20080711 みちのく散歩1;チョウセンアカシジミ他 (岩手県)
2008年 07月 15日
Nature Diary #0186
Place: Iwate-Pref.
§ Diary §
所用(講義と親しい友人の教授就任祝い)で岩手県盛岡市を訪れた。
所用はいずれも夕方なので、金曜日の午前中、土曜日、日曜日の午前中はフィールドに出ることができる。目的の蝶(チョウアカやキマルリ)の撮影には時期的に遅めだが、岩手の自然は虫林を優しく迎えてくれるに違いない。-----あまいかな?
▶チョウセンアカシジミ
先ずはチョウセンアカシジミ(チョウアカ)に会いに三陸の宮古市に向かった。山の中の小さな川の河川敷にデワノトネリコが多く見られ、その木にチョウアカが棲息している。
到着して早速河原にそって歩いてみたが、チョウアカの姿がなかなか発見できなかった。時期的に少し遅いので、すでに発生が終わってしまったのだろうか----と少し心配しながらトネリコの木を見て回った。
しばらくすると、やっと1頭のチョウアカを発見してホッと胸を撫で下ろした。その後、数頭のチョウアカを見つけたがそれにしても少ない。友人の話では今年はチョウアカの発生数が極端に少ないそうだ。

◆トネリコ葉上のチョウセンアカシジミ (2008-July-12, 宮古市)◆
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Coreana raphaelis
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro,

◆チョウセンアカシジミ (2008-July-12, 宮古市)◆
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Coreana raphaelis
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro

。。。。。。。。。。◆チョウセンアカシジミ (2008-July-12, 宮古市)◆
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。。。。。。。。。。 Coreana raphaelis
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。。。。。。。。。。Ricoh GR-D
▶ホシミスジ(北上山地亜種)
日本産蝶類標準図鑑によれば、北上山地に分布するホシミスジはkitakamiensisという亜種名が与えられている。翅の模様の差異もあるようであるが、現地で初めてこのホシミスジを見た時は、あまりの小ささにフタスジチョウと誤認してしまったほどだ。
小さなホシミスジは北上山中の町の民家のユキヤナギで沢山発生していた。そこはフタスジチョウも同時に見ることができる場所であるが、フタスジチョウの発生はすでに終わっていた。

◆ホシミスジ (2008-July-12, 岩泉町)◆
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Neptis pryeri
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
ホシミスジの求愛行動は頻繁に観察できた。メスが静止していると、次から次にオスがやってきて求愛行動を繰り返す。

◆ホシミスジの求愛行動 (2008-July-12, 岩泉町)◆
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Neptis pryeri
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
さらに、嬉しいことに交尾個体も発見できたので、広角レンズに交換して撮影した。ここでのホシミスジのホストはユキヤナギで、民家の垣根になっているのがわかるだろう。

◆ホシミスジの交尾 (2008-July-12, 岩泉町)◆
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Neptis pryeri
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Olympus E-3, ZD 8mm Macro, EC14

◆交尾ペアに別のオスが訪れた (2008-July-12, 岩泉町)◆
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Neptis pryeri
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
垣根の周りをゆっくりと飛んでいたメスを観察していたら、案の定、産卵を始めた。

◆ホシミスジの産卵 (2008-July-12, 岩泉町)◆
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Neptis pryeri
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
▶オオヒカゲ
オオヒカゲは山梨県では少なく、見ることが難しいチョウである。しかし、岩手県では局地的ではあるが、発生場所では非常に個体数が多く、昼間でも沢山見ることができた。歩いていると、足元からバサバサと音を立てるように飛び立つのだ。
しかし、オオヒカゲは意外に敏感で、広角写真を撮影する事が難しかった。やっとある程度の大きさになるまで近づいたと思うとそれを察知したかのように飛び立ってしまう。
この写真は、距離を決め、さっと近づいて、ファインダーを覗かずにブラインドで撮影したものだ。
------虫林の勝ちだね!

。。。。。。。。。。◆オオヒカゲ (2008-July-13, 紫波町)◆
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。。。。。。。。。。 Ninguta schrenckii
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。。。。。。。。。。Olympus E-3, ZD 8mm, EC-14
オオヒカゲの翅裏面の紋の大きさや数には個体によって少し異なるようだ。オオヒカゲは日陰になっている林の中にいるので、意外に涼しく楽な撮影ができた。

◆オオヒカゲ (2008-July-13, 紫波町)◆
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Ninguta schrenckii
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro

◆オオヒカゲ (2008-July-13, 紫波町)◆
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Ninguta schrenckii
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
飛翔写真も撮影しようとしたが、巧みに逃げる。日陰では絞り込めないので難しくもある。この写真は林から外に出てきたオオヒカゲを何とか視野に捉える事ができたモノである。

。。。。。。。。。。◆飛翔;オオヒカゲ (2008-July-13, 紫波町)◆
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。。。。。。。。。。 Ninguta schrenckii
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。。。。。。。。。。Olympus E-3, ZD8mm, EC14
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§Afterword§
この時期の岩手県は、チョウアカを初め、関東では見ることができない昆虫達が多い。今回はすこしゆっくりと散策できたのは嬉しかった。豊かな自然の中を昆虫達を探しながら散策していると精神がリフレッシュされるようでとても気持ちが良いのだ。
武田哲也の ♪♪思えば遠くに来たものだ~♪♪----という歌を思い出す。
みちのく散歩2では、ゼフを予定している。
以上、 by 虫林花山
Place: Iwate-Pref.
§ Diary §
所用(講義と親しい友人の教授就任祝い)で岩手県盛岡市を訪れた。
所用はいずれも夕方なので、金曜日の午前中、土曜日、日曜日の午前中はフィールドに出ることができる。目的の蝶(チョウアカやキマルリ)の撮影には時期的に遅めだが、岩手の自然は虫林を優しく迎えてくれるに違いない。-----あまいかな?
▶チョウセンアカシジミ
先ずはチョウセンアカシジミ(チョウアカ)に会いに三陸の宮古市に向かった。山の中の小さな川の河川敷にデワノトネリコが多く見られ、その木にチョウアカが棲息している。
到着して早速河原にそって歩いてみたが、チョウアカの姿がなかなか発見できなかった。時期的に少し遅いので、すでに発生が終わってしまったのだろうか----と少し心配しながらトネリコの木を見て回った。
しばらくすると、やっと1頭のチョウアカを発見してホッと胸を撫で下ろした。その後、数頭のチョウアカを見つけたがそれにしても少ない。友人の話では今年はチョウアカの発生数が極端に少ないそうだ。

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Coreana raphaelis
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro,

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Coreana raphaelis
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro

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。。。。。。。。。。 Coreana raphaelis
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。。。。。。。。。。Ricoh GR-D
▶ホシミスジ(北上山地亜種)
日本産蝶類標準図鑑によれば、北上山地に分布するホシミスジはkitakamiensisという亜種名が与えられている。翅の模様の差異もあるようであるが、現地で初めてこのホシミスジを見た時は、あまりの小ささにフタスジチョウと誤認してしまったほどだ。
小さなホシミスジは北上山中の町の民家のユキヤナギで沢山発生していた。そこはフタスジチョウも同時に見ることができる場所であるが、フタスジチョウの発生はすでに終わっていた。

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Neptis pryeri
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
ホシミスジの求愛行動は頻繁に観察できた。メスが静止していると、次から次にオスがやってきて求愛行動を繰り返す。

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Neptis pryeri
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
さらに、嬉しいことに交尾個体も発見できたので、広角レンズに交換して撮影した。ここでのホシミスジのホストはユキヤナギで、民家の垣根になっているのがわかるだろう。

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Neptis pryeri
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Olympus E-3, ZD 8mm Macro, EC14

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Neptis pryeri
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
垣根の周りをゆっくりと飛んでいたメスを観察していたら、案の定、産卵を始めた。

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Neptis pryeri
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
▶オオヒカゲ
オオヒカゲは山梨県では少なく、見ることが難しいチョウである。しかし、岩手県では局地的ではあるが、発生場所では非常に個体数が多く、昼間でも沢山見ることができた。歩いていると、足元からバサバサと音を立てるように飛び立つのだ。
しかし、オオヒカゲは意外に敏感で、広角写真を撮影する事が難しかった。やっとある程度の大きさになるまで近づいたと思うとそれを察知したかのように飛び立ってしまう。
この写真は、距離を決め、さっと近づいて、ファインダーを覗かずにブラインドで撮影したものだ。
------虫林の勝ちだね!

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。。。。。。。。。。 Ninguta schrenckii
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。。。。。。。。。。Olympus E-3, ZD 8mm, EC-14
オオヒカゲの翅裏面の紋の大きさや数には個体によって少し異なるようだ。オオヒカゲは日陰になっている林の中にいるので、意外に涼しく楽な撮影ができた。

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Ninguta schrenckii
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro

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Ninguta schrenckii
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Olympus E-3, Sigma 150mm Macro
飛翔写真も撮影しようとしたが、巧みに逃げる。日陰では絞り込めないので難しくもある。この写真は林から外に出てきたオオヒカゲを何とか視野に捉える事ができたモノである。

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。。。。。。。。。。 Ninguta schrenckii
.
。。。。。。。。。。Olympus E-3, ZD8mm, EC14
§Afterword§
この時期の岩手県は、チョウアカを初め、関東では見ることができない昆虫達が多い。今回はすこしゆっくりと散策できたのは嬉しかった。豊かな自然の中を昆虫達を探しながら散策していると精神がリフレッシュされるようでとても気持ちが良いのだ。
武田哲也の ♪♪思えば遠くに来たものだ~♪♪----という歌を思い出す。
みちのく散歩2では、ゼフを予定している。
以上、 by 虫林花山
チョウアカの発生数が少なかったとすれば少し気がかりです.山形の方は例年通りと聞いていますので。オオヒカゲは個人的に強い関心のある蝶です。関東以西では、割と暗い水辺を好んでいる様に思いますが、東北北部以北では、もっとオープンランドに進出していて、そこでは開翅や運が良いと吸蜜行動も見られるからです。ライフスタイルが違っているように思えるのです。ですので何処にその境界線があるのか調べたいと思っています。虫林さんのブログは昨年のも含めて、参考にさせて頂いております。すごく役立たせて頂いております。ありがとう御座います。
0
clossianaさん、
今年の三陸のチョウアカは例年の10分1ほどの発生数と聞いています。山形のほうは例年通りなのですね。どうしたのかな?
オオヒカゲは、個体数がとても多かったです。少なくとも私が行ったのは水辺ではありません。さらに、ヒメジオンでの級蜜も目撃しました(撮影失敗)。吸蜜したのは本当に驚きましたよ。たしかに関東のものとは性格が異なるのかもしれませんね。
今年の三陸のチョウアカは例年の10分1ほどの発生数と聞いています。山形のほうは例年通りなのですね。どうしたのかな?
オオヒカゲは、個体数がとても多かったです。少なくとも私が行ったのは水辺ではありません。さらに、ヒメジオンでの級蜜も目撃しました(撮影失敗)。吸蜜したのは本当に驚きましたよ。たしかに関東のものとは性格が異なるのかもしれませんね。
岩手のチョウセンアカ、わたしたちの撮影ポイントも昨年とは比較にならないほど少ないと感じました。ゼフイルスを撮るには厳しい年ですね。
Celastrinaさん、
チョウアカの少なさは時期的なものかもしれないと思っていましたが、現地の人の話でも発生そのものがどういうわけか少なかったみたいです。来年以降にそれが影響しなければよいのですが。
今年は確かに東北のゼフは不作のようですね。
チョウアカの少なさは時期的なものかもしれないと思っていましたが、現地の人の話でも発生そのものがどういうわけか少なかったみたいです。来年以降にそれが影響しなければよいのですが。
今年は確かに東北のゼフは不作のようですね。
虫林さん、岩手・・・おつかれさまでした。岩手産の「チョウセンアカシジミ」懐かしいです・・・二十歳の頃出かけたことを思い出しました・・・キマダラルリツバメの東北亜種を見たのも岩手でした・・・この「オオヒカゲ」綺麗に撮影されていますね・・・敏感なのでいつも悩まされています、お見事です!
chochoensisさん、
有難うございます。
岩手県のチョウセンアカシジミは今年は少なく(例年の10分の1くらい)、驚いています。chochoensisさんにとって、岩手のチョウアカもキマルリも懐かしい思い出なのですね。また見ることができると良いですね。
有難うございます。
岩手県のチョウセンアカシジミは今年は少なく(例年の10分の1くらい)、驚いています。chochoensisさんにとって、岩手のチョウアカもキマルリも懐かしい思い出なのですね。また見ることができると良いですね。
by tyu-rinkazan
| 2008-07-15 00:18
| ▣オオヒカゲ
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