20150725 県南の散歩道:ヤマビルも屁の河童のキリシマミドリシジミ
エメラルドグリーンに輝くキリシマミドリシジミはゼフィルスの王様(ゼフ王)。
最近、山梨県の某所をキリシマミドリシジミが飛ぶことを知った。そこで、蝶友のダンダラさん(小畔川日記)をお誘いして山梨県産キリシマミドリシジミにチャレンジすることにした。その場所は数週間前にも二人で下見したが、観察地点までの道にヤマビルが多い。でも、エメラルドグリーンのゼフ王に会うためならヤマビルだろうがキングコブラ(日本にいない)だろうが「屁の河童」「平気の平左衛門」なのです。
▊ 渓谷にて
先日の大雨の影響か渓谷の流れは、白いしぶきをあげてすこぶる豪快。
幾つかのシャッター速度を選んで水の流れを撮影。
ちなみに下の写真は1/100秒で撮影したものです。

--------------------(Yamanashi, 25/July/2015, Olympus OM-D MZD ED40-150mm F2.8 Pro + X1.4 Telecon (MC-14)
▊ ゼフのようなウラギンシジミ
谷に日が差してしばらくすると、白い翅裏を点滅して大型のシジミチョウが現れた。
枝先で占有(テリトリー)行動を行い、時々他の蝶と巴卍飛翔までした。
うーむ、どうやらゼフィルスのようだ。
やっと待望のキリシマミドリシジミが出現したのかなと思い喜んでカメラを向けた。
画像再生してみると、なんとウラギンシジミ♂だった。
ウラギンシジミの夏型はまるでゼフィルスみたいだな。

-----(Yamanashi, 25/July/2015, Olympus OM-D MZD ED40-150mm F2.8 Pro + X1.4 Telecon (MC-14)
▊ ついにキリシマミドリシジミが出現した!
気温の上昇とともにいろいろな昆虫たちが飛ぶようになった。
期待に胸を膨らませながら待機したが、キリシマミドリシジミは一向に現れてくれなかった。到着後2時間が過ぎてそろそろ限界で諦めようかなと思ったその時に、背後から緑色に輝くシジミチョウが飛び出して、やや日陰のカシの葉上に静止した。
翅裏の白さは見まごう事なきキリシマミドリシジミだった。
「待てば海路の日和あり」とはこのことだな。
山梨県産のキリシマミドリの撮影は初めてだったので嬉しい。

-----(Yamanashi, 25/July/2015, Canon EOS 6D + EF300mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon
今回の撮影では、オリンパスのED40-150mm + 1.4倍テレコン(実質420mm)とCanon のEF300mm + 1.4倍テレコン(実質420mm)で撮影した。両方とも同じ倍率(420mm)だが、前者の方が大きく見えるように感じた。
数は多くないがキリシマミドリシジミは時々飛来してくれた。
ファインダーを通してみるキリシマミドリの翅の輝きに胸が高鳴る。
さすがゼフィルスの王様だ。

-----(Yamanashi, 25/July/2015, Canon EOS 6D + EF300mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon
これまでの経験から「キリシマミドリは見ることができても撮影は困難」
下の写真はトリミングしているが、何とかまともに撮影できたなと思う。


-----(Yamanashi, 25/July/2015, Olympus OM-D MZD ED40-150mm F2.8 Pro + X1.4 Telecon (MC-14)
一度だけ距離にして2mほどの近さの葉に静止してくれた。
慌ててカメラを向けたが、葉が邪魔して全体を見る事ができない。

-----(Yamanashi, 25/July/2015, Olympus OM-D MZD ED40-150mm F2.8 Pro + X1.4 Telecon (MC-14)
▊ クロシジミの産卵を撮影した
キリシマミドリシジミを撮影した後、数週間前に偶然に見つけたクロシジミの発生地に立ち寄ってみた。ここは狭い範囲(多分20m四方)にクロシジミの密度が濃い。
到着して歩き出すとほどなく新鮮なメスが現れた。

-----(Shizuoka, 25/July/2015, Canon EOS70D, EF8-15mm f4/L Fisheye USM

-----(Shizuoka, 25/July/2015, Canon EOS 6D + EF300mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon
メスの裏面は通常のものの他に、明らかに白化した個体も見られた。
残念ながらスレた個体だったが、裏面は明らかに白く、翅表にも紋がある。


-----(Shizuoka, 25/July/2015, Canon EOS 6D + EF300mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon
少数ではあるが、新鮮なオス個体も見る事ができた。

-----(Shizuoka, 25/July/2015, Canon EOS 6D + EF300mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon
ススキの葉を観察すると、所々でクロシジミの卵をみつけた。
クロシジミの産卵シーンも見てみたいなと思っていたところ、ありがたいことにダンダラさんが見つけて呼んでくれた。このメス蝶は何度も産卵してくれたので、その様子をゆっくり観察できた。
メス蝶は明らかにクロオオアリの様子をみながら産卵していた。

-----(Shizuoka, 25/July/2015, Canon EOS 6D + EF300mm f/4L IS USM + X1.4 Telecon
??虫眼鏡ノート
山梨県内でキリシマミドリシジミが見る事が出来てとても嬉しかったです。出現するまでの待ち時間が長かったので、虫林一人だったら諦めていたかもしれません。ダンダラさんのおかげです。キリシマミドリの数は多くなかったものの比較的近くで静止してくれたので、一応まともな写真が撮影できたように思います。とにかく、キリシマミドリシジミは見る事ができても撮影するのが難しい蝶ですからね。
クロシジミの産卵シーンの撮影も初めてでした。この蝶はアリとの共生が知られていますが、この場所は蝶とアリとの関係が観察しやすい環境です。来年以降も楽しみになってきました。
Written by 虫林花山
おかげさまでキリシマミドリシジミ(それも山梨の…)を撮影できました。
どんな写真になったかなと思っていましたが、OM-Dの写真、シャープですね。
さすがです。
出来れば、今後もいろいろチャレンジしたい場所ですね。
さすがにゼフ王、宝石のような輝きですね!
憧れの蝶ですので、どこの県でも良いので見たいです(笑)
クロシジミ♂の表翅、紫色がかった色合いが素敵ですね!
雄の開翅は素晴らしいですが、ヒルはやっぱりいない場所の方がいいです。(笑)
クロシジミは良いポイントのようですね。
僕が知っている中で一番良かったところも先日は厳しそうだったので産卵は羨ましいです。

お疲れ様でした。
山梨県のキリシマミドリが撮影できて嬉しかったです。
やはりチャンスは少ないようですが、いつかきっと良い写真が撮影できると思います。
また、チャレンジしましょう。

コメントありがとう御座います。
キリシマミドリは撮影がとても難しい蝶です。
でも、いつかきっと撮影できますよ。

コメントありがとう御座います。
山梨県にもキリシマミドリが生息していました。
やっと撮影できて嬉しかったです。