20070224 ベニシジミ幼虫 (山梨県身延町)
春を告げる魚-------良い名前だ。
虫林は春1番に新成虫として出現するチョウ達を “春告蝶”(ルリシジミ、ベニシジミ、モンシロチョウ、スギタニルリシジミ、ミヤマセセリ------)とよぶことをしています。
虫屋(とくに蝶屋)は、早春に発生した第1化のチョウ達(春告蝶)をみて春を実感するのだ。
さらに、特定の種にこの春告蝶の名前を与えるとすれば、やはり春に1化でしか発生しないミヤマセセリかな?
大体、虫林は春告蝶どころか越冬蝶も撮影していないのだから、そんなわけのわからんことをボーとかんがえている余裕はないだろう。
------うーむ、何でも良いから蝶を見たい(本音)。
書をすてて野に出よう!
本日は風が強く、とても寒いので県南の身延町を散歩することにした。
甲府から車で1時間ほどの距離にある身延町は、日蓮聖人の菩提寺(久遠寺)を中心に発展したところで、和紙や湯葉などが名産だ。桜がとくに多く、枝垂れ桜が咲く頃は多くの人が訪れる。
身延町の看板を過ぎたところで、幹線道路(52号)から脇道に入った。すぐに長閑な風景がひろがる。こんな景色の中で蝶を探しながら散歩できるのは幸せというものだ。
まだ春浅き農家の風景を写真に撮ってみた。
甲府に比較してさすがに春の歩みが速いようで、ここではすでに白梅や赤梅が満開で暖かい写真が撮れる。

。。。Pentax K100D, Pentax DA 10-17mm Fish-eye
しばらく散歩すると、クシャミと鼻水が止まらなくなってしまった。ウーム、目もかゆい。
そうなのだ虫林は花粉症なのだ。
スギは日本特産の樹木だ。
したがって、スギ花粉による花粉症は、他の国ではありえないのだ。
スギ花粉症は日本の国民病といえる。
身延は昔から林業が盛んな土地で、山にはスギ林が広がっている。
ふと、見上げてみると、なんと杉の花が満開ではないか-------。
-------毎年、春は待ち遠しいのであるが、このクシャミ、鼻水、目のかゆみはおぞましい。

。。。Pentax K10D, Sigma APO 70-300mm MACRO
わざわざ県南部まできたのに、全くチョウの姿は無い。
風が強くて寒いためだ。
そのうち雲が出てきて、暗くなってしまった。
なんてことだ、これでは越冬蝶でさえ絶望的だ。
そこで、人家の周りの休耕田で、今年はまだ見つけていないベニシジミの幼虫でも探してみることにした。
ギシギシの葉をゆっくりと探索したが、なかなか見つからない。
もっと簡単に幼虫が見つかるのかと思ったが、これまた苦戦してしまう。
やっと1匹の幼虫を見つけることができた。
-------よかった。
一応、広角レンズで写真を撮影し、その後gyorome撮影をしようと思ったとき、カメラが葉にふれて、幼虫が落ちてしまった。人家の近くなので犬が鳴いて煩いので早々に退散した。

。。。Pentax K100D, Pentax DA 10-17mm Fish-eye
ギシギシの葉には、多くのコガタルリハムシをみることが出来た。
このハムシもギシギシやスイバの葉を食するので、ベニシジミの幼虫を探した経験のある方なら見たことがあるだろう。
盛んに交尾していた。

。。。Pentax K100D, Pentax DA 10-17mm Fish-eye
そこで、8 x 8=64コンビでコガタルリハムシを撮影してみた。
やはり、「虫の目レンズ」で撮影したものは、どこか昆虫に表情があるようにみえて迫力があるようだ。

。。。Ricoh Caplio GX8, Gyorome-8
ギシギシの葉の裏には、コガタルリハムシの卵と思われる卵塊がしばしば観察された。
コガタルリハムシは孵化後、幼虫はこの葉を食べ、20日ほどで土中に入って蛹になる。
蛹化後1週間ほどで羽化した成虫はそのままの状態で夏から冬まで過ごし、翌春になって地上に現れるということだ。
すると、成虫は土中の時間の方が圧倒的に長いということになる。

。。。Ricoh Caplio GX8, Gyorome-8
散歩していると路傍にはいくつかの花をみることができた。

目の前にイソヒヨドリの♂が現れ、お花畑で遊んでいた。
虫林は鳥の写真はあまり撮影しないが、こんな内陸でイソヒヨドリを見ることは稀だと思われるので撮影することにした。
イソヒヨドリは虫林の育った神奈川の磯の岸壁には普通に見る鳥だった。
オスは綺麗で好きだ。
最近では、昨年の11月に紀伊半島の磯でこの鳥に久しぶりに出会うことができ嬉しかった。

。。。Pentax K10D, Sigma APO 70-300mm MACRO
表面にまるで蛇が這ったような模様のついた葉を見つけた。
もしかして、ナメクジの後?

。。。Pentax K100D, Pentax DA 10-17mm Fish-eye
身延の山村はカシやアオキのような常緑樹が多く、甲府近郊とは雰囲気がかなり異なり、面白い散歩ができる。とくに、春浅きこの時期にはいつも訪れてしまう。
結局、今週も蝶の撮影は出来なかったが、次に期待して帰ることにしよう。
昨日は風が強かったですね。今日は天気良いですが気温が上がらないとか。
春告蝶は残念でしたが身延は暖かそうですね。ヤマルリソウは高尾あたりではミヤマセセリとセットで見ることが多いので、いよいよそんな時期かなとうれしくなりました。
来週あたりはいよいよ色々出てくるのではないでしょうか。
イソヒヨドリもきれいな鳥ですね。
週末にきて気温が下がってしまい、蝶の姿を見ることが容易ではなさそうです。でも、色々な他のことで、ひとつひとつ春を確認できるのが嬉しく、フィールドに出てしまいます。
来週に期待しています。
ウィークエンドナチュラリスト虫林さんの素敵なお散歩・・・
春を待ちながら自然界の昆虫や植物など生物への愛情が伝わってきました。一緒にお散歩しているようでしたよ。
もうすぐ蝶たちに逢えるのですね~♪Blogの更新を楽しみにしています。

なぜがモンシロよりもそう思う気持ちが強いです。
春型の綺麗なベニシジミを思い浮かべるからかもしれません。
いよいよ春ですね。
ヤマルリソウもう咲いているのですね。今週は見に行ってみようと考えています。
イソヒヨドリ綺麗ですね。気が向いたらこれからも鳥を撮影して見せて下さい。(笑)
有難うございます。
こちらではそろそろ春の気配が1歩1歩近づいてきました。
蝶たちにもそろそろお目にかかりたいのですが、どういうわけか、
まだ出会っていません。
でも、出会えないのでさらにその出会いにファイトが沸いてきます。
来週こそ----です。
ベニシジミの撮影は、一応、広角で撮影した後に、fanseabさんの
リクエストを思い出し、そうだgyoromeでもと思ったのです。
でも、ポロッと下に落ちてしまい、それでも落ちた幼虫があがってくる
まで待とうと思ったのですが、イヌに吼えられてあきらめました。
その後、別な場所でさらに探したのですが、見つかりませんでした。
ベニシジミの幼虫で春を感じるのは、さすがですね。
maedaらしいと思いますよ。
春型のベニシジミは本当に美しいです。
早く会いたいです。
コガタルリハムシは身延のギシギシにはかなり普通にみること
ができましたが、甲府市内では確かにそれほど多くないみたい
ですね。やはり分布のばらつきがありそうです。
ヤマルリソウは花を見たのが一株だけでした。
イソヒヨドリは内陸の身延で見るとは思わなかったので、驚きま
した。記録しなければと思って撮影しました。
面白い鳥を撮影できたら、時々はアップしたいと思います。
ベニシジミの幼虫は丸々としていて面白いです。
食痕があるギシギシやスイバでこの幼虫がなかなかみつける
ことができないのは、鳥が食べてしまうためかも知れないと思っ
ていましたが、揺らすために発見できなかった可能性も否定で
きないような気がしてきました。確かに雑に葉を扱うと本当に落
ちてしまいますね。これからはそっと撮影するようにします。
イソヒヨドリは、名前のように海岸の岸壁で見る鳥なのです。
岸壁などがある海にいった際に注意すれば、かなりの確率
で見ることができると思いますよ。
あっ、これね、ナメクジの食痕でしょう。以前、私もなんだろうって思ってたところ、摂食中のナメクジを目撃して分かりました。(笑)
スキー場辺りの気温としては、この時期としては異常に暖かく感じました。春告げ蝶まであと少しですね。
ベニシジミはまるまると太って福福しく、そろそろのようでした。
最後の葉っぱはやはりナメクジですか、有難うございます。
そうではないかと思っていても確認してもらうと安心です。
この週末は寒かったですよ。
スキー場では今年は雪が無くて、私の友人はスキー板の裏をいためて泣いていました。
そろそろ蝶の姿を拝みたいです。
九州や足摺岬ではベニシジミの新成虫がすでに飛び回っているみたいですね。ベニシジミの第1化はとても綺麗で好きです。
イソヒヨドリは珍鳥ではありませんが、内陸の身延でお目にかかるとは思わなかったのでビックリしました。
イソヒヨドリはブルーが一段と鮮やかに見えます。目も精悍そうでいいですね。
ベニシジミは誰もが好きな蝶ですよね、私も大好きです。
菜の花やハルジョオンによく似合いますよね、早く撮りたいですね。
山梨にイソヒヨドリが居るのですか!、驚きました。
海岸にしか居ないものと決め付けておりましたよ。
花粉症はつらいです。
そうですか、沖縄にはスギが無いのですね。
いいなあ、ますます沖縄に憧れてしまいます。
私のカメラはブルーが鮮やかにでるみたいで、イソヒヨドリ
の青が少し強調されていますね。
くしゃみをしながら自虐的にスギの花の写真を撮影してしまいました。
ベニシジミの春型が待ち遠しいですね。もうすぐです。
イソヒヨドリは私も海辺の鳥だと思っていました。
それが内陸の身延にいるとは-----。
私は鳥は双眼鏡で観察するだけなのですが、このときは急いで
レンズを換えて撮影した次第です。
意外でしたね。

おめでとうございました。
お心遣いありがとうございます。
花粉症は毎年のことなので、慣れっこになっています。
コガタルリハムシは何の変哲も無いハムシの1種ですが、成虫が土中で夏から冬まで潜んでおり、春になって出てくるという生態がユニークで面白いですね。身延ではたくさんいましたが、甲府ではまだ見ていませんので、場所により多い少ないがあるかもしれません。
イソヒヨドリは海辺の鳥のイメージでしたので、意外でした。
びっくりして、レンズを交換して何とか撮影できました。
今年のヒメギフチョウやスプリングエフェメラル達に早く会いたいです。
早く暖かくならないかな・・・・暖かくなるまでは此方で楽しませて頂きます。
第1化の蝶に憧れています。春告蝶という言葉は中々当を得た言葉だと気に入っています。九州にはギフチョウは産しませんが、本州にはいない蝶を含む色々な昆虫がいるではありませんか。佐賀にも今まで何度か行っていますが、今まで昆虫写真の撮影をした事がないので、次には是非とも撮影してみたいです。
甲府市内では花もあまり見ることができませんが、県南では色々咲き始めているようです。
北海道のスプリングエフェメラルや春の花達がいっぺんに出てきて綺麗でしょうね。その時はMamoさんも大忙しになりますね。