2010529 クヌギ林の散歩道:アカマダラコガネほか
2010年 06月 01日
Nature Diary #0325
Date: May 29 (Saturday), 2010
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather: Cloudy
§ Diary §
天気は朝から曇り。
本日(土曜日)は午後から横浜へ出張のため、フィールド散歩は午前中だけです。
そこで、朝食後に自宅近くのクヌギ林を訪れてみました。
▶アカマダラコガネ; Poecilophilides rusticola
クヌギの樹液でアカマダラコガネを見つけました。
アカマダラコガネはハナムグリの仲間ですが、花に来ることは無く、おもにクヌギの木から出る樹液に集まります。この甲虫はかなり局地的な分布を示す種ですので、見つけるとそれなりに嬉しくなります(多分、山梨県以外ではかなり稀なものと思います)。
翅の色彩がいわゆる赤斑状なので、クヌギの樹皮に保護色になっているようです。そのために、良く見ないと見落としてしまうこともあります。
#1: クヌギ樹幹の樹液に静止するアカマダラコガネ
.
A beetle, Poecilophilides rusticola, feeding tree juice of sawtooth oak.
Panasonix DMC LX3, ASA100
(2010-May-29, Kofu-shi)
ぶくぶくと発酵している樹液酒場には、大きなアカマダラコガネの他に、ユニークな形のヨツボシオオキスイやムネアカオオアリなどの常連さんたちも集まっていました。
久しぶりに Gyromeレンズで撮影しました。
#2: 吸汁するアカマダラコガネ、ヨツボシオオキスイとムネアカオオアリ
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A beetle, Poecilophilides rusticola, feeding tree juice of sawtooth oak.
Olympus E-3, ZD50mm Macro, EC-14, Gyorome-8, ASA400, Flash(+)
(2010-May-29, Kofu-shi)
毎年この時期に、このクヌギの樹液でアカマダラコガネを見ることが出来ますが、この時期に見られるものは実は越冬個体で、新成虫の発生は意外に遅くて夏休みが終わる晩夏です。
6月後半から8月までの間は姿を消すので、意外に目に触れる機会が少ない虫といえます。
#3: 発酵して泡立つ樹液を吸うアカマダラコガネ
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A beetle, Poecilophilides rusticola, feeding tree juice of sawtooth oak.
Olympus E-3, ZD50mm Macro, EC-14, Gyorome-8, ASA400, Flash(+)
(2010-May-29, Kofu-shi)
▶ゴマダラチョウ; Japanese Circe
知らぬ間にひっそりとゴマダラチョウが訪れていた。
春型のゴマダラチョウは、夏型に比較して裏面が白化していてとても綺麗だ。
#4: クヌギの樹液を訪れた ゴマダラチョウ春型
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A Japanese Circe feeding tree juice on the tree trunk
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)
草の上で開翅したゴマダラチョウは、新鮮な個体でした。黒い地色に白い斑が入った地味な模様ですが、これはこれで何とも言えない魅力があります。
#5: 葉上で開翅する ゴマダラチョウ春型
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A Japanese Circe feeding tree juice on the tree trunk
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)
▶アカガネサルハムシ; Acrothinium gaschkevitchii
アカガネサルハムシは、宝石のような美しさを持った甲虫です。そう珍しい種類では無いので、年に何度か見かけますが、見かけるたびに知らず知らずにカメラを向けてしまします。
#6: 葉上の宝石:アカガネサルハムシ
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A leaf beetle, Acrothinium gaschkevitchii, feeding on the leaf
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)
▶コジャノメ; Lilacine Bushbrown
#7: 葉上で開翅するコジャノメ
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A Lilacine Bushbrown percing on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)
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§ Afterword §
天気が今一つでしたが、この時期の樹液酒場の常連さんは顔を揃えていました。本命のゴマダラチョウは1頭だけでしたが、まだ新鮮で羽化直といえるものでした。やはり今年は1週間ほど季節がズレテいるようです。
そろそろゼフの姿を見るのが楽しみです。
以上、 by 虫林花山
Date: May 29 (Saturday), 2010
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather: Cloudy
§ Diary §
天気は朝から曇り。
本日(土曜日)は午後から横浜へ出張のため、フィールド散歩は午前中だけです。
そこで、朝食後に自宅近くのクヌギ林を訪れてみました。
▶アカマダラコガネ; Poecilophilides rusticola
クヌギの樹液でアカマダラコガネを見つけました。
アカマダラコガネはハナムグリの仲間ですが、花に来ることは無く、おもにクヌギの木から出る樹液に集まります。この甲虫はかなり局地的な分布を示す種ですので、見つけるとそれなりに嬉しくなります(多分、山梨県以外ではかなり稀なものと思います)。
翅の色彩がいわゆる赤斑状なので、クヌギの樹皮に保護色になっているようです。そのために、良く見ないと見落としてしまうこともあります。
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A beetle, Poecilophilides rusticola, feeding tree juice of sawtooth oak.
Panasonix DMC LX3, ASA100
(2010-May-29, Kofu-shi)
ぶくぶくと発酵している樹液酒場には、大きなアカマダラコガネの他に、ユニークな形のヨツボシオオキスイやムネアカオオアリなどの常連さんたちも集まっていました。
久しぶりに Gyromeレンズで撮影しました。
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A beetle, Poecilophilides rusticola, feeding tree juice of sawtooth oak.
Olympus E-3, ZD50mm Macro, EC-14, Gyorome-8, ASA400, Flash(+)
(2010-May-29, Kofu-shi)
毎年この時期に、このクヌギの樹液でアカマダラコガネを見ることが出来ますが、この時期に見られるものは実は越冬個体で、新成虫の発生は意外に遅くて夏休みが終わる晩夏です。
6月後半から8月までの間は姿を消すので、意外に目に触れる機会が少ない虫といえます。
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A beetle, Poecilophilides rusticola, feeding tree juice of sawtooth oak.
Olympus E-3, ZD50mm Macro, EC-14, Gyorome-8, ASA400, Flash(+)
(2010-May-29, Kofu-shi)
▶ゴマダラチョウ; Japanese Circe
知らぬ間にひっそりとゴマダラチョウが訪れていた。
春型のゴマダラチョウは、夏型に比較して裏面が白化していてとても綺麗だ。
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A Japanese Circe feeding tree juice on the tree trunk
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)
草の上で開翅したゴマダラチョウは、新鮮な個体でした。黒い地色に白い斑が入った地味な模様ですが、これはこれで何とも言えない魅力があります。
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A Japanese Circe feeding tree juice on the tree trunk
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)
▶アカガネサルハムシ; Acrothinium gaschkevitchii
アカガネサルハムシは、宝石のような美しさを持った甲虫です。そう珍しい種類では無いので、年に何度か見かけますが、見かけるたびに知らず知らずにカメラを向けてしまします。
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A leaf beetle, Acrothinium gaschkevitchii, feeding on the leaf
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)
▶コジャノメ; Lilacine Bushbrown
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A Lilacine Bushbrown percing on the leaf with the wings opened.
Olympus E-3, ZD50mm Macro, ASA400
(2010-May-29, Kofu-shi)
§ Afterword §
天気が今一つでしたが、この時期の樹液酒場の常連さんは顔を揃えていました。本命のゴマダラチョウは1頭だけでしたが、まだ新鮮で羽化直といえるものでした。やはり今年は1週間ほど季節がズレテいるようです。
そろそろゼフの姿を見るのが楽しみです。
以上、 by 虫林花山
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hirax2 at 2010-06-02 01:40
アカガネサルハムシはほんとに美しいですね。
やはり美しい虫たち、特に美しい輝き系の虫は必ず撮ってしまいますね^^)
樹液酒場もオープンしたようで、満員御礼ですね。これから益々楽しみです。
やはり美しい虫たち、特に美しい輝き系の虫は必ず撮ってしまいますね^^)
樹液酒場もオープンしたようで、満員御礼ですね。これから益々楽しみです。
0
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by
yoda-1 at 2010-06-02 12:53
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by
kmkurobe at 2010-06-02 14:42
アカマダラコガネいるのですね。これその昔の保育社の図鑑で見たとき、胸をときめかせた思い出があります。
一度みてみたいですね。
一度みてみたいですね。
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at 2010-06-02 14:44
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
ヘムレン
at 2010-06-02 20:38
x
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at 2010-06-03 20:37
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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himeoo27 at 2010-06-03 21:13
ゴマダラチョウは良く観察する蝶ですが、何故か?未撮の種の1つです。裏面の模様そそられますね!
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banyan10 at 2010-06-04 11:26
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chochoensis at 2010-06-09 16:36
アカマダラコガネ・・・随分小さいですね・・・ムネアカオオアリと比較して驚きました・・・しかし綺麗に撮影されていますね・・・さすがです!!!
hirax2 さん、
コメント有難う御座います。
コメントの返事が遅れて申し訳ありませんでした。
美しい虫はたとえ普通種でも嬉しいものですね。美しい虫を美しく撮影するのは目標の一つです。
この時期、樹液酒場には、まだオオムラサキやカナブンは居ませんが、それなりに賑やかです。
コメント有難う御座います。
コメントの返事が遅れて申し訳ありませんでした。
美しい虫はたとえ普通種でも嬉しいものですね。美しい虫を美しく撮影するのは目標の一つです。
この時期、樹液酒場には、まだオオムラサキやカナブンは居ませんが、それなりに賑やかです。
ダンダラさん、
コメント有難う御座います。
1週間ほど中国に出張していましたが、向こうではどういうわけかエキサイトブログにアクセスできませんでした。フィルターがかけられてしまっているのかな。
春型のゴマダラは数は少ないのですが、撮影できれば綺麗なので嬉しいです。
コメント有難う御座います。
1週間ほど中国に出張していましたが、向こうではどういうわけかエキサイトブログにアクセスできませんでした。フィルターがかけられてしまっているのかな。
春型のゴマダラは数は少ないのですが、撮影できれば綺麗なので嬉しいです。
yodaさん、
コメント有難う御座います。
コメントの返事が遅れて申し訳ありませんでした。
春型のゴマダラ、特に白化しているものはとても綺麗です。スミナガシもやはり春型が良いです。是非とも来年当たり撮影できれば良いですね。
コメント有難う御座います。
コメントの返事が遅れて申し訳ありませんでした。
春型のゴマダラ、特に白化しているものはとても綺麗です。スミナガシもやはり春型が良いです。是非とも来年当たり撮影できれば良いですね。
kmkurobeさん、
コメント有難う御座います。
返事が遅れてしまい失礼しました。1週間ほど中国に出張していましたが、エキサイトブログにアクセスが出来ませんでした。
アカマダラコガネは以外と少ないようで、山梨県以外ではなかなか会うことが難しいみたいです。この時期に樹液が出ていれば、ここではおおむねきています。
いつかこられて下さい。
コメント有難う御座います。
返事が遅れてしまい失礼しました。1週間ほど中国に出張していましたが、エキサイトブログにアクセスが出来ませんでした。
アカマダラコガネは以外と少ないようで、山梨県以外ではなかなか会うことが難しいみたいです。この時期に樹液が出ていれば、ここではおおむねきています。
いつかこられて下さい。
ヒメオオさん、
コメント有難う御座います。
返事が遅れまして失礼しました。
ゴマダラチョウはそちらでは多い蝶なのですね。私の知る場所ではそれほど多くは無いので、撮影できればラッキーです。
是非とも撮影してみて下さい。
コメント有難う御座います。
返事が遅れまして失礼しました。
ゴマダラチョウはそちらでは多い蝶なのですね。私の知る場所ではそれほど多くは無いので、撮影できればラッキーです。
是非とも撮影してみて下さい。
banyanさん、
コメント有難う御座います。
わかりにくくて申し訳ありません。このアカマダラコガネは横浜に出かける前、午前中にこちらで撮影したものです。ですので、山梨県のものです。神奈川にも産するとは思いますが、かなり稀な種類になると思います。
横浜での情報は有難う御座いました。
コメント有難う御座います。
わかりにくくて申し訳ありません。このアカマダラコガネは横浜に出かける前、午前中にこちらで撮影したものです。ですので、山梨県のものです。神奈川にも産するとは思いますが、かなり稀な種類になると思います。
横浜での情報は有難う御座いました。
ヘムレンさん
コメント有難う御座います。
順不同になってしまいました。1週間ほど中国に出張していたので、まだ疲れているのかな。
アカマダラコガネはなかなか少ない昆虫ですが、山梨県ではこの時期に樹液が出ていれば、越冬した個体が観察可能です。
アカガネサルハムシはみれば撮影したくなるほど綺麗です。小さいので写真に撮影して拡大してみると特に美しいですね。
コメント有難う御座います。
順不同になってしまいました。1週間ほど中国に出張していたので、まだ疲れているのかな。
アカマダラコガネはなかなか少ない昆虫ですが、山梨県ではこの時期に樹液が出ていれば、越冬した個体が観察可能です。
アカガネサルハムシはみれば撮影したくなるほど綺麗です。小さいので写真に撮影して拡大してみると特に美しいですね。
chochoensisさん、
コメント有難う御座います。
アカマダラコガネは、カナブンよりは明らかに小さいです。そうですね、アオハナムグリと同じくらいの大きさだと思います。この虫は晩夏に発生しますので、今回のものは越冬個体ということになりますね。
コメント有難う御座います。
アカマダラコガネは、カナブンよりは明らかに小さいです。そうですね、アオハナムグリと同じくらいの大きさだと思います。この虫は晩夏に発生しますので、今回のものは越冬個体ということになりますね。
by tyu-rinkazan
| 2010-06-01 22:14
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Comments(19)