20081130 県境を越えて散歩2:トンボ飛翔ほか(静岡県)
2008年 12月 03日
Nature Diary #0225
Date: November 30th, 2008
Place: Shibakawa-cho, Shizuoka Pref.
Weather:Fine
<<写真考>>
道の脇のトチの木を何気なく下から見上げたら、透かした太陽の光が黄葉した葉の色と渾然と融和して何とも言えない色彩を演出していた。--------と書くと、いかにも綺麗に黄葉した立派な木を撮影したように思えるが、実はこの写真のトチの木は、車が往来する国道脇のショボイ木であった。
写真とは、 一瞬の場面の任意の一部だけを切り取ったもの なのだ。切り取る場所やその表現方法は撮り手の自由で、そこに美的センスが問われるわけだが、これがなんとも曲者だね。

◆トチの黄葉と太陽 (11月30日、芝川町)◆
.
Yellow-tinged leaves of Japanese horse-chestnut
(Canon Power Shot G10, f6.3, 1/1600, EV-1.0, ASA100)
§ Diary §
▶ナツアカネ; Symptrum frequens
枯草で日光浴するアカトンボ。
いつもはあまり見向きもしない光景だが、この時期になるとにわかにアカトンボが愛おしく感じる。
虫林の虫に対する価値観なんて、いつも自己中心的で身勝手なものだ。

。。。。。。。。。。◆ナツアカネ(11月30日、芝川町)◆
.
。。。。。。。。。。 A red dragonfly basking on the leaf.
。。。。。。。。。。(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f2.8 1/500, ASA200)
冬なのに連結飛行するアカトンボ。
連結した2頭とも足をきっちりと折りたたんで飛んでいるのが面白い。
後ろのトンボ(メス)の翅は、翅の残像が黒っぽい線になって見えている。
前を飛ぶ赤いオスは、メスの頭部の上に尾端をただのせているだけのようにみえる。しかし、飛びまわってもこの2頭のトンボがなかなか離れないのは、メスの頭部をオスの尾端の付属器でしっかり固定しているからだろう。

◆ナツアカネの連結飛翔 (11月30日、芝川町)◆
.
A flying feature of coupling red dragonflies
(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f9.0 1/1600, ASA800, trimming)
この写真でも、後ろのトンボの翅の残像のようなものが写っている。とすると、後ろのトンボはただ引っ張られているだけではなくて、前のトンボよりも羽ばたいているのだろうか?
少なくとも、羽ばたきの速度などをある程度同調させないと2頭では飛びにくいかもしれないね、例えば二人三脚みたいに。すると、トンボによっては連結飛行の相性が悪い場合もあるだろうな。
余計なお世話かな。

◆ナツアカネの連結飛翔 (11月30日、芝川町)◆
.
A flying feature of coupling red dragonflies
(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f3.5 1/2500, EV-0.7, ASA200, trimming)
▶オツネントンボ; Sympecma paedisca
林の横のブッシュで数頭のオツネントンボを見つけた。
このトンボは飛んでもすぐに静止する。しかし、小さい上に枯れ草と同じ色なので、目を離すとすぐに見失ってしまうのだ。目に自信の無い虫林は少し苦手なトンボだ。

。。。。。。。。。。◆オツネントンボ(11月30日、芝川町)◆
.
。。。。。。。。。。 A dragonfly basking on the leaf.
。。。。。。。。。。(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f3.5 1/3200, ASA200)
細い枝に静止してじっとしているので、そっと近づいて広角写真を撮影した。絞りはF8までだが、コンデジは被写界深度が深いので、背景までしっかりわかるのだ。

◆オツネントンボ (11月30日、芝川町)◆
.
A dragonfly basking on the branch.
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/200, EV-1.3, ASA80, RD2000)
オツネントンボの複眼はデメキンみたいに側方に飛び出している。複眼の縞模様はここまで拡大しないと認識するのは難しいかも知れない。

◆オツネントンボ (11月30日、芝川町)◆
.
A dragonfly basking on the branch.
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/125, EV-0.7, ASA80, Sunpack RD2000m, Laynox DCR-250)
▶サシゲチビタマムシ; Trachys robusta
小さな鳥居の横に太い杉の木があった。

◆タマムシの越冬する杉(11月30日、芝川町)◆
.
The Japanese cedar with jewel beetles passing winter
(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-1, f8.0 1/160, ASA80)
その幹に日が当っていたので樹皮を少しめくってみたら、数ミリの小さなチビタマムシの越冬集団を見つけた。タマムシというと、大きなヤマトタマムシを連想するが、米粒より小さいこのチビタマムシも立派なタマムシの仲間なのだ。
英語でタマムシは 「jewel beetle」 と呼ぶらしいが、このタマムシの色彩はかなり渋いので、焼き物のワビやサビの世界かもしれない。とにかく小さすぎてそれどこれではないか。
そこで、レイノックスのスーパーマクロレンズを装着して撮影したが、DCR-250の拡大ではこの程度。

◆サシゲチビタマムシ (11月30日、芝川町)◆
.
Trachys robusta
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/125, EV-0.7, ASA80, Sunpack RD2000m, Laynox DCR-250)
もっと拡大できるMSN-202を用いると、やっと翅表の模様がわかる。
このタマムシは鞘羽の模様や体の形から サシゲチビタマムシ と同定した。このチビタマムシの仲間は似たような色彩のものが多いので、同定は少し自信が無い--------間違っていたら教えてください。
サシゲチビタマムシはスダジイの葉を食するみたいなので、この場所に生息していても不思議はない。

◆サシゲチビタマムシ (11月30日、芝川町)◆
.
Trachys robusta
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/125, EV-0.7, ASA80, Sunpack RD2000m, Laynox MSN-202)
**************************************************
§ Afterword §
今回はムラサキシジミ以外の昆虫たちを掲載した。
この時期はさすがに昆虫たちも少なくなり、まだ生き残っているアカトンボや成虫越冬する昆虫たちが撮影対象になることが多い。シーズン中は見向きもされない普通種が、この時期にはにわかにスターになるのである。
これから春までが長い--------。
以上、 by 虫林花山
Date: November 30th, 2008
Place: Shibakawa-cho, Shizuoka Pref.
Weather:Fine
<<写真考>>
道の脇のトチの木を何気なく下から見上げたら、透かした太陽の光が黄葉した葉の色と渾然と融和して何とも言えない色彩を演出していた。--------と書くと、いかにも綺麗に黄葉した立派な木を撮影したように思えるが、実はこの写真のトチの木は、車が往来する国道脇のショボイ木であった。
写真とは、 一瞬の場面の任意の一部だけを切り取ったもの なのだ。切り取る場所やその表現方法は撮り手の自由で、そこに美的センスが問われるわけだが、これがなんとも曲者だね。

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Yellow-tinged leaves of Japanese horse-chestnut
(Canon Power Shot G10, f6.3, 1/1600, EV-1.0, ASA100)
§ Diary §
▶ナツアカネ; Symptrum frequens
枯草で日光浴するアカトンボ。
いつもはあまり見向きもしない光景だが、この時期になるとにわかにアカトンボが愛おしく感じる。
虫林の虫に対する価値観なんて、いつも自己中心的で身勝手なものだ。

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。。。。。。。。。。 A red dragonfly basking on the leaf.
。。。。。。。。。。(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f2.8 1/500, ASA200)
冬なのに連結飛行するアカトンボ。
連結した2頭とも足をきっちりと折りたたんで飛んでいるのが面白い。
後ろのトンボ(メス)の翅は、翅の残像が黒っぽい線になって見えている。
前を飛ぶ赤いオスは、メスの頭部の上に尾端をただのせているだけのようにみえる。しかし、飛びまわってもこの2頭のトンボがなかなか離れないのは、メスの頭部をオスの尾端の付属器でしっかり固定しているからだろう。

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A flying feature of coupling red dragonflies
(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f9.0 1/1600, ASA800, trimming)
この写真でも、後ろのトンボの翅の残像のようなものが写っている。とすると、後ろのトンボはただ引っ張られているだけではなくて、前のトンボよりも羽ばたいているのだろうか?
少なくとも、羽ばたきの速度などをある程度同調させないと2頭では飛びにくいかもしれないね、例えば二人三脚みたいに。すると、トンボによっては連結飛行の相性が悪い場合もあるだろうな。
余計なお世話かな。

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A flying feature of coupling red dragonflies
(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f3.5 1/2500, EV-0.7, ASA200, trimming)
▶オツネントンボ; Sympecma paedisca
林の横のブッシュで数頭のオツネントンボを見つけた。
このトンボは飛んでもすぐに静止する。しかし、小さい上に枯れ草と同じ色なので、目を離すとすぐに見失ってしまうのだ。目に自信の無い虫林は少し苦手なトンボだ。

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。。。。。。。。。。 A dragonfly basking on the leaf.
。。。。。。。。。。(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-14, f3.5 1/3200, ASA200)
細い枝に静止してじっとしているので、そっと近づいて広角写真を撮影した。絞りはF8までだが、コンデジは被写界深度が深いので、背景までしっかりわかるのだ。

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A dragonfly basking on the branch.
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/200, EV-1.3, ASA80, RD2000)
オツネントンボの複眼はデメキンみたいに側方に飛び出している。複眼の縞模様はここまで拡大しないと認識するのは難しいかも知れない。

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A dragonfly basking on the branch.
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/125, EV-0.7, ASA80, Sunpack RD2000m, Laynox DCR-250)
▶サシゲチビタマムシ; Trachys robusta
小さな鳥居の横に太い杉の木があった。

.
The Japanese cedar with jewel beetles passing winter
(Olympus E-3, ZD50mm MACRO, EC-1, f8.0 1/160, ASA80)
その幹に日が当っていたので樹皮を少しめくってみたら、数ミリの小さなチビタマムシの越冬集団を見つけた。タマムシというと、大きなヤマトタマムシを連想するが、米粒より小さいこのチビタマムシも立派なタマムシの仲間なのだ。
英語でタマムシは 「jewel beetle」 と呼ぶらしいが、このタマムシの色彩はかなり渋いので、焼き物のワビやサビの世界かもしれない。とにかく小さすぎてそれどこれではないか。
そこで、レイノックスのスーパーマクロレンズを装着して撮影したが、DCR-250の拡大ではこの程度。

.
Trachys robusta
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/125, EV-0.7, ASA80, Sunpack RD2000m, Laynox DCR-250)
もっと拡大できるMSN-202を用いると、やっと翅表の模様がわかる。
このタマムシは鞘羽の模様や体の形から サシゲチビタマムシ と同定した。このチビタマムシの仲間は似たような色彩のものが多いので、同定は少し自信が無い--------間違っていたら教えてください。
サシゲチビタマムシはスダジイの葉を食するみたいなので、この場所に生息していても不思議はない。

.
Trachys robusta
(Canon Power Shot G10, f8.0, 1/125, EV-0.7, ASA80, Sunpack RD2000m, Laynox MSN-202)
§ Afterword §
今回はムラサキシジミ以外の昆虫たちを掲載した。
この時期はさすがに昆虫たちも少なくなり、まだ生き残っているアカトンボや成虫越冬する昆虫たちが撮影対象になることが多い。シーズン中は見向きもされない普通種が、この時期にはにわかにスターになるのである。
これから春までが長い--------。
以上、 by 虫林花山
いつもすばらしい写真をありがとうございます。
今にも動き出しそうなナツアカネの飛翔写真、すごいです。まだ連結が見られるんですね。
わたしもこの季節は普通種にも優しくなれる自分に気付かされます。それにしても来シーズンの夢ばかり膨らみますね。
今にも動き出しそうなナツアカネの飛翔写真、すごいです。まだ連結が見られるんですね。
わたしもこの季節は普通種にも優しくなれる自分に気付かされます。それにしても来シーズンの夢ばかり膨らみますね。
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Dragonbutterさん、
コメント有難うございます。
時々、そちらの日記も拝見させていただいています。ルーミスは素晴らしいですね。
トンボの飛翔はあまり撮影した事が無かったのですが、意外に動きがある写真が撮れて驚きました。広角レンズではなくて、マクロレンズや望遠レンズでトライしてみたいと思います。
そろそろ虫も少なくなって、寂しくなりますが、来シーズンの夢を膨らませてこの冬をすごしましょう。
コメント有難うございます。
時々、そちらの日記も拝見させていただいています。ルーミスは素晴らしいですね。
トンボの飛翔はあまり撮影した事が無かったのですが、意外に動きがある写真が撮れて驚きました。広角レンズではなくて、マクロレンズや望遠レンズでトライしてみたいと思います。
そろそろ虫も少なくなって、寂しくなりますが、来シーズンの夢を膨らませてこの冬をすごしましょう。
虫林さん、サシゲチビタマムシの拡大写真素晴らしいですね・・・小さな昆虫をここまで大きく撮影できるのは凄いです・・・。しっかり見ると魅力的です。
chochoensisさん、
コメント有難うございます。
サシゲチビタマはご飯粒よりも小さいので、目で見ても良くわかりません。そこで、レイノックス社の拡大レンズで、ストロボ併用で撮影してみました。でも、35mmマクロレンズで一眼でも撮影しても良かったかなとも思っています。
小さくても魅力的な昆虫は意外に多いですよね。
コメント有難うございます。
サシゲチビタマはご飯粒よりも小さいので、目で見ても良くわかりません。そこで、レイノックス社の拡大レンズで、ストロボ併用で撮影してみました。でも、35mmマクロレンズで一眼でも撮影しても良かったかなとも思っています。
小さくても魅力的な昆虫は意外に多いですよね。
虫林san、おはようございます。
夏茜の連結写真が素晴らしいのは勿論ですが、
私のお気に入りは、6枚目の 越年蜻蛉 が、枝に添っている写真です。
他種のイトトンボの様に、腹部を浮かせたシーンは見ますが、
完全に 越年態勢 に入っている様に見えますね。
チビタマムシは、これからの季節に樹皮下などで良くモデルになって貰います。
似たような種が多く、戸惑ってしまいますが・・・・・。
夏茜の連結写真が素晴らしいのは勿論ですが、
私のお気に入りは、6枚目の 越年蜻蛉 が、枝に添っている写真です。
他種のイトトンボの様に、腹部を浮かせたシーンは見ますが、
完全に 越年態勢 に入っている様に見えますね。
チビタマムシは、これからの季節に樹皮下などで良くモデルになって貰います。
似たような種が多く、戸惑ってしまいますが・・・・・。
蘭丸さん、
コメント有難うございます。
なるほど、枝に沿って越冬体制に入っているのかも知れません。あるいは、完全休止姿勢なのかな?たしかに結構近づいても逃げなかったですね。
このチビタマの杉の横に食樹のスダジイがあったように記憶しています。
このスダジイの林の周りの木の樹皮ならば、見つかる可能性大ですね。
コメント有難うございます。
なるほど、枝に沿って越冬体制に入っているのかも知れません。あるいは、完全休止姿勢なのかな?たしかに結構近づいても逃げなかったですね。
このチビタマの杉の横に食樹のスダジイがあったように記憶しています。
このスダジイの林の周りの木の樹皮ならば、見つかる可能性大ですね。
by tyu-rinkazan
| 2008-12-03 20:44
| ■トンボ
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Comments(6)
