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20170731 八ヶ岳の散歩道:ハンノキ林の妖精(ミドリシジミ)に出会う

DIARY Vol.11 (751): #15, 2017 :

今週末は、昆虫写真家の山口進さんと一緒に八ヶ岳山麓のハンノキ林にミドリシジミを見に行くことにした。しかし、週末の天気予報は曇りのち雨でどうもパッとしない-----ネバーマインド、ミドリシジミの撮影には、ピーカンよりも曇っている方が適しているのだ。というのも、この蝶は曇っていても少し明るくなれば容易に開翅してくれるし、翅の輝きや色の出も雲のフィルターがあった方が良いからね。


ハンノキ林のミドリシジミ

湿地の周りのハンノキ林。竿で枝をペシペシと叩いてみると、ミドリシジミが飛び出した。今年はまだ発生初期のようで、新鮮な個体が多いようだ。面白いことに、ミドリシジミはクルミの葉で休んでいるようで、クルミの枝をたたくとオナガシジミとともに飛び出した。オナガシジミとは大きさや飛翔速度が違うので、飛んでいても両者の区別は難しくない。

下の写真は目の高さよりも高い位置のハンノキの葉に静止しているミドリシジミを、手を伸ばして広角撮影した時のものだ。キャノンのEOS M6にアダプターを介してEF8-15mm を装着しての撮影だが、この組み合わせは片手でも楽に操作できるので気に入っている。


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----ハンノキに静止したミドリシジミ
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(July-30-2017, Yamanashi, Canon EOS M6, EF 8-15mm F3.5 IS STM)


下草に静止したミドリシジミの♂は少し待つとおもむろに開翅してくれた。
久しぶりに見るミドリシジミのメタリックグリーンはとても綺麗だ。


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----ミドリシジミ♂
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(July-30-2017, Yamanashi, Canon EOS M6, EF 8-15mm F3.5 IS STM)

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----ミドリシジミ♂
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(July-30-2017, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm Macro F4 IS USM)


ミドリシジミの♀は地味だが、斑紋多型が面白い。
下の写真は赤紋だけが出るA型だ。
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----ミドリシジミ♀(A型)
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(July-30-2017, Yamanashi, Canon EOS M6, EF 8-15mm F3.5 IS STM)


ミドリシジミのメスの紋には多型性があり、A型、B型、AB型、O型(血液型みたい)に分類されている。下の写真は左上がA型、右上がB型と言いたいところだが、うっすらと橙紋があるのでAB型への移行型とした方が良いかも。左下はAB型、右下は紋がないO型である。

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----ミドリシジミ♀の斑紋多型
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(July-30-2017, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm Macro F4 IS USM)


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----ミドリシジミ
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(July-30-2017, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm Macro F4 IS USM)


さらにオリンパス TG-4で深度合成接写してみた。
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----ミドリシジミ
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(July-30-2017, Yamanashi, Olympus Tough TG4)



虫眼鏡ノート

今年のミドリシジミは個体数が多く、♂♀とも新鮮な個体を見ることができた。開翅させるために充電式LEDライトを使用してみたが、意外に効果があったように思う。蝶の撮影には色々な小道具を用いるのも楽しいものだ。これからも色々と試してみたいと思っている。本日は昆虫写真家の山口 進さんに同行していただき楽しい一日でした------感謝。

Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2017-08-05 01:55 | ▣ミドリシジミ | Comments(4)

20170717 県南の散歩道:キリシマミドリシジミが飛ぶ峪にて


DIARY Vol.11 (750): #14, 2017 :

キリシマミドリシジミは「見ることはできるが撮ることができない蝶」だと思っている。これまで、何度もこの蝶の撮影にトライしたが、いまだに満足のいく写真が撮れていないからだ。この蝶はゼフの中でも大きくて、翅の輝きもすこぶる強く、飛翔する時の迫力は格別である。いわば「ゼフィルスの王様」といってよい。本日は、県南部の照葉樹林の峪に、古い蝶友のダンダラさんと一緒に再訪してみた。ゼフ王にお目通りがかなえばありがたき幸せ。


県南部の峪

県南部の照葉樹が繁茂する峪にはヒル(ヤマビル)が多い。

ヒルに血を吸われてもさほど痛くはないので、少しぐらい吸わしてあげても良いのだが、ヒルジンの血液凝固阻害作用で出血するのが気持ち悪い。聞くところによると,ヒル対策としてはパンティストッキングを履くと良いらしいが、わざわざ買うのもなんだし、さりとて家内のものを借りると変に誤解されそうだ。結局のところ、時々立ち止まって靴を観察するだけにとどめることにした。ちなみに、現地では何度もヒルが靴についていた。

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----ヒルが多い照葉樹の峪
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(July-19-2017, Yamanashi, Canon EOS M6, EF-M 28mm F3.5 IS STM)



キリシマミドリシジミ(霧島緑蜆、Chrysozephyrus ataxus)

ダンダラさんとキリシマミドリの飛来を待った。こんな時は一人で待つよりも時間がつぶせるし、何よりも心強いものだ。しばらすると、ダンダラさんの背後のカシの木で何かが飛んで葉に静止したのが見えた。慌てて確認すると、どうやらキリシマミドリの雌らしい。距離は3mほどだろうか、かなり近いので喜んで撮影した。

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----キリシマミドリシジミ♀
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(July-19-2017, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm Macro F4 IS USM)


翅裏の模様がオスとメスでこれだけ違う蝶も珍しい。オスの翅裏は銀色に輝くが、雌は茶色の紋があって保護色になっている。しばらく静止していたが、突然飛んで行ってしまった。とにかく、ボウスは免れてメスの撮影ができたのでホッとしたとお互いに顔を見合わせた。

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----キリシマミドリシジミ♀
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(July-19-2017, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF300mm F4 IS USM)


近くの木にも日差しが当たり始めると、樹上でゼフが飛び始めた。ここのウラギンシジミはゼフのようなテリ張りをして紛らわしいことこの上ない。それでも、飛来したキリシマミドリの飛翔写真を何とか撮影できた。

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----キリシマミドリシジミ♂飛翔
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(July-19-2017, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm Macro F4 IS USM)

その後も何度も飛んできたが、どうやらメス探しのようでなかなか静止してくれなかった。やっと1頭のオスが葉上に止まり翅を開いてくれた。至近距離とは言えないが、300㎜の望遠レンズに三脚を用いて何とかその様子を撮影することができた。クリソゼフの翅の輝きはとても強くて、何度も露出をマイナス補正した。

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----キリシマミドリシジミ♂
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(July-19-2017, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF300mm F4 IS USM)



虫眼鏡ノート

キリシマミドリは虫林の大事な課題昆虫の一つなのだ。これまでこの蝶の撮影には苦労してきたが、今回は不十分ながらも少しはましな写真が撮影できた気がする。でも、さらに良い写真を撮影するためには、山梨県内のこの場所に何度も足を運ぶことになるだろう。ダンダラさんとは久しぶりの撮影行だったが、やはり撮影時の阿吽の呼吸は、お互いに旧知の間柄のためだろう。ご同行いただいたダンダラさんに感謝します。



Written by 虫林花山

by tyu-rinkazan | 2017-07-31 20:51 | ▣キリシマミドリシジミ | Comments(4)

20170718 富士山の散歩道:ミドリヒメスギカミキリとチャイロヒメコブハナカミキリ


DIARY Vol.11 (749): #13, 2017 :

ミドリヒメスギカミキリという美しくて稀なカミキリの産地は極めて限られていて(栃木県の日光や長野県の一部)、これまで見たことはなかった。しかし、信州で偶然出会った方からこの虫が富士山にも棲息することを教えていただいた。自宅で調べてみると、昨年の「月間むし12月号」の短報特集号(550号, 64pp)に富士山での記録が載っていた。こりゃあ、カミキリ好きの虫林にはたまらないな。いてもたってもいられず、とにかく富士山に出かけてみることにした。


ミドリヒメスギカミキリ(緑姫杉天牛、学名:Callidium kuratai)

現地に到着してみると、そこは植林カラマツ、天然カラマツ、モミなどが混在する森。数年前に伐採されたときに設けられた林道のわきに大きな天然カラマツが見られた。ミドリヒメスギの食樹はカラマツだ。

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----天然カラマツの森
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(July-19-2017, Yamanashi, Canon EOS M6, EF-M 28mm F3.5 IS STM)


ふとみると、カラマツの樹皮にカミキリムシの姿。
目的のミドリヒメスギカミキリに違いない。

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----樹幹のミドリヒメスギカミキリ
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(July-19-2017, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF8-15mm F4L USM)


大きさや形はは普通種のヒメスギカミキリに似ているが、鞘翅は細かい凹凸があり緑色を帯びる。やはりどことなく只者ではない雰囲気を持っているな。
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----ミドリヒメスギカミキリ
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(July-19-2017, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF-S60mm Macro F2.8 USM)


目の前の幹に来たので、さらにアップで撮影できました。
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----ミドリヒメスギカミキリ
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(July-19-2017, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF-S60mm Macro F2.8 USM)



チャイロヒメコブハナカミキリ(茶色姫瘤花天牛、学名:Pseudosieversia japonica)

チャイロヒメコブハナカミキリもなかなか出会えないカミキリムシだ。このカミキリは花にも来るが、むしろ大きなカツラの幹のひこばえに来集するといわれている。やや薄暗い林の中の大きなカツラの木を見回ると、いつのまにか木漏れ日が当たる葉の上にひっそりと休むチャイロヒメコブハナを見つけた。

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----チャイロヒメコブハナカミキリ
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(July-19-2017, Yamanashi, Canon EOS M6, EF-M 28mm F3.5 IS STM)



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----チャイロヒメコブハナカミキリ
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(July-19-2017, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF-S60mm Macro F2.8 USM)



虫眼鏡ノート

これまで蝶の撮影をメインにしてきたが、やはり元カミキリ屋の虫林はカミキリの姿を見つけると胸がどきどきしてしまう。やはり三つ子の魂百までなのかな。カメラで小さなカミキリムシを拡大してしまうと大きさはわからなくなる。つまり、小さな虫をあえて小さく写す努力もしないとね。



Written by 虫林花山


Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2017-07-28 22:24 | ■カミキリムシ | Comments(0)

20170319 早春の散歩道:今年もミヤマセセリに会えた

DIARY Vol.12 (745): #09, 2017 :

Every year I look forward to the start of spring, not only because of the warmer temperatures and longer days, but for the brief appearance of spring butterflies flying in the early spring landscape. One of the first butterflies in this forest area we will see at the start of spring is Spring Flats (Erynnis montanus Bremer). Although they are not very beautiful, they makes me very happy.

毎年春を楽しみにしていますが、それは暖かくなることや日が長くなることばかりではなく、ミヤマセセリたちに会えるからです。ミヤマセセリは里山の春を告げる蝶なのです。この蝶はけっして綺麗とは言えませんが、この蝶は長い冬を越えたこに時期に、春の訪れを実感させてくれるのです。


ミヤマセセリ

本日は山口 進さんと一緒にコナラ林がある武田の杜を訪れた。山口さんとは今年の1月にフレンチギアナでご一緒して以来になるかな。本日の目的はミヤマセセリだが、今年は季節が遅れているようなので心配だ。でも、歩き始めて間もなく、黒っぽいセセリチョウが足元から飛び立ち、少し前の枯葉に静止した。ミヤマセセリにちがいない。驚いたことに、今年初見のミヤマセセリはメスだった

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----ミヤマセセリ雌 -
(March-19-2017, Kofu, Yamanashi)


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----ニオイスミレで吸蜜するミヤマセセリ -
(March-19-2017, Kofu, Yamanashi) 


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Written by 虫林花山

by tyu-rinkazan | 2017-03-20 12:05 | ▣ミヤマセセリ | Comments(3)

20161217 冬の散歩道:シモバシラの霜柱(氷の花)を見た

DIARY Vol.11 (737): #34, 2016 :

多忙にかまけていたらいつの間にか12月になっていました。そんな時、昆虫・植物写真家の山口進氏から「シモバシラの霜柱」のことを聞きました。シモバシラとは「地面の霜柱」のことではなくシソ科植物のことです。この草は気温が下がると根元に様々な形の氷ができて面白いらしい。シモバシラの氷の存在は以前に誰かのブログの記事で見て知っていましたが、実際のものはこれまで見たことありません。是非、奇妙な氷の花を見てみたいなと思っていました。このところの寒波で気温が氷点下まで下がったので、山口氏に連絡してみたところ、シモバシラの自生地を案内していただけることになりました。


シモバシラ(霜柱、学名:Keiskea japonica)

車を止めて渓流に沿った林道を歩いて行くと、脇の斜面に白い固まりがポツポツ点在していました。シモバシラの氷に違いありません。さっそく、近づいて観察してみると、枯れた草の根元に不定な形の白い氷が付いていました。

まるで氷の花が咲いているようです。
シモバシラの氷は様々な形をしていました。

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----シモバシラの氷花
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(December-17-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)

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----シモバシラの氷花
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(December-17-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF8-15mm F4L USM)

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----シモバシラの氷花
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(December-17-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF8-15mm F4L USM)


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----シモバシラの氷花
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(December-17-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)


虫眼鏡ノート

シモバシラの氷花をみることができました。氷花の様々な形には、結氷の際のどのような条件的相違あるのかよくわかりません。自然現象はいつも不思議で興味深いものですね。約一ヶ月ぶりにブログを更新しました。この間、フィールドを散歩しなかったわけではなく、仕事の方が忙しくて ブログ の記事をまとめる時間がとれなかったのでした。不定期になっても維持したいと思っています。



Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2016-12-18 18:48 | ■野花 | Comments(3)

20161106 里山の散歩道:クズの葉でコミスジの越冬幼虫をみつけた

DIARY Vol.11 (736): #33, 2016 :

ブゴグの記事は僕のフィールド散歩のアーカイフですので定期的に更新してきましたが、このところ記事をつくる時間がとれませんでした。本日(土曜日)は所用で松本に向かう「特急あずさ」の車中で久しぶりにブログを書きました。車窓から外をみると先日降った雪がところどころまだら状に残り、見はるかす八ヶ岳や南アルプスの山々はすっかりと雪化粧していました。


フィールドの晩秋

2週間ほど前、自宅からほど近い里山の小道をのんびり散歩しました。すでに木々の葉は冬に向かって褐色に色を変え始めている。春から初夏のみずみずしい新緑の季節も良いものですが、葉が落ちる前の茶が枯れた景色には、ジョン・コンスタブル(イギリスの風景画家)の絵に見るようなそこはかとない哀愁を感じることができます。

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----晩秋の里山
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(November-06-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)


林の中の小道を歩いた。
赤や黄色い実を見つけた。

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----木の実
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(November-06-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)



コミスジの幼虫

クズの葉でコミスジの越冬幼虫を探してみました。クズはとにかくたくさんあるので、幼虫が潜む葉をなかなか見つけることができませんでした。でも、しばらく探していると枯葉の中にその姿がありました。

越冬幼虫探しは「宝探し」みたいで楽しいです(見つけることができればね)。

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----コミスジの幼虫
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(November-06-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF8-15mm F4L USM, Fisheye)


コミスジの越冬幼虫は長さが2cmくらいはあります(大きい)。

成虫の大きさ(翅を含める)はオオミスジが最も大きく、ついでミスジチョウ、コミスジはこの3種の中では最も小型です。でも、越冬幼虫の大きさは逆で、コミスジが最も大きく、ついでミスジチョウ、オオミスジの幼虫はコミスジの半分以下くらいしかありません。面白いものですね。

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----コミスジの幼虫
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(November-06-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)


真上からみるコミスジの幼虫。
魚のような模様をしている。

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----コミスジの幼虫
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(November-06-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)

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----コミスジの幼虫
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(November-06-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)


虫眼鏡ノート

これから虫屋にとっては「耐える季節」になります。神様がいなくなる月(10月)という意味で「神無月」という言葉があります。虫屋にとって12月から翌2月の間は成虫の姿を見なくなる「虫無月(むしなづき)」になりますね。 
 虫無月でもできるだけフィールドに出たいと思う。



Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2016-11-27 23:02 | ▣コミスジ | Comments(2)

20161030 秋の散歩道:尖がったクロコノマと艶やかなヤマトシジミに出会う

DIARY Vol.11 (735): #32, 2016 :

この時期はいろいろな学会や研究会でのパーティが多く、いつもカロリーオーバーになります。賢明な諸兄は「出席しても食べなければいいじゃん」と思うかもしれませんが、食い意地が張った虫林は知らず知らずのうちに食べてしまいます。というのも、10-11月は虫林にとって一年で最も食欲旺盛な時期なのです(冬眠前の熊みたい)。食べ過ぎのリセットには、スポーツジムに行って運動するよりも虫を探しながらの秋のフィールドを散歩するに限ります。

今回は地球温暖化で分布を広げたといわれているクロコノマチョウ。
そんな蝶を探して県南部から静岡県北部を歩いてみました。


クロコノマチョウ

小さな神社の孟宗竹の竹林。
直径15㎝くらいはありそうだ。
そういえば、ここは春の筍が名産だ。
迫力あるのでカメラを向けた。

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----孟宗竹
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(October-30-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)


竹林に足を踏み入れると、足元から何頭もの大きな蝶が飛び出した。
バサバサと音を立てるように飛んで、近くに静止する。
この蝶の模様は地面に溶け込んでしまうので、よく見ないと見失う。
この時期に出てくるクロコノマはすべて翅の先が尖がった秋型だ。

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----栗の上で静止するクロコノマチョウ♀
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(October-30-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D-MIII, EF8-15mm F4/L USM Fisheye)

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----栗の上で静止するクロコノマチョウ♀
----
(October-30-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)

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----クロコノマチョウ
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(October-30-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)



低温期型のヤマトシジミ

川のそばでたくさんのヤマトシジミに出会った。
オスもメスも美しい低温期型に衣替えしていた。
この時期のヤマトシジミたちは光り輝いている。

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----ヤマトシジミ♂
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)


ヤマトシジミのメスの翅表は夏型では一様に黒色。
でも、秋型(低温期型)になると青色がのってとても美しい。
艶やかな個体を発見したので撮影した。
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----艶やかな青色がのったヤマトシジミ♀低温期型
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)


秋型メスの色合いは個体によってさまざまだ。
いくつか撮影して並べてみました。
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----ヤマトシジミ♀低温期型の色彩多型
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F2.8L IS USM)



ナガサキアゲハ蛹

小さな物置小屋の壁に大きな蛹を見つけた。
僕は蛹には疎いが多分ナガサキアゲハの蛹かな。
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----ナガサキアゲハ蛹
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS M3D MEF28mm Macro)


虫眼鏡ノート

週末のフィールド散歩は気分転換、健康維持に大切だとうそぶいていつも出かけてしまう。それにしても虫との出会いが難しい季節になりました。今回は県南部の小さなお宮で、運よくクロコノマチョウに会うことができました。この蝶は県南部では比較的目にすることが多いが、虫林が住む甲府市ではあまり見たことがありません(多分、棲息していると思うのだが)。虫の少ないことの時期には撮影すると嬉しい蝶です。


Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2016-11-05 19:14 | ▣ヤマトシジミ | Comments(6)

20161010 久しく待つ蝶(ヒサマツミドリシジミ)

DIARY Vol.11 (734): #31, 2016 :

ヒサマツミドリ♀が舞い降りた。
湧き水で濡れた岩壁で吸水。
飛び立つ瞬間、偶然に翅表を撮影。

ヒサマツは子供の時からの憧れの蝶。

何たる幸せ。
何たる幸運。

ヒサマツミドリシジミ♀
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----ヒサマツミドリシジミ♀
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II EF300mm F4L IS USM)

ヒサマツミドリシジミ♀
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----ヒサマツミドリシジミ♀
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II EF300mm F4L IS USM)


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----ヒサマツミドリシジミの卵
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS M3 M-EF28mm Macro)


Written by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2016-10-27 22:46 | ▢ヒサマツミドリシジミ | Comments(6)

20161009 晩秋の散歩道:ツメレンゲと黒いキューピット (クロツバメシジミ)

DIARY Vol.11 (733): #30, 2016 :

午前中に降った雨が昼過ぎにはすっかりあがったので、久しぶり(2年ぶり)で黒いキューピット(クロツバメシジミの英名が Black Cupidという)を見に出かけることにした。

クロツバメシジミの食草となるツメレンゲという植物は葉が肉厚で、まるでサボテンのようだ。この時期になると、花穂が塔のように伸びて美しい。この植物は河原の土手のような乾燥地を好み、他の植物が増えると数が減少する。ここでは草刈りがしっかり行われているので、密度が以前よりも増加しているようだ----で嬉しい。

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----花穂が伸びたツメレンゲの群落
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II + EF100mm F2.8/L IS USM)


クロツバメシジミ

時々、ツメレンゲの花が最盛期でも、肝心のクロツバメシジミがお留守では話にならないが、今回はツメレンゲの群落の中を何頭ものクロツバメシジミが飛び回っていた。今年は個体数が多いようなので、そちらも一安心いったところかな。

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----ツメレンゲの花で求愛行動
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III + EF24-70mm F4L IS USM)


ツメレンゲの葉上で開翅したクロツバメシジミを、EOS M3にアダプターを介して EF8-15mmを装着して撮影してみた。キャノンは 5D も 7D もバリアングルファインダーが無いので、こんな時にはバリアングルファインダーを持つ M3 は重宝する。でも、M3(ミラーレス)は、速くなったとはいえ一眼レフに比較するとまだまだ合焦速度が遅いのでもたつき感はいがめない。

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----葉上で開翅したクロツバメシジミ
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS M3 + EF8-15mm F4L USM Fisheye)


比較的新鮮な個体がツメレンゲの花穂で開翅した。クロツバメシジミの翅表は真っ黒で、後翅に小さな青白色の紋が控えめに並んでいる。地味といえば地味だが、タキシードを着た紳士あるいは喪服の淑女のようで、どことなく上品な印象を受ける-----欲目?

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----花穂で開翅したクロツバメシジミ
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F4/L IS USM)


午後の斜光を逆光にクロツバメシジミをクローズアップしてみた。
クリップオンストロボを全速同調させて、弱い補助光を当てた。
縁毛が光ってなかなか雰囲気のある写真になったと思う。

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----逆光のクロツバメシジミ
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F4/L IS USM)


クロツバメシジミのクローズアップを見ると、目が大きくて何ともかわいい。
英名のBlack Cupid (黒いキューピット)の意味がよくわかる。

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----クロツバメシジミ
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm F4/L IS USM)


ツメレンゲの葉に一頭のクロツバメシジミが静止した。
怪しいなと思っていると、案の定、産卵行動を示した。

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----産卵するクロツバメシジミ♀
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(October-09-2016, Yamanashi, Ricoh GR-DIII)

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----交尾するクロツバメシジミ
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(October-09-2016, Yamanashi, Canon EOS M3 + EF8-15mm F4L USM Fisheye)




虫眼鏡ノート
 週末は健康維持のために何とかフィールド散歩に出ている。でも、このところ本業の方が忙しくて、ブログを更新する時間がとれなかった。まあ、物事には順番があるので、本業の方を優先させるのは当然といえば当然であるが、何となく便秘気味のようで気持ちが悪いな。
 この時期になるとツメレンゲの花が咲くので、クロツバメシジミを撮影したくなる。やはりこの蝶はツメレンゲの花とのコンビネーションが絵になるな。

Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2016-10-16 16:59 | ▣クロツバメシジミ | Comments(4)

20161008 高原の散歩道:ヒメヤママユとフジコブヤハズカミキリ

DIARY Vol.11 (733): #29, 2016 :

友人のYさんが「高原のトイレ」を案内してくれることになった。トイレといってももちろんそこに「連れション」しに行くわけではない。そのトイレは夜になるとヤママユという大きな蛾の仲間が集まり、朝行けばその姿を見ることができるとのことだった。この時期だと、ヒメヤママユやクロウスタビといった美麗種に会えるかもしれない。虫屋仲間では、貴重な虫が集まる木を「ご神木」と呼ぶのが通例だが、その伝からするとこのトイレは「ご神トイレ」ということになるね。うーむ、ご神トイレ、あり難きしあわせ。

高原はすでに秋色が濃い
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----秋の高原
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(October-08-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-III + EF24-70mm)


ヒメヤママユ
蛾というと何となく暗いイメージがあるが、ヤママユの仲間はとても美しいと思う。実際、ヘルマンヘッセの「少年の日の思い出」は、少年が友達の美しいクジャクヤママユがうらやましくて盗んでしまった話である。

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----ヒメヤママユ♂
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(October-08-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II + EF100mm Macro F4L IS USM)

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----ヒメヤママユ♂
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(October-08-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-III + EF100mm Macro F4L IS USM)

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----ヒメヤママユ♂
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(October-08-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III , EF8-15mm Fisheye F4 USM)


キベリタテハ
トイレの天井にキベリタテハ。

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----キベリタテハ
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(October-08-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-III + EF100mm Macro F4L IS USM)


フジコブヤハズカミキリ

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----フジコブヤハズカミキリ
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(October-08-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III , EF8-15mm Fisheye F4 USM)

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----フジコブヤハズカミキリ
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(October-08-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-III + EF100mm Macro F4L IS USM)



虫眼鏡ノート

ドイツのケルンでは、毎食、肉、イモ、ビールだった。虫林はどちらかといえば肉好きに分類される人間だが、いかんせん量が多いのだ。同行の友人のNさんはそれをペロッと平らげていたが、虫林は完食するのに四苦八苦だった。それなら残せばいいじゃんと思われるかもしれないが、子供の頃に「ご飯は一粒も残さず食べるように」と親から厳しくしつけられてきたので、食事はすべて綺麗に平らげないと気持ちが悪いのだ。その結果、ケルン1週間の滞在で体重が3㎏も増えてしまった。1㎏くらいなら誤差の範囲で済まされるが、3㎏増というと体はむくみ動きも鈍くなる。ということで、今回の連休初日は小雨が降っていたが、健康のために秋の高原を散歩してみた。


Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2016-10-09 22:04 | ■他の昆虫 | Comments(4)