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真冬の散歩道:イチモンジフユナミシャク雌に会う

There is always light behind the cloud” これはLouisa May Alcottの言葉で、日本語に訳すと「雲の向こうはいつも青空」となる。つまり、「失敗の後はかならず成功があるよ」なのだ。この言葉を今年の年賀状の文面に是非使おう!と意気込んだが、いざ印刷しようとしたら突然プリンターが壊れてしまったのだ(ということで、まだ年賀状を出していない)-----何とも言い訳がましいね。ネバーマインド、「雲の向こうはいつも青空」なのだ、年賀状の失敗のこと、原稿執筆の遅れのこと、メタボのことなど忘れて、本日は今年最初のフィールド散歩に出よう。ちなみに「雲の向こうはやっぱり雲」にならないようにね。
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Nature Diary Vol.13 (772): #03, 2019

今年初めてのフィールド散歩は、昆虫写真家の山口進さんと一緒にフユシャクのメスを探してみることにした。フユシャクが観察できる桜並木は丘の上にある。車を止めて、道路わきに並ぶ桜の幹を丹念に見ていくと、数頭のメスを見つけることができた。ここからの景色は最高で、甲府市の町の向こうに富士山が一望できる。そこでフユシャク撮影の背景に市街地と富士山を入れて撮影することにした。これが結構難しく、絞りを入れ、露出をマイナス補正し、LEDなどライティングした。一枚の写真の裏に努力あり!

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----イチモンジフユナミシャク雌 (山梨県甲府市、2019年01月)


見つけたのはイチモンジフユナミシャク:Operophtera rectipostmedianaで、体長は1センチに満たず、体全体に毛が密生し、体長の半分ほど小さな翅をもっている。このフユシャクのメスは、長い脚を持ち、少し指で刺激するとけっこうなスピードで歩く。そっと掌の上に乗せてみると、とても軽くて、風が吹くと飛ばされてしまう。

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----イチモンジフユナミシャク雌 (山梨県甲府市、2019年01月)



虫眼鏡ノート

真冬に出現するフユシャクガのメスは口が無いうえに翅まで退縮して飛ぶこともできない。昆虫には口が無いものや退縮して痕跡程度のものが結構多い。これらの昆虫たちは、交尾、産卵し子孫を残すこと以外の機能はすべて省かれ、おしなべて短命である(カゲロウは数時間の命)。さらに、口が無いということは、体の中の消化器系、泌尿器系の器官なども必要が無くなり、同時に欠如ないしは退縮しているに違いない。ヒトで考えるならば、お腹の中身が空っぽであることを意味する。自然界とは驚きだね。


Written by 虫林花山



Commented by 愛野緑 at 2019-01-05 13:27 x
口の無い話、最近ウスタビガにはまってしまった私にも興味深いです。
幼虫時代には口も消化器官もあるはずですし、成虫期間が短いといっても、セミには口がありますよね。
不思議だらけです!
今年もよろしくお願いいたします。
Commented by KAZ at 2019-01-05 15:10 x
すっかりご無沙汰をしております。
明けましておめでとうございます。
私も12月にクロスジフユエダシャクを何度か追いかけましたが、なかなかメスには出会えませんでした。
まだまだ冬は長いので、私も再度挑戦してみたいと思います。
私事ですが、昨年12月にブログのお引越しをいたしました。
本年もよろしくお願い申し上げます。
Commented by himeoo27 at 2019-01-06 13:25
イチモジフユナミシャク雌の小さな翅、
可愛いですね!

今年もよろしくお願いします。
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by tyu-rinkazan | 2019-01-04 18:20 | ■他の昆虫 | Comments(3)