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Nature Diary #0201

§ Diary §

土曜日はかなり雨が降ったが、日曜日は朝から晴れて日中は暑くなった。

ヨーロッパから帰国してまだ疲れが完全には抜けていないが、自宅からほど近い(車で10分)河原に、「虫撮り」散歩に行くことにした。昼食後に出発したが、晩夏とはいえ河原の日差しは思いのほか強く、すでに気温は30℃を越え、じりじりと刺すように照りつけた。

軟弱な虫林は、暑さ対策として頭の上にタオルをのせ、その上に帽子をかぶった。さらに今まで虫撮り散歩の禁じ手にしてきた「派手な日傘」をとうとう解禁したのだ---どうみても奇人・変人ファッションだね。


うろこ雲(巻積雲): Cirrocumulus

河原に着いて「空見ing」してみると、綺麗な「うろこ雲;Cirrocumulus」が見上げる空一面に広がっていた。うろこ雲(巻積雲)は秋の雲で、季語にもなっている。

うろこ雲、蝶と遊べし、秋の一日 (虫林)

うろこ雲はシノニムでいわし雲ともいうらしいが、雲の形はどう見てもイワシには見えないので不思議に思っていた。調べてみると、どうやらいわし雲という名前は、この雲がいわしの大漁をあらわすという言い伝えからつけられたものみたいだ。

われわれ虫屋にとってこの雲は、秋蝶の季節を示唆するので、ルーミス雲、クロツ雲、シルビア雲などと呼んだらいかがだろうか-------うーむ、我ながらバカバカしい。

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うろこ雲 (2008-August-31 甲府市)

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Olympus E-510, Olympus 8mm FISH EYE, F22, 1/125, EV-0.7, ASA100



ミヤマシジミ: Argyrognomon Blue

ミヤマシジミの棲息する河原は、昨年、大規模な河川敷の整備工事が行われた。幸いにして、ミヤマシジミの発生ポイントは保護され、工事による破壊から辛くも免れた。しかし、周りの環境の変化により、今年になって増殖力の強い木生植物(例えばニセアカシアなど)やセイタカアワダチソウなどの背の高い草がポイント近くまで迫ってきているのが気になる。

到着して少し歩いてみると、この炎天下でもミヤマシジミ達はちらちらと食草のコマツナギの木の周囲を飛び回っていた。でも、飛んでいるほとんどが少し古いのが残念だ。

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コマツナギの周りを飛ぶミヤマシジミ♂ (2008-August-31 甲府市)

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Olympus E-3, ZD 8mm FISHEYE


ファインダーを通して見るミヤマシジミの新鮮なオスの翅表は、日本産のブルースの中でもピカイチの美しさだと思う。いや、まだ見ぬカラルリやイシダ、タイツなどもいるので、ここはあまり気張らずにピカ2くらいにしておいた方が無難かな。

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ミヤマシジミ♂開翅 (2008-August-31 甲府市)

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Olympus E-3, Olympus 50mm Macro + Telecon (EC-14), F16, 1/160, EV-0.7, ASA100, Flash (+)


先日、成田からの帰途、中央線が大雨で不通になったために新宿から高速バスで帰宅した。新宿西口の高速バスターミナルの目の前には幸か不幸かヨドバシカメラのカメラ館があり、バスの時間待ちの間にケンコーのストロボディフューザーを衝動買いした。
(どうも高速バスを利用するたびに、ヨドバシカメラで衝動買いをする癖がある)

この衝動買いディフューザーはレンズの先につけるタイプであるが、装着にフレキシビリティがあってレンズ口径を問わないのが秀逸だ。またたたむと小さくなることのも良い。

今回はオリンパスのマクロ50mmにレンズフードをつけたままで、そのディフューザーをレンズフードの先に装着し、内臓ストロボで日中シンクロを行ってみた。

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ミヤマシジミ♂の翅裏 (2008-August-31 甲府市)

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Olympus E-3, ZD 50mm Macro + EC-14, Flash (+)


撮影していた時には気づかなかったが、メスの開翅写真をみると、翅表にすでにブルーの燐粉がわずかではあるがのっている。まだ暑いこの時期からすでに低温期型になり始めているのだろうか?

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ミヤマシジミ♀開翅 (2008-August-31 甲府市)

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Olympus E-3, Olympus 50mm Macro + Telecon (EC-14), F7.1, 1/250, EV-0.7, ASA100, Flash (+)

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ミヤマシジミ♀産卵 (2008-August-31 甲府市)

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Olympus E-3, Olympus 50mm Macro + Telecon (EC-14), F7.1, 1/250, EV-0.7, ASA100, Flash (+)



シルビアシジミ: Lesser Grass Blue

午後1時くらいから、昨年見つけたシルビアシジミのポイントまで発生状況を見に行った。

まだ食草のミヤコグサは花をつけていなかったが、小型のブルーがミヤコグサの群落のある草地をすごいスピードで飛びまわっていた。このブルーは小さいのとスピードが速いので、一生懸命に目で追ってみても、すぐに見失ってしまう--------悔しい。

まあ、本日は様子見なので、しばらくして帰ろうとした時に、足もとのツルボの花で吸蜜しているシルビアシジミのオスを見つけた。やはり、飛んでいたのはシルビアシジミのオスだったのだ。

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ツルボで吸蜜するシルビアシジミ (2008-August-31 甲府市)

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Olympus E-3, Olympus 8mm FISHEYE, Flash (+)


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。。。。。。。。。。ツルボで吸蜜するシルビアシジミ (2008-August-31 甲府市)

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。。。。。。。。。。 Olympus E-3, Olympus 50mm Macro + Telecon (EC-14)


1年ぶりでシルビアシジミに会うことができてひと安心である。このオスの翅表の深い色のブルーはなかなか格調が高くて好きだ。

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。。。。。。。。。。シルビアシジミ (2008-August-31 甲府市)

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。。。。。。。。。。 Olympus E-3, Olympus 50mm Macro + Telecon (EC-14), Flash (+)

午後3時少し前にパラパラと雨が降ってきたので、急いで車に戻り帰宅した。

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§Afterword§

夏もそろそろ終わり、秋に向かって河原のミヤマシジミもシルビアシジミもこれからその数が増えていくはずだ。今年の秋はゆっくりと彼らを撮影してみようと思う。

ミヤマシジミの棲息地の河原の河川敷整備工事は、河原の木をすべて抜き、整地しただけだ。その後はそのまま放置されているので、木は生えてきているし、雑草も生い茂っている。いったい、なにを目的にこのような工事を行ったのかが皆目わかないのだ。年度内の繰越できない工事費の消費を目的に行ったのだとすれば、これは大変に迷惑な話だ。


最後に先週の「ゲリラ豪雨」で被害に見舞われた方々には、心からのお悔やみを申し上げます。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-09-02 21:49 | ▣シルビアシジミ | Comments(12)