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2008年 09月 17日 ( 1 )

Nature Diary #0205
Date: September 15th (Monday), 2008
Place: Kofu-shi, Yamanashi Pref.
Weather:Cloudy



朝からドン曇りで、今にも雨が降ってきそうな天気だ(実際、夕方から雨)。

昼食の後、ゆるゆるとカメラを片手に近くのフィールド「武田の杜」を散歩することにした。武田の杜は冬から春にかけてはしばしば訪れる散歩道だが、とても暑がりの虫林は夏の間はなかなか足が向かなかった。

今回、短時間ではあるが、しばらくぶりでわが散歩道(My field)を楽しんでみよう。


§ Diary §

栃の実; Horse chestnut

今年整備された散策路を歩き始めてまもなく、道のわきに大きな栃の実を見つけた。足で踏んで皮を取ってみると、中から茶色い実が顔を出した。この実は見た感じがちょっと栗に似ていてとても美味しそうに見えるが、アクが強くてそのままでは食べることはできない。

以前に実の内部を舌で少しなめてみたことがあるが、ピリピリして刺激的な味わいだった。こんな実をあく抜きして食べる方法を確立した昔の日本人は、本当に偉いなと食いしん坊の虫林は思う。

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。。。。。。。。。。栃の実 (2008-September-15 甲府市)

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。。。。。。。。。。 Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, F5.6, 1/125, EV-0.7, ASA200



カンタン(邯鄲): Oecanthus indicus

クズの葉裏でコオロギの仲間のカンタンを見つけた。    
カンタンはルルルルルル----という連続的でどこかさびしげな声で鳴く秋の虫だ。

カンタンは昔から鳴き声が美しいので、「鳴く虫の女王」といわれている。でも、考えてみれば、鳴くのはオスだけなので、女王と呼ぶのは少し抵抗がある。まあ、ギフチョウはオスでもメスでも「春の女神」と呼ばれているので、この際、野暮なことは言わぬがよかろう。

カンタンは夜に鳴くので、日中にその姿を見ることはそうカンタン(簡単)ではない。

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クズの葉裏のカンタン (2008-September-15 甲府市)

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Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, F3.5, 1/125, EV-0.7, ASA100



センチコガネ Geotrupes laevistriatus

金赤紫色のセンチゴガネを見つけた。

センチコガネは動物の糞に集まる糞虫の仲間である、名前のセンチは「雪隠:せっちん→トイレの意味」からきているらしい-----だとすれば、センチコガネの意味は「便所コガネ」ということになるではないか。うーむ、こりゃあ臭そうな名前である。

せめて手洗いコガネくらいにしてもらいたい----たいして変わらないか。

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センチコガネ (2008-September-15 甲府市)

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Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, F13.0, 1/160, EV-0.7, ASA100 、ストロボ


センチコガネとオオセンチコガネの鑑別は、そう簡単ではない。この個体も体の輝きが強いので、オオセンチコガネかなと思っていた。

最も重要な両者の鑑別点は、前胸背中央部の溝の長さと頭盾と呼ばれる部分のかたちだろう。頭盾の前縁が半円形であればセンチ、やや長めで梯型であればオオセンチである。

この個体は頭盾前縁(→)が半円形なので、センチコガネと同定した。

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センチコガネの頭部前面アップ(2008-September-15 甲府市)

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Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, F13.0, 1/160, EV-0.7, ASA100 、ストロボ、トリミング



メスグロヒョウモン Damora sagana liane

目の前にひらひらとメスグロヒョウモンのメスが飛んできた。黙って蝶の後を目で追っているとソメイヨシノの樹幹に静止した。先週、ミドリヒョウモンの産卵シーンを撮影していたので、それが何を意味するかはすぐにわかった。

あわてて駆け寄って、横位置から産卵シーンを撮影することができた。こんな、高い所に産卵されたら幼虫は苦労するだろうな------と思う。

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メスグロヒョウモンの産卵(2008-September-15 甲府市)

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Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, F5.6, 1/100, EV-0.7, ASA400



セミ Cicada

曇っているにも関わらず、ミンミンゼミ、ツクツクホウシ、アブラゼミが盛んに鳴いていた。ミンミンゼミに目をやると、なんと数週間前にブログにアップした「ミカドミンミン」だったのには驚いた。やはり甲府盆地ではこの変種の発生率が高いようだ。

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ミカドミンミン(2008-September-15 甲府市)

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Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, F5.0, 1/50, EV-0.7, ASA200



フキバッタの1種 Parapodisma sp.

フキバッタは翅が退化して飛ぶことができない。したがって、この仲間は種の分化が進んでいて、分類上はたくさんの種(26種)に分けられている。同定にはもっぱら交尾器の形態が重要視されるみたいなので、写真からだけでは難しいようだ。

見つけたフキバッタは、ヤマトフキバッタと言いたいところだが、ここはあまり断定せずにフキバッタの一種ということで逃げるのが賢明かな。

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。。。。。。。。。。フキバッタの1種 (2008-September-15 甲府市)

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。。。。。。。。。。 Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO, F3.2, 1/250, EV-0.7, ASA100


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§Afterword§

しばらくぶりで近くの武田の杜を散歩したが、やはり歩きなれた散歩道は良いものである。とにかく、あわただしかった春から夏のシーズンも終了したので、これからは移りゆく季節を楽しみながら、のんびりと散歩してみよう。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2008-09-17 23:46 | ▣メスグロヒョウモン | Comments(18)