NATURE DIARY

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20110110 マレーシア散歩:シジミチョウなど

Nature Diary #0369
Date: January 10 (Monday), 2011
Place: Petaling Jaya in Malaysia
Weather: Cloudy




正月明けのマレーシア散歩日記もこれが3回目。

マレーシアでは、まともに散歩できたのは滞在最終日のわずか1日だけだったが、思いの他色々な蝶に出会うことができた。それは、マレーシアという国の自然力 を意味するのだろう。熱帯アジアには訪れれば訪れるほどの魅力というか魔力がある。気をつけないと、その魔力の虜になってしまう----すでに手遅れだね。



§ Diary §

ホテル近くで、ちょっと怪しげな カレーレストラン「Syed」 を見つけた。マレーシア料理も悪くないが、たまにはパンチが効いた食事がしたくなる-----カレーだね。

ここのチキンカレーは辛くて大汗をかいたが、味そのものはOK。

店の中のお客さんをみると、やはりインド系の人が多かった。お客の一人から聞くところによれば、マレーシアは多民族国家で、民族間での人種差別問題(とくにインド系が差別)があるとのことだ。ちなみに、人口比では、マレー系(約65%)、華人系(約25%)、インド系(印僑)(約7%)の順で多い。

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>>カレー屋

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Curry-restaurant, Syed, near the hotel.
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Olympus E-620, ZD12-60mm,  ASA800
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)




ウツボカズラ; Nepenthes sp.

道の脇で長さ20㎝くらいはある大きなウツボカズラ(Tropical Pitcher Plant)を見つけた。

このウツボカズラは、葉が壺型に変形し、その中に虫を誘い込んで落とす食虫植物
この仲間はマレーシア(とくにボルネオ島高地)で繁栄しているが、野生種はワシントン条約で持ち出し禁止になっているらしい。

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>>ウツボカズラ

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Tropical pitcher plant
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Canon 7D, EF300mm, ASA400
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)




キイチゴシジミの1種???; Sinthusa sp.

実はこのジジミチョウの同定には苦慮した。

Sinthusa malika amata は裏面の模様は良く似ているが、前翅裏上部はこの写真のような黒灰色ではなくて、もっとオレンジ色を帯びるようだ。日本では古来より、分けのわからない木のことを 「なんじゃもんじゃの木」 とよぶが、さしずめこの蝶は 「なんじゃもんじゃの蝶」 だな。

種の特定に確信が持てないので、ここではSinthusaに属するチョウとだけしておく。
この属のシジミチョウは、イチジクシジミとかキイチゴシジミなどと呼ばれているらしい。

(注:Celastrinaさんから、Sinthusa malika の♂とのご教示をいただきました。有難うございました。)

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>>キイチゴシジミの1種???

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Although this beautiful butterfly could be classified into Sinthusa, I have not determined yet to specify the scientific name.
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Canon 7D, EF300mm, ASA400
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)



これは別な個体だ。
複数の個体が、素早く飛んで葉に静止し、翅を開いて日光浴をしていた。

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>>キイチゴシジミ???

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This butterfly perched on the leaf and tended to open the wings.
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Canon 7D, EF300mm, ASA400
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)




コシロウラナミシジミ;
The Common Cerulean, Jamides celeno aelianus


このシジミチョウは飛翔すると、日本のウラクロシジミのように翅表の白が点滅してとても綺麗だ。個体数は少なくないようで、何頭も見ることができた。

東南アジアのウラナミシジミの仲間(Jamides)は、良く似ているで同定が難しいな。

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>>吸蜜するコシロウラナミシジミ

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A Common Cerulean feeding nectar on the flower.
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Canon 7D, EF300mm, ASA400
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)




ヒイロシジミ;
The Cornelian、Deudorix epijarbas epijarbas


綺麗なヒイロシジミを見つけた。

台湾以南に産するが、沖縄でも偶産蝶として記録されているようだ。本種の幼虫は、リュウガン、レイシ、ムクロジ、ランブータンなどの果物の葉を食するグルメだ。

いかにも翅を開きそうだったので、待ってみたが、とうとう開翅せず。
開くと翅表は緋色で美しい。

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>>葉上に静止するヒイロシジミ

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A Cornelian perching on the leaf.
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Canon 7D, EF300mm, ASA400
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)




エリルスフタオルリシジミ;
The Common Tit, Hypolycaena erylus


エリルスフタオルリシジミは、その名前のように長い尾状突起が、左右で2本ずつある。
残念ながら、この個体は少し古いようで、尾状突起が欠けていた。

東南アジアを訪問された多くの方が撮影されているので、普通種だと思うが、蝶そのものはなかなか立派で、はじめて撮影する虫林にとっては嬉しいものだ。

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>>エリルスフタオルリシジミ

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The Common Tit
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Canon 7D, EF300mm, ASA400
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)




リュウキュウウラボシシジミ;
The Hedge Cupid, Pithecops corvus correctus


名前のように、沖縄にも産する種類と同じものだろう。

沖縄での生息地では、沢筋にいるらしいが、確かにこのチョウを発見した場所も沢筋でやや薄暗いような場所だった。沖縄では少ないようだが、マレーシアでは個体数が多いようだ。

思いの他、小さくて、弱弱しくて楚々としているチョウ。

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>>吸蜜するリュウキュウウラボシシジミ

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A Hedge Cupid feeding nectar on the flower.
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Canon 7D, EF300mm, ASA400
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)




ムラサキサカハチシジミ;
The Blue Pierrot, Discolampa ethion thalimar


この蝶は、昨年インド南部の Cochin でも出会った。
東南アジアに広く分布するのだろう。

ここでは、結局、1頭だけだった。

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>>吸蜜するムラサキサカハチシジミ

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The Blue Pierrot
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Canon 7D, EF300mm, ASA400
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)



メラニップスカバマダラ(コウトウマダラ);
Black Veined Tiger, Danaus Melanippus Hegesippus


スジグロカバマダラに似ているが、色彩はより艶やか。

南国ではランタナの花に蝶が集まることが多いが、ここではあまり蝶が集まらないかった。しかし、メラニップスはランタナの花で吸蜜していた。

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>>メラニップスカバマダラ

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A Black Veined Tiger feeding nectar on the flower.
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Canon 7D, EF300mm, ASA400
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)



開けた場所では、個体数は少なくない。

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>>メラニップスカバマダラ

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A Black Veined Tiger feeding nectar on the flower.
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Canon 7D, EF300mm, ASA400
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)




キイロアサギマダラ;
The Yellow Glassy Tiger, Parantica aspasia aspasia


飛んでいるときは、アゲハかと思ったが、花で吸蜜するところを観察したら、明らかにマダラチョウだった。マダラチョウにしては黄色の後翅が良く目立ちとても美しい。

この蝶はゆっくり飛ぶので、飛翔写真の撮影を試みたが、残念ながら失敗した。

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>>吸蜜するキイロアサギマダラ

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A Yellow Glassy Tiger feeding nectar on the flower.
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Canon 7D, EF300mm, ASA400
(Petaling Jaya, Malaysia, Jan-10-2011)



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§ Afterword §

マレーシアのジャングルでは、道に迷ってしまった。
まあ、森は市街地にも近いので、迷ってもそれほど心配はしなかった(ウソつけ)。その時、ペットボトルの水を2本持参していたが、暑さのためにすぐに飲んでしまい、水分の補給で心細い思いをした。熱帯でのトレッキングはとにかく水が大事だね。

何とかジャングルからは抜け出ることができたが、抜け出た先がスラムとまではいえないが、かなりひどい場所だった。そこをカメラを提げながら通り抜けるのには、正直キモを冷やした。


虫林は海外でも単独行が多いので、安全管理をしっかりしなければいけないな。
-----と、そんなことを思いながら、マレーシアのチョウの写真を整理している。


次回で最終回かな。




以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2011-01-30 12:38 | Comments(17)

20110110 マレーシア散歩:キマルリに似た蝶など

Nature Diary #0367
Date: January 10 (Monday), 2011
Place: Petaling Jaya, Malaysia
Weather: Cloudy




§ Diary §

小学生の頃には、熱帯のジャングルには極彩色の鳥や蝶が飛び、巨大なカブトムシやナナフシなどが樹幹を這っていると信じていた。しかし、現実はそう簡単に昆虫たちを発見できるところではなかった。それでもなお、ジャングルへの憧憬を消し去ることができない。

また、マレーシアの森を歩いた。


キノコムシ;  Fungus beetle

熱帯雨林の内部は、とても蒸し暑くて、しばらく歩くと参ってしまう。
道の脇の倒木に荷物を降ろして、ペットボトルの水を一息に飲んだ。ジャングルの中とはいっても、渓流のような小川に沿った小路なので、これでも涼しいのかもしれない。

見ると、目の前の大きな木の幹にサルノコシカケのようなキノコ発見。

そういえば、マレーシアにはバイオリンムシというケッタイな形の甲虫がいて、それが大きなキノコの下についていると聞いたことがある。そこで、もしかして-----と半信半疑で覗いたところ、そこにいたのは Fungus beetle と呼ばれている美しいキノコムシの一種だった。

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サルノコシカケの下に静止する 'キノコムシ'

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There were two fungus beetles under the large whitish mushroom on the tree trunk. (Gasing hill in Petaling Jaya, Malaysia)
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Upper: Olympus E-620, ZD8mm Fisheye, EC-14, ASA400
Lower: Canon 7D, ED100mm Macro, ASA400

(Jan-10-2011)




見つけたFungus beetleは体長が1.5㎝くらいで、黒い地色の鞘翅に4つの黄色い丸い紋が目立つ。鞘翅の縁がまるで麦わら帽子のツバのように水平に広がっているのが面白い。

虫林は以前にカミキリ屋だったが、他の甲虫もそれなりに大好きだ。

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キノコムシ

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A fungus beetle having four orange spots on the wings with the extremely expanded edge. (Gasing hill in Petaling Jaya, Malaysia)
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Canon 7D, EF100mmf2.8L-Macro-IS-USM, ASA400, Speed-light 430 EXII
(Jan-10-2011)




キマダラルリツバメに似たチョウ; Siverlines

樹林を抜けて、市街地に続く道脇にはセンダングサの群落。
チョウの姿は無いので、立ち去ろうとしたその時、センダングサで Silverlineを見つけた。

注) はじめはこのチョウは、Spindasis syama (ミツモンフタオシジミ)と思ったが、翅裏基部の紋が分かれていないので、 S. lohita (ロヒタキマダラルリツバメ)であるとみなされた。
同定していただいたze_ph さん有難うございます。

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センダングサの花で吸蜜する 'ロヒタキマダラルリツバメ'

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A wide view of S. lohita nectaring on the flower.
(Gasing hill in Petaling Jaya, Malaysia)

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Olympus E-620, ZD12-60㎜, ASA 200
(Jan-10-2011)



このシジミの名前はとにかく、翅裏がトラ模様で尾状突起を4本持つのは、日本のキマダラルリツバメにそっくりだな。ただ、日本のキマルリのように特別なアリと共生するのかどうかは、これから調べてみないとわからない。
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A small butterfly, S. lohita, nectaring on the flower.

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Upper: Canon 7D, EF300mm, ASA400
Middle: Canon 7D, EF100mm Macro, ASA400
Lower: Canon 7D, EF300mm, ASA400




しばらく観察していたら、おもむろに翅を広げてくれた。
みると、青い部分の面積は結構広そうだ。でも、キマルリの東北亜種よりは狭い。
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A butterfly of S. lohita nectaring on the flower with the winged semi-opened..

Canon 7D, EF300mm, ASA400


<追加掲載>
撮影した写真を見直してみたところ、実は少し紋が異なる キマルリ に似ているシジミを撮影していた。こちらは、少し紋が分かれていて、Spindasis syama (ミツモンフタオシジミ)のように見える。
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Upper: Olympus E-620, ZD12-60mm、ASA200
Lower: Canon 7D, EF300mm, ASA400




ベニモンシロチョウ; Delias hyparete indica

突然、カザリシロチョウが現れた。
カザリシロチョウの仲間は、できたら撮影したいと思っていた。

飛び去ってしまうかと思いきや、どういうわけか(虫林の心が読めるのか)また戻ってきてくれて、繁みの花で吸蜜しだした。
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A beautiful butterfly, Delias hyparete indica, nectaring on the flower.

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Canon 7D, EF300mm, ASA400




キチョウ;  Grass Yellow

キチョウの仲間は種類が多い。

日本と同じようなものも多いが、サリキチョウ(下の写真の上)は何となく特徴的なので、撮影してみた。また、タイワンキチョウ(下の写真の下)はサリキチョウと混棲していて、サリキチョウと思って撮影した。

注:タイワンキチョウ Eurema blanda snelleni (Three Spot Grass Yellow)は、Yoda-1さんに同定していただきました。Yoda-1さん有難うございます。
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Upper: Chocholate Grass Yellow, Eurema sari sodalis
Lower: Three Spot Grass Yellow, Eurema blanda snelleni

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Canon 7D, EF300mm, ASA400



; Nest

初めはスズメバチの巣に見えたが、近くで観察すると、どうやら土でできていそうに見える。でも、ハチなのかアリの巣なのかはわからなかった。
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A large nest on the tree..

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Canon 7D, EF300mm, ASA400


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§ Afterword §

本日はとても寒い日で、雪が降ったところも多かったようだ。こんな時には、蒸し暑かったマレーシアの森を思い出して温まって見たいと思う。今回は、カザリシロチョウやキマルリのようなシジミを掲載したが、実はキノコムシがなかなかユニークで気に入っている。


次回もマレーシアのNDをアップしようと思います。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2011-01-16 19:17 | Comments(14)

20110110 マレーシア散歩:尾が長いシジミたち

Nature Diary #0365
Date: January 10 (Monday), 2011
Place: Petaling Jaya, Malaysia
Weather: Cloudy




<マレーシアにて>

新年早々、マレーシアの Petaling Jaya という都市に学会出張。マレーシアは数年前にも訪れたが、その時はペナン島だったので、マレー半島へはこれが初めての訪問になる。

学会が終了した翌日、 Gasing hill という場所を散歩した。そこは現地の学会参加者から聞いた場所だが、本来、チョウを撮影するのであれば、もう少し現地の様子を下調べして来れば良いのにといつも思う。しかし、訪問の目的自体が異なるので、フィールド散歩の方はいつも行き当たりばったりが多くなってしまうのだ----言い訳。



§ Diary §

Gasing hill は虫林が宿泊したホテルからタクシーで15分ほどの熱帯雨林で、トレッキングコースがある。せっかくの散歩なのに、空は朝からどんよりと曇り(マレーシアは現在雨季)、湿度が高くてすごく蒸し暑い。厳寒の日本からいきなり常夏の国マレーシアを訪れたのだから、余計に蒸し暑く感じるのだろう。

ホエザルやセミの鳴き声を聞きながらジャングルの中を歩くと、体中から汗が噴き出して来るのがわかる。歩き出してしばらくは、カメラのレンズが曇って使用不可になった。

とにかく丘の上まで登ってみると、ジャングルの向こうにPetaling Jayaの市街地が見えた。
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It was cloudy and humid since Malyasia is now in rainy season. Dispite this difficult wether, I made a visit to Gasing hill near the city of Petaling Jaya with the intention of watching butterflies.

This is a landscape of Petaling Jaya from the top of Gasing hill.

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Olympus E-620, ZD12-60㎜, ASA 200




トカゲ; Lizard

樹林内の小径脇の小枝に大きさは20㎝くらいのトカゲを見つけた。
イグアナの仲間かな?

そのトカゲは虫林の存在に気づいているはずなのに、のんびりとして逃げようともしない。
でも、こうしてみると、トカゲの目は眠そうでなかなか可愛い。
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A faint brown lizard, about 20cm in long, was found by the path. He had the drowsy eyes and seemed to be resting and/or basking on the branch of the bush

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Canon D7, EF300mm, ASA400




Branded imperial; Eooxylides tharis distanti

突然、樹林内でオレンジ色のシジミチョウが飛んだ。

少し前の葉に静止したので、さっそく、走り寄って観察してみると、やけに長くて白い尾(尾状突起)を持っている-----美しいシジミチョウだった。

まるで、「羽衣を靡かせた天女」のように見えた。
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A branded imperial with a pair of long-tail resting on the leaf.
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Olympus E-620, ZD12-60㎜, ASA 200



このチョウは意外に敏感で、近づくとすぐに飛んでしまう。
そんな場面では、最近購入したキャノンのEF300㎜がとても有用だった。

このレンズはひ弱な虫林には少し重すぎて、あまり長時間は使用できないが、レンズとしての切れ味は抜群(100㎜マクロとほぼ同等に思う)なので安心して使えるのが有難い。とにかく、実質480㎜相当のレンズが、三脚なしの手持ち撮影できるのだから、有難いことである。
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A branded imperial resting on the leaf.
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Canon D7, EF300mm, ASA400




Branded imperial は稀なものではないが、やや局地的な分布する。ここでは、かなり多くの個体が見られたが、樹林内や日陰の道脇に限られていて、決して日向には出てこない。多分、森林性のチョウなのだろう。

皇族(imperial)という名の通り、どことなく高貴な優雅さがある。
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A branded imperial resting on the leaf.
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Canon D7, EF100mm MacroL, ASA400




Common imperial; Cheritra freja frigga

このチョウも尾が長いが、残念ながら少し色が褪せている。

色調や紋の形態から Common imperial のようだ。
尾が異常に長いチョウは、尾を下にして上下にジャンプするような変わった飛び方をする。
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A common imperial resting on the leaf.
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Canon D7, EF300mm, ASA400




Yamfly; Loxura atymnus fuconius

Branded imperialをしつこく追っていたら、別な種類のオレンジ色のシジミチョウを見つけた。Yamflyという名前のシジミチョウで、東南アジアには広く分布する種類みたいだ。

やはりこちらも長い尾を持つ。
熱帯雨林ではどうしてこのように不必要に尾が長いチョウがいるのだろう?
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A Yamfly resting on the ground.
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Olympus E-620, ZD12-60㎜, ASA 200



この個体は、傷一つない完璧なもので、尾状突起は完全だ。

それにしても、このチョウの色合いは、まったりとしたオレンジで、日本のチョウでいえば、ムモンアカシジミの色合い、質感に似ているように思う。オナガムモンアカシジミといったところかな。

顔の三角形の突起(吻)がユニークだ。
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A Yamfly resting on the leaf.
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Upper: Canon D7, EF300mm, ASA400
Lower: Canon D7, EF100m Macro, ASA200




古い個体であるが、開翅してくれた。
翅表はアカシジミに似ている。
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A Yamfly resting on the leaf with the wings opened.
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Canon D7, EF300mm, ASA400



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§ Afterword §

キャメロンハイランドはPetaling Jaya からかなり遠く、車で片道5時間もかかるということだった。そんな遠くまでの日帰り撮影行は、時間が無い虫林には無理なので、車で15分の近場のジャングルでトレッキングした。東南アジアでは、キャメロンハイランドのような1000mを超える高地では、涼しくて快適な気候だろうと思うが、低地では冬でも極めて蒸し暑い。

そこで、トレッキングの際には水分補給がキーポイントになる。今回はペットボトルを2本持って歩いたが、暑すぎて2本ともすぐに空になってしまい困った。脱水症は時に命取りになるからね。



次回は、その他のシジミチョウ、とくにキマルリのようなチョウを供覧する。





以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2011-01-12 22:34 | Comments(14)

20090303 寒い夜に虫屋の見る夢は----

Nature Diary #0241


雪の降る寒い夜に虫屋が見る夢は------。

昨年の6月、虫屋はマレーシアのペナン島にいた。

ぺナンでは日が落ちてからも昼間の蒸し暑さがまだ残り、エアコンが効いた部屋から外に出るとほどなく汗が流れ出てくる。夕食にマレーシアカレーでも食べようと思い、ふらりと立ち寄った海辺の小さなレストランでは、夜の帳の中でやや暗いライトが布をかぶった女性客を照らし出した。

ここはイスラム教の国。

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海辺のレストラン(ペナン島)

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Restaurant by the sea



キングコブラが住む森(ジャングル)には、憧れのキシタアゲハも生息する。

森を抜けた丘の上で、ランタナの花の周りを素晴らしいスピードで飛ぶ大きなアゲハに出会った。そのアゲハは黄と黒の鮮やかな色彩のコントラストからキシタアゲハである事は明らかだった。

はじめて見たキシタアゲハの飛翔は雄大で、その姿は華麗にして力強く、一般的な蝶の概念をはるかに越えたものに思えた。

虫屋は胸の鼓動を聞きながらカメラを構えた-----至福の瞬間が訪れた。

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ヘレナキシタアゲハ (ペナン島)

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ヘレナキシタアゲハ (ペナン島)

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寒い夜に虫屋が見る夢は------過ぎ去った過去の記憶の断片。

いつの日にかまた「キングコブラの森」を歩いてみたい。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2009-03-03 23:24 | Comments(14)

20080629 イナズマチョウの森 (マレーシア:ペナン島)

Nature Diary #0184
Place: Penang island, Malaysia
Date: June 29th (Sunday)
Weather:Fine and very humid


<ジャングルへの憧れ>
子供(小学生)の頃に通った小学校の図書室には、加藤正世著の「趣味の昆虫採集」という本があった。当時は頻繁にこの本を借りていたので、図書カードには自分の名前が並んでいた。その本には、昆虫採集や標本の作成方法とともに、蛮族の住む台湾奥地での採集旅行記があり、当時はジャングルでの冒険に胸を膨らませて何回も読み返したものだ。

そんな子供の頃の記憶は、いつしか熱帯への憧れとなった。
--------東南アジアのジャングルを歩いて見たい。

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§ Diary §

本日(日曜日)はペナン滞在の最終日。

浜辺とジャングルからなるペナン国立公園(Penang National Park)を1人で散歩することにした。国立公園入り口から今回の目的地の Pantai Keracut という浜辺までは、ジャングルの中のトレイル(小道)をたどり、片道2時間ほどかかる。

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ペナン国立公園のジャングル (2008-June-29, Penang)

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Lush green tropical jungle.
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm F2.8, EX Macro


ジャングルの中は薄暗くそして蒸し暑い。小道の脇にはシダの仲間が群生していた。シダ類は良くわからないが、とにかく種類が多い。このシダは葉の形がとても面白く印象的だった。

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シダの1種(2008-June-29, Penang)

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fern
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm F2.8, EX Macro


熱帯のジャングルを構成する木は巨大で、その下をはしる薄暗いトレイルを歩いていると、鳥の声やセミの鳴き声、さらにはサルの声などが辺りをつつむ。

木の上で音がしたので見上げると、尾の長いサルがこちらを警戒して声をあげていた。

幹の横から突然大きなトカゲが姿を現した。大きさは40cmほどもあろうか。こんなトカゲが姿を現すとはまさしくここはジャングルだ------嬉しい。しかし、図体は大きいもののあまり怖く無さそうなので不用意に近寄っていったら、身を投げるようにして草の中に落ちた。

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猿(左)とトカゲ (右) (2008-June-29, Penang)

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猿はダスキールトン Presbytis obscurus とトカゲはミズオオトカゲ Varanus salvator
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Pentax K10D, Tamron 70-300mm
注:名前は蘭丸さんにご教示いただきました。有難うございます。


オオイナズマ ディルテアオオイナズマ (L. dirtea)

このトレイルはやや薄暗いが、所々で樹林の切れ間があり、そこは陽が差し込んでいる。そんな陽だまりような場所にオオイナズマがしばしば現れた。ここでは比較的多いチョウのようである。

しかし、出現したオオイナズマの多くは翅が破損し、被写体として耐えうるものは意外に少ない。きっと行動がかなり激しいのだろう。

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。。。。。。。。。。ディルテアオオイナズマ(L. dirtea)♂ (2008-June-29, Penang)

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。。。。。。。。。。 A male of Lexias pardalis feeding on the ground
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。。。。。。。。。。 Ricoh GR-D

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ディルテアオオイナズマ(L. dirtea)♂ (2008-June-29, Penang)

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A male of Lexias pardalis feeding on the ground
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro


ある場所にさしかかるとオオイナズマの数がいやに多くなった。不思議に思いその辺りをみると何と道の脇にバナナの皮が落ちていて、そこに集まっているようだ。

そういえば、先ほどお行儀の悪そうなインド人のパーティとすれ違ったが、彼らが落としたに違いない。すると、まだそれほど時間がたっていないはずなのにこれほどチョウが集まっていたことになる。

fanseabさんのブログで、熱帯雨林でのトラップについては知っていたが、その威力をはからずも知ってしまった。次回に東南アジアのジャングルを訪れる時はバナナの皮を沢山もってこよう。----イナズマチョウはバナナが好きなのだからね。

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バナナの皮に集まったディルテアオオイナズマ♂♀ (2008-June-29, Penang)

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Two males and two females of Lexias pardalis feeding on the banana peel
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro


オオイナズマのオスとメスは色彩が全く異なりまるで別種のようである。オオムラサキも♂♀で色彩が異なるが、これほどの違いではない-----驚いた。

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ディルテアオオイナズマ(L. dirtea)♀ (2008-June-29, Penang)

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A females of Lexias pardalis feeding on the banana peel
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro


イナズマチョウの仲間
ここではイナズマチョウの仲間らしいタテハチョウをいくつか見ることができた。いずれも薄暗いジャングルの中で日が差し込んでいる陽だまりで見つけた。そんな場所がイナズマチョウたちのお気に入りのようである。

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イナズマチョウの仲間 (2008-June-29, Penang)

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Four different sorts of Lexias
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro

左上から時計回りに、Euthalia monina♂(モニナイナズマ)、E. ipona♂(イポナイナズマ)、E.monia♀、Dophla everina(エベリナイナズマ)

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ジャングルを抜けると前が開けて綺麗な海岸が現れた。ここまではあまり人が訪れないようで静かなところである。しばらく休んだ後に、海岸とジャングルの接点に沿って歩いて見ることにした。

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Pantai Keracutの浜 (2008-June-29, Penang)

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Four different sorts of Lexias
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm F2.8, EX Macro



ハンミョウ

白砂の浜を歩いて見ると、足元から小さな甲虫が飛び立った。みるとどうやらハンミョウの仲間のようである。ハンミョウは大好きな甲虫なので、喜んで撮影した。

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ハンミョウの仲間 (2008-June-29, Penang)

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Tiger beetle
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro


実はジャングルの中でもハンミョウを見つけた。こちらは写真で拡大しているがかなり小さいもので、青緑に輝く体を持っている。これを見つけたとたんに飛ばれてしまい、再度見つけるのには苦労した。

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ハンミョウの仲間 (2008-June-29, Penang)

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Tiger beetle
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro


キンカメムシ

キンカメムシが飛んできたので、タオルで払い落として撮影した。よく見るとあちこちで飛んでいたので驚いた。個体数は多いようである。

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キンカメムシの一種 (2008-June-29, Penang)

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Calicoback
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro


その他のチョウたち

オオゴマダラを小さくしたようなゴマダラチョウの1種がふわふわと飛んで枝に静止した。なかなか綺麗なチョウである。

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ヒメゴマダラ (2008-June-29, Penang)

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Ideopsis gaura
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro


美しい青い翅を持つタテハチョウが花で吸蜜していた。名前は良くわからない。

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Terinos terpander (テルパンデールビロウドタテハ)♀(2008-June-29)

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A kind of nymphalid butterfly
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro

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シマジャノメ (2008-June-29, Penang)

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Ragadia macuta umbrata
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro

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Cethosia penthesllea (ペンテシレアハレギチョウ) (2008-June-29, Penang)

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A kind of nymphalid butterfly
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro

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Drupadia ravindra (ラビンドラオナガシジミ) (2008-June-29, Penang)

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A kind of nymphalid butterfly
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Pentax K10D, Pentax 100mm Macro


注:蝶の同定に関しては、fanseabさんから多大なご教示を頂きました。有難うございます。

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§Afterword§

ジャングルの中はとにかく暑く、湿度が高い。したがって、知らないうちにカメラのレンズが曇ってしまい何度かそれで失敗した。しかし、そんな場所に棲むイナズマチョウたちを見ることができたのは嬉しい。まるでジャングルの住人といえるね。

ホテルでシャワーを浴びた後、タクシーでペナン国際空港へ行き、あわてて飛行機に乗った。ホッとしたが、気圧の関係なのだろうか貧血気味で体の調子が悪くなったのだ。こんなことは初めてだったので驚いたが、やはり蒸し暑いジャングルでの散歩が関係しているのだろう。

熱帯雨林に住む昆虫達にまた会いたいものだ。

以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-07-03 07:35 | ● Malaysia | Comments(16)

20080628 ペナンのキシタアゲハ (マレーシア)

Nature Diary #0183
Place: Penang island, Malaysia
Date: June 28th (Saturday)
Weather:Fine and very humid


§ Diary §

週末の土曜日と日曜日のお昼まではペナンに滞在して熱帯雨林での散歩を楽しむことにした(ペナン発の飛行機は日曜の夕方)--------せっかくここまで来たのだから。
しかし、はてさて昆虫の姿を見るにはどこに行けば良いのかな?

ペナンに来る前は、準備や仕事で忙殺されていたため、ガイドブックもなく、もちろん昆虫関係の情報もない。ホテルで聞いても、バタフライファームのことしかいわない(有名らしいが、今回はパス)。結局、色々検討した結果、土曜日はペナンヒル、日曜日はナショナルパークを散歩することにした。

<ペナンヒル>
ペナンヒルは丘という名前が付いているが、標高830mのジャングル(熱帯雨林)の山で、サルなどの動物が多く、キングコブラもいるそうだ。頂上には公園があって、そこから市街を一望できる。通常はケーブルカーでいけるが、この時期(6月下旬から9月まで)は、メインテナンスのためにケーブルカーの使用は不可。そこで頂上まではジープタクシーを利用した。ここは観光地になっているので、この位不便な方が静かで良いかもしれない。

丘の上はさすがに涼しく、気持ちがよい。

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ペナンヒルから市街地を望む (2008-June-28, Penang)

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A landscape from the top of Penang Hill which is the highest summit in Penang and has the lush green tropical jungle.
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm F2.8, EX Macro


キシタアゲハ

ペナンヒルの頂上から CANOPY WALKWAY という2km弱の自然散策路があったのでそこをゆっくりと歩いて見ることにした。しばらくすると、大きなキシタアゲハがジャングルの上を素晴らしい速度で飛翔するのを見かけた。「憧れのトリバネアゲハの仲間」を自分の目で見ることができたのだ------嬉しい。

聞くところによると、東南アジアでは、キシタアゲハを見ること自体はそう難しいことではないそうだ。しかし、多くはジャングルの高所を高速で飛ぶので、これをカメラで撮影することは容易ではない。

それにしても、何とすごい蝶なのだろうか。その大きさといい、滑空するスピードといい、一般的なアゲハチョウのイメージからはかけ離れた風格があり、トリバネアゲハの仲間に属することがやっと納得できた。

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空を滑空するキシタアゲハ♂ (2008-June-28, ペナン島)

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A male of Troides aeacus flying in the sky.
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Pentax K10D, Tamron 70-300mm


CANOPY WALKWAY には、少数であるが民家も点在している。驚いたことにキシタアゲハは、ある民家の垣根で咲くオレンジ色の花(多分、ランタナの園芸品種)の周りを飛び回っていた。これならばかなり近づけるので、しばらく待ってなんとか撮影することに成功した。

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キシタアゲハ♂ (2008-June-28, ペナン島)

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A male of Troides aeacus
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Pentax K10D, Tamron 70-300mm

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キシタアゲハ♂ (2008-June-28, ペナン島)

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A male of Troides aeacus
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Pentax K10D, Tamron 70-300mm


<静止>
しばらく見ていると、ジェット機のように飛ぶキシタアゲハも時々枝先や葉上で静止することがわかった。オオムラサキのように占有行動でもしているのだろうか。時々他のチョウを追いかけている。丁度、運が良いことに目の高さの枝にキシタアゲハの♂が静止してくれたので、苦労せずに近接撮影まで成功した。

こうして真近にキシタアゲハをみると、心臓の高鳴りを抑えることはできない。心の中で Freeze!, Stay!, Do not move ! (なぜか英語---日本語は通じないかも?)と叫びながら、シャッターを押した。

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。。。。。。。。。。静止するキシタアゲハ♂ (2008-June-28, ペナン島)

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。。。。。。。。。。 A male of Troides aeacus resting on the leaf
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Tamron 70-300mm

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枝先で静止するキシタアゲハ♂ (2008-June-28, ペナン島)

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A male of Troides aeacus resting on the leaf
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Pentax K10D, Tamron 70-300mm



<吸蜜>
人家の近くであるが、開けた斜面が南側に広がり、ジャングルを上から見下ろすことができる場所に来た。ここの斜面と道路脇に野生のランタナの花が群生し、下からの吹き上げる上昇気流が気持ちよい。こんなヒルトップ的な場所には、様々な昆虫が集まるはずなので、しばらく待ってみることにした。

案の定、斜面のランタナの花にキシタアゲハをはじめ、アオスジアゲハ、モンキアゲハ、シロオビアゲハなどの大型チョウ類やセセリチョウ、シジミチョウ、ジャノメチョウの仲間などが何匹も飛んできてくれた。

突然、目の前の花でキシタアゲハが吸蜜しだした。吸蜜は特徴的で、足が長いのがまず目に付く。その長い足であたかもつま先立ちするようにして花に止まり吸蜜している。結構綺麗なオスだった。

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ランタナの花で吸蜜するキシタアゲハ♂ (2008-June-28, ペナン島)

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A male of Troides aeacus feeding on the flower of Lantana.
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Pentax K10D, Tamron 70-300mm

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ランタナの花で吸蜜するキシタアゲハ♂ (2008-June-28, ペナン島)

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A male of Troides aeacus feeding on the flower of Lantana.
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Pentax K10D, Tamron 70-300mm


<求愛飛翔>
背後の斜面でバサバサという音がしたので振り返ると、驚いたことにキシタのオスとメスが求愛飛翔をしているではないか。ファインダーの中で踊る2匹のキシタアゲハを見ながら、額の汗がカメラに流れ落ちるのも気にせず、久しぶりに興奮して撮影した。

これこそ「ペナンの奇跡」といっても過言でない

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求愛行動をするキシタアゲハ (2008-June-28, ペナン島)

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A pair of Troides aeacus showing “courtship flight”
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Pentax K10D, Tamron 70-300mm

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求愛するキシタアゲハ (2008-June-28, ペナン島)

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A pair of Troides aeacus showing “courtship flight”
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Pentax K10D, Tamron 70-300mm

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。。。。。。。。。。求愛するキシタアゲハ (2008-June-28, ペナン島)

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。。。。。。。。。。 Troides aeacus showing “courtship flight”
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Tamron 70-300mm

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。。。。。。。。。。求愛するキシタアゲハ (2008-June-28, ペナン島)

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。。。。。。。。。。 Troides aeacus showing “courtship flight”
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Tamron 70-300mm


海野和男氏の日記(2000年12月05日)によれば、オスはホバリングしながらメスに匂いをおくるそうだ。この匂いは後翅の内側にある毛の束から出すということだ。求愛のときに毛を出し入れするが、毛が出るのが一瞬なのでなかなか写真に写らないそうだ。

そこで、撮影した写真を見直してみると、オスの後翅の内側に白っぽい毛が写っていた。これが匂いを出す毛の束ということなのだろうか。そうだとすると面白い。

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。。。。。。。。。。後翅の内側の毛から匂いをだして求愛 (2008-June-28, ペナン島)

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。。。。。。。。。。 Troides aeacus showing “courtship flight”
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。。。。。。。。。。 Pentax K10D, Tamron 70-300mm



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§Afterword§

ペナンヒルでキシタアゲハを撮影できたのはとても良かった。上にも書いたが、このチョウの迫力は、今まで経験したことの無いものだった(なんといってもトリバネチョウの仲間だからね)。こんなチョウを撮影できただけでも幸運だったといえよう。

それにしても、ペナンは湿度が高くて蒸し暑いことこの上ない。外に出るとすぐに汗が滝のように流れてしまう。したがって、夜は汗で濡れた服を自分で洗濯をしなければならない。メタボで汗をかき易い虫林にとっては、東南アジアでの熱帯雨林散歩はきついものがある。

ペナンヒルでは、キシタアゲハの他にもいくつかのチョウの撮影をした。その他のチョウについてはゆっくりと調べて、いつかこのブログでアップしたいと思う。

明日はペナン国立公園でジャングルの中を散歩する予定だ。

以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-06-30 21:07 | ● Malaysia | Comments(36)

20080627 ペナン島散歩 (マレーシア)

Nature Diary #0182
Place: Penang island, Malaysia
Date: June 27th (Friday)
Weather:Fine and humid


§ Diary §

<6月26日>
ペナン島(マレーシア)での国際学会のシンポジウムに参加。

水曜日(25日)は甲府駅午後2時過ぎの特急「かいじ」で成田空港に向かった。成田空港到着後、午後7時発の飛行機で深夜1時過ぎにシンガポール空港に到着(約6時間のフライト)。ペナン行きの飛行機は朝8時発なので、空港内で7時間待ち(長すぎる)、ペナン島の国際空港には朝10時に到着した。

結局、甲府駅を発ってからペナン島のホテル(Park Royal Hotel)に到着するまでに何と20時間以上を要したことになる------ペナン島は遠かった。

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Park Royal Hotel (2008-June-26, ペナン島)

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International conference held in Park Royal Hotel.
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Ricoh GR-D


1日目のセッション終了後、学会主催の晩餐会がホテルの傍のシーフードレストランで行われた(写真左)。レストランのエントランスには、魚貝類の水槽が水族館のように並んでいた(写真右)ので見ると、名前とともに価格が付いている。どうやらこの水槽は全て食材のようだ。

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晩餐会の行われたシーフードレストラン (2008-June-26, ペナン島)

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Congress Banquet in seafood restaurant
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EXS MACRO


驚いたのは、日本では天然記念物に指定されているカブトガニの水槽もあった。こちらでは食材になっているようだ。値段は一匹20RMなので一匹が約680円。そのほか、ウツボ、巨大なシャコなどもあった。

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レストランで売られていたカブトガニ (2008-June-26, ペナン島)

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helmet crab
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EXS MACRO


夕方になると、ホテルの周囲の道には観光客目当ての露店が並んだ。なんとなく怪しい店が多いが、売っているものは、衣服、アクセサリー、みやげ物などで通常の観光地と同じである。とにかく、日中は蒸し暑いので、夕方から店を開くほうが効率的なのだろう。

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露店 (2008-June-26, ペナン島)

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Street shop
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EXS MACRO

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露店 (2008-June-26, ペナン島)

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Street shop
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EXS MACRO


<6月27日>
金曜日の夕方に学会終了。1人で浜辺を散歩し、海が見えるレストランで、マレーシアカレーを食べた。チキンカレーを注文したが、ココナッツが入っているようで、辛さの中にココナッツ独特の風味があった。味はそこそこといったところか。

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海辺のレストラン (2008-June-26, ペナン島)

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Restaurant by the sea
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EXS MACRO


ホテルの前のペナンの浜辺は、砂が白く綺麗だ。ただ、浜辺の面積(奥行き)は小さく、海の水は白くにごっていて透明度は低い。沖縄で見るような浜辺の風景とは違うようだ。

d0090322_20542350.jpg
海辺の風景 (2008-June-26, ペナン島)

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A landscape of the beech
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Pentax K10D, Sigma DC 18-50mm f2.8 EXS MACRO

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§Afterword§

この時期のペナン島は雨季(6月後半から9月)。しかし、雨は夕方に降ることが多く、日中は晴れることが多いそうだ。ただ、とにかく蒸し暑いのだ、日中の最高気温は30度を少し越えるくらいだが、湿度が高く最低気温は25度前後もある。クーラーの効いた学会場から外に出ると、メガネがたちどころに曇ってしまう。東南アジアに来たのを実感。

明日の土曜日と日曜日の午前中は、フリーなのでフィールドに出ることができる。
ホテルの傍には、昆虫写真家の海野和男氏の日記で紹介されている有名なバタフライファームがあるが、今回は時間的に余裕が無い。それに、昆虫は自然の中でみたい。

<カメラ>
今回の旅行ではペンタックス携行した。レンズはPentax 100mm macro,  Pentax 40mm, Sigma 18-59mm, Tamron 70-300mm。いずれも使い慣れたレンズたちで信頼度の高いものだ。40mmはいわゆるパンケーキレンズで、この手のレンズでは最も薄いので重宝している。

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ペンタックス40mm (2008-June-26, ペナン島)

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International conference held in Park Royal Hotel.
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Ricoh GR-D


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-06-30 21:00 | ● Malaysia | Comments(3)