20150913 白露の散歩道:秋告虫(ツマグロキチョウ秋型やクリシギゾウムシなど)に会いに行く
2015年 09月 14日
▊DIARY Vol.10 (687): #49, 2015 ▊:
チョウの季節型には、幼虫時の気温とともに日照時間が強く関係(環境適応)。
9月の中旬という時期は、虫たちが夏型から秋型に入れ替わる移行期だ。
そろそろ僕も服を変えて、気分も変えて、体型も変えて、「秋型の虫林」に変身???
今回は秋告虫たちに会いに南部に向かった。
▊ 秋型のツマグロキチョウに会う
小雨が降っていたが、数頭のツマグロキチョウが飛び出した。
みると、すでに翅はとんがり、翅裏の線状紋も明瞭だ----秋型。
秋型のツマグロキチョウは枯葉や黄変した葉で翅を休めた。
たしかにこのような場所にいる彼らはとても見つけにくい。
秋型のツマグロキチョウと枯葉や黄葉した葉の組み合わせは秋らしい。
----▶ 秋型のツマグロキチョウ- The Angulated Grass Yellow, autumn type
-----(Shizuoka, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD50-150mm
秋型の独特の姿、すなわち翅が尖り、翅裏の線状紋が明瞭。
この時期はツマグロキチョウの秋型に秋の深まりを感じる。
----▶ 秋型のツマグロキチョウ- The Angulated Grass Yellow, autumn type
-----(Shizuoka, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD50-150mm
まだ夏型の姿も見ることができた。
下の写真は水滴がついた葉の上で静止したツマグロキチョウ夏型。
ツマグロキチョウの夏型は翅が丸く、線状紋が不明瞭。
----▶ 夏型のツマグロキチョウ- The Angulated Grass Yellow, autumn type
-----(Shizuoka, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD50-150mm
▊ クリシギゾウムシ
近くの栗の木でクリシギゾウムシ♂♀を観察。
メスはお風呂に浸かるような姿で産卵し、オスはそのそばに待機している。
オスの口吻も長いが、メスの口吻はオスよりも倍以上も長い。
----▶ クリシギゾウムシ-Chestnut weevil
-----(Shizuoka, 12/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro
クリシギゾウムシ♀の長い口吻を魚露目レンズで強調してみた。
----▶ クリシギゾウムシ-Chestnut weevil
-----(Shizuoka, 12/September/2015, Olympus Stylus TG3 tough, Gyorome8
TG-3の顕微鏡モードでメスの頭部を拡大した。
以前から撮影したいと思っていたが、今回やっと満足できる写真が撮れた。
----▶ クリシギゾウムシ-Chestnut weevil
-----(Shizuoka, 12/September/2015, Olympus Stylus TG3 tough,
▊ ヒガンバナと黒系アゲハ
真っ赤な色のヒガンバナに黒系アゲハが群れていた。
みたところ、ナガサキアゲハ、オナガアゲハが多い。
ヒガンバナ(彼岸花)の英名はhurricane lilyというらしい。
台風百合(hurricane lily)とは何ともクールな名前だ。
このヒガンバナには黒系アゲハが多く集まるようだ。
----▶ ヒガンバナに黒系アゲハ-Sawtooth oak
-----(Shizuoka, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD50-150mm
吸蜜するナガサキアゲハ♂を撮影した。
雨上がりで蜜が多いのだろうか、ゆっくりと吸蜜していた。
----▶ ヒガンバナに黒系アゲハ-Sawtooth oak
-----(Shizuoka, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD50-150mm
▊ 葛の花のウラギンシジミの幼虫
教えていただき、クズの花でウラギンシジミの幼虫を探した。
下の写真の丸で囲んだところに幼虫がいるのがわかるかな。
幼虫は花弁の色や形、大きさによく似ていると思うがどうだろう。
----▶ 葛の花のウラギンシジミの幼虫-A caterpillar of Toothed Sunbeam
-----(Yamanashi, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro
ウラギンシジミの幼虫を拡大。
突起がある方が前のように見えるが、実はそちらが後ろになる。
刺激するとその突起から線香花火のような毛が出てくるらしい。
----▶ 葛の花のウラギンシジミの幼虫- A caterpillar of Toothed Sunbeam
-----(Yamanashi, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro
▊ クロコノマチョウとフクラスズメガの幼虫
ススキの葉裏に細長い幼虫を見つけた----クロコノマチョウの幼虫。
クロコノマチョウの幼虫は頭部が黒くて角(突起)がある。
----▶ クロコノマチョウの幼虫-A caterpillar of the Dark Evening Brown.
-----(Yamanashi, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro
イラクサに静止するフクラスズメガの幼虫。
この幼虫は刺激すると頭部を激しく振るので驚いた。
この行動はフクラスズメの幼虫独特のものらしい。
----▶ フクラスズメガの幼虫-A caterpillar of Arcte coerula
-----(Yamanashi, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD12mm
🔍虫眼鏡ノート
稲穂も色づいて、秋が日1日と深まってくるのが実感出来る季節になりました。今回は秋を告げる「秋告虫」に会いたくて、県南の県境部を中心に回ってみました。同行者は敬愛してやまない昆虫写真家の山口進さんで、ストレスフリーの気楽な散歩となりました。次週末はシルバーウィークですが、まだ行く先を決めていません。でも、虫を探すフィールド散歩ではどこに行こうか考えるのも楽しいものですね。
Written by 虫林花山
チョウの季節型には、幼虫時の気温とともに日照時間が強く関係(環境適応)。
9月の中旬という時期は、虫たちが夏型から秋型に入れ替わる移行期だ。
そろそろ僕も服を変えて、気分も変えて、体型も変えて、「秋型の虫林」に変身???
今回は秋告虫たちに会いに南部に向かった。
▊ 秋型のツマグロキチョウに会う
小雨が降っていたが、数頭のツマグロキチョウが飛び出した。
みると、すでに翅はとんがり、翅裏の線状紋も明瞭だ----秋型。
秋型のツマグロキチョウは枯葉や黄変した葉で翅を休めた。
たしかにこのような場所にいる彼らはとても見つけにくい。
秋型のツマグロキチョウと枯葉や黄葉した葉の組み合わせは秋らしい。
-----(Shizuoka, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD50-150mm
秋型の独特の姿、すなわち翅が尖り、翅裏の線状紋が明瞭。
この時期はツマグロキチョウの秋型に秋の深まりを感じる。
-----(Shizuoka, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD50-150mm
まだ夏型の姿も見ることができた。
下の写真は水滴がついた葉の上で静止したツマグロキチョウ夏型。
ツマグロキチョウの夏型は翅が丸く、線状紋が不明瞭。
-----(Shizuoka, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD50-150mm
▊ クリシギゾウムシ
近くの栗の木でクリシギゾウムシ♂♀を観察。
メスはお風呂に浸かるような姿で産卵し、オスはそのそばに待機している。
オスの口吻も長いが、メスの口吻はオスよりも倍以上も長い。
-----(Shizuoka, 12/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro
クリシギゾウムシ♀の長い口吻を魚露目レンズで強調してみた。
-----(Shizuoka, 12/September/2015, Olympus Stylus TG3 tough, Gyorome8
TG-3の顕微鏡モードでメスの頭部を拡大した。
以前から撮影したいと思っていたが、今回やっと満足できる写真が撮れた。
-----(Shizuoka, 12/September/2015, Olympus Stylus TG3 tough,
▊ ヒガンバナと黒系アゲハ
真っ赤な色のヒガンバナに黒系アゲハが群れていた。
みたところ、ナガサキアゲハ、オナガアゲハが多い。
ヒガンバナ(彼岸花)の英名はhurricane lilyというらしい。
台風百合(hurricane lily)とは何ともクールな名前だ。
このヒガンバナには黒系アゲハが多く集まるようだ。
-----(Shizuoka, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD50-150mm
吸蜜するナガサキアゲハ♂を撮影した。
雨上がりで蜜が多いのだろうか、ゆっくりと吸蜜していた。
-----(Shizuoka, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD50-150mm
▊ 葛の花のウラギンシジミの幼虫
教えていただき、クズの花でウラギンシジミの幼虫を探した。
下の写真の丸で囲んだところに幼虫がいるのがわかるかな。
幼虫は花弁の色や形、大きさによく似ていると思うがどうだろう。
-----(Yamanashi, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro
ウラギンシジミの幼虫を拡大。
突起がある方が前のように見えるが、実はそちらが後ろになる。
刺激するとその突起から線香花火のような毛が出てくるらしい。
-----(Yamanashi, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro
▊ クロコノマチョウとフクラスズメガの幼虫
ススキの葉裏に細長い幼虫を見つけた----クロコノマチョウの幼虫。
クロコノマチョウの幼虫は頭部が黒くて角(突起)がある。
-----(Yamanashi, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro
イラクサに静止するフクラスズメガの幼虫。
この幼虫は刺激すると頭部を激しく振るので驚いた。
この行動はフクラスズメの幼虫独特のものらしい。
-----(Yamanashi, 13/September/2015, Olympus OM-D E-M1, MZD12mm
🔍虫眼鏡ノート
稲穂も色づいて、秋が日1日と深まってくるのが実感出来る季節になりました。今回は秋を告げる「秋告虫」に会いたくて、県南の県境部を中心に回ってみました。同行者は敬愛してやまない昆虫写真家の山口進さんで、ストレスフリーの気楽な散歩となりました。次週末はシルバーウィークですが、まだ行く先を決めていません。でも、虫を探すフィールド散歩ではどこに行こうか考えるのも楽しいものですね。
Written by 虫林花山
Commented
by
Sippo5655 at 2015-09-14 21:34
ツマグロキチョウの秋型、
たしかにこのように見せて頂くと、
葉っぱと見分けがつきませんね。
生きるための知恵、本当によく考えたものですね。。
栗の、こんなゾウムシ 私も探してみよっと!!
彼岸花に黒蝶。
初秋の華ですね!!
オナガアゲハまで来るなんて、、♪
ああ、ウラギン幼虫、私も探しているのですが見つからない><
クズはいっぱいあっても、花はなぜか彼方に、が多くて
探せる場所そのものが少なくて;_;
でも、いつか見つけたいです!
たしかにこのように見せて頂くと、
葉っぱと見分けがつきませんね。
生きるための知恵、本当によく考えたものですね。。
栗の、こんなゾウムシ 私も探してみよっと!!
彼岸花に黒蝶。
初秋の華ですね!!
オナガアゲハまで来るなんて、、♪
ああ、ウラギン幼虫、私も探しているのですが見つからない><
クズはいっぱいあっても、花はなぜか彼方に、が多くて
探せる場所そのものが少なくて;_;
でも、いつか見つけたいです!
0
Commented
by
tyu-rinkazan at 2015-09-16 07:48
Shippoさん、
コメント有難うございます。
ツマグロキチョウの秋型をみると秋が実感できます。
でも、最近は個体数が減って県南部までいかないとみれなくなりました。
ウラギンの幼虫はみつかると良いですね。
コメント有難うございます。
ツマグロキチョウの秋型をみると秋が実感できます。
でも、最近は個体数が減って県南部までいかないとみれなくなりました。
ウラギンの幼虫はみつかると良いですね。
Commented
at 2015-09-17 22:52
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
ご案内いただいた場所でしょうか。
姿が見れて良かったですね。
ツマグロキチョウもいよいよ秋の装いで、これからひとしきり良いモデルになってくれますね。
ヒガンバナに来る黒系アゲハは絵になっていいですね。
自宅近くではなかなか黒系アゲハが見られないのでうらやましい限りです。
ウラギンシジミの幼虫探しも一度はチャレンジしないといけないかな。
見つかって拍手。
姿が見れて良かったですね。
ツマグロキチョウもいよいよ秋の装いで、これからひとしきり良いモデルになってくれますね。
ヒガンバナに来る黒系アゲハは絵になっていいですね。
自宅近くではなかなか黒系アゲハが見られないのでうらやましい限りです。
ウラギンシジミの幼虫探しも一度はチャレンジしないといけないかな。
見つかって拍手。
Commented
by
himeoo27 at 2015-09-20 18:56
ツマグロキチョウ、表の黒がちらりと見えてとてもいいですね。
クリシギゾウムシというのですか、これまたユニークな昆虫。
TG-3の顕微鏡モードはこのような被写体に使うと効果的ですね。
これってフクラスズメの幼虫だったんですか、何度か見かけていますが知りませんでした。
秋の楽しい散歩、成果も上がって虫林さんの笑顔が見えるようです。
クリシギゾウムシというのですか、これまたユニークな昆虫。
TG-3の顕微鏡モードはこのような被写体に使うと効果的ですね。
これってフクラスズメの幼虫だったんですか、何度か見かけていますが知りませんでした。
秋の楽しい散歩、成果も上がって虫林さんの笑顔が見えるようです。
Commented
by
tyu-rinkazan at 2015-09-21 08:31
Commented
by
tyu-rinkazan at 2015-09-21 08:33
Commented
by
tyu-rinkazan at 2015-09-21 08:34
Commented
by
tyu-rinkazan at 2015-09-21 08:36
by tyu-rinkazan
| 2015-09-14 19:08
| ▣ツマグロキチョウ
|
Comments(10)