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20190217 タイ王国の散歩道:Khao sok NPの蝶たち

この時期のタイは乾期で過ごしやすいが、雨期に比べて蝶(昆虫)の姿が少ないとのことだ。でも、日本では真冬なのに虫の姿を追って歩けるのだから幸せなことだね。とくに、気の置けない友人たちと一緒の虫撮行は本当に楽しい。

今回はカオソック国立公園で撮影した蝶たちを紹介したい

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Nature Diary Vol.13 (776): #07, 2019

ゴムのプランテーションを通り抜けると高床式の小屋が現れた。東南アジアではこのようなスタイルの家をよく見かける。やはり高温多湿な国では、高床式の住居は風通しよくて快適そうだ。機能的にもロジカルな構造といえるね。そういえば、虫林が子供の頃によく家の床下に潜り込んで遊んだものだが、今思えば、日本の家屋も低い高床式だったんだな。

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高床式の家 (タイ王国、2019年02月)



トレイルを歩いていたら、カニクイザルの群れが出てきた。サルたちを刺激しないようにそっと見ていたら、母サルが子ザルにグルーミングしていた。耳の後ろをなめられている子ザルの気落ちよさそうな顔が印象的だった。

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▶カニクイザルのグルーミング (タイ王国、2019年02月)



Khao Sok NPの蝶たち

東南アジアでは尾が長いシジミチョウが多い。そんな蝶たちを見るとタイの森にやってきたことが実感できる。下の写真は目の前の葉に静止したモリノオナガシジミを撮影していたら、風が長い尾を跳ね上げた。

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モリノオナガシジミ (タイ王国、2019年02月)


トレイルを歩いてみると、時折イナズマチヨウが素晴らしいスピードで横切り、陽だまりではジャミダス(ウラナミシジミ)の仲間が乱舞し、林の中をシマジャノメや大きなワモンチョウの仲間が飛ぶ。


撮影した蝶を組み写真にしてみた。

一列目:マレーヒメイナズマ Cynita godarii、オオイナズマ Lexias cyanipardus、ホサバネッタイヒョウホモン Cirrochroa emelea、2列目:トラフタテハ Parthenos sylla、リュウキュウムラサキ Hypolimnas bolina、ウラジロコウモリワモン Amathusia ochraceofusca、3列目:ムラサキルリワモン Thaumantis klugius、ヒメワモン Faunis canens、アオタテハモドキ Junonia orithya、4列目:カバシタビロードタテハ Terinos clarissa、タイリクシマジャノメ Ragadia crisilda、ウラキンフタオシジミ Pseudotajuria donatana、5列目:オナガシンジュシジミ Neomyrina nivea、サイトウフタオルリシジミ Hypolycaena othona、ナカジロムラサキシジミ Arthopala perimuta

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トレイルから戻り、アイスクリームを食べたとき、近くの木でフタオチョウの幼虫を見つけてくれた。初めて見たフタオチョウの幼虫は、大きくて、角がいかめしくて、格好良い。

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フタオチョウの幼虫 (タイ王国、2019年02月)



バナナの葉を円筒状に巻いたバナナセセリの幼虫。成虫は夕方に出現するということで、見ることができなかった。

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バナナセセリの幼虫 (タイ王国、2019年02月)


虫眼鏡ノート

今回ご一緒した方たちは、ナチュラリストで「むし道の達人」。各人が自分のスタイルで虫を探し、それぞれが個性的で工夫されたシステムで撮影している。

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虫林は小さなもの(蝶の卵など)から大きな虫まで幅広く撮影したいので(基本的に欲張り)、必然的に装備が大きく重くなってしまう。でも、今回のタイ王国撮影行では小型化を図り、カメラはパナソニックのLumix G9 proで、レンズはLeica DG Vario-Elmarit 50-200mm/F2.8-4.0 X1.4テレコンを用いた。

良いシステムは「撮る勇気を与えてくれる」ものだ

Written by 虫林花山




Commented by ダンダラ at 2019-03-15 10:21 x
カメラの使い心地は如何でしたか。
興味を持って調べてみましたが、性能的にも素晴らしそうですね。
機会があれば見せてください。
Commented by tyu-rinkazan at 2019-03-15 18:57
ダンダラさん、
レンズは使い勝手が良いのと、最近接0.7倍ですので、マクロ的な使用も可能です。またご一緒できますことを楽しみにしています。
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by tyu-rinkazan | 2019-03-12 17:23 | ● Thailand | Comments(2)

Photographic Adventures for Insects and Flowers


by 虫林花山
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