20081013 県南のツマグロキチョウとウラギンシジミ (山梨県)
2008年 10月 13日
Nature Diary #0212
Date: October 13th, 2008
Place: Nambu-cho, Yamanashi Pref.
Weather:Fine
本日は月曜日だが、「体育の日」で祝日。
朝から快晴だ。連休の最終日くらいは家の中で北京オリンピックの総集編番組などを見ながら、ゆっくりと過ごすのも良いかなと思う。しかしながら、休日に晴れると、虫屋はやはり散歩に出ずにいられないのだ。
この虫林の習性はたぶん子供の頃からのものだと思う。すなわち、根っからのナチュラリストは、天気が良いと反射的に散歩に出てしまうものなのだ。まるでパブロフの犬の反射のようにね。
生理学的見地から説明すると、この行動は条件反射の1種で、いわゆる「晴れ散歩反射」というらしい。
------嘘をつけ。
§ Diary §
そろそろツマグロキチョウの秋型のシーズンなので、県南の南部町に行くことにした。
天気が良いので、ポイントの手前で富士川の河原に降りてみた。富士川は釜無川と笛吹川の水を集め、静岡県で太平洋に流れ込む大河川だ。県南部では河原がとても広々していて気持ちが良い。
だれが何のために作ったのだろうか、服を着た変なカカシが立っていた。

◆富士川の河原 (2008-October-13、南部町)◆
.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA400
▶ツマグロキチョウ; Angulated Grass Yellow
ツマグロキチョウは近年その数が減少しているチョウの一つだ。虫林が育った神奈川の海辺の町では、秋になると庭先に時々飛んでいたように思う。今ではお目にかかるのさえも簡単ではない。
数年前に県南の富士川の支流の河原で見つけたツマグロキチョウのポイントに到着すると、ほどなくセンダングサの花で吸蜜しているツマグロキチョウを発見することができた。
このポイントはとても小さいが、いつも期待を裏切らない。

◆ツマグロキチョウ (2008-October-13、南部町)◆
.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA400
ツマグロキチョウはキタキチョウに比較して、長時間飛翔することは少なく、よく静止するので撮影は比較的楽である。面白いと思うのは、ツマグロキチョウは好んで枯葉や枯れ草に静止する。確かに枯れ草などに静止すると翅の色や後翅裏面の黒いスジは保護色になっているように見える。
この写真は、広場に落ちていた枯葉に静止したものだ。本人は、失礼、本チョウは完璧な保護色で隠れているつもりだが、どっこい虫林にはミエミエなのだ。

◆枯葉に静止するツマグロキチョウ (2008-October-13、南部町)◆
.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA400
逆光を意識しながら吸蜜するツマグロキチョウを撮影してみた。翅を透過した日の光が独特の雰囲気を演出し、翅の周囲の短毛が日の光に輝いて輪郭を際立たせている。

。。。。。。。。。。◆逆光のツマグロキチョウ (2008-October-13、南部町)◆
.
。。。。。。。。。。 Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, ASA200
ツマグロキチョウはジプシーのように放浪するようだが、甲府市内でこのチョウに出会ったことはない。
静止したツマグロキチョウを拡大してみた。この弱弱しいチョウのどこに放浪するたくましさがあるのだろうか。弱弱しく見えるものほど、実は強いものなのだ。

◆ツマグロキチョウ (2008-October-13、南部町)◆
.
Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, ASA200

◆ツマグロキチョウ (2008-October-13、南部町)◆
.
Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, ASA200
キタキチョウとツマグロキチョウは飛翔時でも区別できる-------と思っていた。確かにツマグロキチョウはキタキチョウに比べて、小さくて、翅の先がとがり、色が少しオレンジ色に見える。しかし、実際には飛翔時で両者の区別は難しく、本日も小さなキタキチョウとよく間違えた。
どのくらい似ているかというと、シルビアとヤマトの飛翔時よりも似ているように思う。
ツマグロキチョウはキタキチョウと同様に飛翔速度が遅くて直線的に飛ぶので、飛翔写真は比較的楽に撮影できる。そこで、広角レンズで飛翔写真を少し撮影してみた。

◆ツマグロキチョウ (2008-October-13、南部町)◆
.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA800、トリミング

。。。。。。。。。。◆吸蜜するツマグロキチョウ (2008-October-13、南部町)◆
.
。。。。。。。。。。Olympus E-3, ZD 8mm +EC-14, ASA800

◆ツマグロキチョウ (2008-October-13、南部町)◆
.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA800、トリミング
▶ウラギンシジミ; Angled Sunbeam
道路上や道路脇にはウラギンシジミが非常に多い。地面でミネラルや水分を吸っているのだろうか、それとも日光浴が主な目的なのだろうか-------うーむ、前者かな?

◆葉上で開翅したウラギンシジミ♂ (2008-October-13、南部町)◆
.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA200
出会ったウラギンシジミの多くはオスだ。メスは一体どこにいるのだろか---と思っていたら、眼下の葉に静止して開翅した個体をみると翅の紋が白くメスだった。メスの翅表の紋は変化に富んでいるので面白い。

◆ウラギンシジミ♀ (2008-October-13、南部町)◆
.
Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, ASA100
ウラギンシジミの飛翔写真にトライした。とにかく、飛翔速度が速く、また飛翔経路も不規則で予想がつき難い。しかし、どうにかこうにか撮影することができた。

。。。。。。。。。。◆飛翔するウラギンシジミ (2008-October-13、南部町)◆
.
。。。。。。。。。。 Olympus E-3, ZD 8mm, X1.5 Telecon, ASA800、トリミング

◆飛翔するウラギンシジミ (2008-October-13、南部町)◆
.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA800、トリミング
**************************************************
§Afterword§
本日訪れた県南では、ツマグロキチョウ、ウラギンシジミの他にも、ウラナミシジミ、キタテハ、ヒメアカタテハ、アカタテハ、モンキチョウ、スジグロシロチョウ、アサギマダラ、イチモンジセセリ、クロコノマチョウなどを見ることができた。
今回の目的の一つは、ツマグロキチョウの新しいポイントを探す事だった。そこで、富士川流域の数か所を調査してみたのだが、残念ながらツマグロキチョウは発見できなかった。 でも、秋の河原歩きはとても気持ちが良いので、またチャレンジしてみたい。
このブログには載せなかったが、実はハチの仲間の「セイボウ」も撮影できた。セイボウは青緑の金属光沢を持つとても美しい昆虫だ。時間が許せば、後日その他の昆虫たちと一緒にアップする。
以上、 by 虫林花山
Date: October 13th, 2008
Place: Nambu-cho, Yamanashi Pref.
Weather:Fine
本日は月曜日だが、「体育の日」で祝日。
朝から快晴だ。連休の最終日くらいは家の中で北京オリンピックの総集編番組などを見ながら、ゆっくりと過ごすのも良いかなと思う。しかしながら、休日に晴れると、虫屋はやはり散歩に出ずにいられないのだ。
この虫林の習性はたぶん子供の頃からのものだと思う。すなわち、根っからのナチュラリストは、天気が良いと反射的に散歩に出てしまうものなのだ。まるでパブロフの犬の反射のようにね。
生理学的見地から説明すると、この行動は条件反射の1種で、いわゆる「晴れ散歩反射」というらしい。
------嘘をつけ。
§ Diary §
そろそろツマグロキチョウの秋型のシーズンなので、県南の南部町に行くことにした。
天気が良いので、ポイントの手前で富士川の河原に降りてみた。富士川は釜無川と笛吹川の水を集め、静岡県で太平洋に流れ込む大河川だ。県南部では河原がとても広々していて気持ちが良い。
だれが何のために作ったのだろうか、服を着た変なカカシが立っていた。

.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA400
▶ツマグロキチョウ; Angulated Grass Yellow
ツマグロキチョウは近年その数が減少しているチョウの一つだ。虫林が育った神奈川の海辺の町では、秋になると庭先に時々飛んでいたように思う。今ではお目にかかるのさえも簡単ではない。
数年前に県南の富士川の支流の河原で見つけたツマグロキチョウのポイントに到着すると、ほどなくセンダングサの花で吸蜜しているツマグロキチョウを発見することができた。
このポイントはとても小さいが、いつも期待を裏切らない。

.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA400
ツマグロキチョウはキタキチョウに比較して、長時間飛翔することは少なく、よく静止するので撮影は比較的楽である。面白いと思うのは、ツマグロキチョウは好んで枯葉や枯れ草に静止する。確かに枯れ草などに静止すると翅の色や後翅裏面の黒いスジは保護色になっているように見える。
この写真は、広場に落ちていた枯葉に静止したものだ。本人は、失礼、本チョウは完璧な保護色で隠れているつもりだが、どっこい虫林にはミエミエなのだ。

.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA400
逆光を意識しながら吸蜜するツマグロキチョウを撮影してみた。翅を透過した日の光が独特の雰囲気を演出し、翅の周囲の短毛が日の光に輝いて輪郭を際立たせている。

.
。。。。。。。。。。 Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, ASA200
ツマグロキチョウはジプシーのように放浪するようだが、甲府市内でこのチョウに出会ったことはない。
静止したツマグロキチョウを拡大してみた。この弱弱しいチョウのどこに放浪するたくましさがあるのだろうか。弱弱しく見えるものほど、実は強いものなのだ。

.
Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, ASA200

.
Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, ASA200
キタキチョウとツマグロキチョウは飛翔時でも区別できる-------と思っていた。確かにツマグロキチョウはキタキチョウに比べて、小さくて、翅の先がとがり、色が少しオレンジ色に見える。しかし、実際には飛翔時で両者の区別は難しく、本日も小さなキタキチョウとよく間違えた。
どのくらい似ているかというと、シルビアとヤマトの飛翔時よりも似ているように思う。
ツマグロキチョウはキタキチョウと同様に飛翔速度が遅くて直線的に飛ぶので、飛翔写真は比較的楽に撮影できる。そこで、広角レンズで飛翔写真を少し撮影してみた。

.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA800、トリミング

.
。。。。。。。。。。Olympus E-3, ZD 8mm +EC-14, ASA800

.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA800、トリミング
▶ウラギンシジミ; Angled Sunbeam
道路上や道路脇にはウラギンシジミが非常に多い。地面でミネラルや水分を吸っているのだろうか、それとも日光浴が主な目的なのだろうか-------うーむ、前者かな?

.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA200
出会ったウラギンシジミの多くはオスだ。メスは一体どこにいるのだろか---と思っていたら、眼下の葉に静止して開翅した個体をみると翅の紋が白くメスだった。メスの翅表の紋は変化に富んでいるので面白い。

.
Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, ASA100
ウラギンシジミの飛翔写真にトライした。とにかく、飛翔速度が速く、また飛翔経路も不規則で予想がつき難い。しかし、どうにかこうにか撮影することができた。

.
。。。。。。。。。。 Olympus E-3, ZD 8mm, X1.5 Telecon, ASA800、トリミング

.
Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE, X1.5 Telecon (EC-14), ASA800、トリミング
§Afterword§
本日訪れた県南では、ツマグロキチョウ、ウラギンシジミの他にも、ウラナミシジミ、キタテハ、ヒメアカタテハ、アカタテハ、モンキチョウ、スジグロシロチョウ、アサギマダラ、イチモンジセセリ、クロコノマチョウなどを見ることができた。
今回の目的の一つは、ツマグロキチョウの新しいポイントを探す事だった。そこで、富士川流域の数か所を調査してみたのだが、残念ながらツマグロキチョウは発見できなかった。 でも、秋の河原歩きはとても気持ちが良いので、またチャレンジしてみたい。
このブログには載せなかったが、実はハチの仲間の「セイボウ」も撮影できた。セイボウは青緑の金属光沢を持つとても美しい昆虫だ。時間が許せば、後日その他の昆虫たちと一緒にアップする。
以上、 by 虫林花山
ツマグロキチョウは逆光が本当に映えますね。
私も今日、シルビア・クロツと回った後、昨年同様、東名経由で帰る途中、寄ってみました。写真を拝見すると、すぐ近くですが、核心部分を前後にはずしてしまっているような気が・・・(笑)
シルビア撮影会の際におっしゃっていたクロツ寄ってみました。中々良い場所でした。
私も今日、シルビア・クロツと回った後、昨年同様、東名経由で帰る途中、寄ってみました。写真を拝見すると、すぐ近くですが、核心部分を前後にはずしてしまっているような気が・・・(笑)
シルビア撮影会の際におっしゃっていたクロツ寄ってみました。中々良い場所でした。
0
ツマグロキチョウは良い雰囲気ですね。
空の青がものすごくきれいなのはオリンパスのせいでしょうか。
ウラギンシジミの飛翔は素晴らしいですね。
特に目新しい蝶がいなくなってきたこの時期、このような写真はチャレンジのしがいがあって楽しそうです。
空の青がものすごくきれいなのはオリンパスのせいでしょうか。
ウラギンシジミの飛翔は素晴らしいですね。
特に目新しい蝶がいなくなってきたこの時期、このような写真はチャレンジのしがいがあって楽しそうです。
ツマグロキチョウは群馬県でほとんど見ることが出来なくなった蝶の1種です。飛翔写真は見事ですね。特に青空バックに飛んでいる写真はすばらしいと思います。
僕のツマグロキチョウの印象はなかなか止まらない蝶なのですが、一度だけゆっくり吸蜜する個体が多かったときもあるのでタイミングなのでしょうかね。(^^;
難易度の高いウラギンの飛翔は素晴らしいです。狙っているのですが、今年はなかなかチャンスがありません。
難易度の高いウラギンの飛翔は素晴らしいです。狙っているのですが、今年はなかなかチャンスがありません。
theclaさん、
有難うございます。
こちらに来られていたのですね。
ツマグロキチョウのポイントは数年前に発見しましたが、他にもっと良いところがありそうですね。核心部分を知りたいです。
M町のクロツは、遅くまで観察できるので、とてもいいですよ。
有難うございます。
こちらに来られていたのですね。
ツマグロキチョウのポイントは数年前に発見しましたが、他にもっと良いところがありそうですね。核心部分を知りたいです。
M町のクロツは、遅くまで観察できるので、とてもいいですよ。
ダンダラさん、
有難うございます。
この時期はツマグロキチョウを見に行くのが恒例になっています。あまり気張らずにのんびりと河原を散歩できるのが嬉しいです。
オリンパスブルーは、確かに空が青くなって、なるほどな~と思います。
ウラギンシジミは速いので、写っていたのがラッキーでした。
有難うございます。
この時期はツマグロキチョウを見に行くのが恒例になっています。あまり気張らずにのんびりと河原を散歩できるのが嬉しいです。
オリンパスブルーは、確かに空が青くなって、なるほどな~と思います。
ウラギンシジミは速いので、写っていたのがラッキーでした。
cactussさん、
有難うございます。
ツマグロキチョウは群馬県ではなかなか見ることができないチョウなのですね。こちらでも、県南まで来ないと見ることができません。
飛翔写真は青空をいれると広がりがでるようで好きです。
有難うございます。
ツマグロキチョウは群馬県ではなかなか見ることができないチョウなのですね。こちらでも、県南まで来ないと見ることができません。
飛翔写真は青空をいれると広がりがでるようで好きです。
banyanさん、
有難うございます。
ツマグロキチョウとキタキチョウが一緒にいると、ツマグロは止まりやすいようでしたよ。多分、時間帯や発生時期など色々なことが関係してくるのでしょうかね。
ウラギンは難易度が確かに高いと思いますが、チャレンジしてみました。何とか撮影できて嬉しかったです。
有難うございます。
ツマグロキチョウとキタキチョウが一緒にいると、ツマグロは止まりやすいようでしたよ。多分、時間帯や発生時期など色々なことが関係してくるのでしょうかね。
ウラギンは難易度が確かに高いと思いますが、チャレンジしてみました。何とか撮影できて嬉しかったです。
秋空にツマグロキチョウの飛翔本当に美しいですね。またウラギンシジミもすばらしい色彩を再現されていますね。地図を調べてみたら前回のシルビアポイントから70分くらいかと思いますが。
機会があれば来季はぜひたずねてみたいものですね。
多分クロコノマチョウもいるのでしょうね。
機会があれば来季はぜひたずねてみたいものですね。
多分クロコノマチョウもいるのでしょうね。
by tyu-rinkazan
| 2008-10-13 22:30
| ▣ウラギンシジミ
|
Comments(10)
