NATURE DIARY

tyurin.exblog.jp

<   2015年 08月 ( 9 )   > この月の画像一覧

2015080 秋霖の散歩道:美麗なハンミョウと異形のエゴヒゲナガゾウムシほか

DIARY Vol.10 (685): #47, 2015 :  

週末は前線が停滞して典型的な「秋霖」になった。フィールドは晴れた時のキラキラとした輝きも良いが、曇り空の下のしっとりと水の気に満ちた空気の中での散歩も気持ちが良いものだ。まるで自然の水に疲れた心が溶けていくような気持ちになる---かな。この時期にみることができる虫たちの多くは、今年の夏をすぎた「なごり虫」。


稲穂の間に小さなセセリの姿を見つけたので虫景写真。
秋になってイチモンジセセリの数が増えてきたようだ。

d0090322_185556.jpg
---- 稲田の秋(イチモンジセセリ)- Autumn Landscape

-----(Yamanashi, 29/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F2.8/L IS USM Macro



ハンミョウ

川沿いのコンクリートの土手上に何頭もの道教え(ハンミョウ)が点々と見られた。
甲府市内でのナミハンミョウの棲息地はかなり限られるいるように思われる。

d0090322_1862881.jpg
---- ハンミョウ-Japanese tiger beetle

-----(Yamanashi, 29/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE


日本のハンミョウやタマムシの美しさは国際的にもトップクラスと思う。ハンミョウの毒々しい色彩(青い地に赤、緑、白い紋が混在)は太陽光の反射のためと言われているが、本当のところはわからないといえる。南国にも地味な色のハンミョウはいくらでもいるからね。

美しい模様の虫を美しく撮るのは簡単のようだが意外に難しいものだ。
今回はハンミョウをマクロレンズ付きのフルサイズ機で「本気撮り」した。

d0090322_1865216.jpg
d0090322_1871842.jpg
---- ハンミョウ-Japanese tiger beetle

-----(Yamanashi, 29/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F2.8/L IS USM Macro


ハンミョウはTiger beetleと呼ばれる肉食性昆虫。
美しいが獰猛な昆虫ハンターなのだ。
頭部を前から見るとやはり怖い顔だな。

d0090322_188890.jpg
---- ハンミョウ-Japanese tiger beetle

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM



コニワハンミョウ

d0090322_18111059.jpg
d0090322_18112747.jpg
---- コニワハンミョウ-Cicindela transbaicalica japanensis

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM



エゴヒゲナガゾウムシ

道路の脇に実を沢山つけたエゴノキを見つけた。
みると多くの実に小さな穴が空いているではないか。
エゴヒゲナガゾウムシの仕業に違いない。
でも、8月も終わりなので、さすがに時期的に遅すぎるかもしれない。

幸いなことに、成虫を探してみるとメスの姿を見つけた。

d0090322_18134725.jpg
---- エゴヒゲナガゾウムシ♀ -Exechesops leucopis

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM

d0090322_18141153.jpg
d0090322_18142783.jpg
---- 穴を開けるエゴヒゲナガゾウムシ♀ -Exechesops leucopis

-----(Yamanashi, 29/August/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD60mm f2.8 Macro, Tough TG-3

d0090322_18145783.jpg
---- 産卵するエゴヒゲナガゾウムシ♀の顔のアップ (馬顔)-Exechesops leucopis

-----(Yamanashi, 29/August/2015, Olympus Tough TG-3, 深度合成



ウラギンシジミ

甲府市内を一望できる丘の上の展望台に立ち寄ってみた。
ウラギンシジミが草の茎に何頭も付いていた。

d0090322_18183182.jpg
---- ウラギンシジミ- Toothed Sunbeam

-----(Yamanashi, 29/August/2015, Ricoh GR-D III



??虫眼鏡ノート

今週末は今年の目標虫の一つのカワラハンミョウに会いたいと思い、広い河原を3時間ほど歩いた。でも、残念ながら見つけることができなかった。時期的なものかそれとも天候不順のためなのか理由はわからないが、もともと個体数が少ないのですでに絶滅したのかもしれない。憧れの虫は憧れのままになった。

でも、ハンミョウやコニワハンミョウはみることができ、さらに異形の虫エゴヒゲナガゾウムシもみることができたのは嬉しい。

Written by 虫林花山





by tyu-rinkazan | 2015-08-30 18:28 | ■甲虫 | Comments(6)

20150823 高山の散歩道:ベニヒカゲとシラフヒゲナガカミキリほか

DIARY Vol.10 (684): #46, 2015 :  

先日、家の棚を整理していて、以前に愛用していたリコーのGR Digital IIIを見つけた。このカメラは数年前にオリンパス TOUGH TG-3 を購入してからお蔵入りしていたのだが、昔のGRを意識した「コンパクトな黒塗りツヤ消しボディ」は今見てもやはり格好良い。どこか故障しているわけでもないので、このまま寝かしておくのはもったいない。いつもポケットに入れて普段使い用のカメラにしよう。

d0090322_2173185.jpg
---- GR-D IIIで撮影したトリカブトの花- Monkshood

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Ricoh GR-D III



ベニヒカゲが飛ぶ草地にて

本日(日曜日)は雲が多いがなんとかもちそうだ。
そこで、ベニヒカゲに会いに八ヶ岳を散歩することにした。
1年に1度はこの蝶に会わないと落ち着かないからね。


汗をかきながらダケカンバの林を抜け針葉樹林(トウヒ)帯に入った。
立ち止まって見渡すとガレ場の草つきに小さな黒っぽい蝶の姿を見つけた。
今年もベニヒカゲに会うことができた。

ベニヒカゲは少し飛んではトウヒの幼木の枝に静止した。

d0090322_2175599.jpg
---- ベニヒカゲ-The Japanese Argus

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE


ベニヒカゲの飛翔はあまり速くないので、飛翔写真を撮影することにした。

でも、曇っていて光量が少なめなのと、黒っぽい蝶なので林を背景にするとコントラストがつきにくい。
ハイスピードシンクロでストロボを補助光にして蝶の姿を強調してみた。

d0090322_2182796.jpg
d0090322_2184585.jpg
---- 飛翔するベニヒカゲ- The Japanese Argus

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE, ストロボ(+)


この場所にはヤツタカネアザミ以外の花はほとんどない。。
ベニヒカゲはたまにこのアザミでの吸蜜が観察できた。

d0090322_21331181.jpg
---- ヤツタカネアザミで吸蜜するベニヒカゲ- The Japanese Argus

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM


ベニヒカゲの個体変異。
下の上下の写真の個体の紋をみると少し違いがあるのがわかるだろう。

d0090322_21113525.jpg
d0090322_21352659.jpg
---- ベニヒカゲの紋変異- The Japanese Argus

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM


正面からベニヒカゲを近接撮影。
小さなGR−D IIIにストロボ+自家製ディフューザーを用いた。

d0090322_21121984.jpg
---- ベニヒカゲ- The Japanese Argus

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Ricoh GR-D III



ダケカンバの樹液にエルタテハ

ダケカンバの幹に何頭ものエルタテハが集まっていた。
どうやら樹液が出ているようだ。

d0090322_21281048.jpg
---- エルタテハ - The Large Comma

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM



イチモンジセセリ

ここは標高が亜高山帯だが、イチモンジセセリが多い。
彼らは集団で移動の途中なのだろうか。

d0090322_21283491.jpg
d0090322_21285437.jpg
---- イチモンジセセリ - The Strait Swift

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM



シラフヒゲナガカミキリ

トウヒの樹幹にシラフヒゲナガカミキリのメスを見つけた。
シラフヒゲナガカミキリは高標高の針葉樹に集まる。

d0090322_21291845.jpg
d0090322_21293740.jpg
---- シラフヒゲナガカミキリ-Monochamus (Monochamus) nitens

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE



アカアシクワガタ

d0090322_21305525.jpg
d0090322_21312091.jpg
---- アカアシクワガタ-Monochamus (Monochamus) nitens

-----(Yamanashi, 23/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM



??虫眼鏡ノート

高山蝶のベニヒカゲは毎年一度は会いたい蝶である。

そこで、数年前に見つけたベニヒカゲが多い草つきまで散歩した。ベニヒカゲの個体数は例年に比較して少ないようだったが、新鮮な個体が多くみられたのが嬉しかった。高山の草つきに独り佇み、ベニヒカゲの飛ぶ姿をみるのは何とも満ち足りた時間に想える。今回の散歩では久しぶりにGR−D IIIをポケットに入れたが、やはり使いやすいカメラだと思う。

Written by 虫林花山





by tyu-rinkazan | 2015-08-26 21:31 | ▣ベニヒカゲ | Comments(8)

20150822 蝉時雨の公園の散歩道:スミナガシとミカドミンミンに会う

DIARY Vol.10 (683): #45, 2015 :  

日本の四季(春は桜、夏は蝉時雨、秋は紅葉、冬は雪)。
そう、日本の夏は「蝉時雨」なのだ。
丘の上の公園では、「夏を惜しむ蝉時雨」が降り注いでいる。

去り行く夏を惜しみながら公園を散歩してみた。


ムクドリの群れ

最近、夕暮れ時になると「ムクドリの群れ」を見るようになった。
職場の敷地内にあるシイの小さな林が彼らのねぐらになっている。
まだ青みを残す夕空を背景に鳥の群れが空を埋める。

d0090322_8185047.jpg
---- ムクドリの群れ-A large swarm of birds in the background of dark sky.

-----(Yamanashi, 15/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE



公園の蝶

公園内のクヌギの樹液にスミナガシを見つけた。

そういえば、スミナガシには今年はまだ出会っていなかった。
思いがけないチョウとの出会いに思わず顔がほころんだ。

d0090322_819985.jpg
---- スミナガシ -Asian Constable

-----(Yamanashi, 22/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM


キマダラヒカゲは通好みのチョウだと思う。
この時期には個体数が多い。

d0090322_8193089.jpg
---- サトキマダラヒカゲ - Neope goschkevitschii

-----(Yamanashi, 22/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM



ミンミンゼミの通常型と緑化型

ゆく夏を惜しむかのようなセミの合唱。

この公園内にもミンミンゼミの個体数は多い。
ミンミンゼミは北海道から九州に広く分布する。
個体数が多いのは圧倒的に関東地方のようだ。
この時期、関西ではクマゼミの方が多いからね。

アブラゼミとミンミンゼミの合唱は日本の夏。

d0090322_8195177.jpg
---- ミンミンゼミ-Robust Cicada (common type)

-----(Yamanashi, 2/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE


この公園には桜の古木にミンミンゼミが多いようだ。
それほど苦労せずに緑化型ミンミンゼミを見つけた。

緑化型ミンミンゼミは苔むした樹幹に保護色になる。

d0090322_8201263.jpg
d0090322_8202884.jpg
---- 緑化型(ミカド型)ミンミンゼミ- Robust Cicada (Mikado type)

-----(Yamanashi, 2/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE


甲府盆地のミンミンゼミは緑化型の出現率が高い。
緑化型とは体の黒色班が消失した個体のことをいう。
この黒色班の消失程度は個体によって様々だ。
ほとんど体に黒色班が消失した個体を「ミカドミンミン」と呼ぶ。

下の写真の左が通常型、右がミカド型。
ミカド型として出したが、前胸背にちょっとだけ黒色紋が残っているね。。

d0090322_8205150.jpg
---- ミンミンゼミ- Robust Cicada (left: Common type, right: Mikado type)

-----(Yamanashi, 2/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE


こちらは完全なミカドミンミン。

d0090322_8211141.jpg
d0090322_8213093.jpg
---- ミカドミンミン- Robust Cicada (Mikado type)

-----(Yamanashi, 2/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE



??虫眼鏡ノート

昨日の午後は東京で会議があり、その後の夕食会にも出たので帰宅がかなり遅くなった。この程度の出張は若い頃には苦にもならなかったが、近頃はやはり少し疲れる。寄る年波というやつかな。そこで、今回は甲府市内の公園を散歩することにした。この公園ではアカボシゴマダラらしき蝶をみたという噂を聞いているのでそれも期待したが見ることができなかった。


Written by 虫林花山





by tyu-rinkazan | 2015-08-23 08:21 | ■他の昆虫 | Comments(4)

20150815 高原の散歩道:アサギマダラとスジボソヤマキチョウほか

DIARY Vol.10 (682): #44, 2015 :  

<写真とは>
ある人から「虫との自撮り写真集」なるものを見せていただいた。内容は実にファニーで笑ってしまった。よくもまぁ-----である。そもそも、写真とは瞬間的にその場面を記録する手段であるが、そこには「撮影者すなわち自分」が必ずいる(リモート撮影以外はね)。つまり、写真撮影とは(自撮りではなくても)、その時、その瞬間の自分自身の記録に他ならない。自撮り写真集をみながらふとそんなことを考えた。

------------------------------------------------------------------------------------------------


高原にて

本日(土曜日)は信州の某高原を散歩することにしました。

穏やかな起伏の草原には咲く花も少なく、時折、ススキの間からヒョウモンチョウが飛び出した。そういえば、そろそろ夏も終盤で、吹く風に秋の気配がただよう。思い起こせば、今年の夏も何かと忙しくて夏休みがあまり取れないでいる。不完全燃焼の夏(完全燃焼の夏なんて無いかも)。

d0090322_21562494.jpg
---- 晩夏の草原 -A Landscape of Glassland in the late summer

-----(Nagano, 15/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE



アサギマダラ

道路脇のヒヨドリバナやアザミの花に多くのアサギマダラが集まっていた。

彼らは「命がけの秋の渡り」にそなえて集まってきたのだろう。
ゆっくりと栄養をとり(吸蜜して)、体力をつけて旅立って欲しいと思う。
それにしても、アサギマダラの「浅葱色」はなんとも綺麗だな。

d0090322_2156505.jpg
d0090322_2157749.jpg
---- アサギマダラ -A Chestnut Tiger Butterfly

-----(Nagano, 15/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM

d0090322_21572766.jpg
d0090322_21574347.jpg
---- 飛翔するアサギマダラ -A flying feture of Chestnut Tiger Butterfly

-----(Nagano, 15/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE



ヒメキマダラヒカゲ

日陰の花で吸蜜するヒメキマダラヒカゲを見つけた。

この蝶は存在感が薄くて(失礼)、これまでレンズを向けることが少なかった。
今回はマクロレンズできっちりと撮影してみよう。

d0090322_2158333.jpg
---- ヒメキマダラヒカゲ - The Small Labyrinth

-----(Nagano, 15/August/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F4/L IS USM MACRO



スジボソヤマキチョウ

スジボソヤマキチョウは高原の蝶だ。
この蝶に出会うと高原を実感。

アザミやマルバダケブキの花を渡り歩いて吸蜜していた。

d0090322_21582578.jpg
d0090322_21584492.jpg
---- スジボソヤマキチョウ- The Lesser Brimstone

-----(Nagano, 15/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE


スジボソヤマキチョウは逆光気味に撮影すると黄色が鮮やかだ。

d0090322_21591293.jpg
---- スジボソヤマキチョウ- The Lesser Brimstone

-----(Nagano, 15/August/2015, Canon EOS 6D EF100mm F4/L IS USM MACRO



ミドリヒョウモン

湖畔のハンゴンソウの花にミドリヒョウモン。

d0090322_2159527.jpg
---- ミドリヒョウモン- The Silver-washed Fritillary

-----(Nagano, 15/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE



アカセセリ

d0090322_2201789.jpg
d0090322_2203958.jpg
---- アカセセリ-The Oriented Chequuered Darter

-----(Nagano, 15/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-15mm F4/L USM FISHEYE



??虫眼鏡ノート

撮影対象を決めずに散歩することはストレスフリーで気楽。とくに今回は、昆虫写真家の山口進さんと出版社のIさんが一緒だったので、フィールド散歩が一段と楽しかった。ここ数年、柳の木のヒメオオクワガタを探していたが、クワガタムシの大御所(山口進さん)から生態に関する有意義なコメントをいただいた。秋になるのが楽しみです。また、ご一緒したいと思います。

Written by 虫林花山



by tyu-rinkazan | 2015-08-16 22:00 | ▣アサギマダラ | Comments(10)

20150809 木曽の散歩道:ゴマシジミとヤマキチョウほか

DIARY Vol.10 (681): #43, 2015 :  

8月はゴマシジミとヤマキチョウ。いずれも近年は環境の変化や開発で棲息地が消滅してしまい、なかなか会うことができない蝶になってしまった。でも、年に一度くらいは撮影したい蝶でもある。そこで、暑さでへたっているレイジーな虫林も意を決してフィールドに出かけてみることにしました。


木曽の御岳山

青空と裾野を広げた御岳山。
緑の水田と小さな集落に曲がりくねる道。
畑一面に咲くそばの花

今は絵に描いたような平和な風景。
しかし、御岳山というと昨年9月27日の噴火を思い出す。
ご冥福をお祈りしたいと思います。

d0090322_1944544.jpg
d0090322_1952068.jpg
---- 御岳山 -Mt. Ontake

-----(Nagano, 08/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-12mm F4/L USM Fisheye



オミナエシとモンキチョウ

ゴマシジミのポイントでしばらく待った。
なかなか現れてくれなかったので、オミナエシの群落に行ってみた。
するとそこにはモンキチョウの姿。

d0090322_196992.jpg
----- オミナエシの花とモンキチョウ-Eastern pale clouded yellow on Golden lace

-----(Nagano, 08/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-12mm F4/L USM Fisheye



ムモンアカシジミ

昼食後、kenkenさんが見つけたムモンアカシジミのポイント。
チラチラと飛んでノリウツギの花で吸蜜した。
ノリウツギでの吸蜜は初めてなので喜んで撮影。

d0090322_197285.jpg
---- ムモンアカシジミ-Palimna liturata.

-----(Nagano, 08/August/2015, Canon EOS 70D, EF300mm F4/L IS USM



ヤマキチョウ

以前にチャマダラセセリを撮影した草地に立ち寄ってみた。
1頭のヤマキチョウ♀がクルマユリやカワラナデシコで吸蜜。

d0090322_198334.jpg
d0090322_1982253.jpg
d0090322_1984392.jpg
---- ヤマキチョウ-A female of the Brimstone on the wheel lily

-----(Nagano, 08/August/2015, Canon EOS 70D, EF300mm F4/L IS USM



ゴマシジミ

午後から松本市のゴマシジミを撮影。
到着して間もなく何頭ものゴマシジミが飛び出した。

d0090322_1992425.jpg
d0090322_1994952.jpg
---- ゴマシジミ-Rosalia batesi

-----(Nagano, 08/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-12mm F4/L USM Fisheye

d0090322_19102364.jpg
d0090322_19104492.jpg
---- ワレモコウとゴマシジミ-Rosalia batesi

-----(Nagano, 08/August/2015, Canon EOS 6D、EF100mm F4/L IS USM Macro, EOS70D, EF8-12mm F4/L USM Fisheye



オナガシジミ

オナガシジミが目の前の草の上で開翅した。
かなり擦れているが開翅は嬉しい。

d0090322_19111747.jpg
---- 開翅するオナガシジミ-Rosalia batesi

-----(Nagano, 08/August/2015, Canon EOS 6D, EF8-12mm F4/L USM Fisheye



??虫眼鏡ノート

この時期になると息切れしてあまりフィールドに出たくなくなるが、ゴマシジミやヤマキチョウを撮影となるとやはり心が躍る。ゴマシジミは有名ポイント以外ではかなり難しいようで、午前中いっぱい待機したが、僕の前には1度しか現れてくれなかった。こんなに少ないと存続できるのかなと思ってしまう。でも、午後にkmkurobeさんにご案内いただいたポイントではたくさんの個体を見ることができて嬉しかった。

kmkurobeさん、kendamarさん、kenkenさんやMさん達にお世話になりました。
楽しかったです。

Written by 虫林花山





by tyu-rinkazan | 2015-08-13 19:12 | ▣ゴマシジミ | Comments(10)

20150807 ブナの森の散歩道:ソリダの木にて

DIARY Vol.10 (680): #42, 2015 :  

夏休みをとって虫と戯れたいが、相変わらず忙しくて時間が取れない。毎週のように東京と山梨を行ったり来たりしている。こんな暑くて忙しい時のウィークエンドくらいは、涼しい家の中で好きな推理小説でも読みながらのんびりしたくなる。いやいや、とにかくフィールド出よう。夏は残り少ないのだから-----。


ソリダの木にて

カミキリ屋だった虫林は、今でもブナの森の散歩では立ち枯れを目で追ってしまう。
そこに、ソリダがいるかもしれないからだ。
ソリダとはオオホソコバネカミキリNecydalis solidaのことだ。
 
でも、そう簡単にソリダは見ることができない。
それで良いのだ。
憧れの虫に簡単に出会ってはいけない。
憧れの虫に無理やり出会ってはいけない。
会った途端に憧れでなくなるから--------。

d0090322_211302.jpg
---- ソリダの木-A blighted beech tree of Solida

-----(Otari-mura, 07/August/2015, Canon EOS 70D, EF8-12mm Fisheye



ヒゲナガゴマフカミキリ

ほとんどの昆虫たちは、多かれ少なかれ何かに擬態している。
それは樹皮だったり、枯葉だったり、花だったりする。
ヒゲナガゴマフカミキリの樹皮擬態はトップクラスだろう。
静止していると、まるで樹皮の溶け込んでしまうようだ。

d0090322_2134616.jpg
d0090322_2141157.jpg
d0090322_2142765.jpg
---- ヒゲナガゴマフカミキリ-Palimna liturata.

-----(Otari-mura, 08/August/2015, Canon EOS70D, 8-12mm Fisheye, TG-3 + ワイコン



ウスバカミキリ

ブナの立ち枯れには大きな穴が多い。
キツツキがつついた穴だろう。
穴の中を覗いてみるとウスバカミキリを見つけた。
相変わらず怪しいやつだ。

d0090322_215510.jpg
d0090322_2152682.jpg
d0090322_2154344.jpg
---- ウスバカミキリ-Aegosoma sinicum sinicum

-----(Otari-mura, 08/August/2015, Canon EOS70D, 8-12mm Fisheye, TG-3 + ワイコン



ルリボシカミキリ

この立ち枯れには何頭ものルリボシカミキリが付いていた。
光の加減でこのカミキリは美しく輝く。

d0090322_216618.jpg
---- ルリボシカミキリ-Rosalia batesi

-----(Otari-mura, 08/August/2015, Canon EOS70D, EF100mm Macro


??虫眼鏡ノート

昨年、信州のブナの森で見つけた立ち枯れ「ソリダの木」に、今年は2度ほど立ち寄ってみた。しかし、これまでオオホソコバネカミキリ(ソリダ)に出会っていない。虫を見つけるセンスが無いのか、眼が悪いのか、個体数が少ないためだろうか、それとも虫林の行いが悪いためだろうか、理由はわからない。多分、虫林の日頃の行いの悪さが問題なのかな。うーむ、反省。

近いうちにまた訪れてみたいと思っている。
虫屋とは健気なものなのだと思う。

Written by 虫林花山





by tyu-rinkazan | 2015-08-11 21:06 | ■カミキリムシ | Comments(1)

20150804 東京の散歩道:都心のセミは眠らない

DIARY Vol.10 (679): #41, 2015 :  

先日、池袋のサンシャインシティホテルに宿泊。
部屋の窓から見る都心の夜景をiPad で撮影。

近頃はiPadのカメラもバカにできないくらい進化している。iPad air 2に装着されているiSightカメラは、800万画素(バックカメラは120万画素)の裏面照射型CMOSセンサーとF2.4の明るいレンズの組み合わせを採用し、また秒10コマの連射までできるのだから驚くしかない。

d0090322_2355446.jpg
---- 夜景-Night View

-----(Tokyo, 05/August/2015, iPad Air2


都心のセミは眠らない

夜、ホテルの横の小さな公園の前を通るとセミが鳴いていた。
すでに午後10時をまわっているというのに------。
都心では暗くなることが無いので夜でも鳴いているのだろう。

都心のセミは眠らない。

d0090322_23562334.jpg
---- 夜のセミ-A Cicada in the Night

-----(Tokyo, 05/August/2015, iPad Air2


公園内を散歩すると、羽化して間もないセミの姿が目に入った。

d0090322_2357664.jpg
d0090322_23572249.jpg
---- 夜のセミ-A Cicada in the Night

-----(Tokyo, 05/August/2015, iPad Air2


次の日の朝。
アブラゼミと一緒に散歩する人を撮影。

d0090322_23574737.jpg
---- 朝のセミ-A Cicada in the Morning

-----(Tokyo, 05/August/2015, iPad Air2


わずかな面積の土の地面には沢山のセミの幼虫が出た跡があった。

d0090322_23592810.jpg
---- セミの幼虫が出た跡-Holes of the larva of a cicada

-----(Tokyo, 05/August/2015, iPad Air2


??虫眼鏡ノート

都会の夜はとても明るく、夜中でもセミたちが鳴いていた。

池袋の駅にほど近いこの場所の地面は、大部分がコンクリートかアスファルトで塗り固められていて、セミたちが生きるスペースはかなり限られているにちがい無い。この公園のわずかな土の地面は彼らにとって貴重な住処になっているのだろう。都心のセミたちはしたたかに都会の中で適応しながら生きている。

Written by 虫林花山





by tyu-rinkazan | 2015-08-07 23:59 | ■他の昆虫 | Comments(4)

20150804 ルリボシカミキリの青とダイコクコガネの角に魅せられて

DIARY Vol.10 (678): #40, 2015 :  

センス・オブ・ワンダー Sense of Wonder
生物学者の福岡伸一氏は著書「ルリボシカミキリの青」の中でルリボシカミキリに出会った時の感激が研究者の道を志すきっかけになったと述べている。他でもない虫林も、子供の頃からルリボシカミキリに憧れ、中学生の頃に初めて出会った時の感動は今でも鮮明に覚えている。その出会いが人生の選択までも決定したとは思わないが、自然界の生物が持つ計り知れない「美しさ」、「奇妙さ」や「不思議さ」に対する驚きこそ センス・オブ・ワンダーですね。大事にしたいものです。


フェルメールの絵の中の青色は独特の色合いで知られる。
下の写真の左は有名な「青いターバンの少女」。
下の写真の右は福岡伸一氏の著書「ルリボシカミキリの青」。

フェルメールブルーはルリボシカミキリの青色かな?

d0090322_20261072.jpg
----ーーーーーーーーー フェルメールの青とルリボシカミキリの青-

-----


ルリボシカミキリを撮影した

先日、昆虫写真家の山口進氏から突然の電話が入った。
聞くと、ご自宅の庭でルリボシカミキリが発生しているとのこと。
早速、訪れてみると、庭の立木にその美しい姿を見つけた。

ルリボシカミキリは山の娘ロザリア(属名Rosalia)。
ロザリアは青い服をまとい、虫林を惑わす。

d0090322_20264731.jpg
---- ルリボシカミキリ- Rosalia batesi

-----(Yamanashi, 30/July/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro


しばらくぶりで見るルリボシカミキリの青。
オリンパスのカメラは青色の発色に定評がある(オリンパスブルー)。。

d0090322_20271374.jpg
---- ルリボシカミキリ- Rosalia batesi

-----(Yamanashi, 30/July/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



ダイコクコガネ

今年は山梨県内の牧場でダイコクコガネを探している。
しかし、残念ながら僕自身はまだ見つけていない。
下の写真は知人のダイコクコガネをお借りして撮影したものです。

ダイコクコガネの魅力は「彫刻的な美」。

魚露目レンズを通して見るダイコクコガネの姿は重厚でいかつくてクール。
体全体が黒光りし、前胸背は盾のように広がり、大きなツノが飛び出ている
まるで「中生代白亜紀の恐竜トリケラトプス」のような迫力がある。

d0090322_20274437.jpg
---- ダイコクコガネとトリケラトプス-Copris ochus and Triceratops

-----(Olympus TG-3 tough, Gyorome8

d0090322_2028454.jpg
d0090322_2028281.jpg
---- ダイコクコガネ-Copris ochus

-----(Olympus TG-3 tough, Gyorome8



??虫眼鏡ノート

今回はフォトジェニックな甲虫2種を掲載しました。このような昆虫は何度見てもその美しさや奇怪な形態に驚いてしまう。そんなセンス・オブ・ワンダーは昆虫を撮影しているとしばしば感じ取ることができる。しかし、見ることに慣れてしまうと、その驚きは消失し当たり前となってしまうのが残念だ。虫の写真を撮る限りセンス・オブ・ワンダーを大事にしたいと思う。

今年の夏も残り少なくなってきた。
暑さに負けずにフィールドに出たいものだ

Written by 虫林花山





by tyu-rinkazan | 2015-08-05 20:28 | ■カミキリムシ | Comments(4)

20150730 白馬の散歩道:小さなアカトンボ(ハッチョウトンボ)に会いに行く

DIARY Vol.10 (677): #39, 2015 :  

ハッチョウトンボは日本で一番小さなトンボ。
体長20ミリ前後で1円玉の外径ほどしかない。
近年、その数が減少し、分布は局地的。

そんなハッチョウトンボに会いに白馬村の湿地を訪れた。


ハッチョウトンボ(八丁蜻蛉、 Nannophya pygmaea )

案内されたのはヌマトラノオやスゲ類が繁茂する湿地。
長靴でゆっくりと踏み込んでみたが、意外に歩きやすい。

ほどなくあちらこちらからハッチョウトンボが飛び出した。
飛翔力は弱く、飛び立ってもすぐに静止した。
そこで、魚眼レンズを用いて広角撮影してみた。

d0090322_19421531.jpg
d0090322_1944345.jpg
---- ハッチョウトンボ- Nannophya pygmaea

-----(Nagano, 30/July/2015, Canon EOS 70D, EF8-12mm F4/L USM Fisheye


ハッチョウトンボは小さくとも存在感がある。

d0090322_19444862.jpg
---- ハッチョウトンボ- Nannophya pygmaea

-----(Nagano, 30/July/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F2.8/L IS USM Macro


オスとメスでは全く色彩が異なる。
オスの色合いはまさしく「真紅」で、頭部や複眼まで赤い。

d0090322_19453363.jpg
d0090322_19455443.jpg
d0090322_19461374.jpg
---- ハッチョウトンボ- Nannophya pygmaea

-----(Nagano, 30/July/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F2.8/L IS USM Macro


未熟なオスは色が薄い。

d0090322_19472071.jpg
---- ハッチョウトンボ- Nannophya pygmaea

-----(Nagano, 30/July/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F2.8/L IS USM Macro



マメハンミョウ

ハンミョウと名がついておりますが、これは道案内のハンミョウではない。
むしろ毒を持つことで知られるツチハンミョウに近い。
この虫の体液が皮膚につくとやけどをしたようになってしまう。

d0090322_19475266.jpg
---- マメハンミョウ-Blister beetle

-----(Nagano, 30/July/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F2.8/L IS USM Macro



アリバチ

アリのように見えるが実はハチ。
とくにムネアカオオアリに擬態しているのでムネアカアリバチだろう。
これって、ベーツ型擬態それともミュラー型擬態なのだろうか。

d0090322_19483882.jpg
---- ムネアカアリバチ-Bischoffitilla pungens

-----(Nagano, 30/July/2015, Canon EOS 6D, EF100mm F2.8/L IS USM Macro



??虫眼鏡ノート

ハッチョウトンボの名前は昔から知っていました。いつかゆっくりと撮影してみたいと思っていましたが、おいそれと見ることができないトンボでした。このトンボは世界的に最も小さいトンボですし、オスは頭部を含めて体全体が真紅でフォトジェニックです。そんなこともあって、虫林のような虫写真屋にとっては魅力的なサブジェクトだといえますね。ハッチョウトンボは北方系のトンボだと思っていましたが、調べてみると実は東南アジアに広く分布する南方種なのですね。たしかに、その毒々しいともいえるブリリアントな赤色は南方系の趣が漂っています(勝手な思いこみ)。。

ところで、ハッチョウトンボのハッチョウとは、このトンボの発見地である「矢田鉄砲場八丁目」からきているといわれています。すなわち、「八丁目のトンボ」ということだろう。ずいぶんとローカルな名前だね。それでは1丁目で見つかっていれば「イッチョウトンボ」になったかもしれないな。


この場所は村内の小さな湿地ですが、訪れる人も無くゆっくりと撮影できるのが嬉しい。
ご案内いただいたkmkurobeさんに感謝します。

Written by 虫林花山





by tyu-rinkazan | 2015-08-02 19:48 | ■トンボ | Comments(2)