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20150628 梅雨入りのみちのく散歩道:ダイセンシジミが開翅した

DIARY Vol.10 (670): #32, 2015 :  

本日は岩手滞在の最終日(日曜日)。
朝からドン曇り、風も強くて寒い。

ゼフが多い雑木林に行くことにした。


ダイセンシジミが開翅した

本日は悪天候だが、下草にダイセンシジミが止まっていた。
kmkurobeさんが見つけてくれた。
彼の「蝶目 Butterfly eyes」は本物だ。

このチョウはウラミスジチョウとも呼ばれるが、僕はダイセンシジミの名前の方を好む。古いといわれるかもしれないが、和名は勝手に変えるべきではない(憲法のようなもの)。ここでは裏面の白い線状紋が乱れるシグナートュス型 (signatus type)が多い。このタイプは北海道から東北地方に多く、関東以西は紋の変異が乏しいクェルシボーラ型 (quercivora type)になる。ここで見られるダイセンシジミの約8割がシグナートュス型だ。

シグナートュス型の斑紋多型は見ていて飽きない。

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---- シグナートュス型ダイセンシジミ- The Alphabetical Hairstreak (signatus type)

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)


このチョウの開翅は過去に1度だけ撮影。
そう簡単に翅を開いてくれない。

ところが、目の前のダイセンシジミがおもむろに翅を開き始めた。
翅が開かれるにしたがって見えてくる青い紋が目に鮮やかに写る。

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---- ダイセンシジミ- The Alphabetical Hairstreak (signatus type)

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 6D + EF100mm Macro)


裏面がクェルシボーラ型を示す別の個体。
驚いたことにこちらも開き始めたではないか。
複数のダイセンが開いてくれるとは驚き

ダイセンシジミの開翅を2度も撮影。

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---- 開翅するダイセンシジミ- The Alphabetical Hairstreak (quercivora type)

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)


数回しかシャッター切らなかったが、飛翔写真が撮影できた。

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---- 飛翔するダイセンシジミ- The Alphabetical Hairstreak (quercivora type)

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)



みちのくのオオムラサキ

突然、大きなタテハチョウが飛び出した。
みると、オオムラサキだった。

こちらのオオムラサキは、関東のものに比べて小型、紋が黄色い(東北亜種)。
僕はこれまでこちらでオオムラサキを撮影したことが無かったのでとても嬉しい。
何といっても国蝶だからね。

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---- オオムラサキ-Sasakia charonda

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)



エゾミドリシジミ

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---- エゾミドリシジミ♀-Favonius saphirinus

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)



その他の昆虫

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---- ムツボシタマムシ-Caligula japonica

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 6D + EF100mm macro)

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---- オジロアシナガゾウムシ-Mesalcidodes trifidus

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 6D + EF100mm Macro)


クスサンの幼虫は栗の花に擬態しているように見える。

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---- クスサンの幼虫-Caligula japonica

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 6D + EF100mm Macro)



??虫眼鏡ノート

これで、みつのく岩手の旅は終了です。

今年のみちのく岩手の旅では、虫友のkmkurobeさんと山口進さんが僕の予定に合わせて来てくれました。残念ながら悪天候でキマルリの良い写真が撮影できなかったのが心残りではあるが、それ以外は一通りのチョウたちや甲虫が撮影できたので良かったなと思います。また、ご一緒したいと思います。ご苦労様でした。


Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2015-07-04 00:31 | ▣ダイセンシジミ | Comments(8)

20150626 梅雨入りのみちのく散歩道:陸中にチョウアカとキマルリを探して

DIARY Vol.10 (669): #31, 2015 :  

みちのく岩手で夢の途中。

陸中はNHKの連ドラ「あまちゃん」の舞台になっている。そこは隔絶された土地でチョウセンアカシジミ(チョウアカ)やキマダラルリツバメ(キマルリ)などの独特なチョウたちが分布する。近年は開発が進み、日本昔話に登場するような長閑な山村風景はかなり薄れてしまったのが残念だ。でも、開発によりアクセスはとても良くなったのは嬉しい。虫屋とはまことに勝手なものだ。

本日は盛岡から陸中の魅力的な蝶たちに会いに行くことにした。


チョウセンアカシジミ

川沿いに植えられたデワノトネリコの大きな葉をルッキング。
数は多くないが、何頭もの個体を見ることができた。
チョウアカはオレンジ色の紋が並ぶお洒落なチョウだね。

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---- チョウセンアカシジミ-The Korean Hairstreak

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)


kmkurobeさんと撮影していたら、おもむろに翅を開いてくれた。
このちょい開きの具合が控えめで良いな。

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---- 開翅するチョウセンアカシジミ-The Korean Hairstreak

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 6D + EF100mm Macro)


活動し始めると、しばしば産卵行動を見かけた。
卵をTG3で撮影してみたが、独特の形態で面白い。

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---- 産卵するチョウセンアカシジミ-The Korean Hairstreak

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 6D + EF100mm Macro)





キマダラルリツバメ

午後になってキマダラルリツバメの場所に移動した。
そこはキリやクワの古木に囲まれたオープンスペース。

陽が少し傾くと大きな木の上で何頭ものキマルリが飛び回り始めた。距離が遠いのとキマルリが小さいので、300mm望遠レンズでも証拠写真程度にしか写りませんでした。下の写真はかなりトリミングしています。陸中のキマルリは気まぐれです。

でも、今回は飛び回る「北限の陸中キマルリ」の姿を見れたので良しとしよう。

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---- キマダラルリツバメ-The Japanese Silverline

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 6D + EF300mm)



キンヘリタマムシ

キンヘリタマムシは陸中ではよく見かける美しいタマムシだ。
何気なく見た丸太に何頭ものキンヘリタマムシが訪れていた。

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---- キンヘリタマムシ-Scintillatrix pretiosa bullula

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)



ミチノクケマダラカミキリ

道路脇のハンゴンソウの葉上にミチノクケマダラカミキリを見つけた。
このカミキリは北海道に棲息するケマダラカミキリの亜種になる。

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---- ミチノクケマダラカミキリ-Agapanthia daurica sakaii

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)



??虫眼鏡ノート

今回はキマルリが下に降りてくれませんでしたので、証拠写真程度のものしか撮影できませんでした。でも、証拠写真でもキマルリの写真はやはり嬉しいものですね。陸中のキマルリは気まぐれでじゃじゃ馬、そう簡単に撮影できないところがの良いところでもあります。来年あたりは陸中キマルリの「じゃじゃ馬ならし」をしたいなと思っています。

次回はウラミスジチョウなどについて掲載します。

Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2015-06-30 21:54 | ▣キマダラルリツバメ | Comments(4)

20150626 梅雨入りのみちのく散歩道:アイノミドリの輝きに酔う

DIARY Vol.10 (668): #30, 2015 :

みちのく岩手県盛岡市に出張。所用を済ませた後、虫友の kmkurobeさん(安曇野の蝶と自然)山口進さん(昆虫写真家)に合流し、一緒に岩手県内のフィールドを散歩することになりました。しかし、北東北(岩手県も含む)でもいよいよ梅雨入りして、天気予報では「雨や曇りが多くて気温も低い」ようだ。気力、体力、写力と三拍子がすべて揃った無敵のナチュラリスト3人には、多少の雨や風はまったく気にもなりません。雨なんて屁のカッパです------なんて言ってみたかった。



アイノミドリシジミの輝きに言葉を失う

ゼフが多い雑木林の林縁を歩いた。
下草にアイノミドリシジミ発見。

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---- アイノミドリシジミ-The Brilliant Hairstreak (Chrysozephyrus brillantinus)

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 6D + EF100mm Macro)


突然、アイノミドリのテリ張りが始まった。
運よく見下ろす位置で開翅する個体を発見。

クリソゼフィルスの輝きは素晴らしい。

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---- アイノミドリシジミ♂の開翅-The Brilliant Hairstreak (Chrysozephyrus brillantinus)

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 70D + 8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)



望遠レンズで巴卍飛翔をとらえた

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---- アイノミドリシジミの飛翔-The Brilliant Hairstreak (Chrysozephyrus brillantinus)

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 6D + EF300mm)



定番の広角レンズでの巴卍飛翔撮影

僕の場合は連射を用いない。

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---- アイノミドリシジミの飛翔-The Brilliant Hairstreak (Chrysozephyrus brillantinus)

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 6D + EF8-15mm Fisheye)



??虫眼鏡ノート

1年ぶりで岩手のフィールドを散歩することができました。生憎の天候不順でしたが、梅雨なので仕方がありません。でも、雨の時には喫茶店で雨宿りしながら交わされる経験豊富なお二人との虫トークはとても興味深くて面白かった。今回はアイノミドリを供覧しましたが、次回はチョウアカやキマルリを供覧する予定です。



Written by 虫林花山






by tyu-rinkazan | 2015-06-28 23:36 | ▣アイノミドリシジミ | Comments(8)

20150524 みちのく(岩手)の散歩道:ヨコヤマトラカミキリなど

DIARY Vol.10 (664): #26, 2015 :  

北上山地の深い森の中に少し入ってみた。
あちらこちらからエゾハルゼミの声が響き渡る。
ときおりツツドリのポ、ポ、ポという声も聞こえる。
森のフォトンチッドに酔いながらのんびりと散歩。
何ともいえない満たされた時間。


森の中を流れる水はあくまで透明。
水鏡のごとく葉の色を映して緑色に輝いていた。

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---- 翠緑の川-Reflecting River

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD60mm Macro)



フキの葉上のヨコヤマトラカミキリ

道端のフキの葉を何気なく見ると、そこにアリに似た小さな虫の姿。
目をこらしてみると何とヨコヤマトラカミキリだった。
こんなところでヨコヤマトラに会えるとは嬉しい限りだ。

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---- ヨコヤマトラカミキリ-Epiclytus yokoyamai

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus Pen E-P5, M.ZD12mm, OM-D E-M1 M.ZD 60mm Macro)


ちょうどそばにアリが通りかかった。
トラカミキリの姿はアリに似せているのかな(擬態)。

僕の脳裏に「カミキリ屋」だった若き日の思い出が頭をよぎる。
ヨコヤマはマツシタよりも少なく、ハセガワよりも多い---この意味わかるかな?
当時の僕にとって、ヨコヤマトラカミキリは憧れの虫のひとつだった。
ヨコヤマトラを探してミズキの花をよくスイーピングしたものだ。

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---- ヨコヤマトラカミキリ-Epiclytus yokoyamai

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus OM-D E-M1 M.ZD 60mm Macro, Tough TG3)


日が当たるとおもむろに身づくろいを始めた。
脚をすり合わせたり、翅をひろげてみたりする。

昆虫たちは活動前に準備体操するようだ。

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---- ヨコヤマトラカミキリ-Epiclytus yokoyamai

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus Tough TG3, OM-D E-M1 M.ZD 60mm Macro)



シロヘリトラカミキリを発見

丸太に地味な模様のトラカミキリを見つけた。

初めはスギノアカネトラカミキリかなと思ったが、何か雰囲気が違う。
ウーム、岩手県で記録がある大珍品シロヘリトラカミキリに違いない。

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---- シロヘリトラカミキリ-Anaglyptus (Aglaophis) colobotheoides

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD 60mm Macro)


このトラカミキリは北海道に主として棲息する北方系の種。
本州では極めて稀だが、東北地方とくに岩手県で記録されている。
カミキリ屋としての血がにわかに騒ぎだした(天牛屋の魂、100まで)。

もちろん、撮影するのはこれが初めてだ。

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---- シロヘリトラカミキリ-Anaglyptus (Aglaophis) colobotheoides

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus Tough TG3)



丸太の上のハイイロハナカミキリ

針葉樹の丸太の上を素早く歩き回る虫がいた。
針葉樹の樹幹上にいると背景に見事なまでに溶け込んでいます。
よく見ると、ハイイロハナカミキリだった。

何ともカミキリムシらしくない形のカミキリムシ。
花に来ることがないのにハナカミキリとは----。

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---- ハイイロハナカミキリ-Rhagium (Rhagium ) japonicum

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus Tough TG-3)


頭部をTG3で拡大すると、古生代の恐竜みたいにも見えてくる。

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---- ハイイロハナカミキリ-Rhagium (Rhagium ) japonicum

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus Tough TG-3)



トウホクヒメハナカミキリ

いわゆるピドニアといわれるヒメハナカミキリの仲間。
昔はナガバヒメハナとされていたが、現在は独立種になっている。
この個体は♀だ。

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---- トウホクヒメハナカミキリ-Pidonia (Pidonia) michinokuensis

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD60mm Macro)



その他のカミキリ

その他のカミキリを組み写真にした。
どれも素晴らしいカミキリムシなので、それぞれ掲載したいが-----。

コトラカミキリ:以前に比べてかなり少なくなったようだ。
クリストフコトラカミキリ:春先に出るカミキリムシで、なかなか立派。
ニセヤツボシカミキリ:ヤツボシカミキリに似ている美しいフトカミキリ。
ネジロカミキリ:タラノキにつくカミキリムシ。春先に多く見る。

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---- カミキリ-Long-rorn Beetles

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD60mm Macro)



??虫眼鏡ノート

仕事の合間の週末を利用しての慌ただしいフィールド散歩でした。
これでみちのく岩手の散歩道の記事は終了します。

今回は「昔取った杵柄」のカミキリムシを掲載しました。カミキリムシの探索に費やした時間は少しでしたが、運よく面白い種類が撮影できました。陸中、北上山地の自然力の大きさが実感できたように思います。そんな贅沢な自然の中で、チョウやカミキリムシを探しながらのんびり歩ける喜びは何事に代えがたいものですね。

6月後半にも岩手でセミナーに招かれているので、次回の訪問が楽しみです。



Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2015-05-28 10:03 | ■カミキリムシ | Comments(8)

20150524 みちのく(岩手)の散歩道:チャマダラセセリとアズマギクなど

DIARY Vol.10 (663): #25, 2015 :  

待ち焦がれた春が瞬く間に過ぎて、暑い夏が駆け足でやってきました。
移り行く季節の狭間で、心地よい風に吹かれて散歩してみたいものです。

今回、学生講義を依頼され岩手県盛岡市を訪問することになりました。せっかく岩手にいけるのですから、講義が無いフリーの週末(土日)は日本のフィールドをのんびりと散歩してみたいものです(このところ海外出張が続いたので)。調べてみると、この時期の岩手ではチャマダラセセリ(愛称:チャマ)がちょうど出はじめのようです。ウーム、みちのくのチャマか---いいね。

とにかく、「風が吹き渡るチャマのフィールド」に出かけてみることにしました。

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アズマギクの咲く草原でチャマに会う

チャマダラセセリの棲息する草原。

キジムシロやタンポポとともにアズマギクが咲き乱れていました。
群生するアズマギクの薄紫色の花は、とても上品で艶やかでした。
こんな草原の花園に身を置けるだけで幸せな気分に満たされます。

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---- 群生するアズマギク-Erigeron thunbergii

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus Pen E-P5, M.ZD12mm)



アズマギクの花でチャマの吸蜜が撮影できたら嬉しいなと思っていたら----
なんと目の前の花にチャマの姿を見つけました。
じぇじぇじぇじぇじぇじぇじぇ じぇじぇじぇ(NHK連ドラあまちゃん風)。

黒い地に星を散らしたチャマと薄紫色のアズマギク
とても風情があってとてもフォトジェニック。

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---- アズマギクで吸蜜するチャマダラセセリ- Maculatus Skipper

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD40-150mm)


チャマは黒っぽくて、小さくて、素早い。
見つけてもすぐに見失ってしまうことが多い。
吸蜜も落ち着きなくじっとしてくれません。

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---- アズマギクで吸蜜するチャマダラセセリ-A nectar-suckling Maculatus Skipper

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus Pen E-P5, Panasonic 8mm Fisheye)



タンポポで吸蜜

チャマの吸蜜シーンはタンポポで最も多く見られました。

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---- タンポポで吸蜜するチャマダラセセリ- A nectar-suckling Maculatus Skipper

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD40-150mm)



チャマがキジムシロの葉に産卵した

食草のキジムシロでも吸蜜シーンを撮影。

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---- キジムシロで吸蜜するチャマダラセセリ- Maculatus Skipper

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD40-150mm)


キジムシロで吸蜜した個体は、産卵行動したので驚きました。
発生の初期と思っていたら、すでに♀も出ていたのです。

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---- キジムシロで産卵するチャマダラセセリ- An egg-lying Maculatus Skipper

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus OM-D E-M1, M.ZD40-150mm)



オキナグサ

この草原にはオキナグサも所々で見ることができました。
英名は「頷くアネモネnodding anemone」というらしい。
花が下向きに咲くからでしょう。

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---- オキナグサ- nodding anemone

-----(Iwate, 24/May/2015、Olympus OM-D E-M1 MZD60mm Macro, Pen E-P5, Panasonic 8mm Fisheye)



チョウセンアカシジミの終齢幼虫

まだ時間があったので、チョウセンアカシジミのポイントで幼虫を探してみました。
見つかったのは葉柄に静止している大きな終齢幼虫1頭だけでした。
すでに木を降りて蛹になってしまったのでしょうか?

下の写真はチョウアカ幼虫から蜜をもらっているトビイロケアリ。
(どうやら色の濃い部分に蜜腺があるらしい)
チョウアカの幼虫とアリの共生は興味深いものですね。

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---- チョウセンアカシジミの終齢幼虫- The Korean Hairstreak

-----(Iwate, 23/May/2015、Olympus OM-D E-M1 MZD60mm Macro, Tough TG3)



??虫眼鏡ノート

岩手県のチャマダラセセリの撮影はこれが初めてになります。

見つけた個体数が少なかったのは発生初期だったから?----とも思いました。でも、♀もすでにでているので、あながち発生初期とは言えないかもしれません。別のチャマポイントでは、結局1頭も見つけることができませんでした。聞くところによれば、岩手県でもチャマは減少傾向が著しいようです。とにかく、木曽や富士山の棲息地ようになる前に「専門家による早急な保全対策」が必要ですね。

思いがけず、現地でOTTOさん(OTTOの蝶々ブログ)とお連れの方に遭遇しました。
短い時間でしたがお話で来て嬉しかったです。チャマ情報を色々と教えていただき感謝します。

みちのく散歩道の記事はもう一回掲載する予定です(次回はカミキリ編かな)。


Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2015-05-25 21:59 | ▣チャマダラセセリ | Comments(8)

201406228 みちのくひとり旅: ダイセンシジミ (signatus type)、アイノミドリシジミ(♀開翅)ほか

DIARY #594 :

盛岡市の郊外に残る雑木林ではこの時期とてもゼフィルスが多い。

 ダイセンシジミ(ウラミスジシジミ)、シグナータ型

枝を叩いてみるとダイセンシジミが時々飛び出してきた。
下の写真は翅裏の白いすじが直線的な通常のタイプ(クェルシボーラ型)。

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---- The Alphabetical Hairstreak (quercivora type)

---- Olympus OM-D E-M1, MZD12-40mm



ここでは白いすじの模様が乱れるシグナータ型が多い。
このシグナータ型は北海道、東北、長野県あたりまで見られる。

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---- The Alphabetical Hairstreak (signatus type)

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



この地でのシグナータ型の出現率は?

この日裏面を撮影できた12頭を並べてみた。
シグナータ型はなんと83%(12頭中10頭)を占めた。

盛岡周辺では通常型に比較して、シグナータ型の割合は明らかに高い。このシグナータ型は北日本に多い変異なので、その出現には遺伝的要因とともに温度などの環境要因が影響するのかも?

いつか時間ができたら検討してみたいものだ。

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---- White line pattern polymorphism

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



そもそもダイセンシジミは翅を開くことが稀なチョウのようだ。
ブログの蝶仲間はダイセンシジミの開翅を撮影されている-----僕はまだ。

ダイセンシジミの翅裏を撮影していたら突然、強い陽が差してきた。
もしやと思いながら見守っていると、おもむろに翅を少し開いてくれた。
完全開翅ではなかったが、何とか開翅シーンを撮影することができた。

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---- The Alphabetical Hairstreak

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro




 アイノミドリシジミ

くもり空にも関わらずアイノミドリのテリ張りが始まった。

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---- The Brilliant Hairstreak

---- Olympus OM-D E-M1, Panasonic 8mm macro



静止位置が目よりも高いので、竿の先にカメラを付けてリモート撮影。このリモート撮影装置はkmkurobeさん(安曇野の蝶と自然)に教えていただき作製した。何とか撮影できたがまだまだぎこちない。もう少し練習が必要なようだ。

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---- The Brilliant Hairstreak

---- Olympus E-PL6, MZD12-40mm



アイノミドリの♀が開翅した。
前翅の橙紋が美しい。

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---- The Brilliant Hairstreak

---- Olympus E-P5, MZD60mm Macro




 ウラジロミドリシジミ

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---- The Saphirinus Green Hairstreak

---- Olympus E-P5, MZD60mm Macro





Notes :

この雑木林にはアカシジミ(キタアカシジミも多分入っている)、ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミがやはり個体数が多かったが、ときどきそれにダイセンシジミが混ざり、少ないながらもオオミドリシジミ、ハヤシミドリシジミ、アイノミドリシジミ、ウラジロミドリシジミ、ウラゴマダラシジミも見ることができた。今回、メスアカミドリシジミの姿を見なかったのは少し残念だが、この狭い場所でこれだけの種類のゼフを一同にみれるなんて、その自然力は素晴らしいと思う。


この記事で「みちのくひとり旅」編は終了。
来年も訪れてみたい------。

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Nature Diary vol.9 (34): #594, 2014
Date: June-28 (Saturday)
Place: Morioka, Iwate





by tyu-rinkazan | 2014-07-04 03:58 | ▣ダイセンシジミ | Comments(18)

201406228 みちのくひとり旅:陸中のチョウセンアカシジミとホシミスジ(北上亜種)

DIARY #593:

長閑な陸中の里山を流れる川-----日本の原風景。
まるで「日本昔ばなし」の世界に入り込んだようだ。


 チョウセンアカシジミ

チョウセンアカシジミは隔絶された土地で命をつなぐ。

川岸にデワノトネリコの木の大きな葉を見ていくとオレンジ色のシジミチョウ。
チョウセンアカシジミ(以下、チョウアカ)だ。

チョウの横を車が通り過ぎた。

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---- The Korean Hairstreak

---- Olympus E-PL6, MZD12-40mm



チョウアカは黄色の地に白い縁取り赤い紋が並ぶ
何ともお洒落なチョウだ。

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---- The Korean Hairstreak

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



チョウアカたちは「ナマケモノ」のように日中はトネリコの葉の上で夢を食べる。
午後になると見違えるほど活発になって飛び回った。

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---- The Korean Hairstreak

---- Olympus E-P5, MZD12-40mm, OM-D E-M1 60mm Macro



産卵シーンが観察できた。

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---- The Korean Hairstreak

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro, Olympus TG-2, Gyorome8




 ホシミスジチョウ

陸中は北上山地。
北上山地のホシミスジは小さい(フタスジくらい)。
北上亜種(kitakamiensis)。

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---- The Dod-dash Sailer (kitakamiensis)

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro




Notes :

今回は山形と岩手にだけ棲息する謎の蝶チョウセンアカシジミ(チョウアカ)をアップしました。チョウアカは午後から活性が上がるのだが、キマルリの時間にダブってしまうのが難点です(勝手な言い分だね)。

とにかく、キマルリ、チョウアカ、ホシミスジなど陸中地方は面白い場所だ。




Nature Diary vol.9 (33): #593, 2014
Date: June-28 (Saturday)
Place: Rikuchu, Iwate





by tyu-rinkazan | 2014-07-02 16:30 | ▣チョウセンアカシジミ | Comments(0)

20140628 みちのくひとり旅:陸中のキマダラルリツバメシジミ

<陸中のキマダラルリツバメ>
岩手県陸中地方はキマルリの北限。その棲息地は岩手県内でも交通が不便で隔絶された地域にある。以前に現地の人や詳しい人にそのポイントを尋ねてみたところ、「門外不出で教えることはできません」といわれてしまった。もっともなご意見だと思った。そこで、本種の記録がある地域を辿ってやっと数年前にその棲息を確認した。

しかし、これまで納得がいく写真は撮影できていない-----今回は?

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DIARY #592 :

毎年この時期に岩手県の盛岡市を訪れることを楽しみにしている。よく知っている古い友人から依頼された仕事(学生講義)が本来の目的だが、せっかくチョウの撮影に良い時期に盛岡まで行けるのだから、週末を利用してフィールド散歩もしたいと思っている。



東北新幹線で盛岡駅近くになると、いつも車窓から外に目を向ける。
そこには穏やかな感じの山並みと水量豊かな北上川。
それらに挟まれるようにビルが立ち並ぶ盛岡市街が見えてくる。

みちのく一人旅の始まりだ。

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---- Morioka city

---- Olympus E-PL6, 14-42mm




 キマダラルリツバメシジミ

ホテルに荷物を置いて、早速、レンタカーで陸中に向かった。

数年前にキマルリの棲息が確認できたクワやキリなどの古木が多い耕作地。
到着して早速見回ってみると、何と小さなチョウが飛び回っていた。
目を凝らしてその行方を見守っていると、やっと葉の上に静止してくれた。

そこには西日を受けたキマルリの姿があった。
誰もいない草地でガッツポーズ。

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---- A male of the Japanese Silverlines

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



陸中のキマルリはヒメジオンでは吸蜜しないという。

でも、近くにあるヒメジオンの群落を見回ってみた。
するとそこには可愛いキマルリの姿があった----やはりヒメジオンで吸蜜。

下の写真の2枚目は明らかにストローを出している。

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---- The Japanese Silverlines

---- Olympus E-P5, MZD12-40mm, OM-D E-M1 60mm Macro, 14-150mm



虫の目レンズのGyorome8でも撮影してみた。

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---- The Japanese Silverlines

---- Olympus TG-2, Gyorome8



陸中のキマルリは地色が白くて黒いすじが細く、一見あっさりした印象。
また、前翅裏面内縁の2条の黒条がギザギザになる傾向がある(日本産蝶類標準図鑑)。

下の写真はその特徴がよくでていると思う。

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---- The Japanese Silverlines

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



キマルリのオスは活動が激しいので、羽化後数日で翅が傷むといわれている。

今回は運が良いことにピンシャンの♂開翅が撮影できた。
下の写真はヒメジオンの花上で開翅。

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---- A male of the Japanese Silverlines

---- Olympus OM-D E-M1, MZD12-40mm



キマルリのオスの青色は角度によって怪しく光るようだ。
ファインダーでそれを見たときは良い年をして興奮を禁じ得なかった。

岩手県産は翅表の青色部が特に広い。
2枚目は黒点を越えて青色部がひろがっている------ウーム、明らかに広い。


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---- The Japanese Silverlines

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



鱗粉がわかるほどの近接撮影ができた。

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---- The Japanese Silverlines

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



新鮮なメスも現れてくれた。

あっさりとした色白美人ならぬ色白キマリン。
美しい個体だったが、シャッターを数回切った後に振られてしまった。

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---- The Japanese Silverlines

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro




Notes :

家を出るとき、ジーパン、山用のベスト、長袖のシャツ、さらにはリュックと長竿、ご丁寧にサファリハットまでかぶっていた。元気に「行ってきま~す」とは言ってみたものの、さすがにこの恰好で仕事とは説得力が弱い。案の定、「いったい何しにいくの?」「ちゃんとした服はもっているの?」などと家内から釘をさされてしまった。すべて知ってるくせに-----感謝。あとで考えれば、荷物はあらかじめ宅急便でホテルに送っておけばよかったのだ。

陸中でキマルリを探索して以来、初めてまともの写真が撮影できた------涙。
北限のキマルリたちがいつまでも生き延びることを祈ってやまない。




Nature Diary vol.9 (32): #592, 2014
Date: June-28 (Saturday)
Place: Rikuchu District, Iwate





by tyu-rinkazan | 2014-06-30 18:42 | ▣キマダラルリツバメ | Comments(20)

20130817 福島県の浜辺にて:ヒョウタンゴミムシなど

Diary #538 :
今週末(土日)は、ある講習会で話しを頼まれ福島県いわき市に出張。

土曜日午後に小名浜のホテルに到着。夕食までの数時間を近くの小浜(おばま)海岸を散歩しました(Obamaとはどこかで聞いた名前ですね)。虫林が住む山梨県の甲府市では、今年はかつて無いほどの猛暑(気温40度越え)でしたが、ここはそれに比べるとさすがに涼しくて、浜を吹きぬける風もとても心地よく感じました。


2年前の大震災と津波.
それまで、夏になると海の家が並び、人々で賑わっていた小浜海水浴場。
今は人影もありません。

浜辺にお盆の「精霊船」が打ち上げられていました。

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- Obama beech

----Olympus OM-D EM-5, Panasonic Lumix G 8mm



今でも津波の爪痕が所々にありありと残っていました。

崩壊した漁港、コンクリートの基礎だけが残った民家。
雑草とともにあでやかな花を咲かしたヒマワリがなぜか悲しくみえました。

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- Sunflower

---- Olympus OM-D EM-5, MZD60mm Macro



夏休みだというのに閉鎖されて人影が無い海水浴場には赤いハマナスの実。

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- Ramanas rose

---- Olympus OM-D EM-5, MZD60mm Macro



この海水浴場の砂は、暗色というよりは白っぽい褐色で、どちらかといえばさらさらとしています。
これまで見てきた浜辺の中でもかなりきれいな部類に入ると思います(砂浜評論家?)。

砂浜に打ち上げられた海草を足で蹴飛ばしてみました。すると、夥しい数のヒメハマトビムシやハマベハサミムシとともに黒曜石のように黒く輝くヒョウタンゴミムシを見つけました。ヒョウタンゴミムシは近年急速に減少している甲虫です。ヒョウタンゴミムシは翅が癒着して飛ぶことができず、あまり日中には活動しないので、これまで見つけたのは数回にとどまります。この虫は浜辺の減少とともに急速に数を減らしているようです。

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- Scarites aterrimus Morawitz

---- Olympus OM-D EM-5, Panasonic Lumix G 8mm



大顎はまるでクワガタムシのようです(この虫を見た人はまずクワガタムシを思い起こすでしょう)。
この大顎でタオルに噛みつくとなかなか離しませんでした。

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- Scarites aterrimus

----Olympus OM-D EM-5, MZD60mm Macro



この浜では、時折ヒメアカタテハが訪れ、青がのったヤマトシジミも見ることができました。
人間さまだけでなく昆虫たち自然界の復旧作業も気になりますね。

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- Butterflies

---- Olympus OM-D EM-5, MZD60mm Macro



Postscript :
かつて人々の歓声や笑い声で満ちていた小浜の海水浴場、
魚の水揚げで活気に満ちていた小浜魚港。
今では人影も無く深閑としています。

すでに震災から2年以上が経過しましたが、完全復興までの道のりはまだ遠い。
日本の価値が問われています。

Nature Diary vol.8(51): #538
Date: August-17( Saturday) /2013
Place: Fukushima




by tyu-rinkazan | 2013-08-19 22:54 | Comments(4)

20130701 みちのく岩手の散歩道:キマダラルリツバメシジミなど

【 陸中のキマルリ 】
岩手県の陸中地方のキマダラルリツバメは、翅表の青い部分の面積が広くて美しい個体が多いとされている。また、陸中は本種の分布の北限にあたっているので、地理生物学的にもとても重要な地域といえるだろう。虫林は以前から陸中のキマダラルリツバメを撮影してみたいと思っていたが、数年前に某所で運良く撮影することができた。しかし、それ以後、何度か同地を訪れたもののその愛らしい姿に出会っていない。

もう一度、陸中のキマダラルリツバメに会いたいものだ。

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Diary #524 :
本日は晴れて蒸し暑くて「キマルリ日和」。

チョウセンアカシジミの撮影後、時計をみるとすでに午後2時半を回っていた。そこで、急いで数年前にキマダラルリツバメを撮影したポイントへと移動することにした。そこは山の斜面の農地に隣接したオープンフィールドで、周囲には本種を育てるシリアゲアリが好む大きな桐や桑の古木が点在している。

日陰で汗を拭き拭き待っていると、小さなシジミチョウがどこからともなく登場した。

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-A male of the Japanese Silverlines resting on the leaf.

----- Olympus OM-D E-M5 + Panasonic 100-300mm



久しぶりに見るキマダラルリツバメは本当に小さい。たとえてみれば、コツバメほどの大きさだ。

占有行動を示すオスのキマダラルリツバメがクズの葉上で翅を開いてくれた。
角度的にうまく撮影できないが、翅表のブルーが少し見える角度に回り込むことができた。

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-A male of the Japanese Silverlines resting with the wings opened.

----- Olympus OM-D E-M5 + Panasonic 100-300mm



ファインダー越しに見ると、トラ模様を呈する翅裏の地色が白磁のように白く滑らか。

日本のキマダラルリシジミは東南アジアに分布する近縁のシャマやロヒタに比較して、どこか楚々として優雅に見えるのは僕の思い込みだろうか。「色白美人」ならぬ「色白美蝶」かな。

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- The Japanese Silverlines

----- Olympus OM-D E-M5 + Panasonic 100-300mm



突然飛び立って現地で同行したH氏の背中で静止した。
この写真をみると、このチョウの大きさ(小ささ)がわかるね。

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-A male of the Japanese Silverlines resting on the back.

----- Olympus OM-D E-M5+M-ZD 50mm Macro



モジツノゼミ
ツノゼミはセミに似ているが、セミとは異なるグループだ。ツノゼミは一般的なセミに比べて、とても小さくて(体長数mm)、驚くほどユニークな形をしている種類もいる。実際、ブラジルはサンパウロを訪れた時に見つけたヨツコブツノゼミなどは、頭の上に4つの瘤をもち、とても常識的にはありえない形態を示していた。


今回、ヨモギの葉上で見つけたものはモジツノゼミという。

このツノゼミは九州の門司で最初に見つかったのでモジツノゼミという名前が付いたようだ。丸山宗利著の「ツノゼミ ありえない虫」というユニークなツノゼミの本によれば、このモジツノゼミはヨモギにくるが、その個体数があまり多くないようだ。

南方系の虫であるツノゼミが岩手県の三陸で見つかるとは-----とても意外だな。

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-Treehopper (Tiunozemia paradox)

----- Olympus OM-D E-M5+M-ZD 50mm Macro



クリストフコトラカミキリとコトラカミキリ
貯木場に立ち寄ってみると、クリストフコトラカミキリやコトラカミキリなどが材木上を走り回っていた。

クリストフコトラは虫林が住む山梨県でも見ることができるのだが、コトラカミキリの方は山梨県では記録がないようだ。コトラを見るのは本当に久しぶりだな。とにかく両種とも小さいトラカミキリという意味のコトラカミキリという名前だが、実はトラカミキリの仲間ではかなり大型の方なのだ。オオトラカミキリは実際に存在するので、チュウトラカミキリくらいが適当かも----格好悪いか。

下の写真の左がクリストフコトラカミキリで右がコトラカミキリ。

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- Plagionotus christophi and Plagionotus pulcher

----- Olympus OM-D E-M5+M-ZD 50mm Macro




ここ数年姿を見ることができなかった北限のキマダラルリツバメに再び出会うことができた。しかし、写真撮影に適した場所は限られていて、その場所に移動するのが遅れたために、まともな写真を十分には撮影できなかったのが残念だ。また、来年も訪問できたら嬉しい。これでみちのく岩手の記事はひとまず終了。

今年も学生講義に呼んでいただいたS教授に感謝。



Nature Diary vol.8(38): #525
Date: July-01 (Sunday)/2013
Place: Iwate





by tyu-rinkazan | 2013-07-03 23:27 | Comments(14)