20101219 冬の散歩道:キノカワガなど
2010年 12月 19日
Nature Diary #0362
Date: December 19 (Sunday), 2010
Place: Kofu, Yamanashi Pref.
Weather: fine
§ Diary §
甲府市内にはブドウ棚が多い。
紅葉したブドウの葉が逆光気味の太陽の光で深紅に輝いていたのが印象的だった。。
このブドウの葉は順光ではくすんだ暗赤色で、あまり綺麗とはいえない。
光の効果が実に大きいことを実感。

冬の陽光が透けたブドウの葉
.
It was very impressive for me that the grape leaves were brilliant red in color against the winter sun-shine.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA200
▶ウラギンシジミ; Bright Sunbeam
寒がりな虫林が散歩するのは陽があたる南斜面に限る。
というのも、北斜面や日陰は気温が低くて寒いからだ。こんなことを書くと、もっと寒い北国に住む方からお叱りを受けそうだが、血圧が高い虫林にとって、寒い場所はあまり良くないのだ----ウソ、ただ軟弱なだけだ。
斜面を少し登ると、そこには 「ゆず」 の木が数本植栽されていた。
見渡すとほどなく、葉裏で越冬しているウラギンシジミを1頭見つけた。
人間の目では、ウラギンシジミの翅裏は純白で遠くからでもよく目立つ。
すると、越冬している個体の多くは天敵の鳥たちに食べられてしまうに違いないと思うが、鳥たちの目には彼らの姿はどう映るのだろうか---興味があるな。


ウラギンシジミとユズの実
.
A butterfly, Bright Sunbeam, overwintering under the leaf of Yuzu orange.
.
Upper; Olympus E-P1, MZD14-42mm, ASA 200,
Lower; Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
▶ヤマトシジミ; Pale Grass Blue
12月も押し迫ったこの時期に一頭だけヤマトシジミを見つけた。
とても小さい個体で、さすがに翅も少し擦れていた。

ヤマトシジミ
.
A small butterfly basking on the dry leaf with the wings opened.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200
▶キノカワガ; Blenina senex
「木化けの名人(名蛾?)」キノカワガはけっして珍しい種類ではなさそうだが、かといってどこでも見ることができるほど多くもない。数年前、この忍者みたいな蛾を探してウロウロしたことがある。その時に初めてこの蛾を見つけた小さなお宮を訪れてみた。
そのお宮には大きなスギとともにケヤキが数本あるが、そのうちの1本だけにキノカワガが多くみられる。同じケヤキで同じくらいの大きさなのになぜ1本だけに多いのだろう。昆虫を観察していると、そういうことが良くあるものだ。
このケヤキは 「キノカワガのご神木」 だな。

ケヤキ
.
Japanese zelkova
Olympus E-P1, MZD14-42㎜, ASA 200
キノカワガのようなカモフラージュが巧妙な昆虫を発見するのは、目に自信が無い虫林には容易ではない。でも、ここに確実に棲息しているという確信をもって探すと見つけることができるのだ(必ずしも上手くいくとは限らないが---)。視力は意識と深く関係するのだろう。
この写真には3頭静止しているが、わかり難いので黄色い丸で囲んだ。

ケヤキの樹皮上のキノカワガ
.
Thee moths of Blenina senex resting on the surface of the tree.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, Speedlight 430EX II
今年は個体数が多いようで、ご神木では10頭ほど(過去最高)を発見できた。
キノカワガはその名の通りで、翅の模様、色彩、質感などが樹皮に似ている。でも、形や大きさは差が無いものの、個体によって模様や色彩はかなり異なる。



キノカワガ
.
A moth of Blenina senex resting in camouflage.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
▶イチモンジフユナミシャク; Operophtera rectipostmediana
イチモンジフユナミシャク♀はキノカワガよりも発見するのが難しいと思う。
案の定、丘の上のソメイヨシノの木を何本もゆっくりと見ていくが、なかなか発見できなかった。40分ほど経過してモティベーションも低下してきたので、そろそろ諦めて帰ろうかなと思った時に、白っぽい樹皮の上で何とか見つけることができた。
とにかく、フユシャクの♀は翅が痕跡程度になり、全体にとても小さくて保護色なのだ。見つけた後でも目を離すともう一度見つけ出すのに苦労するくらいだ。



イチモンジフユナミシャク♀
.
It was difficult to found a female of winter moth resting on the surface of the cherry tree.
.
Upper and middle; Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II, Lower; Olympus E-3, ZD8mm Fisheye, ASA100
**************************************************
§ Afterword §
フィールド散歩は実に1ヶ月ぶり(甲府市内の散歩は2ヶ月ぶり)になった。今まで忙しさにかまけてバタバタしていたら、いつのまにか過ぎてしまったのだ。
まったくこの頃、月日の進行が速く感じるのは年のせいなのかな。
これから寒くなると、さらに出不精になりそうだ----いかん、いかん。
以上、 by 虫林花山
Date: December 19 (Sunday), 2010
Place: Kofu, Yamanashi Pref.
Weather: fine
§ Diary §
甲府市内にはブドウ棚が多い。
紅葉したブドウの葉が逆光気味の太陽の光で深紅に輝いていたのが印象的だった。。
このブドウの葉は順光ではくすんだ暗赤色で、あまり綺麗とはいえない。
光の効果が実に大きいことを実感。

.
It was very impressive for me that the grape leaves were brilliant red in color against the winter sun-shine.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA200
▶ウラギンシジミ; Bright Sunbeam
寒がりな虫林が散歩するのは陽があたる南斜面に限る。
というのも、北斜面や日陰は気温が低くて寒いからだ。こんなことを書くと、もっと寒い北国に住む方からお叱りを受けそうだが、血圧が高い虫林にとって、寒い場所はあまり良くないのだ----ウソ、ただ軟弱なだけだ。
斜面を少し登ると、そこには 「ゆず」 の木が数本植栽されていた。
見渡すとほどなく、葉裏で越冬しているウラギンシジミを1頭見つけた。
人間の目では、ウラギンシジミの翅裏は純白で遠くからでもよく目立つ。
すると、越冬している個体の多くは天敵の鳥たちに食べられてしまうに違いないと思うが、鳥たちの目には彼らの姿はどう映るのだろうか---興味があるな。


.
A butterfly, Bright Sunbeam, overwintering under the leaf of Yuzu orange.
.
Upper; Olympus E-P1, MZD14-42mm, ASA 200,
Lower; Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
▶ヤマトシジミ; Pale Grass Blue
12月も押し迫ったこの時期に一頭だけヤマトシジミを見つけた。
とても小さい個体で、さすがに翅も少し擦れていた。

.
A small butterfly basking on the dry leaf with the wings opened.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200
▶キノカワガ; Blenina senex
「木化けの名人(名蛾?)」キノカワガはけっして珍しい種類ではなさそうだが、かといってどこでも見ることができるほど多くもない。数年前、この忍者みたいな蛾を探してウロウロしたことがある。その時に初めてこの蛾を見つけた小さなお宮を訪れてみた。
そのお宮には大きなスギとともにケヤキが数本あるが、そのうちの1本だけにキノカワガが多くみられる。同じケヤキで同じくらいの大きさなのになぜ1本だけに多いのだろう。昆虫を観察していると、そういうことが良くあるものだ。
このケヤキは 「キノカワガのご神木」 だな。

.
Japanese zelkova
Olympus E-P1, MZD14-42㎜, ASA 200
キノカワガのようなカモフラージュが巧妙な昆虫を発見するのは、目に自信が無い虫林には容易ではない。でも、ここに確実に棲息しているという確信をもって探すと見つけることができるのだ(必ずしも上手くいくとは限らないが---)。視力は意識と深く関係するのだろう。
この写真には3頭静止しているが、わかり難いので黄色い丸で囲んだ。

.
Thee moths of Blenina senex resting on the surface of the tree.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, Speedlight 430EX II
今年は個体数が多いようで、ご神木では10頭ほど(過去最高)を発見できた。
キノカワガはその名の通りで、翅の模様、色彩、質感などが樹皮に似ている。でも、形や大きさは差が無いものの、個体によって模様や色彩はかなり異なる。



.
A moth of Blenina senex resting in camouflage.
Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II
▶イチモンジフユナミシャク; Operophtera rectipostmediana
イチモンジフユナミシャク♀はキノカワガよりも発見するのが難しいと思う。
案の定、丘の上のソメイヨシノの木を何本もゆっくりと見ていくが、なかなか発見できなかった。40分ほど経過してモティベーションも低下してきたので、そろそろ諦めて帰ろうかなと思った時に、白っぽい樹皮の上で何とか見つけることができた。
とにかく、フユシャクの♀は翅が痕跡程度になり、全体にとても小さくて保護色なのだ。見つけた後でも目を離すともう一度見つけ出すのに苦労するくらいだ。



.
It was difficult to found a female of winter moth resting on the surface of the cherry tree.
.
Upper and middle; Canon D7, EF100mm-2.8L-Macro-IS-USM, ASA 200, Speedlight 430EX II, Lower; Olympus E-3, ZD8mm Fisheye, ASA100
§ Afterword §
フィールド散歩は実に1ヶ月ぶり(甲府市内の散歩は2ヶ月ぶり)になった。今まで忙しさにかまけてバタバタしていたら、いつのまにか過ぎてしまったのだ。
まったくこの頃、月日の進行が速く感じるのは年のせいなのかな。
これから寒くなると、さらに出不精になりそうだ----いかん、いかん。
以上、 by 虫林花山
ウラギンシジミの目立つ銀色は確かに不思議ですよね。
飛翔時もパカパカ発光する感じで目立つように思います。
その点、果実の方は野鳥に種を拡散してもらいたいのか、これまた目立つ色になったのでしょう。
冬の蛾はかくも楽しいのですね。YODAも頑張って探したくなりました。
飛翔時もパカパカ発光する感じで目立つように思います。
その点、果実の方は野鳥に種を拡散してもらいたいのか、これまた目立つ色になったのでしょう。
冬の蛾はかくも楽しいのですね。YODAも頑張って探したくなりました。
0
結局、昨シーズンはフユシャクの♀はもちろん、キノカワガも1頭も見つけられなかったので、今シーズンこそは!と思っています。
でも、昨日は暖かい蝶の温室を選択したヒメオオでした。
でも、昨日は暖かい蝶の温室を選択したヒメオオでした。
banyanさん、
ゆずのボケ味がこのレンズ(EF100mmMacro)はなかなか良いので掲載してみました。
今年はキノカワガが僕の知る場所では豊産みたいで、一度に10頭ほど見ることができました。驚きました。
ゆずのボケ味がこのレンズ(EF100mmMacro)はなかなか良いので掲載してみました。
今年はキノカワガが僕の知る場所では豊産みたいで、一度に10頭ほど見ることができました。驚きました。
はじめまして、都内で積極的にヤマトシジミを撮っているotto-Nと申します。積極的といっても、都内ではチョウの種類が少ないので、しかたがないです。近くの公園(目黒区)でヤマトを撮った最後は、12月9日でした。寒さに耐えている12月の甲府のヤマトにエールをおくります。
otto-Nさん、
いらっしゃい。
コメント有難うございます。
発見したヤマトシジミ♂は、すかり白っぽくて、小さかったです。こちらもこれが最後になるかもしれませんね。ヤマトにとくにご興味があるとのことですね、たしかにこのチョウは奥が深いですものね。
これからも宜しくお願いします。
いらっしゃい。
コメント有難うございます。
発見したヤマトシジミ♂は、すかり白っぽくて、小さかったです。こちらもこれが最後になるかもしれませんね。ヤマトにとくにご興味があるとのことですね、たしかにこのチョウは奥が深いですものね。
これからも宜しくお願いします。
by tyu-rinkazan
| 2010-12-19 23:16
| ■他の昆虫
|
Comments(8)
