨峨たる峰を背景に「 虫景写真」を撮影。

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----- ダケカンバのキベリタテハ Camberwell Beauty

--------山梨県北杜市 8月23日 (Canon EOS 6D, EF70-200mm f4L IS USM, Extender EF 1.4x II)



登山道脇の草地には背が高い ヤツタカネアザミが多い。

このアザミは、以前には ヤツガタケアザミと呼ばれていた。
しかし、1991年に八ヶ岳固有種の「ヤツタカネアザミ」として別種記載された。

一方、その後「ヤツガタケアザミは八ヶ岳からは見つかっていない」。
それでは、「ヤツガタケアザミはどこいった?」-----ややこしいな。

とにかく、ヤツタカネアザミとベニヒカゲの組み合わせはとても八ヶ岳らしいのだ。

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---- ヤツタカネアザミで吸蜜するベニヒカゲ The Japanese Argus

-------山梨県北杜市 8月23日 (Canon EOS 6D, EF70-200mm f4L IS USM, Extender EF 1.4x II, EF100mm f2.8L Macro IS USM)



ヤツタカネアザミの花上に2頭のベニヒカゲ。
当初、吸蜜しているように見えたが、よく見ると交尾していた。

ベニヒカゲの交尾撮影は初めて。

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---- 交尾するベニヒカゲ The Japanese Argus

-------山梨県北杜市 8月23日 (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)



この登山道では所々でネジバナのピンクの花を見つけた。
ネジバナは愛らしくて好きな野生ランの一つだ。

これまで平地の蘭と思っていたので、高標高地での出会いは意外だった。
注意深く見ていくと標高が2000mを越えても見られるようだ。

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---- ネジバナ Spiranthes sinensis var. amoena

-------山梨県北杜市 8月23日 (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)


登山者も少なくてとても静かな散歩道。のんびりと撮影するにはとても良い場所を見つけた。
ここはベニヒカゲやキベリタテハもそこそこ見られるので、来年も訪れてみたい。


by tyu-rinkazan | 2014-08-24 19:28 | ▣ベニヒカゲ | Comments(18)

20140816 県南の散歩道:林道のラミーカミキリと意外な場所のクロシジミ

DIARY 9 (46): #606 :


林道脇のカラムシの群落でラミーカミキリを発見。
ラミーを入れた "虫景写真"を撮影。

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----- カラムシ葉上のラミーカミキリ Paraglenea fortunei

---------山梨県南部町 8月16日 (Canon EOS 7D, EF 8-15mm F4L USM)

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---- カラムシ葉上のラミーカミキリ Paraglenea fortunei

--------山梨県南部町 8月16日 (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)





突然、茶色い蝶が飛来して車に止まって翅を開いた。
よく見るとクロシジミのように見える------まさかね?

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---- 車で開翅したシジミチョウ(クロシジミ The Gray-pointed Pierrot)

--------山梨県 早川町 8月16日 (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)



車から飛び立って近くの草の上に静止したのは、まさしく クロシジミだった。
富士山麓とは距離のあるこの場所でクロシジミに出会うとは、 "虫林も歩けばクロにあたる"だね。

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---- クロシジミ The Gray-pointed Pierrot

--------山梨県早川町 8月16日 (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)


この場所でのクロシジミについての分布記録は知らない。
来年はもっと早い時期にこの場所を訪れて、さらに調べてみよう思う。




by tyu-rinkazan | 2014-08-20 21:00 | ▣クロシジミ | Comments(6)

20140816 南アルプスの散歩道:スミ(隅)におけないスミナガシ

DIARY 9 (45); #605 :


お盆のお墓を彩る 夏水仙 の花。
美しくもどこかもの悲しいピンク色。

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----- 夏水仙 Belladonna lily

-----山梨県早川町 8月16日 (Canon EOS 6D, EF 24-70mm f4L IS USM)



突然、足元から飛び出したのはスミナガシ夏型。
この蝶の翅表は濃い青緑色に光る
沢山の白い紋が散りばめられている------隅におけない美しさ。  

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---- スミナガシ The Asian Constable

----山梨県 早川町 8月16日 (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)



by tyu-rinkazan | 2014-08-17 19:20 | ▣スミナガシ | Comments(6)

2014081609 八ヶ岳高原の散歩道:エル(L)でよかったエルタテハ

NATURE DIARY 9 (44); #604 :

エルタテハが橋の欄干の上でテリ張り(占有行動)をしていた。
この蝶は爽やかな高原の蝶だが、どこか世俗的でどこか庶民的。

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----- A male of the Large Comma resting on the parapet of bridge with the wings opened

-------- (八ヶ岳、Olympus Pen E-P5 + MZD14-42mm)



音もなく近づいても、エルはいち早く気配を察知して飛び立ってしまう。

そのくせ、動物のフンなどで吸汁している時は僕のことなどまったく意に介さない。
レンズ(魚露目8)の先が触れるほどに近づいても知らん顔。
食い意地が張っているところが自分と似ているようで憎めない。

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---- A male of the Large Comma feeding on the ground.
- (八ヶ岳、Olympus Stylus TG2 tough + Gyorome 8)


後翅裏面のL字の紋は個体差があって丸くなることも多い。
この蝶のL字は何とか L にみえる-----よかった。

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--- The Large Comma
----(八ヶ岳、Olympus Stylus TG2 tough)


by tyu-rinkazan | 2014-08-16 07:22 | ▣エルタテハ | Comments(4)

20140808 南アルプスの散歩道;オリーブ・オイルのようなホソツツリンゴカミキリ

DIARY 9(43); #603 :

南アルプス山中にナラやブナなどの落葉広葉樹林がひろがる広い谷がある。
そこにはオリーブ・オイルのようなカミキリムシが棲息している。

オリーブ・オイルといってもオリーブ油のことではない。昔、僕が子供だった頃に「ホウレンソウの缶詰」を食べると途端に無類の力を発揮する「ポパイ」という名のアメリカのアニメヒーローがいた(ご存知かな---年がばれる))。そのポパイの恋人がオリーブ・オイル(Olive Oyl)で、マッチ棒のように細い女性だったことを覚えている。この時の印象が強くて、ホソツツリンゴカミキリを見るとオリーブ・オイルのことを連想してしまうのだ。

ちなみに、当時の僕はポパイのように強くなりたくて、ホウレンソウを無理やり食べてみたものだが、残念ながら一向に強くはなれなかった(当たり前)。

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--- A slender longicorn beetle (Oberea nigriventris) resting under the leaf

----(南アルプス市、Olympus Stylus TG2 tough + Gyorome 8 + LED light )

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----- A slender longicorn beetle (Oberea nigriventris)

---- (南アルプス市、Olympus Pen E-P5 + EZD60mm Macro, Stylus TG2 tough)


カミキリムシの飛翔は特徴的で、スキップするように上下しながら飛ぶ。慣れれば飛んでいる虫がカミキリムシかどうかは容易にわかるし、飛翔写真の撮影もそれほど難しいものではないと思う(トラカミキリは例外だけどね)。飛来したホソツツリンゴカミキリは葉に静止する前に何度もイケマの周りを旋回する。

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----- A slender longicorn beetle (Oberea nigriventris) flying on the host grass, Ikema

---- (南アルプス市、Canon EOS 7D, Sigma 10mm Fisheye)


以前はホソツツリンゴカミキリは少ないカミキリムシだったが、食草のイケマが分布を広げているので、以前よりも数は増えているのかもしれない。このカミキリだけのコツではないが、食痕がわかると意外に楽に見つかる。これから別の場所でも探してみたいと思う。


by tyu-rinkazan | 2014-08-14 00:51 | ■カミキリムシ | Comments(4)

20140808 富士山麓の散歩道;ヤマキチョウ、ミヤマカラスシジミ、ムモンアカシジミなど

DIARY #602 :

下の写真は大学キャンパスの何気ない昼下がりの光景を撮影したものだが、幹に静止しているアブラゼミは「暑い夏を表す季虫?(季語のかわり)」になる。このような写真は通常の昆虫写真とも違い、また風景写真とも少し異なるものだ。いわば、昆虫写真と風景写真がハイブリッドした「昆虫・風景写真 Insect-Landscape Photo」といえるジャンルになるかも知れないな。略してILPかな。

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--- Summer Time
-(Olympus Pen E-P5, MZD14-42mm f3.5-5.6 II)


暦の上では秋になったが(立秋)、まだまだ暑い。

金曜日は無理やり夏休みをとって富士山麓の草原を散歩することにした。
そろそろレモンイエローのヤマキチョウが出てくる時期だからね。


 ミヤマカラスシジミと富士山

クロウメモドキが点在する富士山麓の草原にはミヤマカラスシジミが多い。

草原内を歩いてみると、茶色いシジミチョウがしばしば飛び出した。多くの個体はスレて翅も破損している。やっと新鮮な個体(♀)を見つけて撮影していると、雲の間から富士山が少し顔を見せてくれた。ストロボを併用して背景に富士山の姿を写し込むことができたが、雲が全体に多いので背景の富士山の姿が不明瞭になってしまった。

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--- A female of the Mera Black Hairstreak in the background of Mt. Fuji

----(Canon EOS 7D, EF8-12mm f4 USM, Speedlight 270EX)


羽化直の美しい♀を見つけた。ミヤマカラスシジミはどちらかというと地味なチョウなのだが、この個体はファインダーで見るととても艶やかに目に映る。何か変だなと思ってよく見ると、尾状突起の付着部付近に青白い鱗粉がかなり発達していた。

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----- A female of the Mera Black Hairstreak with well-developed blue-whitish granules

----- (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)


ミヤマカラスシジミの複眼は黒くて大きい。

そこで、オリンパスのTG-2のスーパーマクロで頭部のアップをしてみた。現在では深度合成などの新機能を付加したTG-3が発売されてしまい、TG-2は一時代前の機種になった。デジカメとくにコンデジの機種ターンオーバーの間隔は短い。

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----- Close-up view of a female of the Mera Black Hairstreak
- (Olympus Styrus Tough TG-2)



 ヤマキチョウは立秋の蝶

空は曇って、時々小雨まで降っていたのでヤマキチョウの撮影は諦めていた。でも、薄日が差した時にレモンイエローの蝶が飛ぶ姿を見ることができた。とにかく望遠飛翔でその姿を写しとめることにしたが、ススキの間を縫うように飛ぶので困った。

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----- A male of the Brimstone flying on the grassland
- (Canon EOS 6D, EF70-200mm f4L IS USM, Extender EF 1.4x II)


やっと黄色い花で吸蜜してくれたので、近づいて撮影することができた。

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----- A male of the Brimstone feeding on the yellow flower

----- (Canon EOS 6D, EF70-200mm f4L IS USM, Extender EF 1.4x II)



 予想外のムモンアカシジミ

奥に歩を進めていくと、葉上にオレンジ色のシジミチョウを見つけた。ムモンアカシジミだ。ここにムモンアカがいるとは驚いた。とにかく、今年はまったく予想しなかった場所でムモンアカに偶然会うのが2度目になる。昼過ぎのムモンアカの活動時間に再度訪れてみたが、高所を飛ぶ個体を数頭見かけただけなので、数は少ないようだ。

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----- A Jonasi Orange Hairstreak resting on the leaf
- (Canon EOS 6D, EF70-200mm f4L IS USM, Extender EF 1.4x II)



 その他

ミヤマチャバネセセリは美しいセセリだ。春に出現する第1化はこれまでしばしば見かけたが、第2化の時には他の蝶の撮影が忙しく、これまであまり撮影してこなかった。もちろん、第2化の交尾シーンの撮影は初めてだと思う。

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----- The Janson’s Swift
- (Canon EOS 6D, EF100mm f2.8L Macro IS USM)


いつのまにかオオウラギンスジヒョウモンが多くみられるようになってきた。足元から飛び出したオオウラギンスジヒョウモンの交尾ペアも見つけた。

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----- The Great Eastern Silverstripe
- (Canon EOS 6D, EF70-200mm f4L IS USM, Extender EF 1.4x II)


とても新鮮で綺麗なアサマイチモンジを撮影できた。

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----- The Asama Admiral
- (Canon EOS 6D, EF70-200mm f4L IS USM, Extender EF 1.4x II)


ヤマトスジグロシロチョウの吸水

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----- The Yamato Gray-veined White
- (Canon EOS 6D, EF70-200mm f4L IS USM, Extender EF 1.4x II)


誰かが落としたメロンの皮(トラップ?)。
たくさんのジャノメチョウが「押しくらまんじゅう状態」で吸汁していた。

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----- The Dryard
- (Canon EOS 6D, EF70-200mm f4L IS USM, Extender EF 1.4x II)



Postscript :


過日、使用しなくなった古いカメラとレンズを全て整理(売却処分)してしまった。銀塩時代からのものも含むので相当な量と数になった。僕はカメラ・レンズの収集家ではないので、使っていない機材を処分することにはあまりこだわりはなかった。その結果、通常のフィールド散歩では、「キャノンEOS 6Dと7D、オリンパスのOMD E-M1とペンE-P5」の2本立てということになった。自分なりの「写真ライフを楽しむためのシステム」が一応完成した-------と勝手に思っている。

ところで、今週は笹井芳樹氏の突然の自殺でSTAP細胞がまた注目されているが、今の世の中はサイエンスよりもスキャンダルとしてのSTAP細胞を重要視しているようにみえる。僕から見れば、笹井氏はスケープゴートになった感が強い。是非ともSTAP細胞をサイエンスの世界に戻してほしい----無理かな。

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Nature Diary vol.9 (42): #602, 2014
Date: August-08 (Friday)
Place: Fuji, Yamanashi



by tyu-rinkazan | 2014-08-09 18:43 | ▣ミヤマカラスシジミ | Comments(10)

20140802 ブナの森の散歩道;オオホソコバネカミキリを探して by 虫林花山

DIARY #601 :

ホソコバネカミキリの仲間(ネキダリスあるいはネキと呼ぶ)は、鞘翅が異常に小さくて体が長細い。初めて見る人は間違いなくハチだと思うに違いない。ネキの仲間(日本に11種2亜種)は稀なものが多いが、その中で最も身近なものは「ブナの木に集まるオオホソコバネカミキリ(通称ソリダ)」だろう。数年前、虫友の kmkurobeさん(安曇野の蝶と自然)から長野県のある村に大きなブナの森があることを聞いた。なに、ブナの森=もしかしてソリダがいるかも?

今回はソリダを探してそのブナ林を散歩することにした。


 ブナの森にて

小さな池は、ブナの森の緑を映しだす鏡。

ここのブナの木は巨木とまでは言えないまでも大きいものが多い。まるで悠久の年月を経た「森の守り神」だ。こんな豊かなブナの森を見ていると、自然を畏怖する昔の人々の気持ちが理解できる気がする。

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------- Beech Woods

------- (Canon EOS 6D, EF100mm Macro)



 ヒゲナガゴマフカミキリ

まだ樹皮が剥げていない新しい立ち枯れ木を見つけた。何かカミキリムシでもいないかなと見上げてみると、ゴマ塩模様のヒゲナガゴマフカミキリを見つけた。このカミキリはブナの木の常連さんだ。10mmの魚眼レンズで撮影した。

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------- Annamanum griseolum

------- (Canon EOS 7D, Sigma10mmFisheye)


はじめは気が付かなかったが、幹をよく見ると♂♀が何頭も静止していた。

このカミキリは樹皮に静止しているとまるで溶け込んでしまうようだ。忍法でいえば、「樹皮化けの術」を身に着けているといえる。巧みな擬態のモデルとして、ある意味フォトジェニックなカミキリムシともいえるだろう。じっとしていればわからないものを、動いてしまうので虫林に見つけられてしまうのだ。

虫林は目が悪いが(口もね)、虫を探す視力だけはある虫視力2.0)。

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------- Annamanum griseolum

------- (Canon EOS 6D, EF24-70mm, EF100mm Macro)



 立ち枯れを訪れたオオホソコバネカミキリ

斜面の少し上に樹皮が剥げた大きなブナの立ち枯れを見つけた。
過去の経験からネキはこんな木に飛来するはずだ。

斜面にはツバキなどの低木が斜めに生えているので登るのが結構大変そうだ。でも、ネキの誘惑には勝てず、結局、ヒーコラ、ゼイゼイ、ハフハフいいながら斜面を登った。やっとたどり着いた立ち枯れの下で1時間ほども待っただろうか、さすがに飽きてきたので場所を移動しようとした時、木の上から降りてくるムシが見えた。

その虫はまさしくネキだった。
やはりこのブナの森に棲息していたのだ。

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------- Necydalis solida

------- (Canon EOS 6D, EF70-200mm + X1.4 Telecon)


降りてきたネキを観察すると、鞘翅の半分ほどが黄色い------ソリダだ。

ソリダは歩き回ってばかりで静止してくれない。また、虫がいる部位が日陰なので光量も多くない。手ぶれしないように慌ててISO感度を上げたうえ、ストロボも併用して撮影した。こんな時は高感度に強いフルサイズの6Dで良かったなと思う。

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------- Necydalis solida

------- (Canon EOS 6D, EF100mm Macro)



 セアカハナカミキリ

この立ち枯れには何頭ものセアカハナカミキリ(クロオオハナカミキリ)も飛来した。このカミキリはハナカミキリというのに花で見た記憶が無い。かなり図体が大きい(キイロスズメバチくらいかな)ので、高いところを飛んでいてもすぐにそれとわかる。

待っていると下まで降りてきたので撮影。

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------- Macroleptura thoracica

------- (Canon EOS 6D, EF70-200mm, X1.4 Telecon , EF100mm Macro)



 キヌツヤハナカミキリ

ブナの木の常連さんであるキヌツヤハナカミキリも飛来した。
久しぶりに見る赤い服はなかなか良く目立って綺麗だ。

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------- Corennys sericata

------- (Canon EOS 6D, EF100mm Macro)



 マガタマハンミョウ

小径でマガタマハンミョウを見つけた。
初めて見るハンミョウだ。

このハンミョウは飛ぶことができないので安心していると、レンズを交換した時に消えてしまった。まったく神出鬼没なやつである。こんど再訪した時には必ずゆっくりと撮影してみたいものである。

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------- Cylindera ovipennis

------- (Canon EOS 6D, EF100mm Macro)



Notes :


今回、ブナの森を訪れて、予想通りネキのソリダを撮影することができた。

思い起こせば、このソリダに初めて出会ったのは高校生の頃に訪れた奥日光の丸沼でだった。そこには大きなブナの立ち枯れがあって、誰が名付けたかは知らないが「ソリダの木」と呼ばれていた。当時の虫林はカミキリムシに熱をあげていたので、ソリダを初めて手にした時には手が震えたのを今でも記憶している。時は過ぎ、久しぶりにソリダに出会って当時のことが走馬灯のように思い出されてくる。それだけソリダという昆虫には特別な思い入れがある。



ソリダを撮影後「雪解けサイダー」で祝杯。
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Nature Diary vol.9 (41): #601, 2014
Date: August-02 (Saturday)
Place: Nagano



by tyu-rinkazan | 2014-08-03 22:34 | ■カミキリムシ | Comments(5)