人気ブログランキング |

2009年 05月 10日 ( 1 )

Nature Diary #0252
Date: May 9th (Saturday), 2009
Place: Kiso, Nagano Pref.
Weather: Fine



§ Diary §

この週末は天気が良さそうなので、木曾にチャマ(チャマダラセセリ春型)を見に行くことにした。

途中の峠から見える「御嶽山」の眺望は何度見ても感激してしまう。御嶽は3000mを超す独立峰で、日本百名山の著者である深田久弥をして「普通御嶽は日本アルプスに入れられているが、この山は別格である-----」と言わしめている名山だ。

たしかに、これだけのボリュームのある(標高3000mを越す)独立峰は富士山以外には無いだろう。この山をよく見ると噴火により上半分が消失したようにもみえる。もしかすると、本来は富士山よりもはるかに高い(6000m級)エベレスト並みの標高だったのでは?

d0090322_22271721.jpg
御嶽山 (5月9日、長野県)

.
Mt. Ontake, 3067m in altitude, is a symbol of Kiso district.
Olympus E-3, ZD16-60mm,



オオルリ; Cyanoptila

数年前に発見したチャマのマイポイントに到着後、先ずは腹ごしらえと大きな石に腰をおろして朝食を摂っていると、目の前の木の枝に青色に輝く美しいオオルリのオスが囀り始めた。

オオルリは夏鳥で、東南アジアから遠路渡ってやっとここに到着したばかりだろう。長旅で疲れているだろうに、元気よくさえずっている姿をみているとこちらも元気になるようだ--------甲府からここまでを遠いといっている軟弱な自分が恥ずかしいと思う。

日本三鳴鳥(オオルリ、ウグイス、コマドリ)に選ばれている美しい囀りをしばらく楽しんだ。

オオルリの声に聞き入る木曽の初夏(虫林)

d0090322_2227349.jpg
オオルリ (5月9日、木曾郡)

.
A male of Cyanoptila warbling on the branch.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro



チャマダラセセリ; Maculatus Skipper

チャマは綺麗というよりも可愛い蝶である。夜空に星を散らしたような翅表も良いがチャマダラの名前のもとになっている翅裏の模様も面白い。


散策しながらチャマの出現を待っていたが、チャマさまは一向に姿を見せてくれない。

気の短い虫林はそろそろ別な場所に移動しようかと思っていると愛知のSeさんが現れた。Seさんとは一週間ほど前に白馬村でお会いして以来である。そこで、Seさんの知る別のチャマポイントに移動することにした。

マイポイントからさほど遠くないその場所ではすでに先行者がいた。
良く見ると先行者の一人はkenkenさんだ----嬉しい。さらに東京からこられた Shi さんとも初めてお会いした。


<交尾>
皆で探索するが、このポイントでもチャマはなかなか顔を見せてくれない。

でも、kenkenさんが何と交尾しているチャマを見つけてくれたではないか。チャマの交尾はもちろん初めてなので、感謝しながら撮影した。

d0090322_22275183.jpg
交尾するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
Wide-angle view of a mating couple of Maculatus Skipper.
Olympus E-3, ZD8mm、EC-14, 外部ストロボFL-36R


交尾しているカップルを見ると、オス(下)はかなり古くなって色も褪せているが、メス(上)は羽化間もないピカピカの個体だ。これだけ個体数が少ないのによくぞ出会えたものだと感心してしまう。男女の出会いとは不思議なものである----関係ないか。

d0090322_2228418.jpg
交尾するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
Highpower view of a mating couple of Maculatus Skipper. Please note the difference in color between them.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, 外部ストロボFL-36R



<静止>
地面の草の葉に静止したチャマを横から撮影した。チャマの開翅写真は今まで何回も撮影したことがあるが、翅を完全に閉じた状態の写真は初めてだ。このチョウはミヤマセセリと同様に静止する時は翅を開く性質があるので、翅裏写真はむしろ貴重かも知れないね。

d0090322_22281863.jpg
静止するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
A Maculatus Skipper resting on the grass leaf with the wings closed
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, 外部ストロボFL-36R



<吸蜜>
チャマの吸蜜時間はほぼ決まっているようで、午前10時から11時30分くらいの間だろう。生来こらえ性の無い虫林はチャマの撮影ではいつもお昼ごろには帰ってしまっていたが、kenkenさんやShiさんはアフタヌーンティタイム(午後は2時30分から3時30分)があることを教えてくれた。

チャマは蝶道のようなものがあるらしく、特定の場所に数回にわたって訪れた。

d0090322_22283116.jpg
キンポウゲで吸蜜するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
A Maculatus Skipper feeding on the flower of Persian buttercup.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro

d0090322_22284543.jpg
キジムシロで吸蜜するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
A Maculatus Skipper feeding on the flower of cinqfoil
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro


アフタヌーンティタイム(午後3時過ぎ)で吸蜜に訪れたチャマを撮影できた。
午後の吸蜜の方が、たしかに吸蜜時間が午前中に比べて長くて撮影しやすいようだ。

d0090322_222858100.jpg
キジムシロで吸蜜するチャマダラセセリ (5月9日、木曾郡)

.
A Maculatus Skipper feeding on the flower of cinqfoil
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro



ヤマキチョウ; Brimstone

ヤマキチョウは今年の課題の一つだ。

ここでは数頭のヤマキチョウがすばらしいスピードで(まるでツマベニチョウのように)飛びまわっていたが、一度として静止しなかった。そこで、少しだけ飛翔写真を撮影してみた。

どうして越冬明けでもヤマキチョウは綺麗なのだろう-----不思議だ。

d0090322_22292724.jpg
飛翔するヤマキチョウ (5月9日、木曾郡)

.
A flying Brimstone, male
Olympus E-3, ZD12-60mm、トリミング

d0090322_22294493.jpg
モンキチョウを追飛するヤマキチョウ (5月9日、木曾郡)

.
A flying Brimstone, male
Olympus E-3, ZD12-60mm、トリミング


**************************************************


§ Afterword §

今週末はとにかく暑かった。日曜日は甲府で30℃を越えてしまったようである(日曜日は休養)。

現在の木曾のチャマは少ない。特に今回は天候(暑すぎる)のためか、発生のピークがすでに過ぎてしまったのか、個体数がもともとすくないためなのだろうか(多分これが可能性が高いと思う)、なかなか見ることができなかった。そんな厳しい状況での交尾写真撮影はとても嬉しかった。そもそも、虫林一人ではチャマにお目にかかれたかどうかも怪しいものだと思う。

暑い中での長時間の探索にはまいってしまったが、kenkenさんをはじめ、Seさん、Shiさんのお陰で楽しい一日でした。皆さんに感謝します。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2009-05-10 22:33 | Comments(36)