20090315 武田の杜の春告蝶:ミヤマセセリ (山梨県)
2009年 03月 16日
Nature Diary #0243
Date: May 15th (Sunday), 2009
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather:fair
§ Diary §
本日は晴れ渡り、空には雲ひとつない。でもこんな日には花粉が------わが花粉症は今年も結構しんどい。クシャミと鼻水、目の痒みもわずらわしい。せっかくの良い季節なのに--------。
花粉症の薬は抗ヒスタミン剤(アレルギー反応によってマスト細胞から放出されるヒスタミンを抑える)が主流だが、これは根本的な治療法ではなくて症状だけを抑えるいわゆる対症療法というやつだ。ならば根本的な治療法はというと、薄めた花粉を少しずつ注射して免疫寛容を獲得させる減感作療法がある。しかし、この場合は長期間にわたって注射を受けなくてはならない。ウーム、長期の注射もいやだ。
かくして、森の中でくしゃみをしながら、マスクをして本日も散歩することになった。

◆花粉症の虫屋 (3月15日、甲府市)◆
.
A naturarist suffering pollen allergy
(Olympus E-3, ZD8mm FISHEYE + EC-14)
▶ミヤマセセリ; Spring flat
虫屋は季節の歩みを昆虫の出現で知ることができる。
平地では、春先に羽化するチョウの1番バッターはモンキチョウで、モンシロチョウ、ベニシジミなどがそれに続く。しかし、虫林が春の訪れを最も感じるチョウはミヤマセセリだ。というのも、このチョウの出現は「里山の春」を意味するからだ。
そう、ミヤマセセリは里山の春告蝶なのだ。
この時期であればミヤマセセリはすでに羽化しているはずなのだが、本日はなかなかその姿を虫林の前に現してくれなかった。お昼も過ぎてそろそろ諦めて帰ろうという気分になった時、1頭の黒っぽいセセリチョウが足もとから飛んで少し先の地面に舞い降りた。
今年もやっと君に会えた------ミヤマセセリ。

◆日光浴をするミヤマセセリ♂ (3月15日、甲府市)◆
.
This is my first look of Spring flat of this season.
(Olympus E-3, Sigma 150mm Macro)
▶ヒオドシチョウ; Large Tortoiseshell
越冬明けのヒオドシチョウが伐採された丸太上で翅を開いて日光浴をしていた。ヒオドシはこの場所に強い執着心がある様で、驚いて飛び去っても必ず戻ってくる。
まるでブーメランだ。

◆日光浴をするヒオドシチョウ (3月15日、甲府市)◆
.
A Large Tortoiseshell basking on the log.
(Olympus E-510, ZD8mm FISHEYE + EC-14)

◆日光浴をするヒオドシチョウ (3月15日、甲府市)◆
.
A Large Tortoiseshell basking on the ground.
(Olympus E-510, ZD8mm FISHEYE + EC-14)
<
◆飛翔するヒオドシチョウ (3月15日、甲府市)◆
.
Flying feature of a Large Tortoiseshell.
(Olympus E-510, ZD8mm FISHEYE + EC-14、トリミング)
▶テングチョウ; European Beak
武田の杜の小径ではテングチョウが多い。本日見かけただけでも15頭は超えていたと思う。小枝に静止して翅を開いた逆光のテングチョウを撮影してみた。

◆逆光のテングチョウ (3月15日、甲府市)◆
.
An European Beak against the sun
(Olympus E-3, Sigma 150mm Macro)
テングチョウのオスとメスは、翅表であれば紋の大きさや形などで知ることができるが、翅裏でもわかる。この写真(左)のように地の色が白っぽく灰白色で雲状紋が発達しているのがオス。地が褐色で、雲状紋が乏しいのがメスだ(右)。

◆テングチョウのオス(左)とメス(右) (3月15日、甲府市)◆
.
Male (left) and female (right)
(Olympus E-3, Sigma 150mm Macro、ストロボ)
テリを張っている♂の場所に別のオスが侵入したので、スクランブル発進した。
写真では1頭のように見えるが実は2頭が重なっているのだ。かなり激しい戦闘を繰り広げているのだろうか、それとも遊んでいるのかな。

◆テングチョウの戦い (3月15日、甲府市)◆
.
Flying feature of European Beak
(Olympus E-510, ZD8mm FISHEYE + EC-14)
▶シータテハ; Comma
歩いていたら足もとから飛び立って近くに静止した。飛翔した時には初めはキタテハかとも思ったが、キタテハに比べて少し小さく、色もより濃く見えた。写真はストロボを用いているが、このチョウの名前ともなっているCの文字が綺麗にでた。
この写真をみると、足が4本のようにみえるが、前足は折りたたんでいるのだろう。

◆シータテハ (3月15日、甲府市)◆
.
A comma resting on the ground with the wings closed.
(Olympus E-3, Sigma 150mm Macro、ストロボ)
**************************************************
§ Afterword §
今年は例年よりも暖冬で、桜の開花も約1週間から10日ほど早いようである。ところが、ミヤマセセリの初見は、昨年よりも遅く、一昨年とほぼ同じであった。チョウの方は今年が特別早いとは言い難い。
ミヤマセセリはまだ個体数が少ないようで、3頭見ただけである。これからさらに増えていくことだろう。
本日観察したチョウ; ミヤマセセリ(3)、ヒオドシチョウ(3)、テングチョウ(15)、シータテハ(1)、スジボソヤマキチョウ(3)
ミヤマセセリがでると春も本番で、これからが楽しみだ。
以上、 by 虫林花山
Date: May 15th (Sunday), 2009
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather:fair
§ Diary §
本日は晴れ渡り、空には雲ひとつない。でもこんな日には花粉が------わが花粉症は今年も結構しんどい。クシャミと鼻水、目の痒みもわずらわしい。せっかくの良い季節なのに--------。
花粉症の薬は抗ヒスタミン剤(アレルギー反応によってマスト細胞から放出されるヒスタミンを抑える)が主流だが、これは根本的な治療法ではなくて症状だけを抑えるいわゆる対症療法というやつだ。ならば根本的な治療法はというと、薄めた花粉を少しずつ注射して免疫寛容を獲得させる減感作療法がある。しかし、この場合は長期間にわたって注射を受けなくてはならない。ウーム、長期の注射もいやだ。
かくして、森の中でくしゃみをしながら、マスクをして本日も散歩することになった。

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A naturarist suffering pollen allergy
(Olympus E-3, ZD8mm FISHEYE + EC-14)
▶ミヤマセセリ; Spring flat
虫屋は季節の歩みを昆虫の出現で知ることができる。
平地では、春先に羽化するチョウの1番バッターはモンキチョウで、モンシロチョウ、ベニシジミなどがそれに続く。しかし、虫林が春の訪れを最も感じるチョウはミヤマセセリだ。というのも、このチョウの出現は「里山の春」を意味するからだ。
そう、ミヤマセセリは里山の春告蝶なのだ。
この時期であればミヤマセセリはすでに羽化しているはずなのだが、本日はなかなかその姿を虫林の前に現してくれなかった。お昼も過ぎてそろそろ諦めて帰ろうという気分になった時、1頭の黒っぽいセセリチョウが足もとから飛んで少し先の地面に舞い降りた。
今年もやっと君に会えた------ミヤマセセリ。

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This is my first look of Spring flat of this season.
(Olympus E-3, Sigma 150mm Macro)
▶ヒオドシチョウ; Large Tortoiseshell
越冬明けのヒオドシチョウが伐採された丸太上で翅を開いて日光浴をしていた。ヒオドシはこの場所に強い執着心がある様で、驚いて飛び去っても必ず戻ってくる。
まるでブーメランだ。

.
A Large Tortoiseshell basking on the log.
(Olympus E-510, ZD8mm FISHEYE + EC-14)

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A Large Tortoiseshell basking on the ground.
(Olympus E-510, ZD8mm FISHEYE + EC-14)
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Flying feature of a Large Tortoiseshell.
(Olympus E-510, ZD8mm FISHEYE + EC-14、トリミング)
▶テングチョウ; European Beak
武田の杜の小径ではテングチョウが多い。本日見かけただけでも15頭は超えていたと思う。小枝に静止して翅を開いた逆光のテングチョウを撮影してみた。

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An European Beak against the sun
(Olympus E-3, Sigma 150mm Macro)
テングチョウのオスとメスは、翅表であれば紋の大きさや形などで知ることができるが、翅裏でもわかる。この写真(左)のように地の色が白っぽく灰白色で雲状紋が発達しているのがオス。地が褐色で、雲状紋が乏しいのがメスだ(右)。

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Male (left) and female (right)
(Olympus E-3, Sigma 150mm Macro、ストロボ)
テリを張っている♂の場所に別のオスが侵入したので、スクランブル発進した。
写真では1頭のように見えるが実は2頭が重なっているのだ。かなり激しい戦闘を繰り広げているのだろうか、それとも遊んでいるのかな。

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Flying feature of European Beak
(Olympus E-510, ZD8mm FISHEYE + EC-14)
▶シータテハ; Comma
歩いていたら足もとから飛び立って近くに静止した。飛翔した時には初めはキタテハかとも思ったが、キタテハに比べて少し小さく、色もより濃く見えた。写真はストロボを用いているが、このチョウの名前ともなっているCの文字が綺麗にでた。
この写真をみると、足が4本のようにみえるが、前足は折りたたんでいるのだろう。

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A comma resting on the ground with the wings closed.
(Olympus E-3, Sigma 150mm Macro、ストロボ)
§ Afterword §
今年は例年よりも暖冬で、桜の開花も約1週間から10日ほど早いようである。ところが、ミヤマセセリの初見は、昨年よりも遅く、一昨年とほぼ同じであった。チョウの方は今年が特別早いとは言い難い。
ミヤマセセリはまだ個体数が少ないようで、3頭見ただけである。これからさらに増えていくことだろう。
本日観察したチョウ; ミヤマセセリ(3)、ヒオドシチョウ(3)、テングチョウ(15)、シータテハ(1)、スジボソヤマキチョウ(3)
ミヤマセセリがでると春も本番で、これからが楽しみだ。
以上、 by 虫林花山
う~ん、気持ちの良い散歩道ですね。深呼吸したくなります。
出ましたね、ミヤマセセリ。
モンシロチョウやモンキチョウは冬の終わりを告げる蝶。
この蝶やコツバメ、スギルリは春の訪れを告げる蝶。あ、もちろんギフも。
と、私は感じております(笑)。
出ましたね、ミヤマセセリ。
モンシロチョウやモンキチョウは冬の終わりを告げる蝶。
この蝶やコツバメ、スギルリは春の訪れを告げる蝶。あ、もちろんギフも。
と、私は感じております(笑)。
0
確かにミヤマセセリやコツバメは里山の春を告げる蝶ですね。
こちらではミヤマセセリの前にコツバメが飛んでいるように思います。
こちらではミヤマセセリの前にコツバメが飛んでいるように思います。
やっとミヤマセセリですね。
それに、ヒオドシ、シータテハと素晴らしいですね。
私もミヤマ狙いで出かけましたが、玉砕しました。
いつもの林道は花も遅く、例年より4.5日遅れという感じでしょうか。
テングチョウのからみ、私も撮影しましたよ~。
これからブログを作ります、奥さんの分もなので写真の整理だけでも時間がかかって・・
それに、ヒオドシ、シータテハと素晴らしいですね。
私もミヤマ狙いで出かけましたが、玉砕しました。
いつもの林道は花も遅く、例年より4.5日遅れという感じでしょうか。
テングチョウのからみ、私も撮影しましたよ~。
これからブログを作ります、奥さんの分もなので写真の整理だけでも時間がかかって・・
▼虫林san、こんにちは。
私も、地元で、ミヤマセセリとコツバメを探しましたが、昨日・今日共に負けでした。
川崎市内では、消えてしまったのかなぁ。。。
と、思いつつも、シーズン中は探してみようと思います。
緋縅も、ごく稀に見られる年もアル。。。程度です。。。
今日は、スジグロシロチョウに喜ぶ負けっぷりでした。
私も、地元で、ミヤマセセリとコツバメを探しましたが、昨日・今日共に負けでした。
川崎市内では、消えてしまったのかなぁ。。。
と、思いつつも、シーズン中は探してみようと思います。
緋縅も、ごく稀に見られる年もアル。。。程度です。。。
今日は、スジグロシロチョウに喜ぶ負けっぷりでした。
nomusan さん、
コメント有難うございます。先週末はダメでしたが、何とか今週はミヤマセセリの顔を拝む事ができました。
なるほど、モンシロチョウやモンキチョウは冬の終わりを告げる蝶。ミヤマセセリやコツバメ、スギルリは春の訪れを告げる蝶。というフレーズはなかなか素晴らしいです。
コメント有難うございます。先週末はダメでしたが、何とか今週はミヤマセセリの顔を拝む事ができました。
なるほど、モンシロチョウやモンキチョウは冬の終わりを告げる蝶。ミヤマセセリやコツバメ、スギルリは春の訪れを告げる蝶。というフレーズはなかなか素晴らしいです。
maedaさん、
このフィールドでは、コツバメの出現はミヤマセセリに比べてかなり遅れるようです。コツバメも春を告げる蝶ですので、その姿を早くみたいです。
このフィールドでは、コツバメの出現はミヤマセセリに比べてかなり遅れるようです。コツバメも春を告げる蝶ですので、その姿を早くみたいです。
ダンダラさん、
ミヤマセセリはもう少し早く見れると思っていましたが、先週はダメで、今週、やっと見ることができました。
テングチョウの絡み飛翔はけっこう時間的に短いので、撮影は苦労します。そちらでも撮影できたとのこと後で見に行きます。
ミヤマセセリはもう少し早く見れると思っていましたが、先週はダメで、今週、やっと見ることができました。
テングチョウの絡み飛翔はけっこう時間的に短いので、撮影は苦労します。そちらでも撮影できたとのこと後で見に行きます。
愛野緑 さん、
テングチョウのオスメスの鑑別は、「日本チョウ類標準図鑑」の説明によりました。みてみると、テリ張りしているものはほとんどオスで、メスは少ないようでした。でも、違った角度からこの蝶をみると、面白いですね。
テングチョウのオスメスの鑑別は、「日本チョウ類標準図鑑」の説明によりました。みてみると、テリ張りしているものはほとんどオスで、メスは少ないようでした。でも、違った角度からこの蝶をみると、面白いですね。
蘭丸さん、
こちらではミヤマセセリは出始めのようで、まだまだ個体数が少ないようです。3頭見ましたが、2頭は飛んでいるもので、撮影は不可能でした。
これからコツバメも出てくると思います。川崎市内で確認できたら素晴らしいですね。
こちらではミヤマセセリは出始めのようで、まだまだ個体数が少ないようです。3頭見ましたが、2頭は飛んでいるもので、撮影は不可能でした。
これからコツバメも出てくると思います。川崎市内で確認できたら素晴らしいですね。
banyanさん、
ミヤマセセリもやっと見つけたというのにギフですか?
それはまた早いですね。オメデトウございます。のちほど見せていただきにあがります。そろそろギフも視野に入れた撮影になりますね。ワクワクします。
ミヤマセセリもやっと見つけたというのにギフですか?
それはまた早いですね。オメデトウございます。のちほど見せていただきにあがります。そろそろギフも視野に入れた撮影になりますね。ワクワクします。
kmkurobeさん、
コメントありがとうございます。
桜の開花は今年は特別に早いようですが、蝶の出現はそれほど早いというわけではなさそうに見えます。もう少し観察する必要がありますが。
そちらでは、そろそろヒメギフの可能性が出てきたみたいでわくわくしますね。
コメントありがとうございます。
桜の開花は今年は特別に早いようですが、蝶の出現はそれほど早いというわけではなさそうに見えます。もう少し観察する必要がありますが。
そちらでは、そろそろヒメギフの可能性が出てきたみたいでわくわくしますね。
今シーズンはルーミス病が昂進したため、ミヤマセセリも含めて新成虫を撮影できていません。
こっちの方も禁断症状が・・・。
こっちの方も禁断症状が・・・。
theclaさん、
ルーミスシジミの継続観察はとても意義深いと思います。交尾シーンでも撮影できたら感激でしょうね。僕の方はフィールド図鑑のミヤマセセリの担当になっていますので、ミヤマセセリで精を出したいと思います。
ルーミスシジミの継続観察はとても意義深いと思います。交尾シーンでも撮影できたら感激でしょうね。僕の方はフィールド図鑑のミヤマセセリの担当になっていますので、ミヤマセセリで精を出したいと思います。
by tyu-rinkazan
| 2009-03-16 03:09
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Comments(18)
