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20131019 富士の散歩道:ツマグロキチョウとオオセンチコガネ

Diary #553 :
本日(土曜日)は 大型台風27号 のために、朝から雲が多くて生憎の天気。気温も低くて、Tシャツだけだとかなり寒く感じます。こんな日は無理せずに家の中に蟄居して、締め切りを過ぎた原稿でもしこしこ書こうかななどと殊勝なことを考えました。でも、日頃、歩くことが少なくて(走ったのはいつだろうか、思い出せない)、ジムにもいかず、血圧が高くてメタボの虫林にとって、週末のフィールド散歩は健康維持のためには必須のものなのです。いわば、フィールド散歩は生命維持装置 なのだ−−−−とか何とか訳のわからない理由を家内にいいながら、今回も ウィークエンドナチュラリスト(Weekend Naturalist )になった。

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本日は一路県南に向かうことにしました。
途中で立ち寄った小さな神社。

神社の入り口には大きなイチョウの木があって、イチョウの実(銀杏)が沢山落ちていました。
周囲には香しいとは言い難い独特の匂いが漂っています。
実を不用意に踏むと靴にもその匂いが付くので注意しなければ-----でも秋の風物詩。

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-------Gingko nuts

--------- Olympus Stylus TG2 tough



境内のアジサイの葉裏にウラギンシジミ(裏銀小灰蝶)の姿 ---- よく目立ちますね。
その後、メスが大根の葉の上で開翅しました。濃茶色地に水白色の紋が美しい。

ウラギンシジミはメスの方が少ないように思います。しかし、昆虫の性比もフィッシャーの原理の影響を受け、集団の性比は多くの場合1:1に収斂するので(ヒトは105:100)、ウラギンシジミもおおむねオスとメスは同数が発生しているはずです。メスが少なく感じるのは出会う機会が少ないためでしょう。

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--------Toothed Sunbeam

--------Olympus E-5, ZD12-60mm, ZD50-200mm



ツマグロキチョウのポイントに到着。

曇り空の下、気温も低くて飛んでいる個体はない。
幸いなことにクズの葉の上に ツマグロキチョウ 発見。

気温が低くて動きが鈍いので、TG-2のスーパーマクロでも撮影しました。昆虫の顔の写真はそれぞれ種によって特徴があるので、表情を撮影していて面白いと思う。ご存知のように昆虫写真家の海野和男氏が「昆虫の顔面写真の本」をすでに出しています。プロ写真家は、昆虫が好きなことや写真技術が優れているだけでなく、アイディア、企画力、実行力、文章力といった目に見えない部分が重要な要素なのですね。

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-------Spotless Grass Yellow

-------- Olympus E-5 ZD12-60mm, Stylus TG2 tough,



赤胴色に輝く オオセンチコガネ を見つけました。
オオセンチコガネはいわゆる「糞虫」の仲間なので、動物の糞に良く集まります。

センチコガネとオオセンチコガネは形態が酷似しているので鑑別がよく問題となります。オオセンチコガネの方は頭部前縁は前方に長く、頭楯の形状が台形であることで、扇型のセンチコガネとは区別できます。写真の下に頭部の拡大を出しましたが、頭楯の形から判断するとオオセンチコガネです。

とにかく、オオセンチコガネは体の光沢が強くて美しい。

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-------Geotrupes auratus auratus

---------- Olympus E-5 ZD12-60mm ZD50mm Macro, Stylus TG2 tough



Postscript :
富士山を見ると雪が積もっていました------ 初冠雪

今年は秋になっても暑い日が続いたので、富士山の初冠雪は例年よりも19日も遅いそうです。写真をみると、頂上からかなり下まで白くなっています。例年、初冠雪は頂上が白くなる程度ですので、昨日はかなりまとめて雪が降ったのでしょう。この写真は静岡県の富士宮市から撮影したものですが、頂上は凸凹して平ではありません。山梨県側からはもっと平らなので、どちら側から見たものかは頂上の形で区別できます。

寒露も過ぎて、これから昆虫の姿がますます少なくなっていきます。

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-------Mt. Fuji with the First Snow


Nature Diary vol.8(61): #553
Date: October-19 (Saturday) /2013
Place: Nanbu-cho in Yamanashi and Fujinomiya-shi in Shizuoka










Commented by yoda-1 at 2013-10-20 08:57
自分で検証した訳ではありませんが、越冬個体は雌が大半だそうです。
オオセンチコガンネの識別、勉強になりました。それ以上に金色のアイシャドウにビックリです。次回は私も頭部マクロに挑戦します。
Commented by 虫林 at 2013-10-20 09:26 x
yoda-1さん、
そうですか。♂は寒さに弱いのかも知れませんね。そうすると
越冬後には交尾はしないのかな。疑問がわいて楽しいですね。
金色のアイシャドウには気づきませんでした。綺麗です。
Commented by 22wn3288 at 2013-10-20 09:44
初冠雪の富士が綺麗ですね。
落ちている銀杏も、ウラギンシジミもツマグロキチョウも、秋を感じさせます。
顔の拡大は面白いですね。
Commented by 虫林 at 2013-10-20 15:00 x
22wn3288さん、
初冠雪はいつも9月の終わりから10月の初めでしたので、こと
しはかなり遅かったようです。それでなくても、以前に比べて
初冠雪の時期は年々遅くなっているようですから、やはり温暖化
の影響は否定できませんね。
秋は雰囲気があるので好きです。
Commented by hemlenk at 2013-10-20 18:03
秋も深まってきましたね。冠雪の富士、やっぱりいいですね。昔、中国の友人に日本人はどうしてそんなに富士山が好きなのか問われて、説明がいること自体が不思議に思えました(^_^;)
せっかくの散歩ですから、日の光を浴びながらがよいのですが、なかなかうまくいきませんね。
そんな中でのオオセンチコガネ!気分が一新するような美しさがありますね。出会ってみたいです(*^^*)
Commented by midori at 2013-10-20 18:11 x
私も、チャンスがあれば顔のアップを狙っているんですが...よーく
見ると顔の造りにも深い意味がありそうですね。
私がこの間出会ったのはセンチコガネでしたが、やはり、“オオ”と付くと
かなり光沢が違いますね(*_*)。美しいです。甲虫も大好きなので、じっくり拝見させて頂きました。
Commented by thecla at 2013-10-20 18:19 x
「フィールド散歩は生命維持装置」思わず噴き出しそうになりましたが、私も今度このフレーズ使ってみようかな(^^;
そう言えば、ムラサキシジミも秋が深まるにつれメスばかり目立つようになるし、ルーミスも確実に♂と思える個体の撮影は案外難しいですね。
でもルーミスは越冬明けに交尾するという報文もあるけどどうなんでしょうね。
蝶の越冬の場合、目に触れやすい場所にいるものが目立つということもあるし、難しいですね。
Commented by himeoo27 at 2013-10-20 18:47
ウラギンシジミ秋型♀の表翅の薄い水色素敵な画像ですね!
オオセンチコガネは東信の山中の牧場で一度だけ撮影しまし
た。金属光沢がとても綺麗だと感じました。
Commented by みき♂ at 2013-10-22 05:43 x
こんにちは。
オオセンチコガネ、私はこの夏に帰省先(岩手)で初めて見かけました。
センチコガネは東京郊外でもよく見かけますが、オオセンチコガネは輝きが全然違っていました。
今思えば私もひっくり返して撮ってみれば良かったです(笑)。
Commented by 虫林 at 2013-10-22 16:02 x
ヘムレンさん、
富士山の良さは日本人以外にはなかなか理解できませんね。
オオセンチコガネは珍しい虫ではないので、注意していると
見つかると思います。
Commented by 虫林 at 2013-10-22 16:03 x
midoriさん、
オオセンチコガネは、センチコガネに比べて色も鮮やかですし、
光沢も強いので好きな甲虫です。是非ともオオの方に出会って
頂けると良いと思います。
Commented by 虫林 at 2013-10-22 16:06 x
theclaさん、
フィールド散歩は生命維持装置とは、少し本気で思っています。
でも、ほとんど冗談ですけど----。
ルーミスの交尾は僕も興味あります。
越冬明けに発見できるとよいのですが、ムラサキシジミの交尾も
見ていないので、なかなか難しいかな。
Commented by 虫林 at 2013-10-22 16:08 x
ヒメオオさん、
ウラギンシジミの♀は個体変異も大きいようですが、今回の個体は
綺麗でした。
オオセンチの美しさは初めて見たときには驚きますね。
Commented by 虫林 at 2013-10-22 16:10 x
ミキ♂さん、
オオセンチは地方によって色も違うので、岩手のオオセンチの色
が気になりますね。
今回、たまたまひっくり返ったので、その綺麗さに驚き撮影しました。
次回は是非ともひっくり返してください。
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by tyu-rinkazan | 2013-10-20 11:48 | Comments(14)