NATURE DIARY

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2011年 05月 15日 ( 1 )

20110514 白馬の散歩道:ギフチョウ (バンド)

=Yellow Band=
イエローバンドといっても、ロックグループの名前ではない。ギフチョウのイエローバンドのことで、縁毛が全て黄白色になった変異種を意味する。長野県の白馬村のギフチョウにはこの美しい変異が比較的多く出現するといわれているが、高率といっても通常型の1/10程度の出現頻度なので(常染色体劣性遺伝形式らしい)、そう簡単にはお目にかかれるわけではない。昔、「幸せの黄色いハンカチ」という山田洋二監督(武田鉄也主演)の映画があったが、僕にとってギフチョウのイエローバンドは「幸せの黄色いバンド」なのだ。

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Nature Diary #387

春先の低温(雪?)のために、連休をすぎた5月も中旬になって、やっと白馬ギフが数を増しているという連絡が入った。さらに昨年は超不振だったイエローバンドも出ているらしい。ウーム、こりゃあ出陣じゃ。

白馬村は空気が清涼ですがすがしく、どこかヨーロッパのチロル地方に似ている。

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白馬村 (5月14日)

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Canon 60D, Sigma 17-70mm f2.8-4 Macro, HAM, ASA400



» 吸蜜 ; Sucking nectar

飛び回るギフチョウは道路脇のシバサクラの花で吸蜜はじめた。考えてみれば、「庭の花」のシバザクラで吸蜜するギフチョウは白馬らしいかもしれないな(別荘地内)。

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シバザクラで吸蜜するギフチョウ (長野県白馬村, 5月14日)

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Canon EOS 7D, EF 300mm F4L IS USM



カタクリの花がわずかに残っている場所で待っていると、1本だけの白花の横で吸蜜し始めた。ギフチョウは裏面しか見えないが、白花との対比が面白い。

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カタクリで吸蜜するギフチョウ (長野県白馬村, 5月14日)

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Canon EOS 7D, EF 300mm F4L IS USM



林の中にはタチツボスミレの群落があちこちにあって、そこにギフチョウたちが三々五々に訪れていた。タチツボスミレでは吸蜜時間が短いのが普通だが、今回は時にゆっくりと吸蜜してくれたので、広角レンズでも撮影できた。もう少し寄れば良かったが、周囲の雰囲気はこのくらいの方がわかるかもね。

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タチツボスミレで吸蜜するギフチョウ (長野県白馬村, 5月14日)

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Canon EOS 60D, Sigma 10mm F2.8 EX DC FISHEYE HSM, ASA400, Speedlite 430EXII

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スミレで吸蜜するギフチョウ (長野県白馬村, 5月14日)

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Canon EOS 7D, EF 300mm F4L IS USM




» 飛翔 ; Flight

最近は飛翔写真をあまり撮影していなかったので、今回は少し頑張って撮影してみることにした。

いつもだと、飛翔用には10㎜広角レンズに1.4倍テレコンを併用するが、今回はテレコンを付けずに広角魚眼レンズだけで撮影した。トリミングするのであれば、意外にこの方が楽に撮影できるような気がする。

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スミレの群落の上を飛ぶギフチョウ (長野県白馬村, 5月14日)

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Canon EOS 60D, Sigma 10mm F2.8 EX DC FISHEYE HSM, , Speedlite 430EXII, Trimming (+)


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飛翔するギフチョウ (長野県白馬村, 5月14日)

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Canon EOS 60D, Sigma 10mm F2.8 EX DC FISHEYE HSM, ASA800m, , Speedlite 430EXII, Trimming (+)



現地では虫林が日頃愛読している「ゼフィルスの森」の写真家:栗田貞多男氏にお会いした。

ここでは吸蜜に訪れたギフチョウは旋回してすぐには立ち去らないので、一緒にギフチョウの飛翔写真を撮影した。氏は本来は銀塩派だったようだが(こだわりがあるみたい)、飛翔写真はデジタルにしたようだ。この写真はわざと露出をアンダーにしている。

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栗田氏の前を飛翔するギフチョウ (長野県白馬村, 5月14日)

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Canon EOS 60D, Sigma 10mm F2.8 EX DC FISHEYE HSM, ASA800, , Speedlite 430EXII




» 休止 ; resting

本日羽化したような新鮮な個体を、kmkurobeさんと一緒に追跡していたら、低い枝の葉に静止した。かなり近づいてもおとなしくしているので、広角レンズで撮影した。

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葉上で休むギフチョウ (長野県白馬村, 5月14日)

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Canon EOS 60D, Sigma 10mm F2.8 EX DC FISHEYE HSM, ASA400




» イエローバンド ; Yellow band

朝、kmkurobeさんにご一緒して上のポイントに到着し、歩き始めてすぐに日光浴するギフチョウを見つけた(この日は初めて見たギフチョウ)。何という幸運なのだろうか、その個体はまさしくイエローバンドだったのだ。イエローバンドは最初に見ることが多いと聞いていたが、その話はどうやら本当だった---不思議だな。

でも、このバンドは無情にもすぐに飛び去ってしまった。後で写真を確認すると、この個体は新鮮であるにもかかわらず、残念なことに左翅の尾状突起のあたりが欠損していた。

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イエローバンド (長野県白馬村, 5月14日)

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Canon EOS 7D, EF 300mm F4L IS USM, ASA400



その後、ここではギフチョウの個体数は見られたものの飛び回るだけであまり静止しなくなったので、下のポイントに移動した。下のポイントでしばらく待っていると、羽化直後の綺麗なバンドの♂を撮影できた。

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イエローバンド (長野県白馬村, 5月14日)

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Canon EOS 7D, EF 300mm F4L IS USM, ASA400




§ Afterword §

昨年は白馬のギフチョウは発生した数がとても少なくて、バンドも撮影できなかったが、今年は新鮮なギフとともにいくつかのバンドまで撮影できたので良かったと思います(バンドリベンジ成功)。バンドは複数見かけましたが、あまり良い写真は撮影できなかったのが残念でした----贅沢。※実はタイトルの広角写真に写っている個体はバンドのように思われるが定かではありません。

また現地では、kmkurobeさんには今回も色々お世話になり、福井のSさんともギフチョウを待ちながら楽しい時間を過ごすことができました。両氏に感謝します。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2011-05-15 17:51 | Comments(18)