2010603 中国(大連市)の街角にて:アカボシゴマダラ

Nature Diary #0326
Date: June 03 (Thursday), 2010
Place: Dalian, China
Weather: Fine




§ Diary §

1週間ほど中国に出張することになりました。

今回、訪れたのは遼寧省大連市と福建省福州市です。大連市も福州市もこれが初めての訪問ですが、とにかく仕事が主の公式訪問ですので、毎日予定がぎっしりと詰まっています。

フィールド散歩の時間をとるのは難しいが(当り前)、何とか少しでも-----。



大連市; Dalian

成田空港から中国航空China Airのヒコーキに乗り、約3時間で大連空港に到着しました。我々の乗った便は1時間30分ほど予定より遅れて到着しましたが、一足先に来ていた同僚のF教授と大連医科大学のL先生が空港の出口で出迎えてくれました。

ホテルの窓から見ると、人口600万人の大きな都市だけあってやはり高いビルが林立しています。でも、緑が残されているようなので救われるかな-----。

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#1: 午後の陽ざしを受けた大連市街

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A landscape of Dilian
Olympus Pen EP-1, MZD17mm, ASA100
(2010-June-03, Dalian)



夕食は海に面した海鮮レストランに連れて行っていただきました。

大連は遼東半島にあって3方が海に面しています。そのため海産物が非常に豊富で、人々は海の幸を日常的に食べ、また海鮮料理専門のレストランも数多くあるようです。ここのレストランでは、入店するとまず初めに水槽の中の生きた魚やエビ、カニを選んで、それを調理してもらうというシステムをとっていました (#2a-b) ----安心。

この時期の中国では「山竹」という果物が売られていました。これは日本ではマンゴスチンと呼ばれているものですが、こちらでは安く手に入るので(1個50円ほど)、夜に果物市場(#2c)に行き買いました。手で割って白い実の部分を食べると、見かけとは裏腹にとても上品な甘みが口にひろがって美味でした(#2d)。

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#2: 大連の食事

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Dalian foods
Olympus Pen EP-1, MZD17mm, ASA100
(2010-June-03, Dalian)



夕食後は大連市内を散歩しました。

メインロードから少し裏道に入った街角には、露店や屋台が並んでいて、人々の暮らしが鮮やかに浮き出ていました。とにかく、街角は賑やかで活気に満ちていて、喧騒さえもたくましく生きている証しのように見えました(#3a)。

露店で売られている「北京臭豆腐」をアベックが仲良く食べながら歩いていました。多分、食べているご本人たちはあまりその臭いを意識していないのでしょうが(#3b)、彼らの後ろを歩いていると漂ってくる臭いには閉口しました。

街頭将棋に興じるオジサンたちの姿は、どこか懐かしくそして微笑ましく思います (#3c)。所々で、犬料理のレストランを見かけました。多分、韓国系のレストランなのでしょう。この類のレストランを見るのは初めての経験でしたので興味がありました (#3d)。

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#3: 大連の街角風景

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A landscape of town center
Olympus Pen EP-1, MZD17mm, ASA100
(2010-June-03, Dalian)



アカボシゴマダラ; Hestina assimilis, Red Ring Skirt

午後から2時間ほど時間がぽっかりと空いたので、近くの南山(ナンシャン)という山(丘?)をトレッキングしてみました。低い山とはいえ、日頃の運動不足が祟って登りにはひと汗かきましたが、稜線に出ると吹く風は涼しく、そこからは大連の町並みが一望できました(大連市の緯度は仙台と同じ)。

ふと、樹上をみると、アゲハのような模様の蝶がかなりのスピードで滑空していました。アゲハにしては飛ぶ速度が速すぎますし、滑空する性質もアゲハとは合いません。近くの木の梢に静止したので、足下のイバラを気にしながら近づいてみるとアカボシゴマダラでした。

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#4: 葉上のアカボシゴマダラ

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A Red Ring Skirt perching on the leaf
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-04, Dalian)



中国の蝶に疎い虫林には意外でしたが、このチョウは南アジアから朝鮮半島まで広く分布しますので、ここ遼東半島に棲息していてもまったく不思議はないようです。

日本では侵入生物として近年知られているチョウです。

このチョウは春型は赤い紋が出現しませんので、今回見つけた個体には、後翅に明らかな赤紋があるので夏型ということでしょうか。

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#5: アカボシゴマダラ

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A Red Ring Skirt perching on the leaf
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-June-04, Dalian)



ヒカゲチョウの1種; A sort of Tree Browns

待ち合わせの時間が押してきたので、そろそろ山を降りようとしていた時に、ふわふわと岩に絡むように飛翔するヒカゲチョウの一種を見つけた。

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#6: ヒカゲチョウの1種

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A sort of Tree Browns resting on the stone.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
(2010-June-04, Dalian)



なかなか静止しないこのヒカゲチョウの撮影に時間を費やしてしまい、撮影後は時間に追われるように、山道を駆け下って広い道路でタクシーをひろいました。

何とか集合時間に間に合うことが出来ましたのでほっとしました。

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#7: ヒカゲチョウの1種

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A sort of Tree Browns resting on the stone.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
(2010-June-04, Dalian)



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§ Afterword §

中国の街角を歩いてみると、どこか懐かしく感じる場面が出てきます。それは昭和の時代に我々が体験し、現在では失われてしまったものかも知れません。

大連市でも何とかフィールド散歩ができ、僅か2種類ですが蝶を見つけることが出来ました。大連は緯度が仙台と同じくらいですので、吹く風が涼しく、朝晩は寒いくらいでした。基本的に昆虫の種類、個体数ともあまり多くは無さそうに見えましたが、虫林がただポイントを知らないだけなのかも知れませんね。


広大なキャンパスを誇る大連医科大学で大学院生たちに講義をして、その後一緒に写真を撮影しました。皆さんまたお会いしましょう!

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#8: 大連医科大学新キャンパスにて

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その後、大連から福建省の福州市に移動しました。その記事は後日にアップします。


なお、宿泊したホテルでは、大連市、福州市ともにインターネットが使用可能な環境でしたが、多分、中国国内でのフィルター(規制)でも掛けられているのか、エキサイトブログへのアクセスが出来ませんでした。

以前の記事でコメントをいただいた方々には返事が遅れて申し訳ありません。




以上、 by 虫林花山




Commented by 蝶山人 at 2010-06-10 13:06 x
世界を股にかける虫林火山さんですね。
日本でも色々有りました。
今度お会いするのが楽しみです。
Commented by yoda-1 at 2010-06-10 20:36
お仕事で諸外国を訪問できて、うらやましい限りです。
本旅行記で当地の様子も分かってすごく楽しい気分になれます。
アカボシがそんなに広範囲に棲息するとは知りませんでした。
ヒカゲチョウの仲間は、ツマジロウラジャノメによく似ていますね。
Commented by himeoo27 at 2010-06-10 21:12
ヒメオオは、この手のヒカゲチョウに出会ったら集合時間忘れて追いかけまわすこと間違いありません。
Commented by 蘭丸 at 2010-06-11 04:44 x
虫林san、おはようございます。そして、お帰りなさいませ。

日本に帰化してしまったモノを見る限り、大陸のアカボシにも、春型はアルのでしょうね。
此方では、白い春型が終盤を迎え、2化目の幼虫が孵化してきています。
帰化し始めた当初こそ、冬季の幼虫が別の場所(アカボシは枝の又)で越冬する等、
違いを見られましたが、昨冬は、在来種と一緒の葉裏に付いている等、
越冬形態も同じくなってまいりました。
既に、野外での雑種も見つかっているそうですし、
私も、夏季、在来種を追い払うトコロを何度も目撃しております。
駆逐は難しいでしょうし、折角綺麗な種ですので、上手く棲み分けをしてくれたら・・・
と、見かける度に願って止みません。
Commented by clossiana at 2010-06-12 12:30
中国はよくわかりませんが大連というのは緯度がかなり上だったような気がします。それなのに、もう夏型なんですね。どうしてそんなに発生が早いのでしょうね?不思議です。
Commented by 虫林 at 2010-06-13 18:40 x
蝶山人さん、
コメント有難うございます。
こちらこそ楽しみにしていますよ。
宜しく。
Commented by 虫林 at 2010-06-13 18:42 x
yodaさん、
コメント有難うございます。
仕事が主ですので、なかなかフィールドに出られないのが難点です。
でも少しでも散歩できてよかったです。
確かに飛び方といい、ツマジロウラジャノメにそっくりでした。
Commented by 虫林 at 2010-06-13 18:43 x
ヒメオオさん、
コメント有難うございます。
このヒカゲチョウは、なかなか静止してくれないので、いらいらさせられました。集合時間に遅れないでよかったです。遅れると皆さんに心配をかけてしまいますので。
Commented by 虫林 at 2010-06-13 18:46 x
蘭丸さん、
コメント有難うございます。
アカボシゴマダラは今まで見たことが無い蝶でした。
日本の移入種と同じものだと思いますが、そちらではすでに身近な蝶になってしまっているのですね。
なんとなく微妙な感じがします。
Commented by 虫林 at 2010-06-13 18:48 x
clossianaさん、
コメント有難うございます。
大連は仙台と同じ緯度で、旧満州にはいるのかな。
夏型はまだ僕も速いような気がします。どこかの本で見た情報ですので、間違っているのかもしれません。
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by tyu-rinkazan | 2010-06-10 10:29 | Comments(10)