NATURE DIARY

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20141025 台湾の散歩道:タイワンウラボシシジミで忙裡閑を偸む

DIARY 9 (66): #627 :

ちょっと前までタイ王国にいたのに、今回は台湾の台北市を訪れた。
まったく、この時期の虫林は完全な風来坊と化している。

組織カンファレンス終了後のエクスカーションで、台北市の北地区にある北投(ベイトウ)温泉を訪れた。北投温泉の歴史は古く、以前に訪れた烏来(ウーライ)温泉よりも高級で格調が高いようだ。でも、虫屋の僕にとっては「猫に小判」ならぬ「虫林に温泉」なのだ。せっかくの説明もどこか上の空で、散策道路周囲の花、葉っぱや木の枝などを見てばかりいた。案内してくれた台湾の友人たちには申し訳けなかったが、これは小さい頃からの習慣で、条件反射のパブロフの犬のようなもの、いわば「虫屋の性」なのだ----言い訳がましいぞ。

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野外音楽発表会。

先生の伴奏で誇らしげに縦笛を吹く子供たち。
さまざまな表情で見つめる聴衆。
よく見ると、意外にじいちゃんが多いのに気付く。
じいちゃんは孫のために見に来ているのだろう。
どこにでもありそうな光景だが、幸せの空気に包まれている。

チャラけたポップスターコンサートよりはよほど良い。

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----- 幸せの光景 A landscape of Happy

-------Beito in Taiwan, Oct. 25, 2014、Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm



南国の台湾とはいえ、時期が時期だけに蝶は少ない。
せっかくの台湾なのにこのままでは虫の姿を拝めずに帰らざるをえないかも-----。

さすが台湾です。
胡蝶の国」です。
椅子の背もたれに蝶を発見。

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----- 椅子の蝶 A Butterfly of Chair

-------Beito in Taiwan, Oct. 25, 2014、Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm



遊歩道の脇の大きなタロイモの葉。

タロイモは日本のサトイモに葉っぱが似ているが、大きさは格段に大きくて「お化けサトイモ」とおいう表現が当てはまる。そういえば、英名を elephant Ear (ゾウの耳)だった。

小さなシジミチョウの姿を発見。

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----- タイワンクロボシシジミ Megisba malaya

------- Taiwan, Oct. 25, 2014、Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm


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----- タイワンキチョウ Eurema blanda

------- Taiwan, Oct. 25, 2014、Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm



綺麗な昼行性の蛾。
クロツバメガともう一つはマダラガの仲間?

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----- 蛾 Moth

------- Taiwan, Oct. 25, 2014、Olympus Pen E-P5, MZD14-150mm



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台湾を訪問するのはこれが4度目になる。今回は仕事がメインの2泊3日で本格的なフィールド散歩はできなかった。でも、蝶や蛾の姿を少しでも見ることができただけで満足だ。台湾の自然と人々の温かさが嬉しかった。

いつかまたゆっくりと散歩してみたい。
by tyu-rinkazan | 2014-10-29 07:21 | ● Taiwan | Comments(4)

20141011 タイ王国の散歩道:ツノゼミを探してパパデンを歩く

DIARY 9 (65): #626 :

本日はバンコクにお住いの「ツノゼミガール T さん(マメコ商会)」にご案内していただき、パパデン Prapradeng ツノゼミ散歩 をすることになった。このパパデンという名の村は、バンコク中心部から直線距離にすればわずか数キロという近さだが、ちょうど チャオプラヤ川(舌を噛みそう、メナム川という名前の方が親近感あり)の流れがU字型に湾曲する内部に位置し、そこに行くには渡し船に乗らなければならない。そういえば、2011年の大雨では、このチャオプラヤ川が氾濫して、バンコクが水に沈んだ。今は「氾濫、洪水、水没---そんなことありましたっけ?」という状態。

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水面を「木の葉のように小さなボート」で対岸を目指した。

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----- チャオプラヤ川は茶色く濁り、その流れは太く重い A landscape of Chao Phraya river

------- Prapradeng in Thai Land, Oct. 11, 2014、Olympus Styrus Tough TG-2


Tさんに案内されたパパデンは、
時の流れが止まってしまったかのように長閑な村
幸せの意味を考えさせる光景が見れる場所

●どこか懐かしい雑貨店、
●お腹を上にして寝る犬、
●自転車に乗った子供、
●風が吹き抜ける食堂、
●美味しかった昼食のウドン

こんな村を歩いていると、帰国してから社会復帰できるか心配になる------ような村。

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----- パパデン村で見た光景 Landscapes of Prapradeng Village

------- Prapradeng in Thai Land, Oct. 11, 2014 (Olympus Styrus Tough TG-2)



小さなツノゼミを探して、道の両脇に茂る低木の枝を丁寧に見て歩いた。
Tさんが肩に掛けているバックには何とオサムシのプリント。

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----- ツノゼミ探索散歩:下はツノゼミガールのTさん

------- Prapradeng, Thai Land, Oct. 11th 2014 (Olympus Styrus Tough TG-2)



ツムギアリが集まっている木で黒っぽいツノゼミを見つけた。
アトキリツノゼミというらしい。

今度は大きなルーペを持参しよう----情けない。

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----- 最も多かったアトキリツノゼミ Nilautama sp

------- Prapradeng in Thai Land, Oct. 11, 2014 (Olympus Styrus Tough TG-2)



インドで多数の ツムギアリ にやられたことがある。
以来、ツムギアリをみるとソワソワ、ビクビクして落ち着かない。
どうやら、インドでの体験がトラウマになっているようだ。

恐る恐る何とか数種類のツノゼミを撮影できた。
(種名が間違っていたら指摘してくださいね)

アトキリツノゼミ (a-d)
マルツノゼミ (e,f)
クロツヤコツノゼミ (,i)
コツノゼミ sp (i)
ツノゼミ sp(h)

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----- パパデンで観察できたツノゼミ各種 Treehoppers in Prapradeng

------- Prapradeng in Thai Land, Oct. 11, 2014 (Olympus Styrus Tough TG-2, Canon EOS 6D, EF100mm f/2.8L IS USM)



ツムギアリは毒針を持たないが、攻撃的な性格でよく噛みつく。
大きな牙で噛みついた後に「ギ酸」を出すとこれがまた痛い。
ところが、Tさんはこのアリに噛まれても平然としている。
さすがツノゼミガールはたくましいなと思う。


下の写真の上は、Tさんの腕にかみついたツムギアリ。
下の写真の下はツムギアリの巣と女王アリ(円内)。

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----- 腕を噛むツムギアリ、ツムギアリの巣(円内は女王)

------- Prapradeng in Thai Land, Oct. 11, 2014 (Olympus Styrus Tough TG-2, Canon EOS 6D, EF100mm f/2.8L IS USM)



キシタアゲハ が道路わきの低木にからむように飛び回っていた。

しかし、今回の目的はツノゼミなので“ふ~ん”と一瞥をくれだけでスルー。
Out of 眼中 なのだ。
旅人のくせになんとも贅沢な話ではないか。
天下の Bird Wing様 をスルーするなんて--------。

とか何とかいいながら、手は勝手に動いて撮影していた。

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----- 葉上に静止するキシタアゲハ♂ A male of Golden Bird Wing on the leaf

------- Prapradeng in Thai Land, Oct. 11, 2014 (Canon EOS 6D, EF100mm f/2.8L IS USM)



小さなカマキリの子をTさんが見つけてくれた。

まだら模様がなかなか綺麗。
生意気に鎌をもたげて威嚇ポーズ?

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----- 威嚇する斑模様の子カマキリ

------- Prapradeng in Thai Land, Oct. 11, 2014 (Canon EOS 6D, EF100mm f/2.8L IS USM)



ヤガの仲間のようだが'(ze_phさんご指摘感謝)、頭部と尾部の両方に変な附属物がついている。
まるでツムギアリに擬態しているようにも見えなくもないが、よくわからない。
とにかく奇妙奇天烈な虫だった。

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----- ツムギアリに擬態するヤガの仲間の幼虫?

------- Prapradeng inThai Land, Oct. 11, 2014 (Olympus Styrus Tough TG-2, Canon EOS 6D, EF100mm f/2.8L IS USM)



帰りはバイタク(バイクタクシー)で波止場に戻った。
バイクの後ろに乗って走ると風がすこぶる爽快で気持ちが良かった。
こりゃあ癖になりそうだ。

船着場の薄暗い場所にムエタイ(タイ式キックボクシング)のリング。
ここはムエタイの本場なのだ。
う~む、このリングにはムエタイボクサーたちの血と汗と涙がしみ込んでいるに違いない。

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----- ムエタイ(タイ式キックボクシング) のリング Ring of Muay Thai

------- Prapradeng in Thai Land, Oct. 11, 2014 (Olympus Styrus Tough TG-2)



黄昏る波止場。
船を待つ人たち。
平和な時間。

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----- 黄昏る波止場 A Pier at Twilight

------- Prapradeng in Thai Land, Oct. 11, 2014 (Olympus Styrus Tough TG-2)


この散歩の後、食事し、そのまま空港に向かった。
楽しい一日だった。
ツノゼミだけで散歩するのは面白い。
ご案内いただいたTさんに感謝。



POSTSCRIPT
これで、タイ王国の散歩道を終了します。

タイ王国というとなかなかピンと来ないが、面積は日本の1.4倍もあって(フランスと同じくらい)、自然国立公園数も100を越える。こんな自然力が豊富な国でのフィールド散歩はとても楽しかった。お付き合いいただいた カオヤイさん(タイの自然と風景 T さん(マメコ商会)には心から感謝します。またお会いしましょう。

ขอบคุณ ครับ
แล้วพบกันใหม่นะ

by tyu-rinkazan | 2014-10-21 01:35 | ● Thailand | Comments(12)

20141010 タイ王国の散歩道:スソビキアゲハの吸水、放水など

DIARY 9 (64): #625 :

バンコクから3時間ほどでエラワン国立公園 Erawan National Parkに到着。ここは昔の有名な映画「戦場にかける橋 The Bridge on The River Kwai(1957年公開:アカデミー賞受賞)」の舞台になったクワイ川鉄橋があるカンチャナブリから山に入ったところにある。ミャンマーに近いのでカオヤイとは昆虫相が異なるかも。


エラワン国立公園内を流れる川は、水が透明で清冽なのが良い。
日本の山岳渓流のように落差があって滝が多い。
また、山全体が石灰岩からできているので、薄茶色の川底と水が織りなす幻想的な光景。
タイ王国のチョークストリームといったところだね。

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----- 美しい川のエラワン国立公園 Erawan national park

---------Erawan, Thai 10月10日 (Olympus Tough TG-2, Canon EOS 6D, EF100mm f/2.8L IS USM)



川にかかる小さな橋の欄干にチャイロイチモンジを見つけた。
濃い茶色の地に白い紋が映えて大変美しい。

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----- 欄干で日光浴するチャイロイチモンジ Poritia hewitsoni

--------- Erawan, Thai 10月10日 (Olympus Tough TG-2,)



シロスソビキアゲハが多い。
道の脇をチョウトンボのようにひらひらと飛んでいた。
昨年訪れた時には見なかったので、季節的なものだろう。

このアゲハは小さいけれど尾が長くて形がユニークだ。
珍しいチョウではないが、訪問者の僕には物珍しい。

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----- シロスソビキアゲハ Lamproptera curius walkeri

--------- Erawan, Thai 10月10日 (Canon EOS 6D EF100mm f2.8/L Macro IS USM,)



道の脇の水たまりにシロスソビキアゲハの吸水集団を見つけた。
10頭ほどの集団だが、スソビキアゲハだけの集団は初めて見た。
トレッキング道の脇なので、ハイキングする人が通るたびに散ってしまう。

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----- 集団吸水するシロスソビキアゲハ Lamproptera curius walkeri

--------- Erawan, Thai 10月10日 (Canon EOS 6D EF100mm f2.8/L Macro IS USM,)



吸水するスソビキアゲハは腹部の先端から放水していた。そういえば、カオヤイさんのブログにスソビキアゲハの放水シーンの動画が載せてあったことを思いだした。

スソビキアゲハは小さなアゲハだが、放水量は他のアゲハに負けないね。

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----- 腹端から放水するシロスソビキアゲハ Lamproptera curius walkeri

--------- Erawan, Thai 10月10日 (Canon EOS 6D EF100mm f2.8/L Macro IS USM,)



しばらく観察すると、放水間隔は個体によってかなり異なり、ピュ、ピュ、ピュと連続的に出すものもいれば、ピュ-----ピュ------ピュと断続的な放水を繰り返す個体もいる。撮影しやすいのは前者の方で、放水間隔に合わせてシャッターを切ればよいことがわかった。

触れるほど近づいても飛ばないので、TG-2の先にGyoromeを付けて撮影した。

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----- 放水するシロスソビキアゲハ Lamproptera curius walkeri

--------- Erawan, Thai 10月10日 (Olympus Tough TG-2 + Gyorome8)



本日は暑いので、民家やトイレのそばの湿った地面では、ウスキシロチョウ、アサギシロチョウ、コモンタイマイ、アオスジアゲハなどの吸水集団が形成された。こんな時は自分のおしっこトラップをかければ効果てきめんなのだが、残念ながらうっかりトイレで用を足してしまった------悔やまれる。

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----- シロチョウの集団吸水

--------- Erawan, Thai 10月10日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon)



その他にも色々なチョウたちが地面で吸水していた。

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----- チビ(ヒメ)フタオチョウ Polyura athamas samatha

--------- Erawan, Thai land 10月10日 (Olympus TG-2 + Wcon)




暑いのでお昼過ぎには切り上げて帰ろうと思い駐車場に歩を進めていた。
草にからむ様に飛ぶフシギノモリノオナガシジミを見つけた。
この蝶はカオヤイでも撮影できたが、尾が異常に長くてエレガントに見える。
誰がつけたか知らないが、「不思議の森」とはメルヘンティックな名前だな。

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----- フシギノモリノオナガシジミ Common Posy

--------- Erawan, Thai land 10月10日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon)



林の中の薄暗い場所でヘンテコリンなシジミチョウを見つけた。
名前は不明。

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----- 怪しいシジミ???

--------- Erawan, Thai land 10月10日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon)


次回はバンコク市郊外のツノゼミ散歩を掲載したいと思いっています。



by tyu-rinkazan | 2014-10-17 00:14 | ● Thailand | Comments(8)

20141007 タイ王国の散歩道:カオヤイ国立公園の珍奇美麗、奇々怪々な虫たち

DIARY 9 (63): #624 :

いよいよメーンイベントのカオヤイ国立公園 Khao Yai National Parkです。

カオヤイ国立公園 Khao Yai National Parkは動植物の宝庫で、2005年に北海道の知床とともにユネスコの世界自然遺産に登録された。ちなみにタイ語で「Khaoは山」、「Yaiは大きい」という意味。とにかく、ここは虫林のようなナチュラリストにとっては「聖地」ないしは「ワンダーランド」なのだ。前回タイを訪れたときには適当に一人で散策したが、今回は嬉しいことにこの公園をフランチャイズにしているカオヤイさんタイの自然と風景)とご一緒していただけることとなった。日程的にたった1日だけのカオヤイ訪問になってしまったが、僕にとっては一日だけでも虫友と一緒に散策できるだけで幸せを感じる。“僕の心はカオヤイの空を漂う”。

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早朝、運転手が運転する車の座席から優しい笑顔の紳士が降りてきた。
本日同行していただくカオヤイさんだった。
さっそく、同乗させていただき国立公園を目指した。



カオヤイさんが最初に向かった先は、「ヒューイットソンキララシジミ」のポイント。この蝶は朝の限られた時間に低い場所で活動するらしい。ヒューイットソンキララシジミの学名のHewitsoniは、イギリスの有名な蝶の収集家で博物学者のWilliam C Hewitson (1806-1878)にちなむ。この蝶は東南アジアに広く分布するが、ここカオヤイ国立公園でも棲息している。今年はどうも個体数が少なくて不調とのことだった。まあ、「キララは時の運」だね。

ポイントに到着してみると、風が強く、気温が低いのが少し気にかかる
探し始めて間もなく、目の前の葉上にゼフィルスくらいのシジミチョウの姿を発見。
早速、カオヤイさんを呼んでみると、「おっと、これはキララですよ!」とのこと。
慌ててカメラを構えたが、シャッターを押す暇もなく飛び去ってしまった。

しばらくすると、どこからともなくシジミチョウが飛来して静止した。
みるとヒューイットソンキララだった。
日差しが弱く開翅しないが、裏面の様子はしっかりと撮影できた。

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----- ヒューイットソンキララ Poritia hewitsoni

--------- Khao Yai, Thai 10月07日 (Olympus Tough TG-2, Canon EOS 6D, EF100mm f/2.8L IS USM)



さらに低木の葉上に青い輝きが目に留まった。
ウーム、ヒューイットソンキララシジミの♂の開翅だ。
そのまま2度ほどシャッターを押した時に飛ばれてしまった。

今回は証拠写真程度だったがキララの輝きを撮ることができた。

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----- 開翅するヒューイットソンキララシジミ Poritia hewitsoni

---------Bangkok Thai 10月07日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon)



道端の野生ランを見せていただいていると、足元に美しいクワガタがいた。

虫林「カオヤイさん、地面に綺麗なクワガタがいるよ~」
カオヤイさん「わ、わ、わ!これはクワガタではなくてアカヘリエンマゴミムシですよ!」
虫林「エー! こ、こ、これがゴミムシなんですか?」
カオヤイさん「この虫はゴミムシで、タイ国外持ち出し禁止の貴重なものなんです」
虫林「ふ~ん----?」
カオヤイさん「虫林さん引きが強すぎます」

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----- アカヘリエンマゴミムシ Mouhotia planipennis

--------- Khao Yai, Thai Land, 10月07日 (Canon 6D, EF8-15mm f4/L Fisheye, USM)



それにしてもこいつは大きくて(体長5㎝以上はありそう)、大顎がクワガタみたいに発達しているので迫力満点だ。以前に日本のオオヒョウタンゴミムシを見たことがあるが、それよりも数倍の迫力がある。さらにこちらは黒一色のオオヒョウタンゴミムシと違って、前胸背や鞘翅の縁が鮮やかな朱色なのだからすごい。

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----- アカヘリエンマゴミムシ Mouhotia planipennis

--------- Khao Yai, Thai Land, 10月07日(Canon EOS 70D, EF100mm f/4L IS USM + Flash)



Tough TG-2にワイコンを装着したり、Gyorome8を付けて撮影した。

カオヤイさんがTough TG2(彼はTG3だが)にGyoromeを付けての内臓ストロボ撮影に適したディフューザーをお持ちだったので、僕もこれから工夫してみたいと思う。下の下はそのディフューザーをお借りして撮影したものです。Gyoromeを付けてのストロボ撮影では、レンズ特性なのか緑色と黄色が強く出るのでレタッチソフトで色合いを補正をしています。

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----- アカヘリエンマゴミムシ Mouhotia planipennis

--------- Khao Yai, Thai Land, 10月07日(Canon EOS 70D, EF100mm f/4L IS USM + Flash, Olympus TG-2 + Wcon, Gyorome8)




アカエリエンマゴミムシをいろいろとレンズを換えながら撮影した。
このような千載一遇のチャンスでは十分に撮影しなければいけない。

下の写真はアカヘリエンマゴミムシを撮影中のカオヤイさんの雄姿です。

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----- アカヘリエンマゴミムシを撮影しているカオヤイさん

--------- Khao Yai, Thai Land, 10月07日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon)



監視小屋や民家の灯りを訪れた大型甲虫を撮影させていただいた。

アトラスオオカブトの大型個体は生憎角が折れていて、やや小型で角が短い個体を撮影したが、それでも日本のカブトムシの倍以上の大きさがあって迫力満点だ。体には艶があって、初めて見た時にはプラスティックのような印象を受けた。ヒメカブトも僕にとってはなかなか立派な甲虫にみえたが、アトラスに比べるとやはりね-------。

さらに昼食に立ち寄ったロッジでは、そこに住む現地の男の子の兄弟がモウホツヤクワガタの♂を飼っていた。そこの灯りに来たものらしい。それを撮影させていただいたが、なかなか立派で美しかった。カオヤイさんが僕に見せようとキープしてくれていたものだ。

弟さんに持ってもらい撮影した。
昆虫と人の関係にも興味がある。

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----- アトラスオオカブト、ヒメカブト、モウホウツヤクワガタ

--------- Khao Yai, Thai Land, 10月07日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon)



カオヤイさんが開翅しているミツオシジミを見つけてくれた。
午後の陽ざしに輝くスカイブルーと白い紋。
三本の尾もしっかりと認識できる。

ウラフチベニシジミは陽が差すとおもむろに開翅してくれた。
翅表に広がる大きな紫の紋と前肢には小さなオレンジ紋-----♂。
まるでミドリシジミ♀のAB型だね。
この紋は見る角度によって輝きが違う。
もっとも前翅、後翅とも輝く角度を探して少しずつ移動しながら撮影。

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----- ミツオシジミCommon onyxとウラフチベニシジミThe Common Purple Sapphire

--------- Khao Yai, Thai Land, 10月07日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon)



葉の表に静止している「平たいコノハギスの仲間」をカオヤイさんが見つけてくれた。

カオヤイさん「ここですよ、ここ、ここ」
虫林「エー! どこですか?」
カオヤイさん「ほら、ここです、ここですってば」
虫林「う~、なんじゃこりゃ」
カオヤイさん「-----?」

少し刺激すると体を膨らませたが、脚を前に揃えて出している姿は何ともユーモラスでおかしい。

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----- コノハギスの仲間

--------- Khao Yai, Thai Land, 10月07日 (Canon 6D EF100mm f4/L Macro IS USM, Olympus TG-2)



その他、目についた昆虫たちを組み写真で載せておきます。

本来はカオヤイで撮影した昆虫を一つ一つ掲載すれば良いのですが、なかなかブログの記事を書く時間が取れそうもない。さりとて、アップしないのも気が引ける。ということで、このようなアラカルトの集合写真形式で一応アップしておこうと思います。作ってみるとなかなか艶やかで年賀状に使えたりして----。

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----- カオヤイ国立公園の花と昆虫たち

--------- Khao Yai, Thai Land, 10月07日


カオヤイさんと楽しく充実した1日を過ごすことができました。
日本帰国前のお忙しい時にご案内いただき恐縮します。

異国の地での撮影では勝手がわからず難渋することが多いのですが、今回はカオヤイさんのおかげで撮影に集中できました。それにしても、カオヤイ国立公園の自然力の偉大さは素晴らしいものです。夕方のTさんも加えたタイの田舎料理もおいしかったな。

次回はエラワン国立公園の記事をアップします。



by tyu-rinkazan | 2014-10-13 15:07 | ● Thailand | Comments(14)

20141005 タイ王国の散歩道:雨のち時々キシタアゲハ

DIARY 9 (62): #623 :

タイといえば今年クーデターが勃発して、6月まで夜間外出禁止令が出されていた。やっと8月にプラユット陸軍司令官が暫定首相に選出されて、現在は「クーデター、デモ、外出禁止令----なんですかそれは?」というレベルになっているようだ。とはいえ、先月(9月)時点でやっと暫定内閣ができたばかりなので、「滑り込みセーフ治安状態」。そんな中で国際学会に出席することになったので、若干の不安を抱えての日本出発だった。

今回はカオヤイさんタイの自然と風景2)と彼の友人のTさん(マメコ商会)にタイの自然散歩をお供させていただく予定。これまで海外ではいつも一人で適当に散歩してきた。「結果オーライ」、「出たとこ勝負」だったので少し危ない目にもあったように思う。現地をよく知る方とご一緒できるととても心強くて有難い。

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タイは敬虔なる仏教国。
ところどころにある小さな祭壇には、手を合わせて拝む人々を見る。
デパートの前には観音様のキラキラと金色に輝く巨大な顔。

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----- 仏教国 Buddhist country

---------Bangkok Thai 10月06日 (Canon EOS 6D, EF24-70mm f/4L IS USM)



学会のregistrationをすると、嬉しいことにバックの中に200バーツまで使用可能なバンコクラビットカード (日本のSuicaみたいなもの)が入っていた。そこで早速、月曜日の午前のセッション終了後、会場近くの駅からスカイトレインで20分ほどの距離にあるMotid駅まで利用した。

このスカイトレインはクーラーも効くし、何よりも清潔で快適だ。

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----- バンコクのスカイトレイン Sky Train

---------Bangkok Thai 10月06日 (Canon EOS 6D, EF24-70mm f/4L IS USM)



Vachirabenjatas公園を歩き始めて間もなく、嵐のような風と雨に見舞われた。
バンコクは今日も雨だった」などと悠長なことなどいっている場合ではない。
カメラを抱えて急いで建物の庇の下に逃げ込んだ。

まだ雨期のタイで雨を怖がっても仕方がないが、それにしてすごい雨だった。
ところで、雨を写し込む写真撮影は結構面白い。
ちょうど良い機会なので、豪雨を写してみた-----暇だものね。

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----- 雨 Rain

--------- Bangkok Thai 10月06日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon)



雨があがると、一転して南国の陽が差した。
東南アジアでは雨は降るけど止むので、雨を心配する必要はないね。

驚いたことにいつも憧れているキシタアゲハ(様)が林の上を飛んでいる。
グライダーのように飛ぶその姿は雄大で、自分の領地を見回っている王様のようだ。
時々急降下して、よそ者の虫林の様子を見に来たので(?)飛翔撮影してやった。

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----- 飛翔するキシタアゲハ♂ The Golden Birdwing

--------- Bangkok Thai 10月06日 (Canon EOS 6D, EF24-70mm f/4L IS USM)



雨上りのためか、翅をひろげて日光浴する姿も見かけた。

これまで、マレーシア、フィリピン、インドそしてタイでもキシタアゲハを撮影しているが、バンコク市内で撮影できるとは夢にも思っていなかった。とにかく、キシタアゲハというチョウは何時出会っても、何度撮影しても僕のアドレナリンを噴出させるチョウなのだ。この憧れは一生消えることはないだろう。

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----- 日光浴するキシタアゲハ♂ The Golden Birdwing

--------- Bangkok Thai 10月06日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon)



グライダーのように悠然と飛翔するキシタアゲハ♂を目で追っていると、突然急降下して吸蜜した。吸蜜する花は限られていて、その近くで待っていると三々五々に訪れてくれた。ちょうど午後の陽も弱まってきて、吸蜜タイムになったようだ。

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----- 吸蜜するキシタアゲハ♂ The Golden Birdwing

--------- Bangkok Thai 10月06日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon, EF8-15mm f/4L Fisheye USM)



少し日陰に咲く「真紅のサンタンカの花」ではキシタアゲハ♀の吸蜜も見かけた。

メスはオスに比べて格段に大きくて立派だが、オスのように輝く美しさと力強さは乏しく、飛翔もゆっくり。どこかおっとりとしていて、どこか優しい雰囲気を漂わせている。

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----- サンタンカで吸蜜するキシタアゲハ♀ The Golden Birdwing

--------- Bangkok Thai 10月06日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon)



さらにツル性植物の大きな葉にタッチングのような行動を示す♀を見つけた。
これは産卵行動かなと見ていると、実際に腹部をまげていた。

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----- 産卵するキシタアゲハ♀ The Golden Birdwing

--------- Bangkok Thai 10月06日 (Canon EOS 70D, EF70-200mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon)



そこで、キシタのメスが立ち去った後で、この植物をゆっくりと調べてみた。
しばらく探すと、キシタアゲハの幼虫や卵を見つけることができた。

たしかキシタアゲハの幼虫はウマノスズクサ科の植物を食するはずなので、この植物はタイのウマノスズクサなのかもしれない。ウマノスズクサは、アリストロキア酸という毒性物質を含み、幼虫時代にその葉を食べることによって、体内に毒を蓄積する。この毒 は一生を通して体内に残るため、キシタアゲハは鳥に捕食されないらしい。

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----- 産卵するキシタアゲハ♀ The Golden Birdwing

--------- Bangkok Thai 10月06日 (Canon EOS 70D, EF8-15mm f/4L Fisheye USM, Tough TG2 + Gyorome8)

バンコクの中心部からほど近いこの公園は緑豊かでチョウが多い。
でも、キシタアゲハがこれほど多いとは意外だった。

この公園内には大きな温室の「蝶園」があるので、そこで繁殖したものを放蝶したのかもしれない。あるいは、キシタアゲハが繁殖しやすい環境を積極的に作り出している可能性もあるように思う。虫林には実際のところはよくわからないが、美しいキシタアゲハの飛翔を見ると東南アジアに来たことが実感できる。

他のチョウたちも多く撮影できたので、いつか掲載したいと思うがいつになるのかは未定。
次回はいよいよ僕にとってのワンダーランド「カオヤイ国立公園」をアップしてみたい。



by tyu-rinkazan | 2014-10-11 09:22 | ● Thailand | Comments(10)

20141004 秋色の散歩道:ウラギンシジミなど

DIARY 9 (61): #622 :

里山では秋色が濃くなってきた。

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----- 秋色 Autumn Color

---------山梨県甲府市 10月05日 (Canon EOS 70D + EF70-200mm F4 IS USM + X1.4 Telecon)



池の縁で休む赤とんぼと釣り人。

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----- 赤とんぼ Red Dragonfly

---------山梨県甲府市 10月05日(Olympus Tough TG-2)



ウラギンシジミが吸水に来ていた。

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----- ウラギンシジミ The Indo- chine Sunbeam

---------山梨県甲府市 10月05日(Olympus Tough TG-2)



明日からいよいよタイ王国に出発.
その準備が慌ただしい。


by tyu-rinkazan | 2014-10-06 08:26 | ▣ウラギンシジミ | Comments(8)