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2010年 08月 21日 ( 1 )

Nature Diary #0345
Date: August 14 (Saturday), 2010
Place: Aomori Pref.
Weather: fine, later, occasionally cloudy and rain




§ Diary §

下北半島の岸壁や浜などにはハマナスの木が多い。

ハマナスはバラの1種で、時期になると大きな赤い花をつけるが、その花を見るといかにもバラである。英名を Japanese Rose というらしいが、さもありなんと思われる美しさがある。しかし、花が終わった後の大きな赤い実も意外に綺麗で好きだ。

ちなみに、ハマナスは皇太子妃雅子さまのお印でもある。止ん事無い花なのだ。

北国の浜にはハマナスがよく似合う。

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#1: 赤い実を付けたハマナスと 津軽海峡

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Japanese roses with fruits on the sea clif.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)



下北半島の岸壁をみると、綺麗な摂理(柱状摂理 Columnar joint)をしばしば認めた。形はおおむね六角形で、径が10cm程度なので、摂理としては細い方だと思われる。柱状節理は昔、マグマが冷却する際に出来た構造で、六角形になるのはそれが最も安定した形態のためらしい。

このあたりの岩は玄武岩(Basalt)なのかな?

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#2: 柱状摂理の岸壁

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Clif with Columnar joint
Olympus E-620, ZD8mm, EC-14, ASA200
(2010-August-14, Aomori)



海から出ている比較的太くて立派な柱状節理の岩の上に、沢山のウミネコが乗って休んでいた。

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#3: 柱状摂理の岩に乗るウミネコ

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Black-taild Gulls resting on the rock showing Columnar joint
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)



ゴマシジミ; Teleius Large Blue

ゴマシジミはユーラシア大陸には広く分布するが、日本では全国的に数が減少し、東北地方でも、絶滅した場所が多い(秋田県、山形県、福島県)。ここ青森県の下北半島は、今では数少ないゴマシジミの楽園なのだ。是非とも草原にあそぶ青い下北ゴマシジミに会いたい。

我ときて遊べや北のゴマシジミ(虫林一茶)--ん!、何か変?


海岸線を車2台で走っているとき、前を行くfanseabさんの車が急に停車した。後ろに車を止めて聞いてみると、「この辺にはゴマシジミがいそうだ」という返事だった。見ると、確かに灌木の上をゴマシジミがとんだ。どうやら、fanseabさんはゴマの気持ちが分かるらしい。

草原の中に入って探してみると、程なく綺麗な青い翅をはためかせてゴマシジミが飛び出して葉の上に静止した。

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#4: 葉上に静止するゴマシジミ

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A Teleius Large Blue resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)

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#5: 葉上に静止するゴマシジミ

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A Teleius Large Blue resting on the leaf.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)



<飛翔>
虫林が住む山梨県内では、現在では青いゴマシジミを見ることが難しくなってしまった。ここのゴマシジミは、北海道と同じ亜種(ogumae)になっており、飛ぶと青色が鮮やかでとても綺麗だ。亜種Ogumaeは翅表辺縁の黒帯の境界が明瞭で、黒紋が小さい。


飛翔写真で翅表を撮影した。

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#6: 飛翔するゴマシジミ

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A picture showing a flying Teleius Large Blue.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA800
(2010-August-14, Aomori)

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#7: 飛翔するゴマシジミ

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A picture showing a flying Teleius Large Blue.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA800
(2010-August-14, Aomori)

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#8: 飛翔するゴマシジミ

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A picture showing a flying Teleius Large Blue.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA800
(2010-August-14, Aomori)




尻屋に転戦するfanseabさんと別れた後、朝に下見して気になっていた場所を訪れた。

そこは海と反対側の細い小道をしばらく入った場所で、いわゆる湿性草原だ。早朝に訪れた時にはジャノメチョウ(どこでも多い)とヒメシロチョウくらいしか見ることができなかったが、所々にハギ(センダイハギ?)やヒロハクサフジなどの花が咲いていた。



車を止めて草原の奥の林まで歩いてみると、朝訪れた時には気がつかなかったが、下北ゴマの食草のナガボノシロワレモコウが点々とあった。さらに、嬉しいことにそこには多くのゴマシジミが訪れていたのだ。

少し暗かったので、ストロボ光を用いて飛翔を撮影した。

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#9: ナガボノシロワレモコウの穂に集まるゴマシジミ(3頭)

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Three Teleius Large Blues coming to the feeding plant.
Olympus E-620, ZD8mm, EC-14, ASA200
(2010-August-14, Aomori)


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#10: ナガボノシロワレモコウを訪れたゴマシジミ

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A female of Teleius Large Blue coming to the feeding plant.
Olympus E-3, Sigma 8mm Macro, ASA800, flash (+)
(2010-August-14, Aomori)



<産卵>
ここのナガバノシロワレモコウは背が高くて、ちょうど目の高さに穂がある。朝来たときには気づかなかったが、よくみると、道路の脇に点々と立っていた。

まだ蕾状態の穂にゴマシジミは好んで産卵していた。


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#11: ナガボノシロワレモコウの穂で産卵するゴマシジミ

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A female of Teleius Large Blue egg-lying on the feeding plant.
Olympus E-620, ZD8mm, EC-14, ASA200
(2010-August-14, Aomori)

d0090322_8183349.jpg
#12: ナガボノシロワレモコウの穂で産卵するゴマシジミ

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A female of Teleius Large Blue egg-lying on the feeding plant.
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)



<吸蜜>
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#12: 吸蜜するゴマシジミ

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A Teleius Large Blue feeding on the flower
Olympus E-3, Sigma 150mm Macro, ASA400
(2010-August-14, Aomori)




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§ Afterword §

今回は偶然に入った草原で、かなりの個体数のゴマシジミを見ることができた。いつも黒ゴマを見ているので、ここの青ゴマは目にとても鮮やかで美しかった----さすがにゴマの楽園という言葉が相応しい。

もっとゴマの楽園を見ていたかったが、天気があまり良くないのと、夕食をともにしなければならなかったので、早々にここを離れて八戸まで帰ることにした(150km、4時間以上)。


この綺麗なブルーの楽園を含む下北の自然がいつまでも保たれることを祈りたい。

下北は第一級の散歩道だった。


これで、「下北半島の散歩道」を終了します。





以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2010-08-21 08:57 | Comments(14)