061105 黒い天使(Black Cupid)を探して3 (山梨県身延町)
さて、どの辺を散歩しようかな?ここ数週間ほど近場ばかりを散歩しているので、今日は富士川流域のクロツバメシジミの発生地を探して、県南に足を伸ばしてみることにした(実は富士川流域のクロツ発生地探索は、昨年もトライして失敗している)。
知識、記録情報などを総動員して、発生地を探し出す事は大変だが楽しいものだ。昆虫撮影の醍醐味の一つだと思う。そう、ウィークエンドナチュラリストはいわば「シャーロックホームズ」なのだ(虫林は英国推理小説のファン)。
こんな広々としたところで風に吹かれていると、世の中の小事などは気にならなくなってしまうものだ。
精神衛生上、とてもよろしい。
ボブディランの「風にふかれて」を思わず口ずさんでしまう。
How many road must a man walkdown
before they call him a man. ------------
。◆富士川の広い河原◆

色々と歩き回った挙句、やっと古い石組みの上でお目当てのツメレンゲ群落を見つけることができた。ここのツメレンゲは小型だが、数が多く、また群落の範囲は虫林の知る中では最大だ。
。◆ツメレンゲ群落◆

ツメレンゲ群落の周囲では、主役のクロツバメシジミも飛んでいる。
やっと富士川流域のクロツバメシジミの産地を見つけることができた。
今まで笛吹川、釜無川、ミダイ川流域のクロツ発生地は虫林のファイルにあるが、富士川流域はここが初めてなのだ。
良かった----------。
ここのクロツバメシジミの第一印象は小さいことだ。シルビアシジミよりも小さい個体がしばしば認められた。まあ、大きさの印象はかなり主観的なのであまり参考にはならないとは思うが---。

クロツバメシジミは翅裏がやや褐色味を帯びているのが特徴だ。どういうわけか、現れたクロツは皆すぐに開翅してしまうので、翅裏を撮る機会がとても少なかった。この時期では、体温を高めるためにすぐに開翅するのだろうか。
この翅裏に西日が当たると露出がなかなか難しい。
。◆クロツバメシジミ Black Cupid ◆

11月とはいえ、ここでは新鮮な個体も結構いるように見えたが、後でアップ写真を見てみると、やはりそれなりのようだ。韮崎や南アルプス市の個体に比較して、後翅表の外縁に並ぶ青白色の点状紋がやや小さい。
。◆石上で静止するクロツバメシジミ Black Cupid ◆

すぐ傍でモンキチョウが追飛していたので、一応写真におさめた。構図はうまくいったものの、ピントが甘くなってしまったのが残念だ。
。◆モンキチョウの追飛◆

かなりぼろいヤマトシジミだが、裏の紋が大きいような気がする。
個体差なのか、異常範囲に入るのか分からないが、一応掲載しておく。
。◆ヤマトシジミ◆

秋型のベニシジミが美しい。
ベニシジミは沢山見るのであまり気にかけないが、よく見るとその美しさは日本産蝶類の中でもトップクラスに位置するものではないかと思われる。

突然、目の前にカエルが現れた。このカエルは石の色に合わせて白色化しているのがなかなか渋い。ちょっと不気味なのと少し可愛いので写真を撮った。
最近の若者用語では、このような場合、「キモカワイイ」というらしい。
このキモカワイイカエルは丸々と太っていいたが、まさかクロツを食べて太ったのではないだろうね!。

虫林の大嫌いなカマキリを見つけた。
写真の対象としては面白いので撮ってみたが、こっちは、キモカワイイではなく、ただの、キモイだ。
。◆カマキリ◆

本日は虫林のファイルの中に、また新しいクロツポイントをくわえる事が出来たのでとても満足だ。そろそろ午後1時30分になり、日も弱くなってきたので帰ろう。
富士川は釜無川と分かれた後に身延や南部町を通り、静岡の駿河湾に注ぐ大河川です。河原は大きく、ここを歩いているのが私一人なので、思わず感傷的になり、ボブディランを口ずさみました。
今回はクロツが発見できて良かったです。
クロツが身延町で記録があることは事前に分かっていたので、新産地とまではいえません。しかし、身延町といえどかなり大きいので、どこにポイントがあるのか皆目分かりませんでした。今回は運良く見つけられて良かったです。
実は富士川流域のクロツポイント探しは、昨年もチャレンジして、敗退しています。まあ、2年越しの苦労が実ったというところですね。
群馬も色々クロツポイントがあるみたいですね。
このポイントもこれから大事にして、毎年訪れてみる事にします。
だったらそのまま、もう1泊してルーミスに御一緒したかったような。(笑)
でも、クロツの生息地発見も素晴らしいですね。成虫を見るにはそろそろ最後ですよね。
カマキリ、僕は好きですが、こっちは確実にクロツを食べそうですねえ。(^^;

生息地探索も面白いですが、定点観測にもよさそうな場所ですね。
私も、クロツは、探索と定点観測の両方をしています。
昨年ね、クロツ生息地の岩の上で、同じ色に変色した蛙見ました。

ベニシジミは数が少なければ相当な人気物でしょうね!

有難うございます。
やっと富士川流域のクロツ産地を発見できました。まだまだ知られざるポイントがあると思いますので、少しづつ見つけていきたいと思っています。
クロツ成虫の撮影はそろそろ終わりですね。後はツメレンゲを目印に辛酸地の発見することが楽しみです。今回も成虫が確認できるとは思いませんでしたが、うまい具合にまだ見ることが出来ました。
カマキリはキモイですよ。
以前にクロツの探索の記事を拝見しました。
小生は昨年失敗しましたので、今回はとても嬉しく思いました。
これから定点観察して、場所による違いがもしもあれば面白いと思っています。
キモカワイイカエルを見ましたか。うーむ、やはりクロツかツメレンゲの花にくる昆虫を食べているのかもしれませんね。
有難うございます。なんとか昨年からの努力が報われました。
ベニシジミの仲間はヨーロッパの方では発達しているようで、
中にはかなり稀なものもあるみたいですね。
時々、ファインダーを覗きながら、その綺麗さにビックリする事があります。もっと評価されてもよい蝶ですね。
モンキチョウの飛翔写真から環境の様子も良くわかりますが、良い環境のところですね。
こんなところで一日のんびり写真三昧をしたいものです。
有難うございます。
ツメレンゲだけではなく、クロツも確認できましたので良かったです。
富士川流域は釜無川とつながっていますが、それぞれ植生はかなり異なりますので、クロツも少し変わっているかもしれません。この違いを写真だけで証明するのは難しいですが、トライしてみたいと思っています。
ツメレンゲの大きさとクロツの大きさは関係があるかも知れませんね。
非常に広い河原に面したところで、当日は実はツマグロキチョウも探したのですが、見ることが出来ませんでした。でも、いてもおかしくないところですので(多分いるはず----カンですが)、クロツとツマグロキチョウの2本立てになればベストですね。
今はのんびり出来る散歩道としてとてもよいところですよ。
“キモカワイイ”には笑ってしまいました(爆)カエルとカマキリ迫力あります!
私はアガサ・クリスティが大好きです~♪
有難うございます。
うろうろして何とか見つけることが出来ました。
ツメレンゲ群落の規模は私の知る限りでは最大ですのでゆっくり観察できるところだと思っています。
まだ新鮮な個体がいますので、11月後半までは飛んでいるでしょう。
モンキチョウの写真は、クロツのいる石組みの上から撮影したもので、この時期は本当に気持ちが良い環境でした。
カエルとカマキリは写真にすると主役になる迫力なんですね。
アガサではミスマープルシリーズが好みです。
クロツバメは渋くていいですね、今年もとうとう撮影に行かずじまいでした。
ベニシジミ、美しいですよね、春にはたくさん撮影します。
めずらしい蝶を追いがちですが、普通種でも美しいものは美しいです。
ムラサキシジミなんか大好きですよ。
コメント有難うございます。
クロツは蝶の少ないこの時期には、とても有難い蝶ですね。
まだ、すこし頑張ってみたいと思っています。
小生もムラサキシジミは好きです。
あの輝く青はいいですよね。
最近、ムラサキシジミも探しているのですが、
見たいと思うと中々あえないものです。