20160221 河川敷の散歩道:フッチー(フチグロトゲエダシャク)が飛んだ
2016年 02月 21日
▊DIARY Vol.11 (712): #08, 2016 ▊:
本日(日曜日)は朝から快晴。先週、早春の蛾「フチグロトゲエダシャク」の発生が確認できた河原の土手に行ってみることにした。現地に到着してみると、風がかなり強くて少し肌寒い。でも、このくらいの陽気ならフチグロ♂は飛ぶはずだと思い、草が刈られて絨毯のようになった土手の斜面を一人でノンビリと歩いてみた。
----▶Riverbank--
It was fair but very windy in the morning. Looking for the spring moth, “Nyssiodes lefuarius, I walked around on the riverbank with cameras.
(February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi, Olympus OM-D E-M1, Lumix 8mm G Fisheye)
▊春を告げるフチグロトゲエダシャク Nyssiodes lefuarius
到着してしばらくすると(午前10時過ぎ)。数は少ないものの、目的のフチグロが散発的に飛び始めた。フチグロは小さくて、枯葉の色に溶け込んでしまうので、飛んでいる姿を確認できても、見失ってしまうことが多い。せっかく飛び出したのに撮影できないのは、欲求不満だけが溜まって、精神衛生上あまりよくないな。
やっと枯れ草の上で静止してくれた。
----▶ A male of Nyssiodes lefuarius resting on the dead leaf. --
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, Panasonic Lumix 8mm G Fisheye
フチグロトゲエダシャクは早春だけに発生する蛾で、スプリングエフェメラルの一つとされている。この蛾は日本全国に分布するが、どこでもみられるものではなくて、幾つかの県では絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されている。
その名のようにオスは翅の縁が黒くて内部が褐色。
枯れ草の中で静止されると発見するのが極めて困難だ。
----▶ A male of Nyssiodes lefuarius resting on the dry leaf. --
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, Olympus MZD60mm Macro ED MSC
体には長い毛が密生している。
----▶ A densely haired body of Nyssiodes lefuarius --
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus Stylus Tough TG-3
オスを目で追っていると怪しい動きを示した。
案の定、枯れ草の中で交尾していた。
----▶ A mating behavior of Nyssiodes lefuarius --
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, Olympus MZD60mm Macro ED MSC
オスは翅を有していて飛び回るが、メスには翅がない。
でも、フェロモンを発してオスを呼び寄せるのだろう。
これだけ広い場所でオスを惹きつけるのだから、フェロモンは強力だな。
この写真には、2頭のメスが写っている。
----▶ Two females of Nyssiodes lefuarius --
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, Panasonic Lumix 8mm G Fisheye
フチグロのメスに翅がないのは、鳥など多くの天敵から身を守るためであろう。
こんな広い場所で跳び回れば、鳥たちに簡単に捕食されてしまうからね。
メスの形はどこかユーモラスで、フッチーのキャラクター人形ができそうだ。
----▶ A female of Nyssiodes lefuarius --
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, Olympus MZD60mm Macro ED MSC, Olympus Stylus Tough TG-3
▊虫眼鏡ノート
本日は風が強く、少し肌寒かったが、フチグロトゲエダシャクのオスは出てきてくれた。数は多くはなかったが、オス、メス、交尾の写真が撮影できたのはよかった。まだ、時期的には発生初期だと思われるので、来週あたりはもっと多くの個体が見られるだろう。午前中で撮影を終了し、午後からはこれまで調べていなかった場所を歩いてみた。結局、僕の万歩計では2万歩をこえることができた。
本日はフチグロトゲエダシャク以外に、モンキチョウやキタテハなどもみることができた。来週あたりはミヤマセセリの羽化が気になるが、まだ早いかな。
Written by 虫林花山
本日(日曜日)は朝から快晴。先週、早春の蛾「フチグロトゲエダシャク」の発生が確認できた河原の土手に行ってみることにした。現地に到着してみると、風がかなり強くて少し肌寒い。でも、このくらいの陽気ならフチグロ♂は飛ぶはずだと思い、草が刈られて絨毯のようになった土手の斜面を一人でノンビリと歩いてみた。
It was fair but very windy in the morning. Looking for the spring moth, “Nyssiodes lefuarius, I walked around on the riverbank with cameras.
(February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi, Olympus OM-D E-M1, Lumix 8mm G Fisheye)
▊春を告げるフチグロトゲエダシャク Nyssiodes lefuarius
到着してしばらくすると(午前10時過ぎ)。数は少ないものの、目的のフチグロが散発的に飛び始めた。フチグロは小さくて、枯葉の色に溶け込んでしまうので、飛んでいる姿を確認できても、見失ってしまうことが多い。せっかく飛び出したのに撮影できないのは、欲求不満だけが溜まって、精神衛生上あまりよくないな。
やっと枯れ草の上で静止してくれた。
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, Panasonic Lumix 8mm G Fisheye
フチグロトゲエダシャクは早春だけに発生する蛾で、スプリングエフェメラルの一つとされている。この蛾は日本全国に分布するが、どこでもみられるものではなくて、幾つかの県では絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されている。
その名のようにオスは翅の縁が黒くて内部が褐色。
枯れ草の中で静止されると発見するのが極めて困難だ。
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, Olympus MZD60mm Macro ED MSC
体には長い毛が密生している。
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus Stylus Tough TG-3
オスを目で追っていると怪しい動きを示した。
案の定、枯れ草の中で交尾していた。
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, Olympus MZD60mm Macro ED MSC
オスは翅を有していて飛び回るが、メスには翅がない。
でも、フェロモンを発してオスを呼び寄せるのだろう。
これだけ広い場所でオスを惹きつけるのだから、フェロモンは強力だな。
この写真には、2頭のメスが写っている。
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, Panasonic Lumix 8mm G Fisheye
フチグロのメスに翅がないのは、鳥など多くの天敵から身を守るためであろう。
こんな広い場所で跳び回れば、鳥たちに簡単に捕食されてしまうからね。
メスの形はどこかユーモラスで、フッチーのキャラクター人形ができそうだ。
------- February-21/2016, South Alps-shi in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, Olympus MZD60mm Macro ED MSC, Olympus Stylus Tough TG-3
▊虫眼鏡ノート
本日は風が強く、少し肌寒かったが、フチグロトゲエダシャクのオスは出てきてくれた。数は多くはなかったが、オス、メス、交尾の写真が撮影できたのはよかった。まだ、時期的には発生初期だと思われるので、来週あたりはもっと多くの個体が見られるだろう。午前中で撮影を終了し、午後からはこれまで調べていなかった場所を歩いてみた。結局、僕の万歩計では2万歩をこえることができた。
本日はフチグロトゲエダシャク以外に、モンキチョウやキタテハなどもみることができた。来週あたりはミヤマセセリの羽化が気になるが、まだ早いかな。
Written by 虫林花山
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clossiana at 2016-02-23 10:15
もう飛び始めているのですか。。早いですね。稀少種なのに綺麗に撮られた上に交尾まで撮られていてすごいです。実は昨年、初めてフッチー探しに挑戦したのですが時期が3月第3週目くらいで遅すぎたせいか1頭も見られませんでした。この蛾は性質が高山蝶のようだと聞いていますので多分、温度に敏感なのかと想像しています。この品の良い色柄を見るべく今年も挑戦してみます。
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Sippo5655 at 2016-02-23 21:33
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虫林
at 2016-02-25 20:10
x
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虫林
at 2016-02-25 20:13
x
Shippoさん、
コメントありがとうございます。
確かに行動もギンイチとにているかも。
メスはオスに見つけてもらうと見つかります。
面白い形ですね。
東京でも見つかるかもしれません。
河原を散歩してみてください。
コメントありがとうございます。
確かに行動もギンイチとにているかも。
メスはオスに見つけてもらうと見つかります。
面白い形ですね。
東京でも見つかるかもしれません。
河原を散歩してみてください。
by tyu-rinkazan
| 2016-02-21 19:22
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Comments(4)